車を所有されている方はマンション選びをするとき、「駐車場付き物件」かどうかは気になるポイントとなるでしょう。また、今所有していなくてもいずれ車の購入を考えている方も抑えておきたいポイントです。
地域差もありますが、都市部などマンションの立地によって「駐車場付き」と記載があっても実際は空きが無く、駐車場を利用できなかったというケースも少なくないようです。このような事態にならないよう、駐車場事情については事前確認が必要となっています。
今回は、つい確認を忘れがちになってしまうマンションの駐車場事情について、解説していきます。
駐車場が空いてるか事前に確認する方法とは?
購入予定のマンションが中古マンションの場合、地域によってはマンションの駐車場の空きがない場合もあるようです。
そのため、自家用車をマンションの駐車場に置きたい場合は、駐車場に空きがあり且つ現在利用が可能かどうかを確認する必要があります。
近所に月極駐車場があっても、満車だったり、遠かったりすることもあります。マンション選びの際、駐車場の優先順位が高い場合は、特に気をつけた方がよさそうです。
購入を予定しているマンションの駐車場の空き状況を確認する方法には、どういった方法があるのでしょうか。
・購入前に空き情報を管理会社に問い合わせる
・空き情報を自分で調べる
以下から2つの方法をわかりやすく解説していきます!
購入前に空き情報を管理会社に問い合わせる
一つ目は、マンションの駐車場が空いているかどうかをマンションの管理会社に連絡して確認する方法です。
不動産会社でも駐車場情報を聞くことができますが、不動産会社の情報が古いこともあり、駐車場が空いていないのに空いているという情報を聞いたりするという例もあるそうです。
不動産会社の情報だけに頼るのではなく、マンションの購入前には、管理会社にも駐車場の空きや利用可能かなどの確認はしておいた方が安心かもしれません。
空き情報を自身で調べる
二つ目は、インターネットなどで駐車場情報を検索し、現在の空き状況を確認するという方法です。
マンションの駐車場に空きが出るというチャンスは多くはなく、年単位で待つ可能性が高いので、マンションの駐車場が空くことは、気長に待つ覚悟を持ちましょう。
入居後に駐車場の空き待ちをすることになったときに比較的手軽にできる方法なので、こまめにチェックすることをおすすめします。
マンションの駐車場の種類は3つある!
マンションの駐車場にはいろいろな種類・タイプの駐車場があります。所有している車の大きさ、利用頻度によって、感じてくるメリット・デメリットもあるでしょう。
自家用車のタイプが利用できない駐車場だと本末転倒なので、マンション購入前にどんなタイプの駐車場なのかを確認しておくと安心です。
マンションに設置されている駐車場は、以下の3つのタイプがあります。マンション選びの際に、参考にしてみてください。
平置きタイプとは?
平面駐車場とも呼ばれていますが、その名の通り、一戸建ての駐車スペースのようにマンションの敷地内にそのまま駐車できる駐車場です。機械式や自走式の立体駐車場より駐車時の手間が少ないのがポイント。
子育て世代に人気のワンボックスファミリーカーなど、車高が高い車種などでも制限を気にすることなく利用できます。そのため、平置き駐車場は人気があり立体駐車場よりも駐車場代がやや高めに設定されていることが多いようです。
また、マンションの戸数分平置き駐車場を設置するとなると、かなり広めの敷地が必要になります。一般的に平置き駐車場は駐車台数が限られていることが多く、車高の高い車種といった、立体駐車場に駐車できない車種を優先するケースもあるとのことです。
マンションの駐車場として一番人気がある平置き駐車場ですが、雪が降る地域だと雪かきが必要というデメリット面もあります。
平置き駐車場が屋根付きの物件も中にはあるようなので、こちらも希望条件に入れてマンション探ししてみてはいかがでしょうか。
自走式立体駐車場タイプとは?
