マイホームを購入する際、多くの人が利用するのが住宅ローンですが、その詳しい計算方法を把握している人は意外と少ないかもしれません。
マイホーム購入を検討するなら、住宅ローンの計算について理解を深めておくことはとても大切です。
今回は、住宅ローンの計算の仕方について、返済方法や注意点なども押さえながら詳しく解説していきます。
住宅ローンはどのように計算できる?
まずは、住宅ローンを組むにあたって、何をどのように計算できるのかについて考えることから始めましょう。
住宅ローンは、マイホームの購入のための資金を金融機関から借り入れ、長い期間にわたって返済していくというものです。
そこで、住宅ローンを組む際には、自分が組むことができるローンの金額はいくらぐらいであるのかを示す借入可能額や、ローンを組んだ後の毎月の返済額がいくらになるのかについて、事前に計算して把握することができます。
自分自身の収入や年齢なども考慮しながら、住宅ローンの計算をしてみましょう。
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住宅ローンの借入可能額の計算方法
自分が組むことのできる住宅ローンの金額について知りたい場合、借入可能額を計算することができます。
住宅ローンの借入可能額を求める計算では、ローンを組む時点での年収や、毎月の返済の見込み額、返済期間を考慮した上での返済回数などを把握しておくことが必要です。
借入可能額を計算しておくことで、マイホームに関する予算が立てやすくなるので、購入する物件を選んだり家の建築プランを立てたりする際に役立ちます。
ここでは、借入可能額の計算の手順を解説していくので、参考にしてみてください。
収入を把握する
借入可能額の計算では、まずは自分の収入を把握する必要があります。ここで重要なのは、実際の手取り収入がいくらであるかということです。
住宅ローンの返済期間は長くなることが多いため、計算する際は、将来的に収入が変化する可能性も考慮しておきましょう。例えば、金額の変化が激しいボーナスや特別な手当などは含めずに収入を算出しておいた方が、より安定した返済プランを立てやすくなります。
できるだけ無理のない返済プランにするためには、1年間当たりのローン返済額が手取り年収の25%以下となるようにするのがポイントです。
年間返済額を計算する
自分の収入を把握した上で、住宅ローンの年間返済額を計算していきましょう。
前述した通り、無理なく返済できるプランにするためには、住宅ローンの年間返済額を手取り年収の25%以下にすることが重要です。
つまり、先に算出した手取り年収に25%を掛けて計算することで、自分にとって適切な年間返済額を求められます。
例えば、手取り年収が400万円である場合の年間返済額は、400万円×25%=100万円と計算できます。
返済回数と金利を考慮する
1年間当たりのローン返済額を把握できたら、それをもとに返済回数と金利を考慮して計算することで、住宅ローン全体の借入可能額が見えてきます。
返済回数は、住宅ローンを組む際の返済期間に応じて決まります。住宅ローンは、35年の返済期間で組むケースが多いですが、ローンを組む時点での年齢などの条件により、返済期間が短くなるケースもあることも理解しておきましょう。
例えば、返済期間が35年の場合の返済回数は、35年×12ヶ月=420回という計算で求められます。
金利については、時期や金融機関によって異なるので、住宅ローンを組む金融機関で確認し把握しておくようにしましょう。
借入可能額を算出
ここまでで算出してきたデータをもとに、借入可能額を計算してみましょう。
借入可能額は、年間返済額をもとに算出できる月間返済額を把握し、月間返済額×返済回数を計算した上で、金利を考慮すると算出できます。
住宅ローンの借入可能額をより簡単かつ正確に計算したい場合は、各金融機関のサイト等で行えるシミュレーションツールを利用するのもおすすめです。年間返済額などの必要な数値を入力するだけで、借入可能額を自動計算してくれる便利なツールなので、必要に応じて活用していきましょう。
毎月の住宅ローン返済額の計算方法
住宅ローンを組むにあたって、毎月のローン返済に費やす金額についても、計算により把握することができます。
賃貸物件に住んでいるときに毎月支払う家賃の金額と比べて、住宅ローンの毎月の返済額がどのぐらいの金額になるのかを計算しておくことで、今後の資金計画を立てやすくなります。毎月の住宅ローン返済額を把握し、ローンを組んだ後の実際の家計のやりくりをイメージしておきましょう。
ここでは、毎月の住宅ローンの返済額を計算する方法について、詳しく見ていきましょう。
金利を把握する
住宅ローンの毎月の返済額には、金利の影響が大きく関わってきます。そのため、まずは金利がどのぐらいに設定されているかを確認することが大切です。
金利の設定は各金融機関や条件によって異なり、一律で決められているものではありません。
住宅ローンの計算をする際には、いくつかの金融機関で金利がどのぐらいになるかを確認しておきましょう。金利を把握することは、住宅ローンの計算をより正確に行うことに繋がります。
返済回数を計算する
返済回数については、借入可能額の計算においても説明した通り、住宅ローンの返済期間に応じて決まります。返済期間が長いほど毎月の返済額は安くなり、逆に返済期間が短いと毎月の返済額は高くなるということを覚えておきましょう。
住宅ローンは通常、1ヶ月に1回の返済ペースとなっているため、返済期間の年数×12ヶ月という計算によって合計の返済回数を求められます。
例えば、35年ローンを組んだ場合は、35年×12ヶ月=420回の返済回数となります。返済回数を把握しておくと、毎月の返済額もより簡単に求めやすくなるでしょう。
毎月の返済額を算出
