住まい探しをしていると、マンションの平面図を確認する機会は多いのではないでしょうか?
マンションの平面図を見るうえで「専門用語の意味がわからない!」というお悩みを抱えている方も多いようです。
当記事では、平面図上に記載されている用語や記号をリスト化して解説しているほか、マンションの平面図についてくわしく解説しています。
平面図とは?
マンションの平面図とは、名前のとおりマンションを平面的に表した図のことを指します。マンションを水平に切って天井方向から見下ろしたような図面なので、マンションの全体像や部屋の間取りを把握できます。マンションの購入を検討するうえで、非常に役立つ資料といえるでしょう。
マンションの平面図には、下記の2種類があります。
・マンション全体の平面図
・部屋の平面図
2種類の平面図について詳しく解説します。
マンション全体の平面図
マンション全体の平面図には、その名のとおりマンション全体に関する情報が含まれています。全体の平面図として、エントランス周り、各フロア、屋上などの共用部分に関する図面が用意されていることが一般的です。
詳しくは後述しますが、例えばエントランス周りの平面図からゴミ置き場の位置や駐輪場の位置・停められる台数などを読み取れます。
部屋の平面図
部屋の平面図とは、マンションの中の1室に焦点を当てた平面図です。「間取り図」ともよばれており、賃貸物件を借りたことがある方は見たことがあるかもしれませんね。
部屋の間取りや広さ、どこに何があるのかということを一目で把握できるため、お部屋での生活をイメージしやすいでしょう。
家は最も長い時間を過ごす場所。ご自身の好みやライフスタイルに合わせたお部屋を選ぶのに参考にしてみてくださいね。
平面図の記号などの読み方
マンションの平面図の正しい読み方を把握していれば、ご自身のライフスタイルにマンションがマッチしているかどうかを判断しやすくなります。
そのためには、専門用語や記号の理解は必須。ここからは、平面図の読み取りに必要な用語を「マンション全体の平面図」「部屋の平面図」別に解説します。マンションの平面図の読み取りにお役立てください。
マンション全体の平面図の場合
まずはマンション全体の平面図でよくみられる用語を解説します。
用語 |
意味 |
アプローチ |
マンションの敷地からエントランス入口に至るまでの通路 |
風除室 |
寒さ防止のためにエントランス扉に二重で設置される扉。 コンビニで見かけることも。 |
植栽 |
マンション敷地内のアプローチ沿いや庭などに植えられた樹木や草花のこと。 |
道路境界線 |
マンションの敷地に接している道路との境界線のこと。 |
隣地境界線 |
マンションの敷地と隣の敷地との境界線のこと。 |
道路幅員 |
道路の道幅のこと。 道幅が4m以上の道路に2m以上接していない土地には、住宅を建てることはできないと建築基準法で定められている。 |
PS |
「Pipe Space」の頭文字をとってPS。配管などが通っている場所のこと。 収納には利用できないので注意。 |
EV |
エレベーターのこと。 「Elv」と略されることも。 |
UP |
上り階段のこと。 「upstairs」の略。 |
DN |
下り階段のこと。 「downstairs」の略。 |
MB |
「Mater Box」の頭文字をとってMB。 電気や水道、ガスなどのメーターを集約したスペースのこと。 |
なかなか聞いたことのない用語も多かったのではないでしょうか。
用語を理解していれば、平面図をより深く読み解け、ご自身に合った物件かを判断するのに役立つでしょう。
部屋の平面図の場合
続いて、部屋の平面図に関する記号をみていきましょう。
まずは実際の平面図を見ながら、よく見られる記号やアイコンを解説します。
・A→方角
Aはお部屋の方角を示すマークです。
「N」と書いてあるのが「North」、つまり「北」を指しますので、このお部屋は西向きであることが読み取れます。
・B→シューズクローク
Bはシューズクロークを指します。
靴の出し入れがしやすいように、玄関付近に設置されていることが多い設備です。ちなみにシューズクロークの左側のスペースが玄関を指しています。
・C→浴室
Cは浴室です。
バスタブの位置や扉の開く方向、窓の有無などが読み取れます。
・D→片開きドア
Dは、片開きドアを意味する記号です。
さらに、個室の内側に記号が描かれていることから、押して開くタイプのドアであることが読み取れます。
ちなみに、Bのシューズクロークにも片開きドアの記号が描かれていますが、こちらはシューズクロークの外側であることから引いて開くタイプのドアを指しています。
・E→ウォークインクローゼット
Eのスペースはウォークインクローゼットです。
一般的に、収納スペースの個数に関する最適解は一部屋につきひとつといわれています。このお部屋の平面図をよく見ると、LDKスペースを含めたすべての部屋にウォークインクローゼットが設置されていることが読み取れ、まさに理想的といえるでしょう。
・F→両開きドア
Fは両開きドアを表す記号です。
片開きドア同様に、記号が描かれる場所が室内か室外かで内開きか外開きかを判断できます。このドアは外開き(引いて開けるタイプ)であることが読み取れますね。
・G→独立洗面所
Gは独立洗面台です。
洗面台のアイコンが記載されており、向きが非常にわかりやすいですね。
・H→洗濯機置き場
Hは洗濯機置き場です。
「W」や「洗」と記載されている場合もあります。
・I→冷蔵庫置き場
Iは冷蔵庫置き場です。
「R」や「冷」と記載されている場合もあります。
・K→LDKスペース
KはLDKスペースを指します。
広い空間なので、家具の配置や空間の使い方を想像するのに役立ちます。
