マンションの部屋を選ぶ際、「何を優先するべきかわからない」という方も多いのではないでしょうか。
▼本記事では、以下の点について解説します。
・マンションの部屋を選ぶ際の優先順位の決め方
・マンションの部屋を選ぶ際のポイント
・「階数」「方角」「部屋の位置」「間取り」それぞれのメリット・デメリット
・世帯構成に合う間取りについて
マンションの部屋を探している方は、ぜひ参考にしてみてください。
マンションの部屋選びで重要なのは優先順位
マンションの部屋選びをする際は、優先順位を決めておくことが重要。
たとえば、家賃・ローンの毎月の支払いを抑えたいのか、それとも多少高くても質の良い住まいを選びたいのかなどです。
イメージしやすいように、ここでは以下5つのパターンについて解説します。
・家賃・ローンを抑えたい人
・子どもがいる家庭
・職場・学校へのアクセスを重視したい人
・新築やリノベ物件など部屋の質を重視したい人
・地震・水害に備えたい人
住まいの優先順位を決める際にお役立てください。
家賃・ローンを抑えたい人は?
家賃・ローンを抑えたい人は、無理なく安定して支払い続けられるよう、上限を決めてからマンションの部屋を選びましょう。
無理のある金額設定をしてしまうと、どれだけ快適な住まいであっても、生活そのものが苦しくなってしまうからです。
一般的に家賃・ローンの支払いの目安は「手取り収入の3分の1」に設定するのが良いとされています。具体的には、手取りが30万円であれば10万円が上限ということです。
子どもがいる家庭は?
子どもがいる家庭は「家族全員がリラックスして過ごせるかどうか」を優先してマンションの部屋を選びましょう。
たとえば、お子さんが部屋の中を自由に走り回っても上下階に迷惑をかけない「防音性能」が高い部屋などが挙げられます。
また、今は個別の部屋を必要としない小さなお子さんのいるご家庭でも、将来必要になるかもしれない「子供部屋」についても、考慮し部屋を探すことが大切です。
職場・学校へのアクセスを重視したい人は?
職場・学校へのアクセスを重視したい人は、主要駅もしくは乗り換え路線が多い駅まで直通で行けるエリアにあるマンションの部屋を選びましょう。
学校や職場までの移動時間は、1時間以内が理想といわれています。
これ以上の時間がかかる場所に住まいをおいてしまうと、貴重な時間が移動時間にさかれ、趣味の時間や家族との時間が確保しにくくなるかもしれません。
新築やリノベ物件など部屋の質を重視したい人は?
新築やリノベ物件など部屋の質を重視したい人は、どんな部屋を理想としているのか細かく考えましょう。
新築やリノベ物件は、中古マンションに比べ価格が高いことがほとんどです。
わざわざお金をかけて質の良さを重視するなら、設備機器・断熱性・防犯性・広さなど設備や性能にも着目して、理想の住まいを選ぶようにしましょう。
地震・水害に備えたい人は
地震・水害に備えたい人は、災害リスクがない立地に建つマンションを選びましょう。
どんなに高価で質の良いマンションに住んだとしても、地盤が緩く耐震性に不安があったり、水害に見舞われやすい地域だったりすると、万が一のとき大きな被害を受けてしまうかもしれません。
それを回避するには、自治体窓口で確認できるハザードマップから、マンションが建つ場所の安全性とリスクをしっかり確認することが大切です。
マンションの部屋を選ぶ際のポイント4つ
マンションの部屋は、間取りはもちろん階数や方角、角部屋か中部屋かなどによって、住み心地と価格に影響が出ます。
そのため、マンションの部屋を選ぶ際には、以下4つのポイントに着目しましょう。
・階数
・方角
・部屋の位置
・間取りタイプ
暮らし始めてから「こんなはずじゃなかった」「値段相応の部屋ではない」と後悔しないように、まずは理解を深めることが大切です。
ここからは、「階数」「方角」「部屋の位置」「間取り」それぞれのメリット・デメリットについてご紹介します。
階数別のメリットとデメリット
マンションといえば、高い階に行けば行くほど「良い」というイメージがあります。実際のところはどうなのでしょうか。
階数別のメリットとデメリットは以下の通りです。
メリット |
デメリット |
|
1階 |
・賃料、物件価格ともに安い傾向にある |
・窓やベランダから虫が侵入しやすい ・防犯面に不安がある |
低層階 |
・エレベーターが使えない状況になってしまっても階段で移動できる |
