一人暮らし用の物件を探していると、不動産会社からワンルームを勧められることがあります。
しかし、似たような間取りに「1K」や「1DK」があり、違いが分からない人もいるはずです。
そこで本記事では、ワンルームとほかの間取りとの違いだけでなく、メリット・デメリットや快適に過ごすためのコツなどをご紹介します。
ワンルーム(1R)ってどんな間取り?
ワンルームとは、どのような間取りなのでしょうか。次の特徴を詳しく説明していきます。
・部屋のなかにキッチンがある
・一般的に13〜20平米の占有面積がある
・3点ユニットバスが多め
部屋の中にキッチンがある
1つ目の特徴は、部屋のなかにキッチンがあることです。
ワンルームの室内には仕切り(扉)がありません。玄関から部屋までが一体となっており、そのなかにキッチンスペースも含まれています。
そのため、ワンルームに備え付けてあるキッチンの多くは、火を扱うので危険を伴う「ガスコンロ」でなく、火を使用せず安全性の高い「IHコンロ」を採用しているのです。
一般的に約13〜20平米の広さ
2つ目の特徴は、一般的に13〜20平米(約6〜9畳)の占有面積があることです。
それだけの広さがあれば、必要最低限の家具は置くことができます。ただし、築年数が古いワンルームのなかには10平米未満の物件が数多くあり、かなり狭く感じるでしょう。
一方、築年数が新しいワンルームだと25平米以上が増えます。「新築のワンルームは25平米以上の占有面積が必要」と定めている自治体があるからです。
ユニットバスのことが多い
3つ目の特徴は、3点ユニットバス(お風呂・トイレ・洗面台が同じスペースに設置されたユニットバス)が多めなことです。
その分、家賃が安めで、掃除がしやすいなどのメリットがあり、一人で暮らすのであれば支障はないでしょう。
ただし、湿度が上がりやすくカビが生えやすいので、こまめな換気やお手入れが必要です。また、入浴中はトイレが使えないため、友人や家族がいるときには注意が必要です。
他の間取りとの違いは何?
ワンルームと似たような間取りには「1K」や「1DK」がありますが、次のような違いがあります。
・1Kとの違いは、居室とキッチンが仕切られているかどうか
・1DKとの違いは仕切りとダイニング・キッチンがあるかどうか
それぞれ、詳しく確認していきましょう。
1Kとの違い
ワンルームと1Kとの違いは、居室とキッチンが仕切られているかどうかです。
ワンルームはキッチンとのあいだが仕切られていませんが、1Kは仕切られています。そのため、居室1つ+K(キッチン)で「1K」と呼ぶのです。
仕切りがないワンルームはエアコンの効きが悪く、室温が安定しません。また、玄関から部屋までが一体なので、冷蔵庫や洗濯機などの音がよく聞こえるはずです。そのため、家賃は安めです。
一方、1Kは仕切りがあるので居室部分の室温が比較的安定しやすく、冷蔵庫や洗濯機などの音は気にならない程度でしょう。その分、家賃はワンルームよりもやや高めな傾向です。
1DKとの違い
ワンルームと1DKとの違いは仕切りがあるかどうかに加え、食卓とキッチンが同じスペースにある「ダイニング・キッチン(DK)」があるかどうかです。
ワンルームにはダイニングキッチンがないため、一部屋にダイニングテーブルとベッドを置かなければなりません。
一方、1DKはダイニングキッチンに、ダイニングテーブルを置くことができます。そのため、食事する場所と寝室を分けられるのです。
また、広さも異なります。1DKはワンルームよりも占有面積が広い物件が多くなっています。部屋を区切ることができ、広さが十分にあるので、ワンルームよりも家賃は高めになっています。
ワンルーム(1R)の部屋のメリット
ワンルームには、1Kや1DKのように仕切りやダイニングキッチンはありませんが、次のようなメリットがあります。
・リーズナブルな家賃で暮らせる
・部屋ごとに温度差がない
・部屋全体を広く感じる
①リーズナブルな価格で暮らせる
1つ目のメリットは、リーズナブルな家賃で暮らせることです。
専有面積が同じ場合、ワンルームの多くは比較対象となりやすい1Kよりも家賃が安くなります。ワンルームの建設費や設備コストが低いからです。
また、これまで説明したように区切りがない分、室温が安定しづらく、音が気になりやすいことも家賃に影響しています。
東京都内でも、4万円台の物件を探すのは難しくないでしょう。
②部屋の温度差がない
2つ目のメリットは、部屋ごとに温度差がないことです。
居室にある空調を使ったとき、仕切りがある1Kや1DKでは、部屋ごとに温度差が生まれます。その結果、暑さや寒さに耐えながら、キッチンで料理することになる可能性が。
一方、玄関から部屋までが一体となっているワンルームでは、空調が行き渡ります。暑さや冷えに耐えることなく、料理などの作業ができるのです。
③部屋全体が広いと感じること
3つ目のメリットは、部屋全体が広いと感じることです。
1Kなどで仕切りがある場合、居室で狭さを感じることがあります。一方、ワンルームには仕切りがなく、部屋全体を見渡せるので、狭さがそこまで気にならず、のびのびと暮らせるはずです。
