理想の住まいを手に入れたいが、新築住宅は高くて手が届かないとあきらめる方も多いのではないでしょうか。しかし中古を買ってリノベーションすれば、自分のライフスタイルにあった住宅を購入できる可能性があります。
そこでこの記事では中古を買ってリノベーションするメリットや注意点、中古物件を選ぶ際のポイントなどについて解説します。
リノベーションとは
リノベーションと似たような言葉にリフォームがありますが、どのような違いがあるのでしょうか?
リフォームは、古くなった建築物を、ただ単に新築時の状態に戻すことを言います。一方リノベーションとは建物の大規模工事を行い、新築の状態よりも価値を向上させ性能を高め、より住みやすい住宅にすることをいいます。
すなわちリフォームがマイナスの状態であった住宅をゼロに戻す工事をいい、リノベーションはマイナスの状態の住宅をプラスにする工事といってよいでしょう
中古物件を買ってリノベーションするメリット
それでは中古住宅を購入してリノベーションするメリットは、どのようなものがあるのでしょうか。
自分好みの住宅に住める
人はそれぞれライフスタイルが違うため、理想とする住まいも異なります。たとえば子育て中の方は、子供に個室を与えることを希望するでしょう。しかし子供が独立した家庭は個室を廃止し、ダイニングとリビングを一体化した広々とした空間を希望する方もいるでしょう。このようにリノベーションは、間取りや内装・外装工事を行い自分の好みに合った住まいに変えることができます。
新築と比較して費用が少なくて済む
中古住宅は建物や設備が古くなっているので、新築住宅と比べて一般的に安く購入できます。またリノベーションの場合、建物の基礎や構造など活かせる部分は、基本的にそのまま残します。費用の投下についても、こだわりのある部分はお金をかけ、そうでない部分は既存のものを利用するなどメリハリをつけます。そのため新築住宅を購入するより、中古を買ってリノベーションすれば、一般的に3割程度費用を抑えられます。
高く売却できることもある
リノベーションした住宅を将来売却する場合、購入希望者のニーズに合致すれば高く売却できることもあります。一般的に建物の資産価値は、時間の経過とともに下落し、建築後20年もすると購入価格の4~5割程度になるといわれています。しかしリノベーションすれば、耐震性・断熱性が高められ、内装や設備も一新されるため資産価値は向上します。
立地の良い物件が豊富
中古物件は新築と比べ数が豊富にあるため、利便性の良い好立地の物件を見つけられる可能性があります。新たに住宅を購入しようとすると、好立地や人気のあるエリアにはすでに建物が立っていて、簡単には住宅を探すことはできません。また良い立地条件の住宅は、価格が高くて手が届かない場合も多くあるでしょう。
全国宅地建物取引業協会連合会不動産総合研究所の調査によりますと、2020年度の首都圏の新築マンション供給戸数は27,228戸に対し、中古マンションの新規登録件数は181,750戸となっています。一概に比較はできませんが、中古マンションは新築マンションに比べて流通量が多いため、住みたいエリアに物件を探せる可能性は高いといえるでしょう。
中古物件を買ってリノベーションする際の注意点
中古物件を買ってリノベーションする場合、新築物件と異なり注意しなければならない点もあります。
住宅ローンを組めない物件もある
金融機関によっては築年数の経った物件は、担保価値がないとみなされ住宅ローンを利用できない場合があります。また審査に通った場合でも、資産価値が低いとみなされ、希望している借入額を受けられないこともあるでしょう。築年数を経た住宅は、現行建築基準法に適合せず借入をできないこともあります。
工事期間がかかるケースが多い
基礎と骨組みだけを残すような大規模なリノベーションの場合、当初想定した以上の工期を要することもあります。打ち合わせを始めてから引き渡しを受けるまで、半年近くかかることも珍しくありません。したがって分譲住宅を購入する場合と比べると、入居できるまで時間がかかることをあらかじめ考慮しておきましょう。
希望したリノベーションができないケースも
建物が建っているエリアや建物の構造によっては、希望するリノベーションができないこともあります。
たとえば建築基準法により特定エリアの「建ぺい率」や「容積率」は決まっていて、これに反する建物は建てることはできません。
また「ツーバイフォー工法」や「壁式構造」は壁で建物を支えているため、壁を撤去するような工事はできません。さらにマンションのリノベーションは専有部分だけで、工事に制限が設けられていることもあるため、管理規約を確認しておきましょう。
このようにエリアや物件の条件によっては、リノベーションができないため、あらかじめ調べておく必要があります。
工事費が高くなる場合もある
建物の築年数はそれぞれ異なるため、基礎や骨組みの状態によっては工事費が高くなる場合もあります。外見からはしっかりした建物と見えていても、スケルトン状態にすると基礎部分や構造部分の強度がわかります。そのため、基礎部分の状態が良くないと判断された場合、当初予定した工事費をオーバーしてしまうこともあるでしょう。
中古物件を選ぶポイント
リノベーション工事を前提として中古住宅を購入する場合、どのような点に注意したらよいか説明します。
希望のリノベを叶えられるか
中古を買ってリノベーションする場合、理想とする住宅を実現できるかどうかしっかり調べる必要があります。中古物件をお得に購入できても、希望する住宅にリノベーションできないのでは、元の木阿弥です。
中古物件は、新築物件と比べて販売戸数が多いので比較的希望は叶えやすいといえます。しかし建物の状態やエリア・法律などで工事が制限される場合もあるため、じっくりと調べてから購入しましょう。
構造部分に瑕疵はないか
中古住宅を購入する場合、重要な部分に瑕疵がないか、あらかじめチェックしておかねばなりません。構造や基礎部分に問題があると、リノベーションしようと思っていてもできない場合や、補強に多額の費用が掛かることもあります。したがってホームインスペクション(住宅診断)などを受けて、建物の状態に問題がないかあらかじめ調べておくようにしましょう。
住宅ローン控除を受けられるのか
中古住宅の場合は、必ずしも住宅ローン控除を受けられない物件もあるため、受けられるかどうか確認しておく必要があります。住宅ローンを組むと10年間、住宅ローン残高の1%が所得税から控除されます。
住宅ローン控除を受けるための条件は、建築された日から20年、マンションなどの耐火建築物の場合は25年以下でなければなりません。また築年数の条件を満たさない場合は、現行の耐震基準を満たしていることが必要です。
住宅基準法に触れることはないか
建築基準法に抵触する中古住宅を購入した場合でも、そのままの状態で居住することはできます。しかし新たに建物を建てられないことはもちろん、増改築もできません。このような建物を再建築不可物件(違法建築物件)といい、安く売りだされていることも珍しくありません。しかし安いからといって購入すると、増改築ができないだけでなく住宅ローンも原則的に組めないため注意することが必要です。
中古物件を買って理想のリノベーションを
中古物件を買ってリノベーションすれば、自分の理想とする住まいを安く実現できる可能性があります。しかし中古を買ってリノベーションする場合には、気を付けなければならない点もあります。注意点をきちんと把握して、自分のライフスタイルに合った住まいを実現しましょう。
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