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長期優良住宅の認定基準の一つ「耐震等級」とは?メリットと取得方法をご紹介!

2022.03.31
2022.12.09
長期優良住宅の画像

「耐震等級」という言葉を聞いたことがあっても、どういうものなのかよく分からないという人も多いのではないでしょうか。

本記事では、長期優良住宅の認定基準の一つでもある「耐震等級」について、詳しく説明していきます。

地震大国である日本では、住宅の耐震性は非常に重要です。住宅の購入を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

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長期優良住宅とは?

5つ星と家の模型の画像

 

長期優良住宅とは、将来にわたり良好な状態で住み続けられる措置が講じられた住宅のことです。

国が定めた認定基準を満たし、所管行政庁に申請することにより長期優良住宅の認定を受けることができます。

認定を受けることにより、補助金、住宅ローンの金利引き下げ、税の特例、地震保険の割引など、さまざまな優遇措置を受けることが可能となります。

 

長期優良住宅の認定基準とは?

家の模型と?を持つ手の画像

 

長期優良住宅の認定を受けるには、以下の10項目の認定基準を満たす必要があります。

参照:「長期優良住宅の普及促進に関する法律」の長期優良制度の技術基準の概要について



①劣化対策

数世代にわたり住宅の構造躯体が使用できること

②耐震性

極めて稀に発生する地震に対し、継続利用のための改修の容易かを図るため、損傷のレベルの軽減を図ること

③維持管理・更新の容易性

構造区対に比べて耐用年数が短い設備配管について、維持管理を容易に行うために必要な措置が講じられていること

④省エネルギー性

必要な断熱性能等の省エネルギー性能が確保されていること

⑤居住環境

良好な景観の形成その他の地域における居住環境の維持及び向上に配慮されたものであること

⑥住戸面積

良好な居住水準を確保するために必要な規模を有すること

⑦維持保全計画

建築時から将来を見据えて、定期的な点検・補修等に関する計画が策定されていること

⑧災害配慮

自然災害による被害の発生の防止または軽減に配慮されたものであること

⑨可変性(共同住宅・長屋の場合)

居住者のライフスタイルの変化等に応じて間取りの変更が可能な措置が講じられていること

⑩バリアフリー性(共同住宅の場合)

将来のバリアフリー改修に対応できるよう共同廊下等に必要なスペースが確保されていること

 

「耐震等級」とは?

傾く家の模型の画像

 

「耐震等級」とは、地震に対する住宅の強度を表す指標であり、「住宅の品質確保の促進等に関する法律」によって定められている住宅性能表示です。

住宅性能表示では、耐震等級を3段階に分けており、耐震等級の数字が大きいほど耐震性能は高くなります。

 

また、家の強度の確認方法は、以下の3つです。

 

・壁量計算

 建築基準法で定められている一般的な計算方法であり、地震・台風時に建物が倒れない

 かを壁の量で判断する簡易的な計算方法。

 

・性能表示計算

 「壁量計算」の他に、「床・屋根倍率の確認」と「床倍率に応じた横架材接合部の倍率」

 を検証した計算方法。 

 

・許容応力度計算

 家の構造を緻密に調べるための計算方法。専門的な知識が必要なため、ハウスメーカーや 工務店ではなく、第三者機関に依頼して行うことも多い。

 

耐震等級1とは?

耐震等級1は、建築基準法で定められている耐震性能を最低限満たす水準であり、震度6から7程度の地震に対して倒壊しない、震度5程度の地震に対しては住宅が損傷しないことが目安とされています。

耐震等級1の場合、耐震性能を維持するための各部構造について建築基準法で定められている「仕様規定」にそって設計すればよいとされています。

「壁量計算」は仕様規定の中で定められています。

 

耐震等級2とは?

耐震等級2は、耐震等級1で想定される地震の1.25倍の力に対して倒壊しないことが目安とされており、学校や病院などに採用される基準となっています。

長期優良住宅に認定されるには、耐震等級2以上が条件となります。

耐震等級2以上を確保するためには、性能表示計算か許容応力度計算が必要です。

 

耐震等級3とは?

耐震等級3は、耐震等級1で想定される地震の1.5倍の力に対して倒壊しないことが目安とされており、消防署や警察署と同じくらいの耐震性能があるとされています。

耐震等級3が、住宅性能表示で定められた耐震性能で最も高いレベルになります。

耐震等級3を確保するためには、性能表示計算か許容応力度計算が必要です。

この2つの計算では、緻密な構造計算である許容応力度計算の方が明らかに安全性が高いといわれています。



「耐震等級」を取得するメリット

笑顔の女性の画像

 

「耐震等級」は、基準に満たした住宅を建築すれば得られるものではなく、第三者機関の審査を受け、認可されることではじめて取得できます。

では、なぜ審査を受けてまで耐震等級を取得する必要があるのでしょうか。

こちらでは、耐震等級を取得するメリットについてお伝えします。

 

「住宅性能証明書」を取得できる

「住宅性能証明書」は、住宅を購入する際に資金援助を受けた場合の、贈与税の非課税措置を受けるために必要となる証明書のことです。

耐震等級2以上であれば、非課税枠の500万円加算の対象となる「質の高い住宅」の基準を満たしているので、住宅購入の際に資金援助を受ける場合は、耐震等級を取得したうえで、住宅性能証明書の発行手続きを行いましょう。

 

地震保険料の割引される

地震保険には「耐震等級割引」というものがあり、耐震等級のランクにより保険料が割り引かれます。

耐震等級2の認定を受けていれば保険料の30%、耐震等級3では保険料の50%の割引が適用されるので、大幅な保険料の削減が可能となります。

地震保険料の割引は、耐震等級取得の最大のメリットといえるでしょう。

 

「耐震等級」の確認方法と取得方法とは?

クエスチョンマークと考える女性の画像

 

贈与税の非課税措置や、地震保険料の割引など、メリットが大きい耐震等級の取得ですが、そもそも、耐震等級はどうやったら確認できるのでしょうか。

こちらでは、耐震等級の確認方法と取得方法についてお伝えします。

 

「耐震等級」の確認方法

耐震等級は、住宅性能評価書から確認することができます。住宅性能評価書は、住宅の性能を評価し、その結果を記した書面です。

住宅性能評価書の「構造の安全に関すること」の項目に耐震等級が含まれているので確認してみましょう。

 

「耐震等級」の取得方法

耐震等級1の場合は、建築基準法で定められている耐震性能を最低限満たす水準であるため、特に認定を受ける必要はありません。

耐震等級2や3の場合は、住宅性能評価機関が行う審査に合格する必要があります審査に合格し、基準に適合していることが確認されることにより、住宅性能評価書などの公的な書類から耐震等級が確認できるようになります。

なお、審査が行われない場合はすべて耐震等級1と示されることになります。

 

耐震等級を確認して安全な暮らしを

長期優良住宅の認定基準の一つ「耐震等級」についてお伝えしました。

地震大国の日本では、建築基準法により耐震等級が定められているため、住宅性能表示で最も低い耐震等級1の場合でも、震度6から7の地震でも倒壊しないつくりとなっています。

しかし、耐震等級2以上であれば、震度6から7の地震が起きた場合でも、一部補修などを行えばそのまま住み続けられる可能性も高くなります。また、長期優良住宅として認定され、贈与税の非課税措置や地震保険の割引などの優遇を受けることができるというメリットも存在します。

地震が頻発している今、住宅の耐震性は非常に重要です。

これから家を購入する予定のある人は、安全性や税制面などでのメリットも考慮したうえで、耐震等級について考えてみてください。

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