家族が集まってくつろぐリビングは、家のなかでも多くの時間を過ごす場所です。すっきりと片付いたリビングは居心地がよく、急な来客にも安心して対応できるでしょう。
しかし、「リビングに物が増えてしまい、うまく収納できない」「リビングを片づけてもすぐに散らかってしまう」と悩む方も多いかもしれません。特にお子さんがいるご家庭では、リビングを片付いた状態に保つことが難しいと感じる場合も多いでしょう。
この記事では、リビング収納が上手にできる間取りについてくわしく解説します。
よく耳にする「見せる収納」「隠す収納」の具体的な方法や、リビング収納がある間取りの実例についてもまとめているため、リビング収納に悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。
リビングは平米数あたりどのくらいの収納スペースが必要?
住まいの床面積に対して必要な収納スペースの目安は、一般的に一戸建てでは床面積の10~15%、マンションでは8%以上といわれています。たとえば、60平米のマンションであれば4.8平米(約3畳)以上の収納が必要ということになります。
1日のなかで過ごす時間が長いリビングは、書類や生活用品、子どものおもちゃなど物が増えてしまいがちです。また、テレビやソファーなどといった大型家具が配置されるため、収納スペースは少なくなる傾向にあります。
リビングを物であふれさせることなく快適に保つには、余裕のある収納スペースはもちろん、収納のしやすさ・使いやすさといった「収納効率」も重要です。
リビング収納をきれいに見せるには?
リビングは家族の出入りや物の使用頻度が多いため、物が出しっぱなしになりがちです。外から帰ってきて、上着などをなんとなくソファーや椅子の背もたれに置いてしまうこともあるでしょう。
収納をうまく使いこなし、きれいに見せるためにはいくつかの工夫が必要です。ここでは、リビング収納をきれいに見せるために意識したい3つのポイントについてまとめました。
・①物を多く置かない
・②出したらすぐしまう
・③物の一時置き場を作る
①物を多く置かない
物が多いリビングはまとまりがなく、散らかって見えてしまいます。リビングに置く物はできるだけ少なく、必要最小限にしましょう。
そのためには、不必要な物は思い切って処分し、新しく物を増やさないようにすることも大切です。物を増やしすぎないために、以下の方法も参考にしてみてください。
・不要な物を捨てることに抵抗がある場合はフリマサイトなどで売る
・手紙や贈り物などの思い出の品は写真(データ)に残す
・シーズン物以外で半年~1年以上使用していないものは処分する
・新しく物を買ったら、持っているものを1つ処分する
②出したらすぐしまう
いくら完璧に収納されていたとしても、物を使ったあとにそのまま出しっぱなしにしていては意味がありません。
「リモコン類はテーブルのカゴのなか」「財布はカバンのなか」など物の住所(定位置)を決めて、使ったら元の場所に戻すことを徹底しましょう。
どうしても出しっぱなしになってしまう場合は、定位置が不便な場所や使いにくい場所である可能性があります。もう一度見直してみましょう。
③物の一時置き場(仮置き場)を作る
小さな子どもがいるご家庭や忙しいときなど、「出したらすぐしまう」が難しい場合もあるでしょう。
そんなときは、物を一時的に置く「仮置き場」を作っておくと便利です。リビングの雰囲気に合ったバスケットやボックスを用意し、その場ですぐにしまえないものを入れておきます。
パジャマやジーンズなど、一度着ただけではすぐに洗わない洋服専用の置き場を作るのもよいでしょう。ソファーや椅子の背もたれなどに置きっぱなしにしてしまうことが減らせます。
「見せる収納」と「隠す収納」とは
収納の目的は、物を整理整頓して快適な空間を保つことです。収納タイプには大きく分けて「見せる収納」と「隠す収納」の2つがあります。目的に合わせて使い分けることで、より暮らしやすい空間を作ることができるのです。
ここでは、それぞれの特徴についてメリット・デメリットもふまえながら解説していきます。
見せる収納