・上下階の音が聞こえやすい ・階数によっては防犯面に不安がある |
高層階 |
・外からの視線や騒音が気にならない |
・災害や停電時にエレベーターが使えないこともある ・風が吹つけやすいため、物件によっては窓が開けられない |
最上階 |
・どの階より日当たりが良い ・希少性の高さが相まり、資産価値が高くなりやすい |
・直射日光がまともに入るため夏は暑くなりやすい |
方角別のメリットとデメリット
一般的に、部屋の向きで人気を集めているのは「南向き」です。しかし、人によっては他の方角のほうが過ごしやすいこともあります。
方角別のメリットとデメリットは以下の通りです。
メリット |
デメリット |
|
南向き |
・一日を通して日当たりが良い ・洗濯物・布団の乾きが良い |
・物件価格や賃料が高い傾向にある ・夏は暑くなりやすい |
東向き |
・朝日が入りスッキリ目覚められる ・南向きよりも物件価格や賃料が安くなりやすい |
・午後は洗濯物が乾きにくい ・朝日がまぶしすぎてストレスに感じる場合もある |
西向き |
・午後から洗濯機を干しても乾きやすい ・夕日がきれいに見える |
・西日が強くて昼間でもカーテンが開けられない場合もある ・壁紙や床材が日焼けしやすい |
北向き |
・物件価格や賃料が安い傾向にある ・日が入りにくいため夏でも涼しい |
・日当たりが悪い ・湿気やカビが発生しやすい |
方角の調べ方
部屋の方角は、物件情報を簡略化した「間取り図」から調べることが可能です。
間取り図には方位記号が記されており、「N」が北を表しています。さらに、方位記号をもとに部屋の向きを考えるときは、大きな窓がどの方角を向いているかで判断しましょう。
たとえば、方位記号の北を示す「N」と、リビング内の大きな窓の位置が同じであれば、「北向きの部屋」ということです。
引っ越す前に日当たりを確認する方法
間取り図で方角を把握していても、実際に暮らし始めると日の入り方がイメージと違う場合もあります。
それを回避するには、引っ越す前の内見時には、隣接する建物との位置関係をチェックすべきです。例えば、「周りの建物に日差しが遮られていないか」「どれくらい日が入りやすいのか」などを確認しましょう。
また、内覧に行く時間帯を変えて、室内への日の入り方を見てみるのも大切です。
部屋の位置別メリットとデメリット
マンションの部屋の位置には、中部屋(左右が住戸に囲まれている部屋)と角部屋(左右のどちらかにしか住戸がない)があります。
角部屋のほうが窓が多く開放的なイメージがあり、メリットが多いように思われがちですが、実際のところはどうなのでしょうか。
部屋の位置別のメリット・デメリットと平均価格は以下の通りです。
メリット |
デメリット |
平均価格※都心部の2LDKマンションの場合 |
|
中部屋 |
・外部に面している部分が少ないため、騒音が聞こえにくい ・外気の影響を受けにくいため結露しにくい |
・両隣の生活音が気になる |
・家賃:約¥95,000〜約¥170,000程 ・購入:約2500万円〜約5000万円 |
角部屋 |
・窓が複数の方向に配置されているため日当たりが良い ・隣の住居に隣接している面が片方だけなので生活音が少ない |
・中部屋に比べ窓の数が多く、それにより外気の影響を受け結露しやすい |
・家賃:約¥97,000〜約¥195,000程 ・購入:約2700万円〜約5600万円 |
間取りのタイプとそれぞれのメリットとデメリット
マンションには、「田の字タイプ」「ワイドスパン型」「センターイン型」これら3つの間取りのタイプがあります。
それぞれの特徴やメリット・デメリットを知ったうえで、ご自身のライフスタイルに合うタイプを選ぶと、暮らし始めてから「住み心地が悪い」といった後悔しなくてすむでしょう。
田の字型タイプ
「田の字型タイプ」とは、部屋が漢字の「田」のように配置されていることから付いた名称。マンションの間取りタイプでもっともポピュラーなのが「田の字型」です。
<メリット>
田の字型のメリットは、各部屋の独立性が高い点です。それにより、すべての居室がすべて外部に面し窓が設置されていることが多いため、風通しや日当たりが良く気持ちのよい空間で暮らせるでしょう。
<デメリット>
部屋の真ん中に廊下が走っているため、玄関を開けるとすぐにリビングの様子が丸見えに。プライバシー性の低さがデメリットといえるでしょう。
