中古物件や築年数が古くなった自宅をリノベーションをする際に、ローンを組むことは可能なのか疑問に感じたことはないでしょうか?
実は、リノベーションでも一定の基準を満たすことで利用できるローンがあります。
本記事では、ローンの選び方や組み方について紹介します。
リノベーションを検討している方はぜひ参考にしてみてください!
リノベーションで使えるローンとは?
中古物件を購入したり、自宅の老朽化によってリノベーションなどをする場合には、多額の費用が必要になります。以下から、リノベーションで使えるローンについて、いくつか紹介していきます。
リフォームローンが使える!
リフォームローンは、築年数が古くなった自宅の増改築をはじめ、中古マンション購入にあたって、室内の修繕などを目的としたリフォームをする際に契約できるローンです。
そのため、新築など新しく住居を建てる場合には、利用することができません。しかし、中古物件を購入しリフォームやリノベーションをする場合には、住宅ローンと併用してリフォームローンを契約することも可能です。
リフォームローンは、住宅ローンと比較すると、借入できる金額の上限が決まっているなど、いくつかの制限があるのが特徴です。
住宅ローンが使える!
住宅ローンは、新築や中古のマンションをはじめ、戸建てなどをマイホームとして購入する場合に、契約できるローンです。このローンは、契約者本人とその家族が住むための住宅を購入する場合のみに、費用として活用できます。
住宅ローンは、一般的な他のローンと比較すると、長期にわたり安定的な返済が必要なため、金利が低めに設定されています。そのため、安定的で継続的な収入を得ていることが審査の際に重視されます。
住宅ローンの借入先としては、民間の金融機関で契約することができ、住宅金融支援機構が金融機関と提携して提供している、フラット35や自治体融資なども住宅ローンとして利用が可能です。
リフォームローンと住宅ローンの併用は可能!
基本的に、リフォームローンと住宅ローンの併用は可能です。また、すでに住宅ローンを契約している場合でも、後からリフォームローンの借入をすることができます。
ですが、その際にはローンの金利が高くなり、返済額も上がってしまうため無理のない範囲で計画を立てる必要があります。そのため、最近ではリフォームローンと住宅ローンを一緒に契約することができるリフォーム一体型住宅ローンを取り扱う民間の金融機関が増えています。
リフォーム一体型住宅ローンは、リフォームの費用に住宅ローンの金利が適用されたり、返済期間を長期に設定できるので、中古物件の購入と同時にリフォームを検討している方におすすめです。
ローン金利タイプは3つ|それぞれのメリットとデメリットとは?
住宅ローンやリフォームローンの契約時には、月々の返済額の金利についても注意することが大切です。以下から、ローンを組む場合の金利タイプについて、メリットデメリットを踏まえて紹介していきます。
変動金利のメリットとデメリット
変動金利は、ローンの返済期間の間に定期的に金利が変動します。
▼メリット
- 金利が下がると返済額が減る
- 固定金利よりも金利が低い
変動金利のメリットとしては、ローンの借入後に金利が下がると返済額が減ります。そのため、固定金利に比べると金利が低く設定されている場合が多いです。
▼デメリット
- 金利が上がると返済額が増える
- 借入時に返済額が確定できない
その一方で、デメリットとしてはローンの借入後に金利が上がると、返済額が増えるので金銭的な負担がかかります。また、借入時に返済額が確定できないので注意が必要です。
▼変動金利に向いてる人
- ローンの返済期間が短い方
- 定期的に金利の変動をチェックしている方
全期間固定金利のメリットとデメリット
全期間固定金利は、ローンを借り入れた時点の金利から、完済するまでの期間に金利が1度も変わりません。
▼メリット
- 金利がずっと変わらない
- 借入時に返済額が確定できる
メリットとしては金利が変わらないことで、あらかじめ返済額を知ることができます。
▼デメリット
- 市場金利が下がっても金利は変わらない
- 金利が高く設定されている
その一方で、デメリットとしてはローンの借入後に市場金利が下がった場合でも、返済額は減ることはありません。また、変動金利に比べると一般的に金利が高く設定されている傾向があります。
▼全期間固定金利に向いてる人
- 将来的に収入に不安のある方
- ライフプランがまだはっきりと決まっていない方
固定期間選択型のメリットとデメリット
固定期間選択型は、ある一定の期間だけ金利が固定金利として適用されて、その後は変動金利に変わりローンを完済していきます。
▼メリット
- 固定金利期間の返済額が分かる
- 変動金利期間に金利が下がると返済額が下がる
メリットとしては固定金利が適用されている間の返済額が分かることや、変動金利に切り替わった後に金利が下がると返済額が減ることです。
▼デメリット
- 変動金利後に金利が上がると返済額が増える
デメリットとしては固定金利の適用が終了したのちに、金利が上がってしまうとローンの返済額が増加する可能性もあります。
▼固定期間選択型に向いてる人
- 子どもの教育費などに数年は収入を充てたい方
- 一定期間だけ返済額を安定させたい方
リフォームローンと住宅ローン、どちらを選ぶべき?
