マンション維持修繕技術者とはどのような資格か知っていますか?
名前は聞いたことがあるけれど詳しくは説明できない、という方も多いのではないでしょうか。
そこで今回はマンション維持修繕技術者とはどのような資格であるのか、また、試験は独学でも合格できるのか徹底解説します!
マンション維持修繕技術者とは?
そもそもマンション維持修繕技術者とはどういった資格なのでしょうか。
簡単にいうとマンションの維持や修繕についてのプロをマンション維持修繕技術者といいます。
マンションはどんどん建設されていきますが、建てて終わりではありません。
維持するためには修繕をきちんと行う必要があるのです。
そこでマンションの管理会社や管理組合は、長期修繕計画に沿ってマンションを維持、管理しています。
しかし、長期修繕計画を作ってから時間が経ってしまっている場合、実際に必要な修繕ではなくなっている場合もあるのです。
そのようなとき、マンション維持修繕技術者から本当に必要な維持管理や修繕が何か、コンサルティングをしてもらうことになります。
マンション維持修繕技術者は民間資格
マンション維持修繕技術者は国家資格ではなく民間資格です。
マンション維持修繕技術者は社団法人高層住宅管理業協会が主催しています。
マンションの維持管理や修繕について一定水準の技術や知識を持つ人が、試験に合格することで得られる資格です。
マンション維持修繕技術者は先ほど述べたマンションの修繕についてのコンサルティングをする以外にも、マンションの修繕診断や修繕設計を行ったり、工事管理を行ったりします。
マンション維持修繕技術者の需要は高まっている
マンション維持修繕技術者は、今まで以上に必要とされていく資格だといえるでしょう。
なぜなら、現在もどんどんマンションが建築されているうえ、高度経済成長期に建てられたたくさんのマンションが経年劣化していくからです。
築年数が古くなるにつれて修繕の必要がでてくるため、マンション維持修繕技術者も必要とされます。
そのため、ますますマンションの維持管理や修繕に詳しいマンション維持修繕技術者の需要が高まるのではないでしょうか。
マンション維持修繕技術者試験の概要
では、マンション維持修繕技術者になるために受験する試験はどのような内容のものになるのでしょうか。
試験では一般建築知識を含むマンションの概論、建物や設備の維持保全、劣化、調査診断、修繕設計について、修繕工事の施工や管理、そしてマンション修繕に関わる法律の知識が問われます。
試験内容は50問の択一式で、合格基準はおよそ60%から72%の正解率があれば合格です。
受験料は11,000円で、5年ごとに講習を受けるか、小論文を提出して更新しなければなりません。
マンション維持修繕技術者試験の受験資格は決められている!
マンション維持修繕技術者試験の受験資格は細かく決められています。
建築等に関する課程を修業している場合は以下の表の通りです。
建築課程等の学歴 |
建築・設備の実務経験年数 |
4年以上の大学 |
1年以上 |
3年以上の短期大学 |
2年以上 |
2年以上の短期大学 |
3年以上 |
5年以上の高等専門学校 |
3年以上 |
2年以上の一般高卒以上を対象とする専修学校等 |
3年以上 |
1年以上の一般高卒以上を対象とする専修学校等 |
4年以上 |
3年以上の工業高等高校 |
5年以上 |
2年以上の中卒以上を対象とする専修学校等 |
6年以上 |
学歴不問 |
8年以上 |
また、以下の資格を持っている人も受験できます。
- 大規模修繕コンサルタント
- マンション維持修繕技術専門課程研修受講者
- 一級建築士または二級建築士
- 技術士
- 建築設備士
- 区分所有管理士試験合格者
- 管理業務主任者試験合格者
- 管理業務主任移行講習修了者
- マンション管理士試験合格者
このほかにも、協会理事長が一定以上の知識と技術を有すると認めた者は試験を受けられます。
試験合格率は約27%〜28%
マンション維持修繕技術者試験の合格率はおよそ27%〜28%です。
そのため、極端に難しく狭き門であるというわけではありません。
とはいえ、先ほど述べたように受験資格が限られているため、受験する人は全員ある程度の知識を持っていると考えられます。
にもかかわらず、合格率が30%弱となっているので、簡単に合格できる試験ではないといえるのではないでしょうか。
マンション維持修繕技術者試験に合格するためには経験だけではなく、きちんと対策しましょう。
試験日は毎年1月中旬頃
マンション維持修繕技術者試験の試験日は、毎年1月中旬頃です。
願書申し込み受付期間は前年の10月上旬から下旬頃までと、1か月ほどしかありません。
マンション維持修繕技術者試験を受験しようと考えているのであれば、忘れずに願書を提出しましょう。
合格発表日は試験からおよそ1か月後の2月中旬です。
合格後は申請を行って登録しなければマンション維持修繕技術者としての称号が得られないので注意しましょう。
登録申請ができるのは2月中旬から3月上旬までの短い期間なので、合格したらすぐ申請すると安心です。
マンション維持修繕技術者は独学でも合格できる?
