長期優良住宅に認定されると、税制面などでさまざまな優遇を受けることができます。
しかし、一体どうやったら長期優良住宅の認定を受けられるのか分からないという人も多いのではないでしょうか。
今回は、長期優良住宅の認定について詳しくお伝えしていきます。
住宅の購入を検討している方はぜひ参考にしてみてください。
長期優良住宅とは?
長期優良住宅とは、将来にわたり良好な状態で住み続けられると国から認められた住宅のことです。
長期優良住宅の認定を受けることにより、補助金、住宅ローンの金利引き下げ、税の特例、地震保険の割引など、さまざまな優遇措置を受けることが可能となります。
長期優良住宅の認定を受けるには国が定めた認定基準を満たす必要があり、基準をクリアしていれば、新築だけではなく増改築の場合も長期優良住宅の認定を受けることができます。
長期優良住宅はどうやってわかる?
長期優良住宅に認定を受けるためには、着工前に認定申請をする必要があり、認定申請が通ると、所管行政庁から「長期優良住宅認定通知書」が発行されます。
この認定通知書が、当該住宅が長期優良住宅であると認定された証明書となり、後々の手続きの際に必要となります。
長期優良住宅の認定基準
長期優良住宅の認定を受けるには、以下の10項目の認定基準を満たす必要があります。
参照:
国土交通省 長期優良住宅認定制度の概要について[新築版]
①劣化対策 |
数世代にわたり住宅の構造躯体が使用できること |
②耐震性 |
極めて稀に発生する地震に対し、継続利用のための改修の容易かを図るため、損傷のレベルの軽減を図ること |
③維持管理・更新の容易性 |
構造区対に比べて耐用年数が短い設備配管について、維持管理を容易に行うために必要な措置が講じられていること |
④省エネルギー性 |
必要な断熱性能等の省エネルギー性能が確保されていること |
⑤居住環境 |
良好な景観の形成その他の地域における居住環境の維持及び向上に配慮されたものであること |
⑥住戸面積 |
良好な居住水準を確保するために必要な規模を有すること |
⑦維持保全計画 |
建築時から将来を見据えて、定期的な点検・補修等に関する計画が策定されていること |
⑧災害配慮 |
自然災害による被害の発生の防止または軽減に配慮されたものであること |
⑨可変性(共同住宅・長屋の場合) |
居住者のライフスタイルの変化等に応じて間取りの変更が可能な措置が講じられていること |
⑩バリアフリー性(共同住宅の場合) |
将来のバリアフリー改修に対応できるよう共同廊下等に必要なスペースが確保されていること |
長期優良住宅の認定通知書とは?
長期優良住宅の認定通知書とは、長期優良住宅であると認定された際に発行される書類のことです。
長期優良住宅の認定を受けるには、建築前の計画段階で、まずは施工会社などを通して住宅性能評価機関の審査を受け、確認書等をもらい、その後、所管行政庁に認定申請を行います。
この認定申請が通った際に発行されるものが認定通知書で、長期優良住宅であることを証明する書類となります。
何に使う?
長期優良住宅の認定通知書は、住宅ローン減税などの長期優良住宅に対する税の特例を受ける際に使います。また、地震保険の割引を受ける際も必要です。
長期優良住宅に認定されると様々な優遇措置を受けることができます。その手続きや確定申告時に認定通知書が必要になるので、大切に保管しておきましょう。
もらっていない!という人は
長期優良住宅の認定通知書は、着工前の認定申請の段階で所管行政庁から発行されています。
認定申請は施工会社が行うことが一般的ですので、認定通知書が手元にないという人は、まずは施工会社に確認してみましょう。
長期優良住宅の認定通知書はどこでもらえる?
長期優良住宅の認定通知書は、認定申請をすることにより所管行政庁から発行されます。
所管行政庁は、建設地によって決まります。
一般社団法人住宅性能評価・表示協会のホームページにて所管行政庁の検索ができるので、参考にしてみてください。
長期優良住宅の認定通知書に費用はかかる?
