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マンションの売却に築年数は大きく関係する!売却しやすいポイントもご紹介

2022.08.08
2022.08.18

マンションの売却では、築年数も価格を左右するポイントです。

マンション売却を検討するにあたって、自分のマンションの築年数だと価格はどれくらいになる?と気になる方は多いのではないでしょうか?

また、売却を視野に入れながら購入する方もいるかもしれません。こちらではマンション売却と築年数の関係・売却しやすいポイントを解説します。

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マンション売却価格は築年数で大きく変わる

2つの家の模型を並べて比較・疑問を抱えている様子

マンション売却価格は築年数によって大きく変わります

マンションの売却価格はマンションの資産価値とも言い換えられるものです。マンションの資産価値は土地と建物の価値を別々に考えます。

土地は年数が経過しても劣化するものではありません。一方、建物は年数を追うごとに劣化するという考え方をします。

つまり土地の価値はよほどのことが無い限り年数とともに変動するわけではなく、建物の価値が下がっていくという考え方です。

そのため築年数に応じてマンションの資産価値、つまりマンションの売却価格は下降していきます。

 

築年数20年がひとつの区切り

家の模型と下降する矢印

一般的にマンション売却価格の下降は、築年数20年までがひとつの区切りになっていると考えられます。

中古マンションの築年帯別平均価格

出典:公益財団法人 東日本不動産流通機構(レインズ)築年数から見た首都圏の不動産中通市場(2021年)

 

マンションの売却価格は新築から1年が経過するごとに下がっていくものです。上記のグラフを確認すると売却価格の下降ペースは築20年までで一度緩やかになり、築21年目からは急激に下降していくのがわかります。

そのため、マンションを売却するなら築20年までがひとつの目安になるでしょう。築20年を過ぎると売却できなくなるわけではありませんが、買い手が付きやすくなるような工夫が必要です。

 

築年数によるマンション売却への影響

新し目のマンションと古いマンションが並んでいる

マンションの売却価格は比較的緩やかに下降している期間があるのに対し、急激に下がるタイミングがあります

築年数によるマンション売却への影響にはどのようなことが関係しているのでしょうか。築5年から築40年以降まで、それぞれを細かく見ていきましょう。

築5年:築浅マンション

築5年以内のマンションは築浅マンションと呼ばれます。新築の誰も住んだことのない物件に比べると、一度は人が住んだことのある物件であるため売却価格は低下します。

設備や建物はきれいで新しい状態であることから、買い手は付きやすいでしょう。しかし新築のプレミアム感は薄れてしまうため、売却価格は購入時より下がってしまうと考えられます。

また、新築で購入し5年以内だと、住宅ローンの残債が大きく残っていることがほとんどです。マンションを売却しても売却額よりローンの残債額の方が大きくなってしまう可能性があります。

 

築10年前後:住宅ローン境目の時期

築10年前後のマンションは住宅ローンの境目の時期とされています。これはマンションの法定耐用年数(減価償却期間)が47年であるためです。

住宅ローンのほとんどが法定耐用年数までしか組めないことになっています。つまり築12年までのマンションでないと35年の住宅ローンは組めません

そのため築10年前後のマンションは、買い手が住宅ローンを組みやすい時期とされています。また、築10年前後だとまだ古いという感じはしないことから買い手が付きやすい時期でもあります。

 

築15年前後:築年数で修繕の問題浮上も

築15年前後のマンションはそれほど古いわけではありません。しかし、不具合が出始める時期でもあります。

多くのマンションでは12年〜15年周期で大規模修繕が行われ、築15年前後だと修繕費積み立ての費用が上がりやすいタイミングです。入居者の負担が増えることから、売却価格は低下しやすい傾向にあります。

しかし、住宅ローンの返済はある程度進んでいるため、場合によってはローン残債と売却価格が同じくらいになることもあります。

 

