家で生活をしていると壁が汚れてしまい、壁紙のリフォームを検討している人もいるのではないでしょうか。
本記事では壁紙に張り替える費用相場やポイントをご紹介します。壁紙に関することを詳しく解説しますので、検討している人はぜひ参考にしてみてください。
壁材を壁紙(クロス)に張り替えるメリットとデメリット
壁材を壁紙に張り替えたいけど、迷っている人もいるのではないでしょうか。そこでここでは、壁紙に張り替えるメリットとデメリットをそれぞれご紹介します。壁紙に張り替えたい人は、ぜひ参考にしてみてください。
メリットは?
壁紙に張り替えるメリットを2つご紹介します。
- 室内のデザインを変えられる
- 防水・消臭の機能が上がる
1つ目のメリットは、室内のデザインが変えられる点です。壁紙にはさまざまなデザインがあります。部屋の雰囲気を変えたい際、壁紙を張り替えるだけで部屋の雰囲気が一気に変わります。
2つ目のメリットは、防水・消臭の機能が上がる点です。壁紙には、防水・消臭といった機能が備わったものが多く、部屋を守ってくれています。ただ経年劣化により、壁紙の機能も劣化していくため、壁紙を張り替えることで機能を回復させることができます。
デメリットは?
実は、壁紙に張り替えるデメリットも存在します。ここでは、壁紙に張り替えるデメリットを2つご紹介します。
- 正しく張り替えをしないとカビが発生する
- 定期的なメンテナンスが必要
1つ目のデメリットは、正しく張り替えをしないとカビが発生してしまう点です。壁紙はしっかり張れていなかったり、濡れてしまったりすると、カビが発生しやすくなります。特に、自分で行う際には注意が必要です。天井や壁の上部の張り替えは1人では難しいため、基本的に2人以上で行いましょう。また、いきなり全体から始めるのではなく、まずは小さな箇所など部分的に張り替えを行い、作業に慣れてから広い箇所を張り替えると、より失敗を防げます。
業者に依頼する際も、しっかりと作業を安心してお願いできる業者を選ぶようにしましょう。例えば、内装の壁紙の張り替えを依頼するのに、外装をメインで行っている業者に依頼しては、理想通りの内装でなくなったりする可能性もありますよね。価格・デザイン・サービスなど、自分たちが重視しているポイントに合った業者を選ぶようにしましょう。
2つ目のデメリットは、定期的なメンテナンスが必要な点です。壁紙は、一定期間を過ぎたら機能が低下するため、再度張り替えをしなければなりません。そのため、壁紙に張り替えたら、こまめなお手入れをして、なるべく長く状態を保つ必要があります。人によっては、手間やコストがかかるので注意しましょう。
壁紙の張り替え時期
壁紙の張り替えをするにあたって、いつ頃が張り替えの目安なのでしょうか。ここでは、おすすめの壁紙の張り替え時期をご紹介します。
張り替え時期は5年〜10年が一般的
壁紙の張り替え時期は、一般的には5~10年だといわれています。ただ、状況によってはそれよりも短いスパンで張り替える必要があります。
以下の項目のようなことがあれば、張り替えるタイミングになります。これらの症状は、主に経年劣化によるものです。使い方や手入れの仕方によって差が出るので注意しましょう。
<当てはまったら張り替えよう>
□汚れが目立つ
□カビが生えている
□クロスが剥がれたり、破れたりしている
□タバコなどニオイが染みついて取れない
□家具の跡がついてる、日焼けをしている
□消臭・防水機能の効果が薄れている
張り替えの費用相場
壁紙を張り替えるには、コストがかかりますが、どれくらいかかるのかご存知でしょうか。ここでは、以下の項目に分けて張り替え費用の相場をご紹介します。
- 場所別
- 壁紙リフォーム後に塗装などをするとコストがかかる
- 費用を抑える方法
場所ごとに費用は異なる
家の場所によって、実は壁紙の張り替え費用は異なります。ここでは、場所別の費用相場をご紹介します。
場所 | 費用 |
キッチン | 4~7万円 |
トイレ | 3~6万円 |
洗面所 | 4~6万円 |
廊下 | 2~6万円 |
