「1K」は単身者向けの間取りですが、初めての一人暮らしを経験する人は1Kの間取りをイメージしづらいかもしれません。また、1Kに住むメリット・デメリットを知らない人も多いでしょう。
そこで今回は、1Kの基礎知識やメリット・デメリット、快適に暮らすための工夫などをご紹介します。
それらを理解した上で、自分が住む場所として最適な間取りかどうかを検討してみてくださいね。
1Kの間取りとは?他の間取りと何が違う?
そもそも、1Kとはどのような間取りなのでしょうか。
次のとおり、ほかの間取りとの違いがあるため、詳しく解説していきます。
・1Kは居室1つ+キッチンの間取り
・1R(ワンルーム)は部屋のなかにキッチンがある間取り
・1DKは居室1つ+ダイニングキッチンがある間取り
・1LDKは居室1つ+リビング+ダイニングキッチンがある間取り
1Kはキッチンと居室が仕切られている
1Kとは、メインとなる居室が1つ+キッチンがある間取りのことです。
居室とキッチンとのあいだには、仕切り(扉)があります。そのため、居室と調理スペースを分けられるのが特徴です。キッチンが独立した空間になっている物件だけでなく、玄関とつながっている物件や脱衣所と兼用になっている物件もあります。
家賃はワンルームよりも少し高めです。ただし、立地条件が良いわりに家賃抑えめの物件が数多くあり、豊富な選択肢から選ぶことができるでしょう。
1R(ワンルーム)はキッチンが部屋の中にある
1R(ワンルーム)とは、玄関から居室までつながっている間取りのことです。
1Kとは違い、室内に仕切りがなく、部屋のなかにキッチンがあります。
占有面積は、1Kと同じく20㎡~25㎡程度です。ただし、ワンルームは建設コストが安いため、1Kと比べて家賃が安く、コンパクトな間取りで家賃を抑えて住みたい人に人気があります。
1DKは居室1部屋とダイニングキッチンが仕切られてる
1DKとは、居室1つ+ダイニングキッチンがある間取りのことです。
1Kと同じく、居室とキッチンは分かれていますが、キッチンを含む空間の広さが異なります。キッチンの広さの目安は1Kが4.5畳未満、1DKが4.5畳以上8畳未満です(あくまで目安)。
1Kよりも占有面積が広く、収納も比較的広めの物件が数多くあります。そのため、1Kよりも家賃は高めです。ただし、駅から離れた物件などにすれば、1Kと同じくらいの家賃の物件もあります。
ダイニングキッチンがあるので頻繁に料理する人や、寝室と団らんスペースを分けたい人に人気があります。
1LDKは居室1+リビング+ダイニング+キッチン
1LDKとは、居室1つ+リビング+ダイニングキッチンがある間取りのことです。
1DKと同じくダイニングキッチンがありますが、その広さの目安は1LDKが8畳以上となっています。
築浅の物件が多いため、1Kよりも家賃が高めです。また、広さがある分、光熱費が高くなりやすく、掃除するスペースも多くなるので注意しましょう。
寝室と団らんスペースを分けたい人だけでなく、夫婦で住みたい人や来客用のスペースを設けたい人に人気があります。
1Kの3つのメリット
家賃を抑えて住める1Kですが、それ以外にも次のようなメリットがあります。
・居室に料理の匂いが染みつかない
・玄関から居室が丸見えにならない
・玄関の外に生活音や声が響きにくい
それぞれの内容を詳しく確認していきましょう。
①料理の匂いが居室スペースに染み付かない
1つ目のメリットは、居室に料理の匂いが染みつかないことです。
1Kの特徴でも説明したとおり、1Kは居室と調理スペースを仕切りで分けることができます。そのため、料理中の匂いや煙が居室に広がりにくいのです。
とくに、よく自炊する人が1Kで暮らせば、居室に収納してある衣服や物に料理の匂いが移りにくくなるでしょう。
②仕切りがあるので部屋が丸見えにならない
2つ目のメリットは、玄関から居室が丸見えにならないことです。
一般的に1Kの間取りは、玄関から入ると通路(廊下)があり、そこにキッチンがあります。その部分と居室を仕切りで分けられるのです。
そのため、玄関まで来た来客や宅配便の人から、プライベートな空間である居室が丸見えになりません。プライバシーを守りたい人におすすめの間取りです。
③玄関外に生活音が響きにくい
3つ目のメリットは、玄関の外に生活音や声が響きにくいことです。
集合住宅に住む場合、周りに住む人のことを考えると、自宅からの騒音には気をつける必要があります。また、プライバシーの観点からも、話の内容や生活音は外に漏れたくないはずです。
その点、1Kは居室とキッチンスペース(廊下)を仕切れるので、玄関の外に生活音や音が響きにくくなっています。
1Kの3つのデメリット
つづいて、1Kのデメリットを確認していきましょう。
・1Rと比べて家賃が高め
・仕切りによって部屋が狭く感じることがある
・キッチンでの作業中、夏は暑くて、冬は寒い
これらのデメリットを踏まえた上で、1Kに住むかどうかを検討する必要があります。
①1R(ワンルーム)と比べると価格が高い
1つ目のデメリットは、1Rと比べて家賃が高めなことです。
1Rは仕切りがなく、居室とキッチンスペースがつながっています。一方、1Kは区切られているので使いやすく、家賃が高めになっているのです。
ただし、家賃にそこまで大幅な差があるわけではありません。たとえば、東京都新宿区での間取りごとの平均家賃を比較すると、1Rは7.41万円、1Kは8.01万円となっています(2022年3月1日時点)。
とはいえ、家賃は毎月固定の支出となるため、快適性と家賃のどちらを取るかをよく検討する必要があるでしょう。
参照:アパマンショップ「東京都 一人暮らし向け賃貸アパートの家賃相場」
②仕切られているため狭く感じることも
2つ目のデメリットは、仕切りによって部屋が狭く感じる可能性があることです。
同じ占有面積だとしても、1Kは玄関から居室までつながっている1Rよりも狭く感じると思います。
また、仕切りとなる扉があるため、その部分には家具が置けません。
仕切りによってキッチンスペースも限られるため、食器棚を置けない物件もあります。
③キッチンが夏は暑く冬は寒い
3つ目のデメリットは、キッチンでの作業中、夏は暑くて、冬は寒いことです。
廊下と居室にある仕切りを閉めると、居室側の冷暖房の効きが良くなります。一方、仕切りから先にあるキッチンには冷暖房が届かなくなるのです。
また、キッチンのある廊下は、玄関を開けてすぐの場所にあることが多く、外気の影響を受けやすくなります。
そのため、夏の暑さや冬の寒さが厳しいなか、キッチンで作業しなければなりません。
1Kで快適に暮らすためにできる工夫を3つご紹介!