築20年前後:売却の人気は築年数より条件次第に

築20年前後になると、マンションの売却価格の下降ペースは落ち着き緩やかになります築年数というよりは立地・建物の状態・間取り・リフォームの有無といった、条件次第で売却価格も変化します。

しかし、築25年を経過した物件は住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)が適用になりません。住宅ローン控除が受けられるのは築25年までの物件です。

住宅ローンを組んでマンションを購入するのであれば、住宅ローン控除を受けたいと考えるのは当然かもしれません。そのため、築25年以上のマンションは買い手がつきにくいとされています。

 

築30年前後:劣化が進む築年数で買取も視野に

築30年前後になると、マンションの建物は劣化が進み古めかしい印象になります。また、設備も旧式のものが多くなるため、売却しにくくなります。

築30年以上のマンションの売却には、リフォームやリノベーションが必要となることも多いです。しかし工事は空の状態でなければできないため、資金的に難しいことも考えられます。

この場合は、中古マンションの買取専門業者に買い取ってもらうという方法があります。買取も視野に入れながら検討する必要があるでしょう。

 

築40年前後:マンション耐用年数に近づく頃

築40年を過ぎると、マンションの法定耐用年数である47年にかなり近づきます。この時期になるとマンションの売却価格はほとんど土地の価値での取引きになります。

築40年前後だからといって売却できないわけではありません。暮らすことは十分可能です。

しかし、法定耐用年数を過ぎると、税務上の資産価値はゼロになってしまいます。築40年前後での売却を考えるのであれば、47年になる前にできるだけ早く売りに出すべきといえます。

 

築年数が古くても売却しやすいマンションはある?その特徴は?

PCで調べものしながら考えている様子の女性

新築や築浅の物件と比べると、築年数の古いマンションの人気は低いとされています。しかし、築年数が古くても買い手が付きやすく、売却しやすいマンションはあります。

築年数が古くても売却しやすいのは、下記のような特徴があるマンションです。

  • 駅近で通勤や通学に便利
  • リフォームをしたい人の希望に合う造り
  • 管理や防犯がしっかりしている
  • 大手企業が設計・建築・所有するブランドマンション


それぞれ詳しくみていきましょう。

駅近で通勤や通学に便利

駅近で通勤・通学がしやすい場所にあるマンションは、築年数が古くても買い手がつきやすい傾向があります。

実際の暮らしを考えると何より重要なのは立地条件です。通勤・通学に便利なのはもちろん、買い物のしやすさも暮らしやすさを左右します。

土地が劣化することはありません。特に人気エリアの土地の資産価値は築年数の影響を受けにくく、売却もしやすいとされています。

また、新たに駅ができた・商業施設ができたなどの理由で土地の資産価値が上がり、売却しやすくなることもまれにあります。

 

リフォームをしたい人の希望に合う造り

買い手のなかには古いマンションを安価で購入し、自分の好きなようにリフォームしたいという人もいます。自分でリフォームしたいという人の希望に合う造りであれば、築年数が古くても売却はしやすいです。

人の生活スタイルは5年〜10年で変わることが多いとされ、間取りや設計にもトレンドがあります。しかし、築年数の古い物件は、建てられた時代のトレンドの造りになっている場合があります。

また、人の好みはそれぞれです。そのため希望に合う造りにも違いがあり、タイミングによっては売却しやすい物件もあります。

 

管理や防犯がしっかりしている

築年数が古くても、管理・防犯がしっかりしているマンションは売却しやすいです。マンションは設備が整っていることや防犯性の高さも人気の理由となっています。

しかし、築年数の古いマンションでは共用設備に不具合が生じることもあり、管理が行き届いていないと不便なことも多いです。また、オートロックや鍵の交換などの防犯対策を希望する人は増えています。

管理や防犯がしっかりしているマンションは、築年数に関係なく買い手は付きやすいといえます。

 