長期優良住宅の認定審査には費用がかかります。
申請にかかる費用は所管行政庁によって違ってきますが、1〜5万円程度が目安とされています。しかし、申請は施工会社を通して行うことが一般的なため、通常はその金額に手数料もプラスされます。
申請するための費用については、手数料を含めてどのくらいかかるのか、あらかじめ施工会社に確認しておくとよいでしょう。
長期優良住宅の認定通知書はいつ届く?
長期優良住宅の認定審査を受けるには、まずは登録住宅性能評価機関の審査を受け、そのあとに所管行政庁の認定審査を受ける必要があります。
提出した書類に不備等がなければ、所管行政庁に申請してから目安として1週間ほどで認定通知が交付されます。
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長期優良住宅の認定通知書をなくしたらどうなる?
長期優良住宅の認定通知書の再発行は、基本的にはできません。
ただし、自治体によっては長期優良住宅の認定を受けたことを証明する他の書類の発行ができるようですので、認定通知をなくしてしまった場合は、まずは自治体の建設課に問い合わせをしてみるとよいでしょう。
認定長期優良住宅の申請方法
長期優良住宅の申請方法は次の通りです。
①必要な書類を作成する
- 確認申請書または設計住宅性能評価申請書
- 設計内容説明書
- 各種図面・計算書等
②登録住宅性能評価機関の審査を受ける
③登録住宅性能評価機関から確認書等の交付を受ける
④所管行政庁の認定申請を受ける
⑤所管行政庁より長期優良住宅認定通知の交付を受ける
長期優良住宅の認定を受けるには、登録住宅性能評価機関の審査の後、所管行政庁の認定審査を受けなくてはなりません。
書類の不備等があると申請を受けるまでに時間がかかってしまい着工が遅れてしまうので、申請前にしっかりと書類を整えることが重要です。
長期優良住宅のメリット
長期優良住宅の主なメリットは、以下の5つです。
- 住宅ローン減税、不動産取得税、固定資産税、登録免許税などで優遇措置が受けられる
- 地震保険料の割引がある
- 地域型住宅グリーン事業の補助金制度が利用できる
- 住宅ローンの金利が引き下げられる
- 認定基準を満たした高い性能の家に住める
長期優良住宅の最大のメリットは、税制面でさまざまな優遇措置が受けられることです。各種税金の優遇措置が受けられるほか、地震保険料が最大で50%割り引かれたり、住宅ローンの金利の優遇が受けられたりと、長期優良住宅の認定を受けると経済的な負担が大きく減少します。
また、耐震性が高く省エネに優れた高性能の家に住めることも大きなメリットです。安心して住み続けられることはもちろん、家を売却する際も評価が高くなり、一般の住宅よりも高く売れる可能性が大きくなるでしょう。
長期優良住宅のデメリット
長期優良住宅の主なデメリットは、以下の3つです。
- 認定申請に時間と費用がかかる
- 建築コストが割高になる
- 維持・管理のためのメンテナンスが必要になる
長期優良住宅の認定申請をするには、一般住宅の建築時には必要のない時間と費用がかかります。また、建築コストも、性能の高い住宅を建てることになるため一般住宅に比べ割高になるでしょう。
そして、認定申請の際に維持保全計画を立てているので、その計画に沿ってメンテナンスをする必要もあります。
初期費用や維持・管理に費用がかかりますが、しっかりとメンテナンスをされている長期優良住宅は長く安心して暮らすことができ、売却時も高い価格で売ることが可能となるので、必ずしもデメリットとはいえないでしょう。
長期優良住宅の認定書は速やかに申請しよう
長期優良住宅の認定についてお伝えしました。
長期優良住宅の認定を受けるには、着工前に住宅性能評価機関の審査を受け、その後、所管行政庁に認定申請を行う必要があります。
認定申請が通った際に発行されるものが「認定通知書」で、長期優良住宅の証明となる重要な書類です。
さまざまな優遇を受けるための申請に必要となるので、手元にあることを確認し、無くさないようにしっかりと保管してください。
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