見せる収納は、お気に入りのインテリアなどを飾ることで、自分好みの空間を作ることができます。おしゃれな印象を与えるだけでなく、物を取り出しやすい、どこに何があるか把握しやすいといったメリットも。
しかし一方で、物の置き方、飾り方によっては散らかって見えてしまうというデメリットもあります。また、きれいな収納を維持するには、マメな掃除や毎回必ず定位置に戻すことが必要です。
隠す収納
隠す収納のメリットは、部屋がすっきり見えて生活感の少ない空間が演出できることです。ただ収納するだけなので、テクニックや工夫も必要ありません。ほこりが溜まりにくいため、見せる収納に比べて掃除も楽になります。
しかし、どこに何が収納してあるか把握しにくい、隠す収納ばかりだと重い印象を与えてしまうなどといったデメリットも。
リビングでできる「見せる収納」
リビングではお気に入りの雑貨や小物などを飾って、快適に過ごしたいものです。
ここでは、リビングでできる「見せる収納」について具体的な3つの方法をまとめました。
・ディスプレイできるチェストを使う
・日用品を壁にかける
・見せる」と「隠す」を組み合わせる
ディスプレイできるチェストを使う
ディスプレイできるチェストを使えば「見せる部分」と「見せない部分」のバランスをうまくとることが可能です。
生活感のあるものや見せたくないものは収納しつつ、ディスプレイ部分にはお気に入りのインテリアや写真、パッケージのおしゃれな化粧品などを飾るのもよいでしょう。通常のチェストでも、チェスト上をディスプレイスペースとして活用することもできます。
日用品を壁にかける
壁かけ収納は壁のスペースを有効活用できます。突っ張り柱やパーテーションなどを使えば、賃貸や壁を傷付けたくない場合も安心です。
日用品や使用頻度の高い洋服、アクセサリーなどを壁にかければ使いやすいだけでなく、ショップのディスプレイ風でおしゃれな印象に。
キッチンにフライ返しやおたまなどの調理器具をかける収納もおすすめです。
「見せる」と「隠す」を組み合わせる
すべてを見せる収納にすると、まとまりがなく片付いていない印象を与えてしまいます。
隠す収納も設けて見せる収納をアクセントにすることが、きれいに見せる収納をするポイントです。
また、見せる収納は整理整頓が維持できないと部屋が散らかって見えてしまうため、使い勝手を考慮して物の定位置をしっかりと定めることが重要です。
リビングでできる「隠す収納」
リビングにはテレビのリモコンや書類など生活感のあるものが多いため、隠す収納はすっきりと洗練された空間作りに役立ちます。
ここでは、リビングでできる「隠す収納」について、具体的な3つの方法をまとめました。
・カラーボックスを使って整理整頓する
・充電コードなどはボックスで隠す
・収納付きのテレビボードを使って整理整頓する
カラーボックスを使って整理整頓する
コスパがよく使いやすいカラーボックスは収納アイテムの定番です。
そのままではオープン収納になるため、ボックスやかごを使って隠す収納として活用しましょう。シンプルなプラスチックのボックスや天然素材のかごなど、部屋のインテリアや雰囲気に合わせて選ぶと統一感が出ます。扉が設置できるタイプのカラーボックスも便利です。
充電コードなどはボックスで隠す
家族が集まるリビングはスマホやタブレット、Wi-Fiルーターなどさまざまな電子機器の電源や充電コードでゴチャゴチャしやすいものです。コード専用のケーブルボックスやインテリアになじむバスケットなどにまとめて隠しましょう。
特に充電コードは使う頻度が多いので、見た目だけでなく使い勝手との両立も考えながら隠すことをおすすめします。
収納付きのテレビボードを使って整理整頓する
収納の多いテレビボードを選べば、DVDなどテレビ関係のものだけでなくリビングで散らかりがちな小物なども収納できます。
おすすめは中身をしっかりと隠しつつ、取り出しやすい引き出し収納タイプです。観音開きの扉付きやオープン収納タイプは、収納ボックスを活用しましょう。
ノートパソコンやタブレットなどもボックスに入れてテレビボードに収納しておけば、家のなかでの持ち運びにも便利です。
リビング収納のある間取り例をご紹介!