自走式立体駐車場は、大型スーパーやショッピングモールの屋内・屋上駐車場などによく見られる、多層階の駐車場のことです。狭い土地でもたくさんの駐車スペースを確保できるので、平置きしかない物件に比べると、駐車場が空きやすいかもしれません。
また、契約している駐車スペースが高階層の場合はカーブしながら階層を上っていくため、平置き駐車場よりも駐車スペースへたどり着くのに手間がかかりますが、最上階以外は屋根がついているので雨や雪が降っても濡れずに済みます。
デメリット面としては、高さ制限があるので、車種によっては利用できないという点。もし、購入予定のマンションの駐車場が自走式立体駐車場の場合は所有の自家用車の車高が高さ制限に引っかからないかを確認しておくと安心です。
機械式立体駐車場タイプとは?
限られた敷地の中で多くの駐車スペースを確保するため、上下に車を移動させることができる機械を使う立体駐車場をいいます。
2~3段式から10階などの高層タワー式まであり、駐車台数もさまざまありますが、1台分の駐車スペースに複数の車を駐車できるので都市部ではよく見かけるタイプです。
平置きや自走式立体駐車場と比べると、車を出し入れする際は平置きや自走式立体駐車場より手間がかかると感じるかもしれません。しかし、駐車の際に隣の車と接触するリスクがない、いたずらや車上荒らしに合うことも比較的少ないという良さもあります。
また、設置コストが安いため駐車料金が安めに設定されている傾向があります。
マンションの駐車場の手続きについて
次はマンションの駐車場を利用するときの申込手続きについてです。マンション購入と同時に、駐車場も分譲している「分譲方式」の駐車場もありますが少数だといいます。
マンションの駐車場についての契約の多くは、管理会社や管理組合と賃貸契約を結びます。こちらの場合、マンションの共用部分を賃貸する契約を取り交わすことになるでしょう。
中には管理組合が管理会社から一括で借り上げている場合もあります。こちらの場合は管理組合と賃貸契約を結ぶ必要がありますので、駐車場の運営をしている場所についても確認が必要です。
それでは、マンションの駐車場に空きがない場合、満車だった場合、また、運よく空きがあった場合の手続き方法ついて確認しておきましょう。
満車だった場合の手続き
マンションの駐車場に空きがなく満車だった場合には、マンションの駐車場を管理している管理会社や管理組合に対し駐車場に空きが出たら利用がしたいという意思を告げておきましょう。
マンションの駐車場の空き待ちについては、まずマンションの管理人に問い合わせます。駐車場建設のために広い敷地を確保できる地方ではあまり行なわれていませんが、首都圏や都市部では、マンションの駐車場の競争率が高い場合も多いです。
中には住民間の不公平感を減らすため、数年に一度、マンション駐車場を利用できる権利を抽選で決めているという物件もありますので、自分のマンションがどんな方法で契約や募集が行なわれているか、一度確認してみると良いでしょう。
空車がある場合の手続き
マンションの駐車場に空きがある場合は、管理人に申し込み方法を聞き、管理会社や管理組合と賃貸契約を結ぶ手続きをしましょう。
契約時は、車検証、運転免許証、印鑑、預金通帳(引き落とし用)などの用意が必要です。
契約後すぐに利用開始ができるわけではない場合もあるので、注意してくださいね。
マンションの駐車場は月いくらかかる?
マンションの駐車場の利用料金は、家賃や土地代と同様、地域や立地によって料金が変わってきます。東京23区、特に中央区や港区などの駐車場料金は高額です。日本で一番高額なコインパーキングがあるのは、高級クラブや百貨店が立ち並ぶ銀座で、1時間当たりの駐車料金は3000円以上に設定されています。
マンションの駐車場料金の平均額も、やはり銀座のある中央区、港区が、月5万2,000円以上で一番高いようです。
一番安かったのは、長野県、島根県、岡山県、長崎県で、なんと1台目は無料(0円)でした。
日本全国のマンション駐車場の相場額を見てみると、地価が高い首都圏の駐車場代は高額ということと、東日本の駐車場が西日本より割高になる傾向があることが分かります。
こちらは、雪が多く降る地域は屋根付きやロードヒーティング(融雪)設備が充実していることが、駐車場代が高くなる理由としてあげられるでしょう。あくまで一部地域の相場なので、詳しい駐車場料金は地域の不動産屋さんに確認することをおすすめします。
<日本全国のマンション駐車場相場一覧表(月額)>
北海道 |
3,000円~1万円 |
東北 |
2,000円~1万5,000円 |
関東 |
1,000円~18,000円 |
東京23区 |
2万円~5万2,000円 |
北陸 |
5,000円~1万2,000円 |
中部 |
0円~1万6,500円 |
近畿 |
4,500円~3万1,000円 |
中国 |
0円~1万円 |
四国 |
1,000円~5,000円 |
九州 |
0円~9,500円 |
駐車場のタイプ別|良くあるトラブルをご紹介
住民間の駐車場トラブルで1番多いのが「駐車違反」です。
その多くは、単純な駐車場所の間違い(区画間違い)や、マンションの来訪者が住民の区画に誤まって駐車してしまう無断駐車で、悪意がある無断駐車は頻繁には起こりません。
しかし、その他にもマンションの駐車場トラブルはあります。ほとんどが住民間の争い事に発展するので、トラブルはできれば予防しておきたいところ。
年々増えている駐車場トラブルの内容を、駐車場のタイプ別でまとめました。
平置き式駐車場で起こるトラブルとは?