水回りは、壁にもダメージがあるため、張り替え費用が少しかかります。また、キッチンは水だけではなく、火や油も使用するため、よりしっかりと張り替えなければなりません。廊下など、張り替え作業が楽な場所は比較的安価に済みます。
壁紙リフォーム後に塗装などをするとコストがかかる
壁紙を張り替えた上から、DIYなどで塗装をする人もいますが、その方法はおすすめしません。塗装は色味や目に見える汚れは隠せますが、壁紙のもともとの性能は上がらないからです。
また、塗装した壁紙が下地にくっついてしまい剝がせなくなり、業者を呼ばないと剥がせなくなります。コストが余計にかかることになるため、壁紙の上からの塗装はおすすめできません。
費用を抑える4つの方法をご紹介
壁紙を張り替える際、なるべく費用を抑えたい人も多いと思います。そこでここでは、少しでもコストを抑える方法を4つご紹介します。
- DIYをする
- 安い素材のクロスを選ぶ
- 相見積もりをする
- 施工を一度で済ます
1つ目の方法は、DIYをする方法です。自分で壁紙を張り替えられると、素材と貼り替える道具の費用だけで済みます。ただ、しっかりと張り替えないと、再施工が必要になり結局コストがかかってしまいますので、注意しましょう。
2つ目の方法は、安い素材のクロスを選ぶことです。業者に依頼する方法・DIYする方法どちらにしても、素材を妥協すれば費用は抑えられます。しかし、価格が下がる分、機能性も低くなるため、希望の機能性と価格を確認しながら進めましょう。
3つ目の方法は、相見積もりをすることです。業者ごとに価格やサービスは異なるため、相見積もりはしたほうがよいでしょう。ただ、価格だけで業者を選ぶとトラブルが起きる可能性もあるので、注意が必要です。
4つ目の方法は、施工を一度で済ませる方法です。業者に依頼する場合、職人さんの出張費が上乗せでかかってしまいます。そのため、業者に頼むのは一度に済ませると、価格を抑えられます。
壁紙の素材の種類は6種類ある
壁紙と一口にいっても、素材の種類はさまざまあります。ここでは、壁紙の素材を6種類ご紹介します。
- 塩化ビニル樹脂
- プラスチック
- 無機質
- 紙
- 繊維
- 合成紙
素材①塩化ビニル樹脂
クロスのほとんどに使用されている塩化ビニル樹脂。安価で耐久性が高く、水にも強いです。色や柄のバリエーションも豊富なので、気に入った壁紙を見つけられます。
耐久性があるので、人がよく出入りするような場所の壁紙として使用するとよいでしょう。また、水にも強いのでトイレやキッチンといった水回りの場所にもおすすめです。
素材②プラスチック
プラスチックの壁紙は、塩化ビニル樹脂同様、汚れや水に強い素材です。また、傷がつきにくい素材なので、トイレやキッチンにもおすすめになります。
素材③無機質
無機質の壁紙には、金属・ガラス・漆喰など無機質の素材が使用されています。防火性が高いので、火を使うキッチンで使用するとよいでしょう。
また、質感やデザインが独特なので、個性的な壁紙を選びたい人にもおすすめです。アクセントクロスとしても人気が高い壁紙になります。
素材④紙
和紙や輸入紙などの非木材紙で作られた紙の壁紙。紙の壁紙なので、ぬくもりを感じられます。また、紙の壁紙は吸音性が高く、環境にやさしい素材です。紙の素材なので、和室などにおすすめになります。
その一方、耐水性は弱いのがネックになります。そのため、トイレや洗面所などの水回りには不向きです。
素材⑤繊維
絹・麻・レーヨンから作られた繊維素材の壁紙は、高級感・重厚感が感じられます。落ち着いたデザインで、アクセントクロスとしても人気です。
ただ、繊維の壁紙は凹凸があり埃が付きやすいので、こまめなお手入れが必要になります。
素材⑥合成紙
ポリエチレン・ポリプロピレンなどの合成樹脂を使用したオレフィン壁紙。汚れに強く、水拭きで汚れを取ることができます。また、焼却時に煙があまり出ないので、塩化水素などの有毒ガスの発生は抑えられます。
ただ、合成紙の壁紙は薄く、下地の凹凸が出てしまうので、下地材処理が必要なこともあり注意が必要です。
壁紙のデザインは?