住宅ローンの毎月の返済額は、金利を考慮した借入金額÷合計の返済回数を計算することで把握できます。
金利については、後に説明する返済方法のパターンによって扱いが異なる点に注意が必要です。
あくまで毎月のおおまかな返済額を把握するための計算と認識しておきましょう。毎月の返済額を把握できれば、ローンの返済以外に必要となる毎月の出費を調整する際の参考になるので、事前に計算してみることをおすすめします。
また、借入可能額の計算と同様、毎月の住宅ローンの返済額についても、自動計算してくれる便利なシミュレーションツールがあるので、積極的に活用していきましょう。
返済方法のパターン
住宅ローンの返済方法には、「元利均等型」と「元金均等型」の2つのパターンが存在することを理解しておきましょう。
返済方法のパターンによって、最終的な支払い総額にも差が出るため、それぞれのメリットやデメリットをよく理解した上で自分に合ったパターンを選択することがとても重要です。
返済方法のパターンの違いを理解しないまま住宅ローンを決めてしまうと、後悔する可能性もあります。将来を長い目で見て判断するようにしましょう。
元利均等型
元利均等型とは、元金と利息を合わせた毎月の返済額が常に一定となる返済方法です。つまり、住宅ローンを組んで返済がスタートしたときから完済するまでの間、毎月の返済額はずっと変わりません。
常に返済額の負担が変わらないことで、安定した返済プランを立てやすくなるのがメリットと言えます。
ただし、毎月の返済額の内訳として、初めのうちは元金よりも利息の占める割合が多く、徐々に元金の占める割合が大きくなっていく仕組みであるため、元金部分の返済がなかなか進まないというデメリットもあります。これにより、返済総額は高くなりがちであることを理解しておきましょう。
元金均等型
元金均等型とは、元金部分の返済額のみが一定となっている返済方法です。元金が一定であるのに対して、支払う利息分は返済が進むに連れて下がっていきます。
初めから返済する元金の額が一定となっていることから、元金の返済スピードは速く、総合的に支払う利息が元利均等型よりも少なく済むのがメリットです。
ただし、初期の頃は支払う利息の負担が大きく、毎月の返済の負担も大きくなる点には注意しなければなりません。
子供の年齢なども考慮し、早いうちに多めに返済しておきたいという場合にはおすすめの返済方法です。
住宅ローンを計算する際の注意点
計算をしている人が人差し指を立てている画像
住宅ローンでは大きな金額が関わるため、計算する際に注意しておくべきポイントがいくつかあります。
これから住宅ローンを組んでマイホームを手に入れる計画を立てている場合は、事前に注意点を押さえておきましょう。
注意すべきポイントをしっかり押さえた上で住宅ローンの計算をすることは、今後の資金計画に大きく役立つはずです。
ここでは、4つの注意点を紹介していくので、ぜひ参考にしてください。
ライフステージの変化を考慮する
住宅ローンの返済には長い年月を要するケースが一般的なので、返済期間中に起こり得るライフステージの変化を考慮することが非常に重要です。
例えば、ローンを完済する前に定年退職を迎える場合や、子供の人数の変化や成長など、家計の事情は変化していくことが考えられます。現時点では夫婦共働きであったとしても、出産や育児などにより返済期間中にどちらか一方のみの収入になるというケースも少なくありません。
こうしたライフステージの変化を事前に考慮した上で住宅ローンの計算をし、余裕を持った資金計画を立てることを心がけましょう。
住宅ローンの関連費用を把握する
住宅ローンの計算をする際に見落としがちなのが、住宅ローンの関連費用です。
住宅ローンの関連費用とは、家を取得するとかかる費用のうち、住宅ローンの金額には組み込まれない費用のことです。
例えば、不動産を所有していると毎年かかる固定資産税や都市計画税、住宅の火災保険料の支払いなどが必要であることを忘れてはいけません。また、マンションを購入する場合は、管理費や修繕積立金などのランニングコストがかかるケースがほとんどです。
住宅ローンの計算の際は、こうした関連費用についても把握しておくように注意しましょう。
定年までに完済できる金額で計画を立てる
住宅ローンを検討する際は、できるだけ定年退職する前に完済できる金額で計画を立てることをおすすめします。
ある程度の年齢になってから住宅ローンを組むと、完済時に既に定年を迎えている可能性が高くなります。定年退職後も住宅ローン返済の負担が続くのは、できれば避けた方が安心です。
定年退職する前までに完済できるよう、若いうちに住宅ローンを組む計画を立てたり、返済に無理が無いような借入金額に調整したりすることを検討しましょう。
金利が上昇しても返済可能額かを確認する
住宅ローンが変動金利型である場合、返済期間中に金利の上昇による影響を受ける可能性が考えられます。
金利が上昇しても返済可能な額であるか、事前に確認しておくことが重要です。
しかし、金利がどのように変化するのか、未来のことを予想するのは簡単ではありません。そこで、毎月の返済額が125%上昇したとしても問題なく返済できるかどうかを1つの目安として考え、無理のない金額であるかの判断をするようにしましょう。
住宅ローンの計算をして資金計画を立てよう
住宅ローンを組んでマイホームを購入することは、人生の中でも最も大きな買い物の1つなので、事前にしっかりと計画を立てることが非常に重要です。
住宅ローンの計算について理解を深めておくことで、住宅ローンを組んだ後の後悔を防ぐことにも繋がります。
これから住宅ローンを組む人は、今回紹介した住宅ローンの計算のポイントをよく理解した上で、自分に合った資金計画を立ててみましょう。
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