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建築基準法についてわかりやすく解説!家を建てる際に必要な知識

2022.02.28
2022.11.01
組み立て途中の家の模型

新築するときやリフォーム・リノベーションなどを計画するときは、理想や夢が膨らみますよね。

しかし、安心安全な住居にするためには、建築基準法に基づいた施工をしなくてはなりません。

今回は建築基準法について詳しく解説します。

あらかじめチェックしておくことで家づくりのときに役立ちます。ぜひ参考にしてくださいね。

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建築基準法について

「建築図面と書類をチェック」

 

建築基準法は昭和25年に施行された法律で、私たちの暮らしの要である建築物の構造や設備、敷地に関する基準を定めたものです。建築基準法には実にさまざまな制約があり、すべての建築物に対し最低限守るべきものとされています。

では、実際に家を建てるときにどのように建築基準法は関わってくるのでしょうか?

 

・用途地域について

・住居地域について

・商業地域について

・工業地域について

・建ぺい率について

・容積率について

 

数あるなかでも、特におさえておきたいものを抜粋してご紹介します。



用途地域とは?

「その地域にはどんな建物を建てられるか」について、制限や決まりが定められている地域のことを指します。
例として、同じ地域内に工場と学校が一緒になっているのをイメージしてみましょう。
機械音によって子どもたちは勉強に集中できず、また大型トラックも子どもたちが大勢通る道で注意を払って運転しなければならなかったりと、とても非効率な環境です。このような事態を回避するために、建築できる建物・建築できない建物を明確にした用途地域が設けられています。
用途地域は大きく分けると「住居系」「商業系」「工業系」の3つあり、細分化すると全部で13種類です。このあと詳しく解説します。

 

住居地域とは?

住居や店舗、病院などを建てることができ、私たちの暮らしの基盤である地域です。
将来の住環境を良好なものとするため、住宅地域はさらに8種類と細かく分けられています。

 

 

用途規制・目的

第1種低層住居専用地域

学校(大学を除く)、小規模な店舗・事務所兼住宅などは建築可能。低層住宅向けの地域。

第2種低層住居専用地域

学校(大学を除く)、150㎡までの店舗・事務所兼住宅などは建築可能。低層住宅向けの地域。

田園住居地域

農業の利便性や田園風景が調和し、

第1種中高層住居専用地域

病院・大学のほかに、500㎡までの店舗などは建築可能。

中高層住宅向けの地域。

第2種中高層住居専用地域

病院・大学のほかに、1500㎡までの店舗などは建築可能。

中高層住宅向けの地域。

第1種住居地域

住居環境を保護する地域。

3000㎡までの店舗・ホテル・事務所は建築可能。

第2種住居地域

住居環境を保護する地域。

店舗・ホテル・事務所・カラオケボックスなど建築可能。


準住居地域

道路の沿道において、地域の特性と利便性に合わせた設備と良好な住居環境を保護するための地域。



商業地域とは?

ショッピングセンターなど、商業施設を優先的に設けているのが商業地域です。

「近隣商業地域」と「商業地域」に分けることができます。店舗が多く便利なため、近年ではタワーマンションなど大型の住居も建てることが可能です。

 

 

用途規制・目的

近隣商業地域

住宅や店舗など、近隣住民に日用品の供給を目的とした利便性のある地域。工場も建築可能。

商業地域

銀行・映画館・百貨店が集まる、主要駅や都市の中心部に指定される地域。小規模であれば工場も建築可能。



工業地域とは?

主に工業の促進を目的とした地域のことで、工場は主にこの地域に建てられます。同じ敷地内で戸建てやマンション、店舗なども建てることが可能です。ただ、場所によっては危険物を取り扱う工場もあり、交通量も多くなるので住環境にはあまりおすすめできません。

 

用途規制・目的

準工業地域

環境悪化の恐れのない工場であれば建築可能。

ほかにも住宅・店舗・学校・病院・ホテルなども建築可。

工業地域

どんな工場でも建築可能な地域。住居と店舗も建築可能。

学校・病院・ホテルは建築不可。

工業専用地域

どんな工場でも建築可能な工場専用地域。住宅・店舗・学校・病院・ホテルは建築不可。



建蔽率とは?

建蔽率は「土地に対してどれくらいの広さの1階部分を建てることができるのか」というものです。例えば、建蔽率が80%と定められた場所では、100坪あるうちの80坪が使用可能となります。たとえ土地が広くても、土地の100%すべてを使用し家を建てることはできません。
建蔽率をこのように定める理由は、「防災が起こった際の延焼や、倒壊による近隣住居への二次災害を防ぐため」と、「隣接する住居同士の採光や通風を確保するため」となります。

 

容積率とは?

