人生で最大の買い物と言われている「家」。高額な買い物なので、できる限りお得に賢く購入するためにも、減税制度や補助金制度など利用できるものはしっかり活用したいですよね。
本記事では、最大で50万円を受け取ることができる「すまい給付金」制度についてご紹介します。制度の対象となる人、申請期限、給付金額についてなどをわかりやすく解説します!
すまい給付金とは?
すまい給付金とは、家を買うときに受けることのできる補助金制度の一種です。消費税引き上げにともなう、家の購入者負担を減らそうという国の制度になります。年収などの条件によって、最大で50万円まで支給を受けることが可能です。
家を買うときのサポート制度としては住宅ローン減税がありますが、これは比較的年収の多い人にメリットがある制度です。一方、すまい給付金は住宅ローン減税による効果が十分に受けられない人をメインにしているものです。
すまい給付金と住宅ローン減税はあわせて利用ができ、住宅ローン減税で十分に所得税などの控除を受けられなかった人ほど、すまい給付金が多く受け取れる仕組みになっています。
まずは、すまい給付金の以下2点についてご紹介します。
- 補助額の計算方法は?
- すまい給付金の条件は?
1.補助額の計算方法は?【計算例あり】
補助額の計算方法は、「対象者の収入の目安(都道府県民税の所得割額)により決まる給付基礎額×建物の持分割合」になります。
給付基礎額については、目安として以下を参考にしてください。
■消費税率10%の場合:
450万円以下 ⇒50万円
450万円から525万円以下 ⇒40万円
525万円から600万円以下 ⇒30万円
600万円から675万円以下 ⇒20万円
675万円から775万円以下 ⇒10万円
参照:
国土交通省 すまい給付金
上記は、住宅ローンを利用するケースになります。
都道府県民税の所得割額は「個人住民税の課税証明書」でチェックが可能です。
課税証明書は転居する前の自治体で発行されますので、忘れずに入手しておきましょう。
また、自分が受け取れる額はどの程度か、シミュレーションも活用してみましょう。
2.すまい給付金の条件は?
まず、すまい給付金の本人の条件は、以下のとおりです。
- 取得した住宅の所有者であり、登記上の持分を保有していること
- 住宅に自分で住んでいること
- 消費税10%の場合、年収が775万円以下であること
すまい給付金を受給するには、年収が775万円以下の人が住宅ローンを利用して、自分が住むための家を購入することが必要になります。また、ローンを利用しない場合は、50歳以上で年収額が650万円以下ならば給付対象です。
さらには、新築、中古住宅それぞれにも要件があるのでチェックしておきましょう。
■新築住宅の要件:
- 消費税10%が適用されている
- 不動産登記上の床面積が50㎡以上(契約時期により40㎡)
- 施工中の現場検査で一定品質が確認されている
さらに住宅ローンを利用しない場合には、上記にプラスして以下のいずれかの要件も満たす必要があります。
- 免震建築物か耐震等級2以上の耐震性に優れた住宅
- 1次エネルギー消費量等級4以上か断熱等性能等級4の省エネルギー性に優れた住宅
- 高齢者等配慮対策等級3以上のバリアフリー性に優れた住宅
- 劣化対策等級3かつ維持管理対策等級2等の耐久性、可変性に優れた住宅
■中古住宅の要件:
- 消費税10%が適用されている
- 不動産登記上の床面積が50㎡以上(契約時期により40㎡)
- 売主が宅地建物取引業者であること
- 売買時などに現場検査を受け、今の耐震基準と一定品質が確認されている
また、個人が売主の場合は消費税が課されないため、すまい給付金の対象にはなりませんので、注意しておきましょう。
すまい給付金の適用期間は?
つづいて、すまい給付金の適用期間はどのようになっているでしょうか。
- いつからいつまでの契約が対象?物件によって異なる?
- 入居期限はいつまで?
- 間に合わない場合はどうなる?
以上、3つの項目についてご紹介します。
1.いつからいつまでの契約が対象?物件によって異なる?
