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用途地域とは?13種類を一覧表でわかりやすく解説!調べ方や制限もご紹介

2022.06.30
2022.12.16
都市の風景

マンション購入や家を建てる土地を探す際、参考にしたい情報の一つに「用途地域」があります。

用途地域は、そのエリアにどんな種類の建物が建てられるかが定められているものですが、種類が多く分かりにくいという方は多いのではないでしょうか。

そこで今回は用途地域を詳しく解説し、一覧にまとめました。ぜひ参考になさってください。


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用途地域とは「都市計画法」に基づいて指定されたエリアのこと

ハウスモデルと疑問符の画像

用途地域とは、「都市計画法」に基づいて指定されたエリアのことをいいます。都市計画法は都市の健全な発展と秩序ある整備のために制定された日本の法律です。

建物には住宅、工場、商業施設などさまざまな種類があり、異なる用途の建物が混在してしまうと効率や住みやすさが悪くなってしまい環境悪化につながりかねません。

それを防ぐため、用途地域ではエリアを用途に応じて細かく分類し、建築できる建物の種類や大きさの制限を定め計画的な都市形成を図っているのです。



用途地域の調べ方とは?

ノートパソコンを持つ女性の手の画像

物件の購入を検討しているエリアの用途地域を調べるにはどうしたら良いのか分からない方もいらっしゃるのではないでしょうか。

用途地域は無料で公開されており誰でも閲覧可能で、主にインターネットでの検索、各自治体または不動産会社に問い合わせる方法があります。

そこで今回は、自宅で手軽に調べられるインターネットでの調べ方をいくつかご紹介します。

マンションや物件購入を検討している方は予算や間取りだけでなく、用途地域も確認すると良いでしょう。

 

用途地域マップを活用する

用途地域を調べるのに「Map Expert「用途地域マップ」」は簡単に検索ができておすすめです。調べたい土地の住所をサイト上で選択すれば、その土地の用途地域が種類別に色分けされて表示されます。

用途地域マップは国土交通省国土制作局の「国土数値情報」をもとに作成されていますが、地域によって作成年度が異なります。用途地域は概ね5年に一度見直されるので、最新の情報を調べたい場合は国土交通省か各自治体のサイトを活用すると良いでしょう。

 

国土数値情報ダウンロードする

国土交通省が運営するサイトでは、国土制作の推進に役立てるため土地利用、公共施設など国土に関する情報である「国土数値情報」が公開されています。

最新の用途地域を調べるには、「国土交通省ホームページ「国土数値情報ダウンロード」のサービスを使い資料をダウンロードすると良いでしょう。

調べたい土地の都道府県を選択しファイルをダウンロードすれば、数字で分けられた用途地域種類コードが書かれており、そのエリアの用途地域を把握することができます。

 

市区町村のホームページを確認する

最後にご紹介するのは、用途地域を調べたい土地の市区町村へ問い合わせる方法です。町村役場には都市計画の内容を示した「都市計画図」があり、都市計画図を見れば、色分けされた用途地域を確認することができます。

 

この都市計画図は、わざわざ窓口に出向かなくても市区町村のホームページで閲覧可能です。

インターネットで「市区町村名 都市計画図」と入力すれば各自治体が公開しているデータを簡単に検索できます。

一つの例として東京都世田谷区の都市計画図を検索すると下記のような地域図で用途地域が確認できます。

 

参照:世田谷区ホームページ「世田谷区都市計画図」



13種類の用途地域の一覧表

チェックマークと開いた本の上にメガネが置かれた画像

用途地域とは何かがわかったところで、次に用途地域にはどのような種類があるのか、またそれぞれの用途地域にはどのような建物が建てられるのかを見ていきましょう。

 

まず、用途地域は大まかにわけて住宅系、商業系、工業系の3つに分類され、さらに細かく13種類に分けられています。

また、用途地域の種類によって建築できる建物の種類や大きさが制限されており、数も多いので把握するのが難しいかもしれません。

 

