中古マンションの購入または売却を検討するにあたり、少しでもいい条件で売買ができるように中古マンションの価格推移はしっかりと把握しておくべきポイントです。近年では新型コロナウイルスが世間を騒がせ、不動産市場にもどのように影響しているのか気になる方は多いのではないでしょうか。
そこで今回は2021年最新のデータをもとに中古マンションの価格の推移を解説していきます。
中古マンションの購入時期を迷われている方、売却や住み替えを考えている方はぜひ参考になさって下さい。
中古マンションの価格は昔に比べて上がっている?下がっている?
現在の中古マンションの価格は過去に比べて上がっているのでしょうか、それとも下がっているのでしょうか。国土交通省の「不動産取引価格情報ダウンロード」のデータを参考に2006年から2020年までの中古マンションの平均価格の推移を追って見てみましょう。
日本の不動産価格は2005年から2008年にかけて急激に上昇し、不動産ミニバブルと呼ばれていました。しかし、2008年におきたリーマンショックの影響で2010年頃から中古マンションの価格も大きく下落しています。
その後は2013年に始まったアベノミクスや、2016年からのマイナス金利政策をはじめとした金融緩和政策など国の政策、東京オリンピック開催決定などの影響を受けて不動産価格は2018年から大きく上昇を続けました。
2019年にも不動産価格の上昇は続きましたが、2020年には新型コロナウイルスが感染拡大し2020年の4月〜6月はコロナの影響を受け同年の1〜3月よりマンション価格が下落します。
中古マンション価格にコロナは影響するのか?
2020年に新型コロナウイルスが世界中で猛威を奮い、日本では緊急事態宣言も発令され私達の生活は大きく変化しました。新型コロナウイルスは中古マンション市場にどのように影響したのでしょうか。
国土交通省が公表している、全国の標準地の土地価格を表す「公示地価」という指標があります。国土交通省「地価・不動産鑑定」の2021年最新の公示地価のデータをもとにコロナの中古マンション価格への影響を見ていきましょう。
三大都市圏の地価が下落している
国土交通省「地価・不動産鑑定」の2021年最新の公示地価のデータによると、2021年の全国平均の公示地価は全国平均でマイナス0.8%、平成27年以来6年ぶりに下落に転じるという結果でした。中でも三大都市圏である東京、大阪、名古屋はいずれも平成25年以来8年ぶりに下落しています。三大都市の地価はこれまで落ちにくかったにも関わらず、2020年から比較するとマイナス1%以上の下落となり大きく変化していました。
コロナの影響を受けて地価はどう変化した?
新型コロナウイルスの影響を受け2021年の地価は商業地、住宅地ともに下落し、全用途の地価の全国平均は前年比マイナス0.4%と2年続けて下落という結果でした。
用途別で見てみると、飲食店やオフィスが集まる商業地でマイナス0.5%と、去年のマイナス0.3%から0.2ポイント下落幅が拡大しています。その背景にはコロナの影響により国内外からの観光客の減少、リモートワークの普及によるオフィス縮小などがあり、商業地の地価は下落幅が拡大するという結果になりました。
しかし反対に住宅地の地価はマイナス0.5%と去年のマイナス0.7%に比べて下落幅は縮小しています。コロナ禍での働き方の変化で在宅勤務が定着しつつあり、また不要不急の外出を控え家で過ごす時間が増えたことなどにより、住宅購入のニーズが高まっていることが背景にあるからです。
中古マンションの価格推移を見る
新型コロナウイルスの影響を受け、2021年の商業地・住宅地の公示地価は下落していましたが、気になる中古マンションの価格はどう推移しているのでしょうか。国土交通省が発表する不動産価格の動向を数値化した「不動産価格指数」を参考に全国とエリア別の中古マンションの価格推移を見てみましょう。
全国の中古マンションの価格推移
全国の中古マンションの価格はどのように推移しているのでしょうか。