ワイドスパン型
「ワイドスパン型」は、バルコニーに面して広い間口が設けられているのが特徴。
<メリット>
広い間口に合わせて大きいサイズの窓が設置されることが多いため、太陽光が室内に入りやすいことがメリットです。
<デメリット>
前述の通り、間口が広くなると自ずと窓の面積も大きくなります。外気の影響を受けやすい窓は、面積が大きさに比例して断熱性が悪くなるため、暖房費がかさみやすいことがデメリットといえます。
センターイン型
「センターイン」はその名の通り、玄関が中央に配置されている間取りのことです。玄関からみて各部屋が枝分かれしているような形が特徴で、高級マンションで多く採用されています。
<メリット>
部屋の中央に玄関があるため、生活動線が短く、部屋の中の移動もスムーズになることがメリットです。
<デメリット>
センターイン型のデメリットは、空間をぜいたくに使っている間取りであるため、マンション全体での住戸数が少なく、物件価格・賃料ともに高く設定されやすいことがデメリットといえるでしょう。
世帯構成に合う間取りを選ぼう
ここからは、暮らしやすさにこだわった世帯構成に合う間取りをご紹介します。
具体的な間取り図と一緒に、部屋の様子や生活をイメージしながらチェックしてみてください。
1LDKがおすすめの世帯構成
リビング・ダイニング・キッチンに加えて居室が1つある1LDKは、1~2人暮らしなどの少ない世帯人数におすすめです。
間取り図のように、リビングを広めにとっているマンションは、寝室は多少狭くはなりますが、2人暮らしでも窮屈に感じることなく暮らせます。
また1人暮らしの場合、リビングにこれだけの広さがあればベッドを配置し、居室は趣味の部屋や書斎、ワークスペースに利用するのもよいでしょう。
2LDKがおすすめの世帯構成
リビング・ダイニング・キッチンに加えて2つの居室がある間取りの2LDKは、3人家族におすすめです。
2つの居室は、子どもの成長に合わせて使い方を変えることが可能。たとえば、お子さんが小さいうちは、1部屋は家族の寝室、もう1部屋は収納部屋などに使います。
お子さんが成長し個別の部屋が必要になれば、間取り図のようにプレイルーム、または子ども部屋にするとよいでしょう。
3LDKがおすすめの世帯構成
リビング・ダイニング・キッチン以外に部屋が3つある間取りの3LDKは、3~4人家族におすすめです。
間取り図のように、リビングダイニングはそれほど広くないものの、3つの部屋それぞれが広めにつくられた間取りは、家族が増えても対応しやすいのが魅力。
たとえば今3人家族であれば、夫婦は一緒の寝室に、お子さんに個室を持たせても部屋が1つ余るため、書斎や収納部屋として活用できます。
さらに、家族が増え4人家族になっても、お子さんたちは個々の部屋を確保できて、それぞれが快適に過ごせるでしょう。
4LDKがおすすめの世帯構成
リビング・ダイニング・キッチンに加えて4つの居室がある間取りの4LDKは、5人家族におすすめです。
一般的に、4LDKの物件の多くは80~95平米ほどあり、5人家族でも充分に暮らせる広さがあります。
広さがある分、生活導線が遠くなってしまいやすいため、間取り図のような水回りの設備がまとまった部屋を選ぶことで、家の中を無駄に動き回る必要が無くなるでしょう。
収納スペースも重要
収納スペースの充実度によっても、生活のしやすさが大きく異なります。
間取りだけに気を取られて、収納スペースの少なさに気づかず住まいを決めてしまうと、実際に暮らし始めてから「収納スペースが足りない」ということが起こりえます。
理想としては、間取り図のように各部屋に収納スペースがあることです。
それが難しい場合でも、現在の持ち物をすべて収納できるかどうかも含めて、マンションの部屋を決めるようにしましょう。
優先順位を決めて、理想のお部屋を
マンションの部屋をどう選べばよいのかわからない場合は、まず「優先順位」を決めることが大切です。
優先したい条件を基本として、ご自身や家族にとって快適だと思う階数や間取り、部屋の方角などを選ぶと良いでしょう。
それには、今回紹介した「階数」「方角」「部屋の位置」「間取り」それぞれのメリット・デメリットを理解することから。そうすることで、理想とするマンションの部屋が見つかりやすくなるでしょう。
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