特に都市部では、利用を希望してもなかなか空きが出ないという点が、平置き式駐車場の難点となります。特定多数の人が通る場所にある場合が多いので車上荒らしや、いたずらなどに遭いやすいです。
また、悪天候時は屋根がないので濡れてしまい、台風や大雪の時には車が傷ついてしまう可能性も高いです。
さらに、隣の車にドアを開ける際に接触してしまうなどの軽い事故も多いので、平置き駐車場利用時には車の破損に注意が必要になります。
自走式立体駐車場で起こるトラブルとは?
平置き駐車場と同様、隣の車との接触トラブルが多いようです。
区画が最上階の場合も、平置き式と同様の雨風にさらされる心配があります。
また、走行スペースがあまり広くないので、少しスピードを出してしまうと運転ミスで事故を起こしてしまう可能性もあります。特に、少し大きな車種の区画前は注意して運転する必要があります。
機械式立体駐車場で起こるトラブルとは?
機械式立体駐車場の難点は、感知センサーが作動して機械式駐車場の操作ができなくなるトラブルの発生が多いことです。次に多いトラブルは、ドアミラーのたたみ忘れによるドアミラー破損です。そのため、駐車位置がずれてしまって抜け出せなくなってしまうことも。
また、いつもの車種と違う車を利用した際は規格サイズが合わずに駐車できなかったというケースも多いです。
平置きや自走式立体駐車場のように、隣の車との接触トラブルが少ない分、単独で起こすミスが原因のトラブルが多いという特徴があります。
マンションの近くの駐車場を借りる場合の注意点は?
月極め駐車場を利用する場合は注意点が4つあります。
・自宅から2km以内の駐車場にする
・費用がかかるので用意する
・更新日を確認する
・管理がされていない場合もある
車庫証明を申請する際は自宅から直線距離で2㎞圏内に保管しなければならないという定めがあるため、自宅マンションの2㎞以内の駐車場を選ぶことが最も重要です。
また、契約の際、月額の駐車料金のほか、駐車場も賃貸物件と同様、敷金礼金、更新手数料がかかりますので、初期費用も多めに用意しましょう。
契約期間は1年更新が多いようですが、賃貸物件のように2年のところもありますし、中には1か月ごとに更新という駐車場もあります。
駐車場のオーナーは地元の住民(地主)であることも多く、不動産業者のようなプロではないため、契約内容がフランクだったり、管理もきっちりしていないこともあるようなので、相手によっては、当たり前のことが通じないと感じることもあるかもしれません。
引っ越しをする際は駐車場の状況を確認しよう
近年、若者の車離れが進んでいることもあり、マンションの駐車場は以前より空きがあります。
マンションの駐車場を契約したい人にとっては嬉しいことですが、その半面、空きが増えて業績が下がってきたことに悩んでいるのが管理会社です。収益が少ない分、管理費用も押さえられていて、やや管理状態が悪い駐車場も増えてきています。
マンションの住民以外の人との契約がもとで、ダブルブッキングになってしまった、というケースもまれではないようです。思いもよらないトラブルが多いので、細かい契約内容や規約など、しっかりと知識を身につけることを大切にしましょう。
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