そこで今回は13種類の用途地域の内容、特徴をわかりやすく一覧にまとめました。


用途地域名

主な建物の種類・特徴

住宅系

第一種低層住居専用地域

・公共施設、住宅、共同住宅、小・中学校

・高さは最大12メートルまで

第二種低層住居専用地域

・第一種低層住居専用地域と同じ用途に加え、日用品販売店、理髪店や飲食店など

・床面積150平方メートル以下

第一種中高層住居専用地域

・大学、病院、ホテル、オフィスビルなど

・床面積500平方メートル以下

・高さ制限はないが、道路車線規制、日影規制、北側車線規制、隣地車線規制が適用される

第二種中高層住居専用地域

・第一種中高層住居専用地域と同じ用途に加え、中規模のオフィスビルなど

・床面積1500平方メートル以下まで拡大

第一種住居地域

・店舗、ホテル、ボウリング場、水泳場など

・床面積3000平方メートル以下

第二種住居地域

・第一種住居地域の用途に加え、カラオケボックス、パチンコ店など

・床面積10,000平方メートルまでの店舗等、床面積3,000平方メートル以下の事務所等

準住居地域

・第二種住居地域の用途に加え、倉庫、小規模な映画館、観覧場など

田園住居地域

・高さ10〜12メートルまでの住宅、日用品販売店、理髪店、喫茶店、更に農産物直売所や農産物を生産・処理する工場も建築可能

商業系

近隣商業地域

・ナイトクラブ、キャバレー、風俗営業店や危険性がある工場の建築は認められていないが、その他であれば建物の種類に制限なし

商業地域

・近隣商業地域と同じ用途に加え、ナイトクラブ、キャバレー、風俗営業店などの建築も認められる

工業系

準工業地域

・個室付浴場等を除き商業地と同じ用途で建築可能

・商業地域に比べ危険性がより高い工場や危険物の処理・貯蔵量が多い施設も建築可能

工業地域

・環境悪化の恐れがある工場、危険物の処理・貯蔵が多い施設など制限なく建築可能

・店舗、ホテル、学校、病院などは床面積10,000平方メートル以下

工業専用地域

・工場以外の用途の立地は制限されており住宅の建築は認められていない



建物の種類以外で用途地域によって定められているものとは?

ビルと公園の町並みの画像

用途地域によって定められているものは建物の種類だけではありません。快適な住環境を守るため、容積率、建蔽率、高さなども用途地域では細かく制限されています。

土地を購入して家を建てる際に「理想のサイズの家が建てられなかった」ということがないよう、どれくらいの大きさの家が建築可能かを事前に確認しておくことが大切です。

用途地域について更に理解を深めて土地の有効活用ができるように、建物の種類以外で制限が定められているものを詳しく見ていきましょう。

 

容積率が定められている

容積率とは敷地面積に対して建てられる延床面積の割合を%で表したもので、

 

容積率(%)=延床面積÷敷地面積

 

で求めることができます。

 

延床面積は建築物のそれぞれの階の床面積を合わせた面積で、容積率はこの土地に何階建ての建物を建てられるかの目安となるものです。

例えば敷地面積200平方メートルに対して、それぞれの階の床面積が100平方メートルの3階建ての場合、300÷200=150で算出され容積率は150%となります。

容積率は用途地域の種類によって上限が異なり、低層住宅地(第一種・第二種低層住居専用地域)であれば50〜200%の間です。

そして容積率を算出する際、建物の前面道路の幅員にも注意しましょう。幅員が12メートル未満の場合、容積率が小さくなります。その場合、道路の幅に0.4または0.6をかけた数値が容積率の上限です。

 

建蔽率が定められている

建蔽率(建ぺい率)とは敷地面積に対する建築面積の比率のことで、

 

建ぺい率(%)=建築面積÷敷地面積

 

で算出され、敷地に対してどのくらいの広さに建てられるかの指標となるものです。

 

例えば、土地の面積が100平方メートルに対して建蔽率の上限が60%の場合、60平方メートルまでの広さの建物を建てることができます。

建蔽率は、火災時に火が隣の建物まで燃え移るのを防ぐ防火対策や、風通し、採光を図るため、容積率と同様に建築基準法で上限が定められているのです。

建蔽率も容積率と同じく用途地域の種類によって上限は異なり、低層住宅地(第一種・第二種低層住居専用地域)であれば、建蔽率30〜60%の間で制限されています。

ただし角地や耐火建築物など、緩和措置がとられるケースがあるので、購入を検討している土地の建蔽率を調べたい場合は、住宅メーカー、市区町村に問い合わせてみましょう。

 

高さ制限がある

高さ制限は建築基準法で日当たりや風通しなどを確保し住環境を良くするために、建物の高さを制限するものです。

高さ制限には大きく分けて絶対高さ制限、道路斜線制限、隣地斜線制限、北側斜線制限の4種類があり、用途地域によって上限が定められています。

絶対高さ制限は第一種低層住居専用地域・第二種低層住居専用地域、田園住居地域に適用され、建築物の高さを10メートル、または12メートル以下のうち、地域で定められた高さに制限されます。

 

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用途地域がわかると将来の暮らしが見える!

芝生の上に家の模型を置く画像

用途地域を知ることにより、土地勘がないエリアでも街の雰囲気を大まかに把握することができ、場所選びの参考にすることができます。

また、現在の住環境だけでなく将来的に住まいの周辺にどのような建物や施設が建てられていくのかを知る目安にもなるでしょう。

 

例えば、用途地域では建築可能な建物の種類が決められているため、低層住居専用地域の閑静な住宅街の雰囲気が気に入って土地やマンションを購入した場合、将来的にそのエリアに騒音の激しい工場や日当たりを遮る高層マンションが建つことはありません。

マンションや土地を購入した後、将来的に住環境が大きく変わってしまい「こんなはずじゃなかった」と後悔することがないように事前に用途地域を把握することは大切です。

 

利便性、街の賑やかさなど周辺環境が理想のライフスタイルにあった用途地域かどうか検討してみましょう。



住宅購入する前に用途地域をチェックしよう

今回は用途地域とは何か、また調べ方など詳しく解説し、13種類の用途地域を一覧にまとめました。

用途地域は家を建てる際にどのくらいの大きさの家が建てられるか、また住みたいエリアの住環境を現状はもちろん、将来的にもどんな建物が建っていくのかを知る事ができます。

用途地域はだれでも簡単にインターネットで調べられるので、マンションや土地の購入を検討する際には事前に確認すると良いでしょう。

是非今回ご紹介した用途地域一覧表を参考にご自身に合った土地を選んでみてください。

 

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