マンションや一戸建てを購入するとき、物件の資産価値が気になる方が多いのではないでしょうか。そこで今回は資産価値が落ちない街をランキング形式でご紹介します。
物件の見極めポイントや2022年は不動産の買いどきなのかどうかについても説明しますので、参考にしてみてください。
資産価値が落ちない街ランキング
ここではLIFULL HOME’Sやダイヤモンド不動産研究所の資料を参考に、資産価値が落ちない街ランキング上位5位をご紹介します。
第1位:東京都勝どき
第2位:東京都芝公園
第3位:神奈川県横浜市
第4位:東京都台東区
第5位:神奈川県川崎市
首都圏の中でも東京都と神奈川県が人気ですが、資産価値が落ちない街にはどんな特徴があるのでしょうか。
駅周辺の人気マンションも合わせて説明していきます。
第1位:東京都中央区勝どき(勝どき駅)
第1位の東京都勝どきは近年大規模な再開発が行われている中央区にあります。
新宿などの都内主要駅や、銀座、築地などショッピングエリアへのアクセスがしやすい好立地であるといえるでしょう。
ダイヤモンド不動産研究所の資料によると、中央区勝どきや小伝馬町にある築10年前後中古マンションの価格は、新築のときに比べ約11%上昇していることがわかりました。
勝ちどき駅周辺には「勝どきビュータワー」や「THE TOKYO TOWERS」、「勝どきザ・タワー」「ドゥ・トゥール」などのタワーマンションがあり、高い人気を集めているエリアです。
第2位:東京都港区芝公園(芝公園駅)
第2位は東京都港区の芝公園駅周辺です。
新宿などの主要駅や、虎ノ門、新橋といったビジネス街にもアクセスしやすく、通勤の利便性が高いエリアといえるでしょう。
駅周辺にはスーパーや保育園、病院などの生活利便施設が充実しており、また落ち着いた雰囲気であることからファミリー世帯にも人気があります。
「ラ・トゥール芝公園」や「パークハウス芝タワー」、「クレストプライムタワー芝」などが芝公園駅周辺にあるタワーマンションです。
第3位:神奈川県横浜市(中山駅)
横浜市の中でも資産価値が上昇傾向にあるのは緑区中山駅周辺です。
JR横浜線や横浜グリーンラインが通っており通勤・通学しやすく、また「ビーンズ中山」や「ヤマダ電機」、人気スポットの「よこはま動物園ズーラシア」にもアクセスしやすい好立地にあります。
「ザ・パークハウス横濱中山」や「クリオ中山1番館」、「シャルマン横浜中山」など、駅から徒歩10分以内の物件が多いです。
中山駅周辺は公園も多く、落ち着いた雰囲気の住宅街といえるでしょう。
第4位:東京都台東区(上野駅)
東京都台東区周辺も資産価値が上昇傾向にある街です。
中でも上野駅は在来線各線に加え新幹線も乗り入れている駅であり、非常に交通利便性が高い街といえるでしょう。
駅周辺にはスーパーや病院などの生活利便施設が充実しており、美術館や博物館などの芸術文化施設もあります。
「浅草タワー」や「シティタワー上野池之端」、「ルネッサンス上野池之端」などが上野駅周辺で人気のあるタワーマンションです。
第5位:神奈川県川崎市(武蔵小杉駅)
第5位は神奈川県川崎市です。
武蔵小杉駅周辺はバブル崩壊をきっかけに多くの工場が移転し、再開発計画が進むにつれ「住みたい街」として注目されるようになりました。
東京や千葉方面へのアクセスがしやすく、買い物施設や医療施設が充実した治安のよい街としてファミリー世帯を中心に人気のエリアです。
駅直結の「エクラスタワー武蔵小杉」や「パークシティ武蔵小杉ザ・グランドウィングタワー」、「シティタワー武蔵小杉」などのマンションがあります。
資産価値が落ちない街・物件かを見極めるポイントとは?
マンションや一戸建てなどの不動産購入では、資産価値が落ちない街や物件を選ぶことがポイントになります。ここでは資産価値が落ちない街や物件の見極めポイント3つについてまとめました。
- 立地は良いか
- 構造は鉄筋コンクリート造(RC造)か
- 支出を抑える設計になっているか
それぞれ詳しく説明していきます。
①立地は良いか
不動産の資産価値は立地により決まることが多いため、物件の立地がよいか見極めることが重要です。生活の利便性が高いエリアにある物件や、なかなか売りに出されることのない人気エリアにある物件は資産価値が下がりにくいといえます。
また自然災害のリスクも資産価値に関わっているため、ハザードマップなどで安全性を確認しておくとよいでしょう。
②構造は鉄筋コンクリート造(RC造)か
不動産を購入するときは構造を確認することが大切です。マンションや一戸建てなどの建物には法定耐用年数が定められており、その年数を過ぎると資産価値はゼロになります。
国税庁の資料によると建物の構造別の法定耐用年数は次の通りです。
木造 |
22年 |
軽量鉄骨造 |
27年 |
重量鉄骨造 |
34年 |
鉄筋コンクリート造 |
47年 |
一戸建ての場合は22年たつと建物の価値がゼロになりますが、土地には耐用年数が定められていないため、資産価値がゼロになることはありません。
一方マンションの場合は土地だけを売却することができないため、建物の耐用年数が重要になってきます。
法定耐用年数が長ければ将来売却するときの売値が下がりにくくなるので、マンションの場合は鉄筋コンクリート造の物件を選ぶとよいでしょう。
③支出を抑える設計になっているか
マンションの場合は共用施設が充実している物件ほど比較的人気があり、資産価値が落ちにくいです。
しかし共用施設が豪華すぎると管理費や修繕積立金の金額が大きくなる可能性があります。
管理費や修繕積立金などの支出を抑えるために、あえて不要な施設のないマンションを選ぶ人も少なくありません。
利便性が高ければ、豪華すぎない設計のマンションも資産価値が落ちにくいといえるでしょう。
2022年物件は買い時?