すまい給付金は2014年4月以降に引き渡される住宅からはじまった制度です。2021年12月31日までに引き渡し入居が済んでいる家が対象となっています。
ただし、一定期間内に契約した場合は、2022年12月31日まで延長が可能です。この一定期間は物件によって異なります。
たとえば、新築住宅では2020年10月1日から2021年9月30日まで、分譲住宅では2020年12月1日から2021年11月30日までです。この期間内に契約をしていれば、引き渡し入居期限が2022年12月31日に延長されます。
また、給付の対象は引上げ後の消費税率が適用された住宅となり、消費税が5%適用の住宅は給付対象外です。
2.入居期限はいつまで?
制度の実施期間でもある2021年12月31日までに、物件の引渡しと入居が完了した状態での住宅が対象です。しかしながら、前述の物件による契約期間中なら、2022年の12月31日まで延長されます。
注文住宅の新築なら2021年9月末、分譲住宅などの購入は2021年11月末までに契約するということを覚えておきましょう。
3.間に合わない場合はどうなる?
前述の契約期間に間に合わない場合は、すまい給付金制度の本来の入居期限である2021年12月31日までとなります。
新築などの駆け込み需要や住宅設備の手配が遅れるといったことで、工程に遅れが生じることも考えられます。契約から施工、完成と引き渡しまでトータル半年ほどの期間をとっておくのがよいでしょう。
手続き方法は?いつまでに申請が必要?
次は、すまい給付金の申請について紹介していきます。申請する前に、すまい給付金の対象となっているか、住宅ともども、あらかじめ確認しておきましょう。
申請期限は家を取得してから1年3か月以内です。期限内に国土交通省のホームページから、購入した家の条件に該当している申請書を印刷して記入をします。
申請方法は?
申請書を記入して作成が終わったら、必要書類とともに給付金窓口に持参するか、郵送で提出します。また、1つの家に不動産登記上の持分保有者が複数人いる場合は、それぞれの申請が必要です。
ちなみに住宅事業者による、代理申請も可能となっています。
必要書類は?
次に必要書類です。
- すまい給付金の申請書
- 建物の登記事項証明書・謄本(原本)
- 不動産売買契約書または工事請負契約書(コピー可)
- 請負契約書(代理受領の場合)
- 住民票の写し(原本)
- すまい給付金の振込先となる口座情報が確認できる通帳などのコピー
- 課税証明書・非課税証明書(原本)
- 住宅瑕疵担保責任保険の付保証明書・建設住宅性能評価書・住宅瑕疵担保責任保険法人検査実施確認書のうち、どれか1つ
- 住宅ローンの金銭消費貸借契約書(コピー)
それぞれ、発行方法は以下の通りです。
- 登記事項証明書:
法務局で申請、取得が可能 - 不動産売買契約書または工事請負契約書:
家を引き渡されたときに受け取る書類 -
住民票の写し(※マイナンバーが記載されているものは不可):
役所の窓口で発行可能
- 課税証明書・非課税証明書:
役所で取得可能 - 住宅瑕疵担保責任保険の付保証明書:
対象の保険に加入している場合に発行。住宅の引き渡し時に受け取る書類。 - 住宅瑕疵担保責任保険法人検査実施確認書:
対象の検査がおこなわれた場合に発行。住宅の引き渡し時に受け取る書類。
通知書はいつごろ届く?
書類審査が完了すると、給付される金額と振込予定日、口座が書かれたはがきが届きます。
審査が完了したあとから振込までの間に郵送されるのですが、申請から振込までスムーズにいけば2か月ほどで完了するため、その間に届くということになるでしょう。
申請後、どのくらいで振り込まれる?
申請内容に問題がなければ、すまい給付金の振り込みは申請から約2か月後です。申請書類を提出すると審査があり、それを完了すれば前述のとおり、給付金額と振込予定日が記載された給付金額通知書が送付されます。
それでは、何回も申請すれば何度ももらえるのでしょうか。
何回もらえる?
期間中に1回だけもらうことができます。すまい給付金は家を購入するときの負担を減らすための制度です。そのため、複数回にわたって申請する想定ではありません。
家を購入するときに特化した制度なので、契約期限などを把握して申請するようにしましょう。
すまい給付金制度を賢く利用するのがおすすめ
すまい給付金は住宅を購入するときに、ぜひ申請したい制度だということがわかりました。条件が合うか、申請期限が間に合うかなどをチェックした上で必要書類などを確認しておきましょう。
また、給付金額の計算方法を知っておくとシミュレーションができます。申請をするのであれば、コロナ禍でスケジュールが不安定な面もあるので、余裕をもった申請を目指したいところです。
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