マイホーム購入の際に組む住宅ローンは、借り入れ金額が大きく返済期間も長いので、組む前に不安を感じる人は多いのではないでしょうか?
そのような不安を払拭するためには、事前のシミュレーションが非常に大切です。
今回は、住宅ローンのシミュレーションについて、計算方法や計画の立て方などを分かりやすく解説していきます。
なぜシミュレーションが重要?
住宅ローンを組むにあたって、なぜシミュレーションが重要であると言えるのでしょうか?
住宅ローンを組むと、高額な借入金額を長期にわたって返済することになります。そのため、事前のシミュレーションをしっかり行っておかなければ、将来的に返済が苦しくなってしまうリスクがあるからです。
無理のない返済計画を立てるためには、返済のペースや収入面などをよく考慮し、生活費とのバランスを重視することが必要です。
これからマイホーム購入を検討している人は、住宅ローンのシミュレーションにより返済計画をしっかりと立てた上で組むようにしましょう。
借入額の計算方法
ここでは、住宅ローンの借入額の計算方法について、3つの考え方を紹介します。
住宅ローンを組む際、借入額をいくらに設定するのが最適であるかを知ることがとても重要です。最適な借入額を把握できれば、今後の資金計画も立てやすくなります。
住宅ローンの借入額は、年収から考える場合、月々の返済額から考える場合、返済期間から考える場合の3つの考え方により計算できます。
それぞれの考え方を理解し、自分にあった計算方法により借入額を算出するとよいでしょう。
年収から考える
住宅ローンの借入額を計算する際の基準の1つが、年収です。年収が高いほど借入額も高く設定でき、年収が低いほど借入額も抑えめにすることが必要となります。
住宅ローンを扱っている金融機関では、年収に対して年間返済額が占める割合の基準が設定されています。これを、返済負担率といいます。返済負担率の設定は金融機関ごとに異なりますが、多くの場合30%前後となっています。
これを踏まえると、年収に応じて適切な借入額を計算することができます。まずは、年収×返済負担率を計算し、年間の返済額を把握しましょう。これを基に、返済期間と金利を考慮して考えれば、おおよその借入額が見えてきます。
年収から借入額を考える場合、将来的な年収の変化や金利の変動も視野に入れ、余裕を持って計算したほうがよいでしょう。無理のない返済計画を立てるためには、返済負担率25%程度で計算するのがおすすめです。
月々の返済額から考える
住宅ローンを組んだあとの生活において、毎月の出費額の安定を特に重視する場合は、月々の返済額を基準に考えるとよいでしょう。
住宅ローンを組む前の時点における毎月の出費額を把握し、どのぐらいの額なら毎月無理なく返済できるかを考えます。賃貸住宅に住んでいる場合は、月々に支払っている家賃の額を基にすると考えやすいです。
毎月貯金に回せる分のお金も確保しつつ、無理なく返済できる金額を設定することが大切です。
月々の返済額を設定したら、月々の返済額×12で年間の返済額を算出できます。あとは返済期間の年数と金利を考慮し、借入総額を算出しましょう。
月々の返済額から計算することで、それぞれの家庭に適した借入額を求めやすくなります。家庭内でよく話し合いながら考えることが重要ですね。
返済期間から考える
住宅ローンの返済期間を何年にするかという点から、借入額を考えていくこともできます。
住宅ローンは、返済期間が長期にわたることが多く、期間が長ければ月々の返済額は少なくなり、その逆も同様です。
また、返済期間から考える場合は、支払い総額に影響する点も理解しておくことが大切です。返済期間が長くなるほど、支払う利息分は多くなります。そのため、月々の返済額の負担が軽くなると同時に、完済時の支払い総額は高くなることを把握しておきましょう。
35年の返済期間にするケースが多いイメージがあるかもしれませんが、現時点での年齢も考慮した上で、自分に合った返済期間を設定することが重要です。返済期間を基準とし、返済期間年数×年間の返済見込額を計算しましょう。月々の支払いに余裕があり、支払う利息をできるだけ減らしたい場合は、返済期間を短く設定することも検討するとよいでしょう。
知っておくべきローンの返済方法
住宅ローンの返済方法には、元利均等方式と元金均等方式の2種類があります。さらに、月々の返済とは別に、まとまった金額を返済する繰り上げ返済という返済方法もあることを覚えておきましょう。