メリット・デメリットを理解した上で1Kを選ぶ場合、次にポイントもおさえておきましょう。
・部屋の角にベッドを配置する
・背の低い家具で揃える
・インテリアの配色を統一する
このように配置の仕方やインテリアを工夫することで、1Kでより快適に暮らしやすくなります。
①ベッドの位置
1つ目のポイントは、部屋の角にベッドを配置することです。
そもそも、大きな家具であるベッドをどこに配置するかによって、部屋の使い勝手や印象が決まります。
1Kでおすすめのベッドの配置は「部屋の角」。そこに配置すればデッドスペースが生まれにくく、部屋全体を有効活用しやすくなるでしょう。
加えて、大きな窓に対して平行にベッドを配置するのがおすすめです。部屋をより広く使えるようになり、ソファやダイニングセットなどの大きな家具を置きやすくなります。
②インテリアの高さは低めに
2つ目のポイントは、背の低い家具で揃えることです。
1Kのデメリットとして、仕切りによって部屋が狭く感じることがあります。そこで、圧迫感を感じないように、できるだけ背の低い家具で揃えましょう。そうすれば、部屋が広く見えて、圧迫感を感じにくいからです。
本棚などの背が高い家具を配置したいのであれば、入り口の手前から配置していきます。圧迫感が少なくなり、広く見えるからです。
③インテリアの色は統一する
3つ目のポイントは、インテリアの配色を統一することです。
インテリアの配色に統一感を持たせることで、部屋は広く感じます。部屋のテーマカラーを決めて、それに沿って家具を選ぶようにしましょう。
より広い空間に見せたいのであれば、ホワイト系の明るい色を選ぶのがおすすめです。さらに、家具の質感(木製やスチール製など)も統一すれば、まとまりのある部屋になるでしょう。
一人暮らしをするのに一番おすすめなのは1K?
狭さを感じやすい1Kでも、いくつかのポイントをおさえれば快適に暮らすことができます。とはいえ、より快適な暮らしを手に入れるには、一人暮らしに最適な間取りを選ぶことが重要です。その点、1Kは一人暮らしにおすすめの間取りだと言えるでしょう。その理由は3つあります。
1つ目は、1Rよりも暮らしやすいことです。1Rは玄関から外気の影響を受けやすく、居室に料理中の匂いが染み付きやすくなります。一方、1Kは仕切りがあるので、それらのデメリットを回避しやすくなるでしょう。
2つ目は、1DKよりもセキュリティ面で安心なことです。1DKは1990〜2000年代に流行った造りで、オートロックや防犯カメラのない物件が数多くあります。一方、現代的な仕様の1Kには、セキュリティ面が強化された物件があるのです。
3つ目は、1LDKよりも家賃が安くなることです。十分な広さがあり、築年数の新しい物件が多い1LDKは「一人暮らしに最適だ」と感じる人が多いでしょう。しかし、部屋が広くなるので家賃が高く、家計が苦しくなることがあります。家賃を重視する人や広い部屋を持て余してしまう人は、1Kのほうが長く暮らしやすいはずです。
以上のことから、1Kは一人暮らしにおすすめです。ただし、物件によって広さや仕様は異なるので、予算や希望条件に合わせて、自分に合った物件を選ぶことが大切です。
1Kでも二人暮らしは可能?
一人暮らしの生活から、恋人との同棲や友人とのルームシェアを検討している人がいるかもしれません。ある程度の広さがあり、家賃を安くおさえられるため、1Kでの二人暮らしを考える人もいるはずです。しかし、単身者向けが中心の1Kで二人暮らしはできるのでしょうか。
「二人入居可」「ルームシェア可」と記載されている1Kであれば、二人暮らしはできます。
または、大家さんや管理会社に事前許可を取った物件であれば、賃貸契約違反になりません。「単身者限定」と記載された物件で、許可なく二人暮らしをすれば契約違反となり、退去となる可能性があるので注意しましょう。
1Kの間取りで快適な生活を
快適に暮らせるかどうかは、間取りによって大きく異なります。今回ご紹介したように、1Kの間取りは一人暮らしをする人にとって住みやすい間取りです。
1Kのデメリットをカバーするような工夫を心がけることで、さらに快適な空間が手に入るでしょう。1Kのレイアウトにはさまざまなタイプがあるため、希望するキッチンの位置や収納の広さなどとマッチする物件を見つけて、理想のライフスタイルを実現してくださいね。
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