中古住宅を購入する際には、部屋の状態によってはリフォームが必要な場合があります。そのため、リフォームローンと住宅ローンを検討しなくてはなりません。
以下から、どちらのローンを選ぶ方がよいのか紹介していきます。
リフォームローンのメリットとデメリットは?
▼メリット
- 審査が通りやすい
- 担保がなくても申請できる
- 年収が200〜300万円でも融資を受けられる
リフォームローンのメリットは、住宅ローンと比較すると審査基準がそれほど厳しくないので審査が通りやすいことです。住宅ローンとは異なり、担保がなくても申請できることや、年齢は20〜70歳(借入時)、年収が200〜300万円以上であれば融資を受けることができます。
▼デメリット
- 融資される金額が低い
- 高額なリフォームの場合は貯蓄も必要
その一方、デメリットとしてはリフォームローンでは融資される金額が低いことです。リフォームローンは住宅ローンと比べて、借入の限度額が¥500,000円〜¥5,000,000円程度となっています。また、高額なリフォームの場合には、貯蓄などの費用も別途用意しておく必要があります。
そのため、高額なリフォームではなくローンの融資でリフォームができる場合にはおすすめのローンです。
住宅ローンのメリットとデメリットは?
▼メリット
- 最大で1億円の融資が受けられる
- 返済期間が35年間に設定できる
住宅ローンのメリットは、それぞれの金融機関や契約者の所得によって異なりますが、最大で1億円の融資を受けることができ、返済期間は最長の35年間です。そのため、毎月の返済金額に負担がかかりにくく、家計にゆとりを持つことができます。
▼デメリット
- 融資が受けられるまで時間がかかる
- 団体信用生命保険に加入しなければならない
住宅ローンのデメリットとしては、リフォームローンとは異なり事前審査と本審査の2種類があるため、融資が受けられるまで時間がかかります。
また、団体信用生命保険に入らなければなりません。団体信用生命保険に加入することで、住宅ローン契約者が亡くなったり返済が困難になった場合、残りの住宅ローンを支払ってもらえます。
以上のことから、住宅ローンはこれから新築のマイホームを購入する方や、中古物件購入時にリフォームをする必要がない方におすすめです。
ケース別にみるおすすめの選択肢は?
購入する住居が新築物件なのか中古物件なのか、築年数などによっても契約するローンの種類は異なります。以下から、それぞれのケース別に合わせて、おすすめなローンの選択肢について紹介していきます。
中古を買ってリノベーションする場合はリフォーム一体型住宅ローンがおすすめ!
中古マンションや中古の戸建てを購入して、リノベーションやリフォームをする際には、住宅ローンを利用してリノベーションの工事費用を借入することができます。その場合には、リフォーム一体型住宅ローンがおすすめです。
物件の購入と同時にリフォームをすることで、住宅ローンとリフォームローンを別々で契約するよりも金利が低いので返済額を抑えることが可能です。
そのため、中古物件を購入してから、数年後にリノベーションをしようと考えている方は、別々のローンを組むことになり金利が上がり、返済額が増えるので注意が必要です。
自宅をリノベーションする場合はリフォームローンのみ!
自宅をリノベーションする場合には、住宅ローンのメインとなる住宅費用に該当する箇所がないため、申請できるのはリフォームローンとなります。
自宅のリフォームであれば、工事内容にもよりますが平均として約¥2,700,000〜約¥3,000,000程度です。そのため、住宅ローンより融資額が低いリフォームローンでも十分に資金として充てることができます。
すでに自宅があることで、住宅購入資金のローンを組む必要がなく、リフォームローンのみの融資で済むので、家計の負担が少なく収入に不安のある方におすすめです。
リフォームローンの必要書類とは?