国土交通省が公表した最新のデータによると全国の住宅の不動産価格指数は先月比1.2%増の122.4という結果で、マンションの価格指数だけで見ると先月比1.4%増の167.7と右肩上がりに上昇しており、マンションの価格は高騰していることがわかります。
引用:
国土交通省「不動産価格指数」
エリア別中古マンション価格指数の推移
7月マンション価格指数 |
対先月比(%) |
|
全国 |
167.7 |
1.4 |
北海道地方 |
242.3 |
-0.7 |
東北地方 |
230.1 |
5.5 |
関東地方 |
161.7 |
3.1 |
北陸地方 |
(193.0) |
(7.7) |
中部地方 |
172.3 |
1.4 |
近畿地方 |
169.3 |
-1.7 |
中国地方 |
(184.6) |
(1.0) |
四国地方 |
(176.7) |
(-14.4) |
九州・沖縄地方 |
207.3 |
-6.6 |
※()内は参考値
7月の全国の価格指数は先月比1.4%のプラスでしたが、エリア別で見ると関東、東北、北陸、中部地方ではプラス、その他ではマイナスという結果でした。
【アフターコロナ】中古マンションは今買い時か
中古マンションの購入を検討している方にとって、マンション購入の時期は大きな判断材料となるはずです。アフターコロナの中古マンション市場において、中古マンションは今は買い時なのでしょうか?
これまでにお伝えしたいくつかの調査結果から、住宅市場はアフターコロナでも価格が上昇していることがわかります。そのため今後も中古マンション価格が下がる可能性は低いと考えられるでしょう。
引用:
東日本不動産流通機構
また東日本不動産流通機構の2021年3月のデータでは、首都圏の中古マンションの成約件数は前年比16.1%と2ケタも上昇しており、多くの方が中古マンションを購入していることがわかります。
しかし、コロナ禍で中古マンションを売り控える人が多く供給量が減ったため、中古マンションの在庫件数は前年比マイナス24.9%と大幅に減少しました。2019年12月から16ヶ月連続で前年の同月を下回り減少率が拡大したという結果がでています。
この結果から中古マンションの競争が激化していると考えられるので、希望の物件が見つかったら前向きに購入を検討してもよいのではないでしょうか。
■諸費用を節約したい方向けのおすすめ資料
▶︎無料でダウンロードはこちら
■今なら「物件購入セミナー」開催中!
中古マンション購入を検討されている方におすすめのセミナーを開催中です!
参加費無料で、オンラインでご自宅から気軽に参加可能です。
不動産のプロが中古マンションの購入の流れや物件の探し方、資金計画までをわかりやすく解説します!
▶︎セミナーの参加申込はこちら
価格が上昇している中古マンション
いかがでしたか。今回は2021年最新の中古マンションの価格推移をさまざまなデータをもとに解説しました。コロナの影響を受け不動産市場全体で一時は価格が下落しましたが、2021年最新のデータでは中古マンションの価格は回復し再び上昇しています。しかし今後またしても不測の事態が発生し、中古マンションの価格推移がどのように変化するのか、明確に予測するのは難しい状況です。
中古マンション市場の動向にも着目しながら購入、売却を検討していくのがよいでしょう。
■中古マンション購入を検討中の方におすすめセミナー
不動産のプロが中古マンションの購入の流れや物件の探し方、資金計画までをわかりやすく解説します!
「中古マンションを購入してリノベーションしたい」「リノベーション済の中古マンションを購入したい」方や、「住宅ローンやお金のことがよくわからない」方におすすめのセミナーです。
参加費無料で、参加方法はオンライン・来社どちらでも可能です。
中古マンションの選び方のポイントや、あなたにぴったりの暮らしを叶える物件選び・探しまでサポートしますので、まずはご参加ください。
▶︎物件購入セミナーの参加申込はこちら
物件探しで具体的なお悩み・相談内容がある方は個別相談にお申し込みください。
▶︎個別相談の参加申込はこちら