・J→個室
Jは個室です。
個室は寝室や書斎、子ども部屋などさまざまな使い方ができますが、広さなどの情報からどのような用途で使おうかとイメージするのに役立つでしょう。
・L→バルコニー
Lはバルコニーです。
Aのマークからお部屋の方角が判断でき、バルコニーの日当たりを想像するのに役立つでしょう。
続いて、部屋の平面図でみられる用語を解説します。
用語 |
意味 |
LDK |
Living(リビング)、Dining(ダイニング)、Kitchen(キッチン)の頭文字をとってLDK。 3つの役割が集約したスペースのこと。 |
DK |
Dining(ダイニング)、Kitchen(キッチン)の頭文字をとってDK。 2つの設備が一体化した空間のこと。 |
K |
Kitchen(キッチン)の頭文字をとってK。 よく見る1Kはキッチンと居室の間に仕切りがある間取りのこと。 |
R |
Room(ルーム)の頭文字をとってR。 1Rは玄関と居室の間に仕切りのない間取りのこと。 |
S/SR |
採光や風通しという面で建築基準法の基準を満たしていないことから、生活する部屋というよりは納戸や物置にする空間として設置されている部屋のこと。 「Service Room(サービスルーム)」の略。 |
UB |
「壁と天井と床が一体となった浴室」のこと。 「Unit Bath(ユニットバス)」の略。 |
DEN |
「den(デン)」とは、巣、ねぐら、ほら穴といった意味を持つ英単語。 サービスルームの一種で、居室としての基準を満たしていない狭めの部屋のこと。 |
Sto |
「Storage(ストレージ)」の頭文字をとってSto。 サービスルームの一種で、倉庫や納戸のこと。 |
CL |
収納の中でも衣類をしまう場所。 「Closet(クローゼット)」の略。 |
WIC |
「Walk-In Closet(ウォークインクローゼット)」の頭文字をとってWIC。 歩いて入れるくらいの広さがある大型のクローゼットのこと。 |
WTC |
「Walk-Through Closet(ウォークスルークローゼット)」の頭文字をとってWTC。 歩いて入れるくらいの広さがあり、かつ出入り口が二つあって通り抜けできる大型のクローゼットのこと。 |
SB |
靴を収納するスペースのこと。 「Shoes Box(シューズボックス)」の略。 |
SIC |
外履きのまま入室できる靴の大型収納スペースのこと。 「Shoes-In Closet(シューズインクローゼット)」の略。 |
RF |
ロフトのこと。 「Roof Floor(ルーフフロア)」の略。 |
WC/T |
「WC」は「Water Closet(水洗式トイレ)」、「T」は「Toilet(トイレ)」の略。 どちらも共通してトイレのことを指す。 |
DR |
洗面脱衣室のこと。 「Dressing Room(ドレッシングルーム)」の略。 |
R |
「Refrigerator(冷蔵庫)」の頭文字をとってR。 冷蔵庫置き場のこと。 |
W |
「Washing machine(洗濯機)」の頭文字をとってW。 洗濯機置き場のこと。 |
お部屋の平面図でよくみられる用語を解説しました。
これらの用語を頭の片隅に置いておくと、マンションの平面図を正確に読むのに役立つでしょう。もしわからなくなったら参考にしてみてくださいね。
さて、用語の意味がわかったところで、実際に平面図からはどのような情報が読み取れるのでしょうか。
詳しく解説します。
平面図から読み取れることとは?
マンションの平面図には、マンションに関するさまざまな情報が含まれています。そのため、平面図を読めれば、そのマンションが自分に合っているかどうかを判断するのに役立つでしょう。
マンション全体の平面図の場合
前述のように、マンション全体の平面図にはマンションの共用部分に関する情報が含まれており、エントランス、各フロア、屋上の図面が用意されていることが一般的です。
エントランスの図面には、マンションの方角や駐輪場・駐車場の位置や停められる台数、ゴミ置き場の位置などが記載されており、各フロアの図面からはエレベーター・階段の位置や戸数、隣り合う住戸との距離感、火災報知器の位置といった重要な情報が読み取れます。屋上に行く機会はもしかしたらあまりないかもしれませんが、設備や全体像を把握できるでしょう。
部屋の平面図の場合
部屋の平面図からは、これから住むかもしれないお部屋に関する情報を読み取れます。たとえばお部屋やキッチンの広さであったり、方角、バストイレの位置や収納の数を一目で把握できますので、住み始めてからのイメージが持ちやすいでしょう。
部屋の間取りもしっかり確認できるので、部屋の数や生活導線がご自身のライフスタイルに合ったものかどうかを判断する材料として役立ちます。
適切に平面図を読み取ろう
マンションの平面図とは、水平方向に切ったマンションを天井から見下ろす視点から描かれた図面のことをいいます。
マンションの平面図には「マンション全体の平面図」と「部屋の平面図」があり、共用部分やお部屋の中に関するさまざまな情報を読み取れます。
このような情報は、ご自身のライフスタイルに当該のマンションが合っているかを検討するのに有益で、よい物件を絞り込むのに役立つでしょう。
マンションの平面図を確認するにあたって、平面図に関する用語や記号の意味を頭に入れておくことをおすすめします。そうすれば、平面図から余すことなく情報を読み取れるでしょう。
ぜひマンションの平面図を上手く活用して、ご自身に合った物件を選んでくださいね。
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