マンション維持修繕技術者試験は独学でも合格可能です。
実際に独学でマンション維持修繕技術者になった人もいます。
ただし、決して簡単な試験だというわけではなく、誰でも合格できるものではありません。
そのため、言うまでもなくしっかり勉強する必要があります。
では、マンション維持修繕技術者試験に合格するには、どのように対策すればいいのでしょうか。
具体的には、テキストの読み込みと過去問を解くことが試験合格のかなめとなるのです。
マンション維持修繕技術者になるために必須のテキストはこれ!
さっそく試験のために対策を始めようと思ったときに、どのテキストを購入すればいいのでしょうか。
試験対策用テキストなども販売されていますが、使うテキストは公式テキストで充分です。
マンション維持修繕技術者のための「マンション維持修繕技術ハンドブック」を購入しましょう。
Amazonやマンション管理業協会に掲載された取り扱い書店で購入することができます。
テキストを買ったらさっそく読み込んでいきましょう。
初めは雰囲気をつかみつつ、内容をどんどんインプットしてください。
マンション維持修繕技術者試験の過去問も重要
知識をしっかりとインプットしたら、次は問題を解いてアウトプットすることが大切です。
解く問題は、マンション維持修繕技術者試験の過去問で問題ありません。
過去7年分の過去問は、マンション管理業務協会のホームページで閲覧することができます。
市販の過去問集は販売されていないので、ホームページの過去問をフル活用しましょう。
最低でも、7年分の過去問を3周するのがおすすめです。
というのも、マンション維持修繕技術者試験は暗記をしていれば問題が解けます。
過去問を全て覚えるくらい、繰り返し解きましょう。
不安が残るなら研修に参加
テキストを読み込んで知識を身につけ、過去問を覚えるほど解いても自信がない、心配だというときはどうすればいいのでしょうか。
そんなときは、研修に参加するというのもひとつの手です。
マンション維持修繕技術専門課程研修というものがあるので利用しましょう。
研修では講師やDVD教材による講義が行われ、マンションの建物や設備の劣化、各種修繕工事などについて理解を深めることができます。
また、このマンション維持修繕技術専門課程研修を受講すればマンション維持修繕技術者試験の受験資格が得られるので、受験資格がない方にもおすすめです。
マンション維持修繕技術者について理解は深まりましたか?
マンション維持修繕技術者は今後、ますます必要とされていく資格です。
国家資格ではないものの受験資格も細かく定められており、誰もが合格できる試験ではありません。
しかし、しっかりとマンション維持修繕技術者試験の対策をすれば、独学でも合格できるものになっています。
あなたも将来性のあるマンション維持修繕技術者に挑戦してみてはいかがでしょうか。
きっとこれからの人生に、マンション維持修繕技術者の資格が役立つはずです。
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