2022年が物件の買い時なのか考えるには、住宅ローン減税の見直しについて把握することが重要です。
2021年12月、2022年度税制改正大綱が発表されました。
国土交通省の資料によると、住宅ローンを利用できる人の所得は3,000万円以下から2,000万円以下に引き下げられ、新築住宅取得の場合の控除率は1%から0.7%に引き下げられています。
借入限度額は、省エネ住宅など認定住宅以外の一般新築住宅については4,000万円から3,000万円に縮小されました。
つまり、一般新築住宅の場合借入限度額は4,000万円→3,000万円、年間最大控除額は約40万円→約21万円になるのです。
また、これらの住宅ローン減税の変更は2023年までに新築の建築確認をした建物が対象で2024年以降の借入限度額はさらに引き下げられます。
これらのことを考慮すると、省エネ住宅などの認定住宅以外の物件を購入するのであれば、2022年のうちに決めたほうがよいかもしれません。
ただし、マイホーム購入のタイミングは人によって大きく異なります。
ライフスタイルや家族構成の変化などに合わせ、必要と思ったときに購入を決めるとよいでしょう。
資産価値に社会情勢の影響はある?
資産価値が落ちない物件を選ぶには、購入する時期も重要なポイントとなります。ここでは不動産に影響を及ぼす可能性のある近年の社会情勢についてまとめました。
新型コロナウイルスの影響
コロナ蔓延により自宅待機時間が増えたことで、住まいの価値を見直す人が増えているようです。不動産経済研究所の資料によると、新型コロナウィルスが蔓延し始めた2020年以降も新築分譲マンションの価格は全国的に上昇し続けています。
しかし、東日本不動産流通機構によると建売住宅の価格は下落傾向にあることがわかりました。コロナによる自宅待機時間は減少しつつありますが、資産価値が落ちないという点で考えるのであれば好立地にあるマンションを選ぶとよいかもしれません。
生産緑地問題の影響
生産緑地問題は2022年問題とも呼ばれ、生産緑地法改正による不動産価格の混乱や都市環境の悪化が懸念されている問題のことです。1992年に行われた生産緑地法改正の際に、市街地の農地は「宅地農地」と「生産緑地」に分けられました。
生産緑地の指定を受けた土地は30年経過すると指定が解除され、土地売買や開発をすることが可能になります。もしも一斉に土地売買や開発が行われると、不動産価格が下落するのではないかといわれていたのです。
しかし、行政はこの2022年問題に対し、指定期間の延長や固定資産税の軽減などの対策を行っています。また、生産緑地は郊外にあることが多いので都市部のマンションの資産価値には大きな影響はないといえるでしょう。
ただし、郊外にある宅地化された生産緑地では今後一戸建ての建築が増える可能性があります。すでに購入している場合は資産価値が落ちてしまうことも考えられますが、これから購入するのであれば安くマイホームを入手できる可能性があるといえるでしょう。
ウッドショックの影響
ウッドショックとは世界的な木材不足が原因で起きた木材価格の高騰のことです。
経済産業省の資料によると、2021年以降の日本の住宅建築用木材は輸入・国産の両方とも価格が上昇しています。
マンションの場合は鉄筋コンクリート造が多いので大きな影響を受けてはいないようです。しかし、木造住宅の場合は工期の遅れやコストアップといった影響を受けることが考えられます。
残念ながらウッドショックがいつ終わるかという目処は立っていないため、最新情報を確認しておくとよいでしょう。
ウクライナ危機の影響
ロシアがウクライナに侵攻したことで世界的に需要バランスが乱れています。日本はロシアから石油などのエネルギー資源を輸入していましたが、ウクライナ危機によりガソリンや石炭などの価格が上昇していく可能性が高いです。石炭は火力発電所でも使われていますがマンション建築のときにも使用されているため、マンションの価格上昇に拍車をかける可能性があります。
しかし、こうしたインフレのときは不動産などの現物資産の価値が下がりにくいため、マンション購入のチャンスともいえるでしょう。
将来の資産価値を見極めて物件を購入しよう
今回は資産価値が落ちない街ランキングと、社会情勢による不動産への影響についてご紹介しました。
2022年は生産緑地問題やウッドショック、ウクライナ危機といった社会情勢の変化による不動産への影響が大きい年ともいえます。
このタイミングで不動産を購入する場合は、資産価値が落ちにくい街や物件を選ぶことが非常に重要です。
資産価値の落ちにくい物件の見極めポイントをおさえ、最新の情報を確認しながら慎重に購入を検討することをおすすめします。
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