マンションの騒音トラブルにはできれば巻き込まれたくないですよね。でも、もしかしたら自分にとっては何気ない生活音が周りにとっては騒音と思われているケースもあるかもしれません。マンションで心地よく暮らしていくためにも、騒音トラブルを他人事と思わずに、周りのために考えましょう。
もしトラブルに巻き込まれてしまった際にどうしたらいいのか、トラブルを起こさないためにできる対処法もご紹介します!
マンションのトラブルで一番多いのは「騒音」
マンションでは多くの人がそれぞれの生活スタイルを送っています。そのなかで出る音はどうしても避けられません。
騒音としてよく苦情になるものには次のようなものがあげられます。
- 足音(特に小さな子どもの動き回る足音や、ペットの足音)
- テレビなどの音声
- 深夜の家電の使用(洗濯機や掃除機の音)
- 友人、知人との話し声、子どもの声
- 楽器
音は、空気や建物の壁などを通して伝わります。自分が出している音がどのように近隣に聞こえているかは、わからないことも多いです。
実際、子どもの足音やペットの足音はどんなに気を付けていても完全に防ぐことはできません。また、音を気にしていつもビクビクして生活するのはかなり苦しいことです。
逆に、深夜に聞こえてくる洗濯機や掃除機などの音は、就寝の妨げにもなります。それぞれの生活スタイルがあるとはいえ、気になりだすとかなり気になるものです。
苦情を訴えたい場合:近隣の音が気になる時はどう伝えればいい?
近隣からの音がどうしても気になる場合には、困っていることを相手に伝えなければなりません。苦情の伝え方には次のような方法があります。
- 掲示板などに貼り紙をする
- 管理会社に言う
- 行政機関に意見を聞く
- 直接伝える
これらの方法について、詳しく解説していきます。
①掲示板などに貼り紙を貼ってもらう
管理組合や大家さんにお願いして、共用の掲示板やエレベーターの内部など、人目に付きやすい場所に貼り紙を貼る方法です。
この時、大切なのは、個人を特定しない、されないことです。騒音への意識づけを目的にマンション全体に、注意喚起を促します。
②管理会社に言う
個人間の問題にする前に、管理会社に相談しましょう。
マンションの場合、音の発生源が上下左右の家とは限りません。音の発生がどこからなのか、他にも被害にあっている人がいないかなどを確認してもらいます。
管理会社は、個人間のトラブルへの介入はできません。問題解決のためのアドバイスをもらう目的での相談がベストです。
③行政機関に意見を聞く
管理組合や管理会社に相談するのと同じように、市区町村などの行政機関にも意見を聞いてみましょう。各自治体には、ご近所トラブルなどの困りごとを相談できる窓口があります。
しかし、行政機関が直接的に問題解決をしてくれるわけではありません。第三者の法的な視点からのアドバイスを求めることができます。証拠となるデータを用意しておくと、伝わりやすいでしょう。
④直接伝える
直接伝えるパターンはあまりおすすめはできません。日ごろからお付き合いがあり、話ができる場合には直接伝えてみるのも1つの手ですが、伝え方には十分に気をつける必要があります。できるだけ穏やかに、お互いが感情的にならないように伝えることが重要です。
部屋のどの辺りで、どの時間に、どのような騒音が聞こえて、どのように困っているかを明確に伝えましょう。
伝え方によっては、揉めてしまい、同じマンションで暮らしにくくなってしまうかもしれません。第三者を通すなどして、お互いに嫌な思いをしないようにしたいです。
証拠を集めるのが大事
音の問題は、個人によって「騒音」と感じる音のレベルが違います。そのため個人の感覚ではなく、客観的な証拠が必要です。メモと合わせて証拠をとっておくと、大きなトラブルにつながったときにも資料となります。
客観的な証拠集めには2つの方法があります。
- 騒音計のデータ(何デシベルか)
- ビデオカメラでの記録
騒音計で実際の音の大きさを測って残しておきましょう。感覚ではなく、数字で表せるため客観的なデータとなります。
また、ビデオカメラでの記録も重要な証拠です。ビデオカメラなら、部屋のどの辺りで、どのくらいの頻度で、どのような音がしているかを記録することができます。ICレコーダーではなく、間違いなく部屋でとった記録になるビデオカメラというところが重要です。
訴訟などの大きなトラブルにつながらないのが理想ですが、そうとも限りません。どんな方法で苦情を伝え、相手がどんな対策をしていたかを記録しておくことも有効です。
苦情が来た場合:対処法とは?