壁紙は、機能性だけではなく、デザインも楽しめるのが魅力の一つです。壁紙を張り替えるだけで部屋の雰囲気を一気に変えられます。壁紙のデザインの種類はとても多いので、ここでは一例をご紹介します。
- 木目柄:木の温もりを感じられる落ち着いたデザイン
- レンガ柄:レトロで洋風な雰囲気のデザイン
- 花柄:可愛らしくポップなデザインで子ども部屋などにおすすめ
- 塗り壁柄:塗り壁にしたような凹凸感があり、個性的なデザイン
機能性が高い壁紙
壁紙には、部屋をさまざまなものから守る機能があります。ここでは、壁紙の機能性についてご紹介します。自分が重視したい機能がある場合は、ぜひ選んでみてください。
- ペット対応
- 省エネ
- 抗アレルギー・抗ウイルス
- カビ・結露防止
- 蓄光
- 落書きOK
ペット対応の壁紙は傷がつきにくい
ペットを飼っている人は、ペット対応の壁紙に変えたい人も多いのではないでしょうか。ペット対応の壁紙には、さまざまな機能が備わっています。
まず傷がつきにくく、ペットが爪をたてても傷にならず安心です。また、ニオイが付着しにくい素材もあります。抗菌性が高く、汚れを落としやすい素材の壁紙などもあるため、ペットに合わせて選ぶことをおすすめします。
光を反射させて省エネ対策ができる
壁紙の中には、光を反射・拡散させるものもあります。部屋の電気をつけなくても自然の太陽光を反射・拡散することで、少ない電力で部屋を明るくしてくれるため省エネです。
書斎・リビングなど、長時間明かりをつける部屋での使用がおすすめです。
抗アレルギー・抗ウイルスの機能壁紙も
ウイルスの表層のタンパク質を破壊、有機成分も分解し、ウイルスや細菌の増殖を抑制してくれる壁紙もあります。また、壁紙に塗布された薬剤によって、アレルギー物質の働きを抑制する機能の壁紙も。
子どもがいる家庭には、子ども部屋の壁紙に使用するとよいでしょう。リビング・洗面所・玄関の壁紙にもおすすめです。
カビ・結露を防止してくれる
紙オムツなどに使用されている吸水性ポリマーを配合していて、湿気を吸収してくれる機能のある壁紙もあります。このような調湿性のある壁紙は、乾燥しているときには水分を放出して部屋を潤してくれます。
また、通気性の高い壁紙だと透湿性があり、壁を通して部屋の中の湿気を放出してくれます。そのため、カビや結露のリスクが低減されます。
蓄光機能で消灯後も発光する
蓄光の壁紙は、一風変わった機能として人気です。蓄光インクによって太陽の光や照明の光を蓄えて、消灯後一定時間暗闇でも発光します。暗闇の中、日中には見えない柄が浮き出てくるので、おしゃれで人気です。ブラックライトを使用すれば、光を溜めることもできます。
水拭きで落とせるから落書きしてもOK
通常、壁紙に落書きをすると落とすのに苦労します。しかし、黒板クロスと呼ばれる壁紙であれば、チョークで壁に直接落書きすることが可能です。水拭きだけで簡単に落とせるので、小さな子どもがいる家庭だけではなく、自分なりに壁にデザインをするのもおすすめになります。
張り替えのポイント
壁紙を張り替える際には、注意すべきポイントがいくつかあります。ここでは、壁紙を張り替える際のポイントを4つご紹介します。
- 全体的に張り替えることがおすすめ
- 壁周りの家電の交換も視野に
- 柄物は張り分けをする
- サンプルをしっかり確認する
全体的に張り替えることがおすすめ
壁紙を張り替える際には、なるべく一部ではなく、全体の壁紙を張り替えるようにしましょう。一部のみを張り替えると、張り替えていない部分の壁紙の汚れや古さが、逆に目立ってしまいます。バランスが悪くなるため、全体を張り替えるのがおすすめです。また、カラーや質感も統一できます。
壁周りの家電の交換も視野に
壁紙を張り替える際には、家電も交換するとよいでしょう。壁紙を張り替えるためには、壁近くに置いてある家電などを移動させます。そのタイミングで家電を交換してしまえば、設置を一緒に行うことが可能です。
壁紙を張り替えた後に家電を交換すると、移動の作業や動線の確保など、手間やコストが追加でかかってしまいます。家電の交換を考えている場合は、壁紙を張り替える際に一緒に交換してしまいましょう。
柄物は張り分けをする
壁紙は、必ずしも1色でなければならないわけではありません。柄が多すぎると、落ち着かない雰囲気になってしまいます。特に柄物に張り替える際には、張り分けをするようにしましょう。柄物は、壁紙全体の3割ほどまでがよいとされています。
たとえば、トイレであれば、1面を柄物の壁紙にした場合、あとの3面は単色のシンプル壁紙にするとよりおしゃれな雰囲気になります。
サンプルをしっかり確認する
壁紙を決める際には、必ずサンプルを実際に手に取って確認するようにしましょう。壁紙の質感やデザインだけではなく、厚さなども確認できます。メーカーによっては、見本帳を持っているはずです。
また、サンプルはなるべく大きいサイズのもので確認しましょう。サンプルで良いと思っていても、実際に家の壁紙にしたら、思っていたのと違うということがよくあります。サンプルは小さいので、大きな壁紙となると雰囲気が一気に変わります。特に柄物の場合は、よく起きることなので、大きめのサンプルを確認するとよいでしょう。
壁紙を張り替えてより快適に暮らそう
今回は、壁紙に張り替える際のポイントや相場などをご紹介しました。
壁紙は、張り替える際のポイントや種類が多いため、じっくり考えてから決めることをおすすめします。機能性・デザインも多岐にわたるので、ただ張り替えるだけではなく、家での生活をより快適に過ごす選択をするとよいでしょう。
今回ご紹介したことを参考に、ぜひ壁紙のリフォームを行ってみてください。
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