返済方法の特徴の違いを理解した上で、自分に合った返済計画を立てていくことがとても重要です。
返済方法により、全体の返済総額も変わってきます。毎月の支払いの負担や長い目で見た将来について、総合的に考えて判断することを心がけましょう。
元利均等方式
元利均等方式とは、元金と利息を合わせた月々の返済額が一定となる返済方法です。そのため、金利の変動による影響がなければ、完済するまで月々の返済額は変わりません。
経過と共に変わるのは、返済額の内訳です。初期の頃は利息分の占める割合が高く、返済が進んでいくと元金が占める割合が高くなっていきます。
このあと説明する元金均等方式に比べると、返済がスタートした時点での月々の返済額が少なくなることから、多くの人に選ばれている返済方法です。
元金均等方式
元金均等方式とは、月々の返済額のうち、元金部分のみが一定となる返済方法です。元金が一定となるのに対し、支払う利息は徐々に減っていく方式となっています。
つまり、月々の返済額の合計は、初期の頃はやや高くなりますが、経過と共に減っていく仕組みです。
元金均等方式の良いところは、返済総額が元利均等法式よりも少なくなるという点です。住宅ローンを組む時点で、月々の支払い金額に余裕があり、将来における月々の返済額の負担を軽くしたいという人は、検討してみるとよいでしょう。
ただし、初期の返済額の負担は大きくなるので、近い将来において子供の教育費などに回せるお金が減ってしまうことも考えられます。子供の成長と共にお金がかかる時期などを考慮しながら、返済方法を選択することが大切です。
繰り上げ返済
繰り上げ返済とは、月々の返済とは別に、一度でまとまった額を返済することです。繰り上げ返済をすることで、以後の返済期間の短縮や、月々の返済額を減らすことが可能になります。
ボーナスによる収入を得たタイミングなどで繰り上げ返済をするケースが多いです。
繰り上げ返済をして、それ以降の返済期間を短縮すると、その分の利息もカットされ、返済総額を少なくすることに繋がります。
月々の返済と並行して少しずつ貯金も作り、貯金に余裕ができたら繰り上げ返済をして返済総額を抑えるという資金計画を立てるのもよいでしょう。
住宅ローンシミュレーターを活用しよう
住宅ローンのシミュレーションについて、それぞれの計算方法や考え方を説明してきましたが、実際に自力で正確に計算することは簡単ではありません。
より正確な数値を簡単に算出するためには、さまざまなサイトで展開されているシミュレーターを利用するとよいでしょう。
返済期間や返済方法、借入額などをフォームに入力するだけで、自動計算により具体的なシミュレーションの確認が可能です。
ここでは、どんなシミュレーターがあるのか、紹介していきます。
住宅金融支援機構のシミュレーター
固定金利のフラット35を扱っていることで有名な、住宅金融支援機構が展開しているサイト内で、住宅ローンのシミュレーションを行うことができます。
必要な項目を入力すると、5秒ほどで計算結果の確認ができる、シミュレーションの速さが特徴です。
シミュレーションのやり方は、借入額、年収、月々の返済額など、それぞれを基準とした計算方法が可能で、初めての人にも分かりやすく気軽に利用できるシミュレーターとなっています。
その他住宅メーカー等のシミュレーター
住宅ローンのシミュレーターは、各ハウスメーカーのサイト等でも利用できることが多く、複数のシミュレーターを利用してみるのもおすすめです。
ハウスメーカーによってシミュレーションの仕方も異なり、シミュレーションをした上で詳しい資金計画についての相談も受け付けてもらえるケースも多いです。
複数のシミュレーターを試す中で、自分に合ったハウスメーカーを見つけられることもあります。気軽にシミュレーションを行った上で、具体的な相談へ進めていくとよいでしょう。
住宅ローンはシミュレーションを行い、事前に計画を練ろう
金額の大きな住宅ローンは、将来の自分が後悔しないためにも、事前のシミュレーションがとても重要です。
住宅ローンのシミュレーションでは、現状の把握と、長い目で将来を見据えることがポイントです。何を基準にして考えるのが最適であるか、家庭内で話し合ってみるとよいですね。
便利なシミュレーターも活用しながら、自分にとって最も良いローンの組み方を確認し、資金計画をよく練った上で住宅ローンを組むようにしましょう。
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