騒音の問題は、自分が常に被害者であるとは限りません。苦情が来た場合の対処法には、次のようなものがあります。
- 当人同士で話さない
- どの音か確認する
- 防音対策をする
これらの対処法について、詳しく解説していきます。
①当人同士で話さない
当人同士で話をすると感情的になりやすく、もつれてしまうと訴訟などの大きなトラブルへつながる可能性もあります。 これを防ぐため、必ず第三者に入ってもらうようにしましょう。
音は人によって感じ方が違います。特に生活音は、お互いにある程度許容していかなければなりません。しかし、当事者になると、感情的になったり不安を感じやすくもなります。
中立の立場で対応してくれる人がいれば、感情をぶつけ合うことなく落ち着いて改善方法を見つけ出せます。
②どの音が原因か確認する
具体的に、どのような音が原因になっているかを詳しく確認しましょう。
- どんな音か
- いつからか
- どんな場所か
- どんな時か
音源が必ずしも自分の家からだとは限りません。「子どもの足音が気になると言われたけれど、確認したら子どもがいないときにもしていた音だった」ということも実際にあるようです。
できるだけ詳しく情報を聞き出すと、解決の糸口も見えてきやすくなります。
③防音対策をする
音の原因がわかったら、具体的に音をさせない、小さくする対策を行いましょう。防音グッズを使用するのも1つの方法です。
音の原因が洗濯や掃除などの家事だった場合は、時間をずらすか土日などの休日の昼間に行えます。窓やカーテンの開け閉めなどの生活音なら、気を付けることで対処できます。
防音グッズにもさまざまなものがあり、音の原因に合わせて使っていくのが効果的です。
また、たくさんの防音対策はするけれど「必ず全ての音が消えるわけではない」ことを相手側にも伝えておくとよいでしょう。
騒音対策には防音グッズがおすすめ
音の原因がわかったら、できるだけ音を軽減するために具体的な対策を行いましょう。音の発生源にあわせて防音グッズには、さまざまなものがあります。
足音が原因の場合
人が動き回る足音には、床に響く衝撃音を抑える必要があります。できるだけ衝撃を吸収できるような、厚手のカーペットやラグマット、ジョイントマットなどがおすすめです。
子どもがいる場合は、キッズスペースにカラフルなマットを敷いておくと遊び場の目印にもなります。もちろん、子どもにはむやみに走り回ったり、飛び跳ねたりしないように伝えるようにしましょう。
子どもやペットの声が原因の場合
子どもやペットの声は、言い聞かせてどうにかなるものではありません。空気によって伝わる音を響かせない工夫が重要になります。
換気以外のタイミングでは、できるだけ窓やドアは閉めておきましょう。カーテンも閉めておくとかなり音を吸収してくれます。また、さらに防音効果が期待できるのが、2重サッシに変えるという方法です。
さらに、壁に布を張ったり、音が響きやすい壁側に家具を配置するようにすると、防音効果が高まります。
家電などの設備の音が原因の場合
冷蔵庫などの電化製品が発する音は、近くより遠くにいた方が大きく聞こえます。これは、振動の伝わり方によるからです。
電化製品の振動を吸収するためには、ゴム製の防振材を使いましょう。また、冷蔵庫や洗濯機は壁から離して設置します。
床や壁などへ伝わる振動を減らせば、音を伝わりにくくすることは可能です。接地面にクッションを置き、さらに接地面を小さくする工夫が役に立ちます。
近隣とのトラブル予防のためにコミュニケーションは取っておこう
騒音のトラブルは、誰もが抱える問題です。マンションのような集合住宅では、お互いに音へのある程度の許容は必要となります。
日ごろから近隣住民とコミュニケーションを取っておくと、いざという時にも相談しやすくなるでしょう。また、お互いの生活スタイルの理解にもつながります。
子どもやペットがいる場合は、入居前に挨拶しておいたり事情を伝えておくのもおすすめです。特に子どもがいる場合は、挨拶をしたり積極的にコミュニケーションをとるように心掛けましょう。子どもに親しみを感じてもらえたら、音の問題にも理解を示してもらえるかもしれません。
近隣トラブルには気をつけよう
マンションの騒音の問題は、誰もが抱えているものです。他からの騒音に悩まされる一方で、自分も誰かを悩ませているかもしれません。
自分でできる限りの対策をしておくのはもちろんですが、困ったときに相談できるご近所さんがいるとさらに安心です。日頃から積極的に挨拶するなど、コミュニケーションを大切にしていきましょう。
トラブル回避のための最も有効な手段は、近隣との「お互いさま」と思えるような関係かもしれません。
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