リフォームローンを契約する際には、申請に必要な書類を用意します。必要書類としては、ローンを申し込むための借入申込書をはじめ、契約する方の給与明細や源泉徴収票など、収入が確認できるものです。
それに加えて、安定した収入を確認するために、勤続年数がわかる書類も提出が必要です。そして、ローンの融資で支払う工事費用と工事内容がわかる書類の提出もあります。
以下、リフォームローン申請に必要な書類等
- リフォームローン申請書
- 本人確認書類(運転免許証、健康保険証、パスポート等)
- 収入証明書(給料明細書、源泉徴収票)
- 勤続年数が分かるもの(在籍証明書等)
- リフォームの見積書、設計図
以上が、リフォームローン申請時に必要な書類なのでスムーズに審査を行うためにも内容に不備のないよう注意しましょう。
住宅ローンの必要書類とは?
住宅ローンは、リフォームローンとは異なり各金融機関から融資される金額が高額なため、審査が厳しく、提出する書類などもたくさんあります。以下から、住宅ローン申請の際に提出する必要書類について各審査ごとに紹介していきます。
事前審査時に必要な書類
住宅ローンの申請には、本審査に入る前に事前審査があります。事前審査時に必要な書類は以下の4点です。
種類 |
書類 |
入手先 |
事前審査申込書 |
住宅ローン借入申込書 |
各金融機関にて |
本人確認書類 |
運転免許証、健康保険証、パスポート、住基カード等 |
本人 |
収入証明書 |
給与所得の方: 源泉徴収票(前年度分)、住民税決定通知書、課税証明書等 個人事業の方: 確定申告書、納税証明書等 |
勤務先、または各役所、税務署 |
物件確認書類 |
物件の間取り図、資金計画表、リフォーム等の間取り図、概算見積書 |
各不動産会社にて |
本審査時で必要な書類
無事、事前審査が通ると次にメインである本審査に入ります。本審査では、あらかじめ事前審査で提出した書類に加えて、さらに詳細な内容の書類の提出が必要です。
種類 |
書類 |
入手先 |
本審査申込書 |
住宅ローン借入申込書 |
各金融機関にて |
本人確認書類 |
住民票、印鑑登録証明書 |
各役所にて |
収入確認書類 |
給与所得の方: 源泉徴収票(前年度分)、住民税決定通知書、課税証明書 個人事業の方: 確定申告書、納税証明書等 |
勤務先、または各役所、税務署 |
物件確認書類 |
売買契約書、登記事項証明書、物件の概要書、間取り図、設計図、公図、見積書等 |
不動産会社、または設計事務所等 |
契約締結時に必要な書類
本審査も通ると、住宅ローンを申請したそれぞれの金融機関と契約を結びます。契約締結時には、最終段階として融資されるお金の振込先などの書類も必要になります。
種類 |
書類 |
入手先 |
借入契約時の関係書類等 |
金銭消費貸借契約書、保証委託契約書、抵当権設定契約書 |
各金融機関にて |
本人確認書類 |
運転免許証、健康保険証、パスポート、住民票等 |
本人 |
融資金の振込口座 |
入金口座の通帳、届出印 |
本人 |
リノベーションはローン控除や補助金の対象?
中古物件や自宅のリノベーションを、リフォームローンを利用して行う場合には、一定の要件を満たしているのであれば控除を受けて税金が戻ってきます。リフォームローンで控除の対象になるのは、リフォームの工事内容に以下のいずれかが当てはまる必要があります。
【ローン控除の対象工事内容】
- 住居の増築、改築、大規模の修繕や大規模な模様替え
- 床や階段、部屋の壁の半分以上をリフォームする場合
- リビングをはじめキッチンや浴室、トイレと洗面所、納戸や玄関、廊下などの床の工事。または壁全部のリフォーム
- 耐震リフォーム
- バリアフリーのためのリフォーム
- 省エネ化のためのリフォーム
以上のいずれか1つでも工事内容が該当している場合には、リノベーションでもローン控除の対象になります。
自分に合ったローンの選択を♪
今回は、リノベーションで使えるローンの選び方について解説も合わせて紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。住宅ローンとリフォームローンは併用して契約することが可能ですが、金利が高くなり、返済額が増額してしまいます。
そのため、中古物件を購入してリフォームを検討している場合には、リノベーションの費用に住宅ローンの金利が適用でき、返済期間を長期に設定できるリフォーム一体型住宅ローンを選ぶことがおすすめです。
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