容積率は「各階の面積の合計数である延べ床面積の制限」です。要約すると、土地に対して何階建てならば建築可能かを示しています。

建蔽率と同じように、防災や採光・通風を考慮するための制限でもありますが、主な目的は住環境の人口コントロールです。階数の高い建物ばかりが建ち並んでしまうと、周辺道路や下水などのインフラ整備がキャパオーバーしてしまい、将来的にも住みにくくなってしまいます。そういったことを防ぐために、容積率により建物を制限しているというわけです。



建築基準法の高さ制限について

「立ち並ぶビル群」

採光や通風が確保されていることは、より快適な住環境にするために欠かすことのできないポイントです。建築基準法では戸建て・マンションともに高さ制限を設けています。

 

・絶対高さ制限

・道路斜線制限

・隣地斜線制限

・北側斜線制限

 

用途地域によって異なる点もあるので、ここで確認しておきましょう。

絶対高さ制限とは?

住環境を良くするために、第1種低層住居専用地域、第2種低層住居専用地域、田園住居地域の3つに適用される制限のことです。建物の最高の高さを10mまたは12m以内に抑えて建てる必要があります。
ただし、低層住居環境を害する物ではないと特定行政庁からの許可を受けたり、学校など用途上やむを得ないと判断された場合は、緩和の措置を受けることも可能です。

 

道路斜線制限とは?

道路という公共のスペースを建物の壁によって圧迫感を感じて閉鎖的にならないように、建物の高さと形状を制限することです。前面道路の反対側の境界線から一定の勾配で線を引いたとき、その範囲内で建物をおさめる必要があります。それによって道路の採光や通風を確保し、住居の場合はマンションだけでなく戸建ても制限の対象です。また、すべての用途地域が道路斜線制限の対象となります。

 

隣地斜線制限とは?

道路斜線制限と同様に隣地の採光や通風を確保するために、建物の高さと形状を制限することです。隣地側に面した建物の高さが20mまたは31mを超えた場合、そこを起点にして一定の勾配で線を引いたとき、その範囲内でおさめる必要があります。
基準となる建物の高さは用途地域によって異なり、以下の表の通りです。また、第1種低層住居専用地域、第2種低層住居専用地域、田園住居地域は絶対高さ制限があるため、隣地斜線制限は対象外となります。

 

用途地域

基準となる高さ

第1種中高層住居専用地域

第2種中高層住居専用地域

第1種住居地域

第2種住居地域

準住居地域



20m

近隣商業地域

商業地域

準工業地域

工業地域

工業専用地域



31m



北側斜線制限とは?

北側は採光が取りづらく、特に冬は暗いままという住居も多くあります。そんな北側にある住居が、南からの採光を確保できるようにするために設けられた高さ制限です。

対象となる用途地域は、第1種低層住居専用地域、第2種低層住居専用地域、田園住居地域第1種中高層住居専用地域、第2種中高層住居専用地域の5つのみとなります。



建築基準法災害対策について

「災害から家を守ろう」

 

都市部の住宅地や繁華街などは、建物が密集していることにより火災が起きてしまうと延焼しやすい地域です。そのような地域では防火対策として、建物の構造に対して制限をかけています。

 

・防火地域

・準防火地域

・22条区域

 

制限の厳しさも変わりますのでチェックしておきましょう。

 

防火地域とは?

防火地域はもっとも制限が厳しい地域です。中心部で建物の密集度が高く、災害時に緊急車両が通る幹線道路沿いが対象となります。また、一般的に防火地域では延焼しやすい木造建築は建てることはできません。

防火地域内で対象となった場合には、建物の構造を「耐火建築物」または「準耐火建築物」にする必要があります。

 

耐火建築物

・鉄筋コンクリート造や鉄骨造など耐火性能があり、燃え広がらず倒壊や損傷 が起きにくい構造にする


・燃え広がりやすい玄関ドアや窓などの外壁開口部には、網入りガラスなどの 防火設備を設置する

準耐火建築物

・建物の骨格である柱・壁・屋根・床・梁・階段を耐火性能にする

 (これをクリアしていれば木造建築でも可)


・燃え広がりやすい玄関ドアや窓などの外壁開口部には、網入りガラスなどの 防火設備を設置する

 

 

 

1・2階(地階を除く)

3階以上(地階を除く)

延べ面積100㎡超

耐火建築物

耐火建築物

延べ面積100㎡以下

耐火建築物
または準耐火建築物

耐火建築物

※延べ床面積とは、階ごとの面積を足した面積を意味します。

※地階とは、床面が地盤面より下にあり、その低さが天井の高さの1/3以上ある階と定義されています。



準防火地域とは?