ここからは、リビング収納のある間取り例として4つの実例を紹介していきます。
壁面収納やリビングクローゼット、パントリーなど収納効率のよい設備についても取り上げているため、ぜひ参考にしてみてください。
・①ダイニングに壁面収納のある間取り
・②シンク・コンロ下が引き出し収納の間取り
・③リビングクローゼットのある間取り
・④パントリー(食品庫)のある間取り
①ダイニングに壁面収納のある間取り
ダイニングにキャビネットタイプの壁面収納を設置している間取りです。
写真のような扉付きであれば中身が見えないため、隠す収納として便利です。急な来客時に机の上が散らかっていても、すぐに収納することができるでしょう。
壁面に設置しているため、収納スペースが部屋を圧迫せずに広々と使えることもメリットの1つです。
②シンク・コンロ下が引き出し収納の間取り
シンクとコンロ下のキッチン収納が引き出しタイプになっている間取りです。
観音開きタイプは物が取り出しにくく、奥のほうは手が届かずデッドスペースになりがち。
引き出しタイプならば取り出しやすく、スペースも有効に使えます。
キッチン小物などは仕切りを使い、フライパンや鍋などは書類を入れるボックスなどを活用し立てて収納すると取り出しやすく便利です。
③リビングクローゼットのある間取り
リビングクローゼットのある間取りです。リビングにある程度まとまった収納スペースを設けることで、散らかりがちな書類や小物などを一箇所に集約できます。
リビングでよく使う物を収納するとすっきりと片付き、使い勝手も良くなるでしょう。子どもがリビングで過ごす時間が長い場合は、着替えやおもちゃなどを収納しても便利です。
クローゼット内は収納ボックスを活用し、使用頻度や使う人によって置き場所を変えると使いやすいでしょう。
④パントリー(食品庫)のある間取り
パントリーとは、キッチンに設けられた収納スペースです。
主に乾麺や缶詰などの食品や飲料、調理器具などを収納する食品庫として利用します。収納力が高く多くの食品をストックできるため、料理好きの方や頻繁に買い物へ行けない忙しい方にも便利です。
ホットプレートやタコ焼き機など使用頻度の低い調理機器や、キッチンペーパーやゴミ袋など消耗品のストックも収納できます。
リビングの収納を工夫する際の注意点は?
収納家具の配置や大きさによっては、リビングが狭くなり落ち着かない空間になってしまう可能性もあるため注意が必要です。もともとある家具との相性や、部屋の広さなどを良く考えたうえで設置しましょう。
壁面収納はスペースを有効活用できるためおすすめです。しかし、設置の際には地震対策をしっかりと行ってください。
可能であれば壁に固定、扉や引き出しが開いて中身が落下する可能性を考慮し、落下すると危険な重いものなどは上のほうに入れないようにしましょう。扉が開かないロック機能がついている収納を選ぶと安心です。
収納を工夫してすっきりとした部屋に
家族が集まって長い時間を過ごすリビングは、物が増えて散らかりやすい傾向にあります。
しかし、リモコンや書類など生活感のある物はしっかりと収納して隠し、お気に入りのインテリアや小物などは飾って見せる、「隠す収納」と「見せる収納」をうまく組み合わせることで、快適で洗練された空間を作ることが可能です。
リビングクローゼットや壁面収納、パントリーなど収納力と収納効率に優れた設備もうまく活用してみてください。
使い勝手の良い収納で居心地の良いリビングを保つことは、暮らしやすい住まい作りにつながるでしょう。
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