開放感のある空間を演出しやすいことから、おしゃれなデザイナーズマンションでもワンルームの間取りがよく採用されています。
ワンルーム(1R)の部屋のデメリット
つづいて、ワンルームのデメリットを確認していきましょう。ワンルームを検討している人は、次のデメリットにも注意する必要があります。
・料理中の匂いや煙が充満しやすい
・収納スペースが少ない物件が多い
・手狭で来客を呼びづらい
①料理の匂いが充満する
1つ目のデメリットは、料理中の匂いや煙が充満しやすいことです。
仕切りがないワンルームは、キッチンと居室が同じ空間にあります。そのため、部屋全体に料理中に発生した匂いや煙が充満しやすくなるのです。とくに、換気扇が古い物件では充満しやすいでしょう。
その結果、衣類に匂いがついてしまえば、その手入れに手間取ることがあります。
②収納スペースが少ない
2つ目のデメリットは、収納スペースが少ない物件が多いことです。
ワンルームにクローゼットなどの収納スペースがなければ、収納場所に困ってしまいます。とはいえ、一般的に13〜20平米の広さがあるワンルームに多くの家具を置くと、今度は部屋が狭くなってしまうのです。
荷物が多い人はワンルームを避けたほうがいいでしょう。
③手狭なので来客を呼びづらい
3つ目のデメリットは、手狭で来客を呼びづらいことです。
ワンルームの間取り図に書かれた広さには、玄関やキッチンが含まれている場合があります。そのとき、実際の生活スペースは3.24平米ほど狭くなるのです。
また、床面積が狭いワンルームでは、部屋の大部分をベッドに占領されることも珍しくありません。
プライベート空間が少ない場合、来客を呼んでくつろぐのが難しくなるのでしょう。
ワンルーム(1R)の部屋で快適に過ごすためのコツ
ワンルームのデメリットは、少しの工夫で解消できます。
また、より快適に暮らせるように工夫すれば、過ごしやすい空間を手に入れることができるのです。
次のポイントを、それぞれ詳しく解説していきます。
・仕切りとなるインテリアを置く
・インテリアの色は統一する
・背が低い家具を極力置く
①キッチンとの仕切りのインテリアを配置する
1つ目のポイントは、部屋に仕切りとなるインテリアを置くことです。
扉で仕切られていないワンルームでは、キッチンや寝室など用途別に部屋が分かれていません。そのため、部屋全体に料理中の匂いや煙が充満しやすくなります。
そこで、パーテーションや収納家具などで、用途別に部屋を仕切りましょう。キッチンスペースと寝る空間を分けることができ、匂いなども防ぎやすくなるでしょう。
②インテリアの色を統一する
2つ目のポイントは、インテリアの色を統一することです。
インテリアは床の色に合わせましょう。狭さが気になりやすいワンルームでも統一感が生まれて、部屋が広く見えるからです。
たとえば、床が白やグレー、ベージュなどの明るい色であれば、インテリアも明るい色で統一します。
とくに、床面積を多く占めるラグやベッド、棚などの色を統一するのがおすすめです。
③極力背が低い家具を置く
3つ目のポイントは、背が低い家具を極力置くことです。
手狭になりやすいワンルームには、なるべく背が低い家具を置きましょう。視界が開けて、部屋が広く見える効果があるからです。
たとえば、ベッドやソファは脚が短い物を選び、床と近い高さにします。リビング用の収納家具も背が低い物を選べば、圧迫感を感じさせず、部屋がすっきりと見えるはずです。
ワンルーム(1R)は一人暮らしにおすすめ?
少しの工夫でより快適に暮らせるワンルームは、家賃重視で自炊をあまりしない人や荷物があまりない人におすすめの間取りだといえます。
これまで説明したとおり、ワンルームのメリットはリーズナブルな家賃で暮らせることです。13平米以下の間取りであれば、家賃をより安くすることができ、都内でもリーズナブルな価格で住める場合があります。
しかし、その一方で、仕切りがなく料理中の匂いがこもりやすい、収納スペースが少ないなどのデメリットがあります。それでも、料理をあまりしない人や荷物が少ない人はデメリットを感じづらいはずです。
ワンルーム(1R)で二人暮らし(同棲)はできる?
狭さが気になるワンルームで、二人暮らし(同棲)はできるのでしょうか?
そもそもワンルームは単身者向けの物件なので、2人以上の入居を認めていない物件ばかりです。同棲で入居しようとすれば、高確率で審査に落ちてしまうでしょう。
同棲できるワンルームが見つかったとしても、二人暮らしするには部屋が狭すぎて、ストレスが溜まってしまうはずです。また、食事や寝るタイミングが違えば、お互いに気を遣います。
よって、ワンルームで同棲することはあまり得策とは言えません。
人気のワンルームで快適な暮らしを
ここまで、ワンルームの特徴や快適に暮らすためのコツをご紹介しました。
ある程度の広さがあるワンルームは、一人暮らし向けの物件として人気があります。特徴をおさえた上でインテリアなどを工夫すれば、より快適に住める間取りです。
今回ご紹介した内容を参考に、ワンルームでの一人暮らしのイメージを膨らませてみてくださいね。
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