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マンションでよくある問題「老朽化」リスクの低いマンションの見分け方【3選】

2022.01.27
2022.11.01
リスクの低いマンションの選び方について調べる人

マンションで築年数の経過による問題の発生は避けられず、すべてのマンションにとって重要なポイントです。現在では、深刻な機能不全や管理不足に陥っている、いわゆる「限界マンション」が全国的な問題として取り上げられるようになりました。

本記事では、マンションがよく抱える問題やその対策、老朽化リスクの低いマンションの見分け方までご紹介します。中古マンション購入を検討している方はチェックしてみてくださいね。

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マンションがよく抱える問題を6つご紹介

やや古くなった団地型のマンションの画像

 

マンションは経年劣化により、以下の6つの問題を抱えることがあります。
いずれもマンション経営に直結する重要な問題です。

  1. 設備の劣化や故障
  2. 管理費などの発生
  3. 耐震性の不足
  4. 空室率上昇によるゴーストマンション化
  5. 設備機能の劣化
  6. 居住者ニーズとの乖離

それぞれについて詳しく解説するので、参考にしてください。

①マンション自体の老朽化

もっとも発生しやすい問題は、「マンション自体の老朽化」です。
マンションは経年によって、構成物や設備が少しずつ劣化します。

 

もちろん経年劣化自体は、あらゆるマンションで起こりうるものです。
しかし顕著な劣化によって、以下のように居住に耐えられないほど大きな問題が発生することもあります。

  • 大きなひび割れによる雨漏り
  • 配管の破損による給水機能の不全
  • エレベーターなどの主要な設備の停止


こういったケースでは、
マンションは無視できないほど老朽化していると言えるでしょう。

②管理費などの上昇

一般的にマンションの管理費などは、数年単位で上昇する形が取られます。
しかし、それを嫌って退去する居住者も少なくありません。

そうすると空室率も悪化し、マンション自体の収益性が損なわれるケースもあります。

③空室率上昇によるゴーストマンション化

一部の優良物件をのぞき、ほとんどのマンションでは空室率が問題となります。
客付がうまくいってない場合、空室リスクの影響を強く受けるでしょう。

空室率が30%以上を超えると、一般的に管理費不足に陥り、いわゆる「ゴーストマンション」の状態になる可能性が出てきます。

④耐震性の不足

マンションは耐震性の不足を問題として抱えるケースもあります。特に重大なのは、「1981年6月以前に適用されていた古い耐震基準しかクリアしていない」というケースで、この場合は震度6強〜7の大地震によって倒壊するリスクが想定されていません。

いずれにせよ耐震性が不足している場合は、倒壊する前に耐震工事を実施する必要があるでしょう。

⑤設備機能が古くなる

マンションの設備は、経年劣化によって少しずつ古いものとなります。
老朽化するのはもちろんですが、「現在の最新設備と比較して、古ぼけたものになる」というのも問題です。

たとえば洗面機能や給湯設備が最新であることは、マンションに付加価値を与えます。しかし、設備が古ければ古いほど、価値を上げるどころか下げる部分も出てくるでしょう。

⑥居住者ニーズに対応できなくなる

マンションにおいては、物理的な老朽化だけが問題になるわけではありません。
「居住者ニーズに対応できなくなる」という問題を抱えることもあります。

ニーズは時代の変遷によって変化するものです。たとえば、周辺地域が開発を進めると広大なスペースの駐車場が求められたりします。
しかし、駐車場を整備するのは簡単なことではなく、結果として居住者のニーズに応えられないという問題が起こるのです。


【6選】マンションのさまざまな問題と対策

 マンションの模型を手に持つ男性の画像

マンションは何も対策を打たなければ、いずれ重大な問題を抱えます。
それを放置し続ければ、「廃墟」などと揶揄されるゴーストマンションになることもあるでしょう。

したがって、マンションが抱える問題には、以下のような適切な対策が必要です。

①マンション自体を建て替える

マンションの問題における大部分は、建て替えによって解決することが可能です。
構造物と設備が一新され、住環境が整い、新しい付加価値を獲得できます。

ただし建て替えについては、都市計画法で定められた基準をクリアしなければ実施できません。
主な基準は以下のとおりです。

  • マンションが高度利用地区等内にある
  • 区域内にある建築物の2/3で老朽化などの問題が見られる
  • 全世帯のうち2/3が合意している
  • 区域内の施設が不足していて、土地医療が不健全である


ちなみに都市計画法は建て替えを推進する方向で改正が進められています。

②大規模な修繕を実施する

マンションの問題を解決するうえでは、修繕をすることが重要です。
また、修繕はできるだけ大規模なほうがよいでしょう。

なぜなら多くの設備や構造物を一気に修繕したほうが、工事のスケジューリングが容易だからです。また、その後の管理もいくらかわかりやすくなります。
そうはいっても、管理費や修繕費の積み立て金額には限りがあるので、その点はよく検討する必要があるでしょう。