防火地域を囲むように指定された地域です。
考え方は基本的に防火地域と同じですが、「1・2階で延べ面積500㎡以下は規制なし」と制限が緩やかになります。

 

また、準防火地域には「3階建て建築物の技術的適合建築物」という基準がプラスされます。

 

3階建て建築物の

技術的適合建築物

・外壁と軒裏を耐火構造にする


・燃え広がりやすい玄関ドアや窓などの外壁開口部には、網入りガラスなどの 防火設備を設置する


・木造の場合、柱は一定以上の太さにするか石膏ボードで覆う

 

 

1・2階(地階を除く)

3階(地階を除く)

4階以上(地階を除く)

延べ面積1500㎡越

耐火建築物

耐火建築物

耐火建築物


延べ面積500㎡越~1500㎡以下


耐火建築物
または準耐火建築物


耐火建築物
または準耐火建築物

または技術的適合建築物



耐火建築物


延べ面積500㎡以下


規制なし

耐火建築物
または準耐火建築物
または技術的適合建築物


耐火建築物



22条区域とは?

正式名称は「建築基準法第22条指定区域」といい、防火地域と準防火地域以外の木造住宅地が対象です。区域内では、屋根や外壁はレンガ・コンクリート・鉄鋼・ガラスなどの不燃材料を使用する必要があります。



2018年に建築基準法が改正された内容とは?

「住宅について見直そう」

大規模な災害により住居の構造を見直す必要が出たり、資材の有効活用を促進させるためにも建築基準法はその都度改正され、より安心安全な住環境を保つようにされています。

ここでは、2018年に改正された建築基準法について解説します。

 

・準防火地域の耐火建築物、準耐火建築物も建蔽率(建ぺい率)が10%緩和

・耐火構造にしなくてはいけない木造建築物の対象が見直し

・防火地域・準防火地域内で木材利用の基準が見直し

 

準防火地域の耐火建築物、準耐火建築物も建蔽率(建ぺい率)が10%緩和

改正のきっかけとなったのは、2016年に新潟県糸魚川で起きた約140棟が焼失した大規模火災です。被害が広範囲に及んだ理由のひとつに木造建築の老朽化があり、より延焼防止性能が高い建物への建て替えが見直されました。

従来より、防火地域の耐火建築物については建蔽率の10%緩和が設けられています。しかし、危険な密集地域は準防火地域に8割存在するのが現状でした。そこで、準防火地域の耐火建築物、準耐火建築物も建蔽率を10%緩和することで、延焼防止性能が高い建物への建て替えを促進するように改正されました。

防火性能をきちんと保ちながらも従来よりも広く住環境を確保できることは、住人にとっても賃貸マンションのオーナーにとってもメリットといえるでしょう。

 

耐火構造にしなくてはいけない木造建築物の対象が見直し

日本では空き家(住宅ストック)が年々増加中です。この住宅ストックを有効活用するために、住宅だった物件を宿泊施設に変えるなど用途を変えて活かそうとする動きも出ています。しかし従来では、用途変更申請に加え、それにともない用途に合わせた耐火構造にする必要があり、それがネックとなっていました。
改正後は、「用途変更申請の対象は床面積200㎡を超える建物」となったため、例えば150㎡の3階建ての建物は申請が不要です。
また、主要構造を耐火構造にする必要がある木造建築も、「3階以下、延べ床面積200㎡以下」の場合は対象外となり、有効利用しやすくなっています。

 

防火地域・準防火地域内で木材利用の基準が見直し

日本には豊かな森林資源があり、木造建築の推進と木材資源を活用する動きがあります。しかし、用途地域や建物の規模によって木材の使用制限があったため、思うように木造化が進んでいない現状でした。現在はこの法改正により耐火性能に新たな基準が追加され、以前なら耐火建築物にしなくてはならなかった建物も「延焼防止建築物」として建てることが可能です。

 

建築基準法はざっくり理解しよう

建築基準法を抜粋してご紹介しました。

実に膨大な規約の中で、私たちの身の回りの建築は建設されています。

 

建築基準法をすべて理解するのは難しいことです。ただ、今回ご紹介した内容を大まかにでも知っておくだけでも、設計の打ち合わせのときに理解しやすくなり、スムーズに設計を進めることができるでしょう。

ぜひ今回の記事を活用し、素敵なマイホームを建ててくださいね。

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