大手企業が設計・建築・所有するブランドマンション

大手企業が設計・建築・所有するブランドマンションは、信頼性の高さから買い手がつきやすく売却しやすい傾向があります。

また、立地条件のよい場所に建てられていることが多く、人気が下がりにくいこともあげられます。

規模の大きいブランドマンションは大規模修繕がしっかり行われているほか、修繕費積み立ての費用も安定しているところが多いです。

買い手にとって安心できる要素が多く、立地などの条件も整っていることから買い手が付きやすいといえます。

 

耐震基準も重要!築年数による法改について

家の模型を上下から手で守っている人

マンションを売却するには、マンションの耐震性にも気を配る必要があります。日本では耐震性を高めた建物を建築するために、幾度となく建築基準法が改正されています。

新耐震基準のマンションとは「建築確認証が1981年(昭和56年)6月1日以降に発行されている」マンションのことです。

マンションは竣工までに期間がかかるため、築年数だけを見て耐震基準を確認することはできません。建築確認通知書などの書類の確認が必要です。

また、住宅ローン控除を受けるには下記のどちらかの条件を満たしている必要があります。

 

  • 築25年以内のマンションである
  • 耐震基準適合証明書を取得している

 

耐震基準が示すマンションの安全性、住宅ローン控除の条件は買い手が重要視するポイントです。

 

築年数が経過した安価のマンションを探す人も

カップルが楽しそうに家の内装を相談している様子

中古マンションの購入を希望する人の中には、あえて築年数が経過したマンションを探す人もいます。築年数の経過したマンションの方が、新築や築浅の物件より安価で購入できるためです。

築年数が経過している分だけ外観は古くなります。しかし、設備や内装は自分の好きなようにリフォーム・リノベーションでき、自由度が高いという魅力があります。

立地や間取りなどが希望する条件に合い、手の届きやすい価格であれば、築年数は優先事項に入らないという人は少なくありません。

 

売却が難しい場合は買い取り依頼も検討してみる

業者に相談をしているカップル

人から人へのマンションの売却が難しい場合は、買い取り依頼を検討してみましょう。買い取りとは、不動産会社にマンションを買い取ってもらう方法です。

マンションを買い取った不動産会社は、自社でリフォームなどを行い新たに販売します。そのため、自分でリフォームする必要がありません。また、早く現金化できるというメリットもあります。

ただし、売却価格は相場の7割ほどの価格になります。

売却しようとしても買い手が付くまでに時間がかかる・リフォーム費用などの用意が難しいというのであれば、買い取り依頼を検討してみるのも手です。

 

築年数が古いマンションの売却に事前リフォームは必要か?

リフォームの設計をする人

築年数が古いマンションを売却するのに、事前のリフォームが絶対に必要とは限りません

買い手の中には、自分でリフォームすることを前提に安くマンションを購入したいと考える人もいるためです。

このような買い手にとって、リフォーム済みの物件は購入対象から外されてしまいます。また、リフォームしたからといって、リフォーム費用分だけ売却価格が上がるとは言い切れません。

売却へ向けた方法の1つとしてリフォームがあるのは確かです。しかし、施されたリフォームが買い手のニーズに合うかどうかが難しいところといえます。

場合によってはそのままの方が買い手が付きやすいこともありえます。事前リフォームについては慎重な判断が必要です。

 

マンションの売却はタイミングが重要

マンション売却の際、マンションの築年数は大きなキーポイントです。新築から1年が経過するとともに売却価格が下がっていくことは事実です。

しかし、築年数にはいくつかの区切りがあるため、売却にはタイミングが重要となります。すぐに売却したい場合でも、数年後・数十年後に売却を予定している場合でも、タイミングを逃さないよう留意しましょう。

築年数が古くても、そこは長年暮らしてきた家です。そこには長年暮らせるだけの理由・長所があるはずです。築年数の古い物件の売却では、その強みを活かすことが大切といえるかもしれません。

 

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不動産情報メディアの記事管理、編集を行う。 記事は不動産売買から家具やインテリアなど住環境に関する内容まで網羅。

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