③リバースモーゲージを利用する

マンションの問題を解決するうえでは、「リバースモーゲージ」も役立ちます。
リバースモーゲージとは主に高齢者が自室を担保とし、融資を受けられるローンの一種のことです。

仮に滞納があった場合、リバースモーゲージにより解消し、修繕や建て替え費用を捻出できる可能性があります。

④居住者全体で問題を認識する

マンションの劣化は、管理者と居住者に共通する問題です。劣化が深刻化する前に両者で問題を意識し、対策の必要性を理解しておきましょう。

しっかりと老朽化のリスクを伝えることで、将来的な建て替えや修繕についても合意が取りやすくなります。

⑤設備を改良する

マンションが抱える問題を解決するうえで設備を「改良する」という方法もあります。改良とは、既存の設備をよりよいものにグレードアップすることです。

たとえば、玄関のセキュリティを最新システムに置き換えるような工事は改良だと言えるでしょう。

改良することで、マンションには新たな付加価値がもたらされます。

そうすれば居住者を確保しやすくなり、管理費や修繕費の積み立ても健全化へと向かうはずです。

⑥客付の方法を見直す

空室率の問題を解決するなら、客付の方法にも見直しが必要です。

客付の方法が改善されれば、空室率が低下し、管理費や修繕費の積み立てが改善されます。

もちろん家賃収入によって、建て替え費用なども捻出しやすくなるでしょう。

 

最も多いマンションの問題は「老朽化」

 老朽化してしまい、魅力が失われたマンションの画像

マンションが抱える問題の中でもっとも多いのは「老朽化」です。あらゆるマンションは等しく経年劣化の影響を受けます。
したがって、老朽化については、すべての管理者が真摯に向き合うべき問題だと言えるでしょう。

高度経済成長期では、都市圏を中心に多くのマンションが建設されました。
しかし、管理が行き届かなくなった結果、現代で打ち捨てられたかのようなマンションが決して少なくありません。

もちろん、近年建てられたマンションも近い将来同様の問題に直面します。
そのとき、どのように老朽化を回避するか、現時点から考えておくことが大切です。

 

【3選】老朽化リスクの低いマンションの見分け方

 マンションの模型を虫眼鏡で見る画像

ほとんどのマンションは、上記したとおり老朽化の問題に直面します。
しかしマンション購入時に、老朽化するリスクがどの程度あるか、見極めることは可能です。

その上では、以下3つの見分け方がポイントとなります。

  1. マンションの管理状態を確認する
  2. 長期修繕計画を確認する
  3. 修繕積立金があるか確認する

それぞれについて詳しく解説するので、参考にしてください。

①マンションの管理状態を確認する

もっとも重要なのは、マンションの管理状態を確認することです。
適切な周期で管理されているなら、老朽化の問題に直面しにくいと言えるでしょう。

具体的には以下のポイントでどのような管理がなされているか、確認することが大切です。

  • 給水施設をはじめとしたライフライン
  • 外壁や内壁
  • 屋上
  • 駐車スペース
  • エレベーターやエントランスなどの共有スペース
  • ゴミ捨て場
  • 外庭

管理状態を確認し、老朽化リスクがどの程度のものか把握しましょう。

②長期修繕計画を確認する

築年数が進んでいる場合は、長期修繕計画を確認しましょう。

一般的に、大規模な修繕は12年に1回の周期で行われるのが正常だとされます。
計画においてもそのような前提があれば、おおむね問題はありません。

③修繕積立金があるか確認する

マンションの購入時点で、修繕積立金が十分に確保できているか、きちんと確認しておく必要があります。

明らかに修繕積立金が長期修繕計画と乖離しているなら、将来的に大きな問題を抱えることとなるでしょう。
あるいは自身が管理している中で、修繕積立金をうまく確保できるか予測することも重要です。

 

マンションが老朽化してしまったら?

やや古くなったマンションの共用部の画像

マンションの問題に対する対策をいくら考案しても、実施するのは容易ではありません。
最悪の場合、深刻な老朽化へ至った場合には全世帯のうち4/5が合意したうえでマンションを解体し、土地を売却する、という選択肢も出てきます。

 

マンションの寿命を理解して購入を

どうしてもマンションは老朽化してしまうものですが、早期かつ適切な対策で、マンションの価値が損なわれないように管理することが大切だと言えるでしょう。

また、そもそも老朽化リスクの低いマンションを選んだり、マンションの寿命を理解して購入することが重要です。

 

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