マンションを購入する際に支払う頭金。「頭金の平均予算はいくらなの?」「頭金をゼロでローンは組めるの?」など不安がありますよね。そこで今回は、マンションの購入を検討されている方に向けて、頭金について分かりやすく解説をします。この記事を読み、頭金について理解を深めることで、損のないマンション購入ができますよ!
マンション購入の頭金を払うメリットとは?
マンションの購入の際に頭金を支払うメリットは、主に3つあります。
- 返済額を抑えることができる
- 住宅ローンの審査に通りやすくなる
- 住宅ローン金利が下がる
一番のメリットは、毎月の返済額や返済総額を抑えられることです。返済の負担が減り、生活にゆとりを持つことができます。また、月の返済金額は同じにして返済期間を短くすることもできるなど、都合に合わせて調節も可能です。実際に利息分でいくらお得になるか、別の章で解説をします。
さらに、住宅ローンの審査に通りやすくなるメリットも。貯蓄ができる人は返済能力があるとみなされ、信用度が上がります。金融機関によって審査基準は異なるので、一概には言えませんが、借入金額も少なくなるため審査には通りやすいと言えるでしょう。
さらに、頭金の準備で借入金額を減らすと金利が下がるローンプランもあります。フラット35などは金利の優遇があり、借入金額の10%の頭金を準備することで金利を0.3%下げることが可能です。頭金があるだけで住宅ローンの幅も広がるので、多様なメリットがありますよ。
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マンション購入時の頭金の平均額は?
頭金の平均金額は、購入価格の10%〜20%と言われています。しかし、新築や中古の場合や、年齢層によって平均金額が異なるのでそれぞれ確認して参考にしましょう。
新築・中古の平均額
新築マンションの場合、平均購入価格は約4,500万円で、頭金は758.2万円が平均です。全体の約16.7%の頭金を支払っています。
中古マンションの場合、平均購入金額は約3,000万円で、頭金は約343.4万円が平均。全体の約11.6%の頭金が平均金額です。
参照:
フラット35利用者調査2020年度
新築の場合は頭金を多く支払う傾向にありますが、中古の場合は10%前後の頭金の支払いを目安にしましょう。
年齢別金額の平均額
20代は、43%が頭金ゼロ、18%購入価格の10%の頭金、14%が20%の頭金を支払うという結果。
30代は、38.1%が頭金ゼロ、28.9%購入価格の10%の頭金、12.3%が20%の頭金を準備。
40代は、32.4%が頭金ゼロ、23.3%購入価格の10%の頭金、15.5%が20%の頭金を支払うという結果になっています。
参照:
三井トラス「住まいと資産形成に関する意識と実態調査」
どの年代も、頭金を支払わないケースが最も多いですが、年代が上がるにつれて支払う金額が多くなることが分かります。
次章で、実際にいくらの頭金を準備すればよいか考えてみましょう。
頭金はいくら払うのが理想?
頭金は金額が大きければよいということではありません。年収によっても支払える金額も変化するので、資金計画をしっかりとたて、生活にゆとりを持てる貯蓄を残しておくのがベストです。
資金計画をたてる
まず資金計画ですが、物件価格と初期費用を全て算出し、実際に毎月いくら払うのかを理解しておきましょう。毎月の返済金額は、物件価格と金利、返済期間を入力すれば簡単に計算できるシミュレーターアプリなどを利用しましょう。毎月の返済金額を確認しながら頭金を決定し、計画的な返済プランが重要です。
急な出費に備えた貯蓄を残す
貯蓄は最低でも半年分の生活費を目安に残しておきましょう。購入後の収入の減少や転職などに備えておくと安心です。また、物件を購入すれば引っ越し費用や新しい家電の購入、カーテンの購入などの代金も必要になります。頭金は生活を苦しめず余裕のある範囲で金額を決めましょう。
できる限り貯蓄を残したい方は、頭金ゼロでの購入も可能ですが、入念な資金計画を欠かさずに行いましょう。頭金ゼロの危険性は後ほど解説します。
頭金の金額で月の返済額はどれほどお得になる?
頭金を支払う一番のメリットは、毎月の返済金額を抑えることができることと解説をしました。
例として、3,000万円の物件でローンを組むと仮定して、頭金なしの場合と300万円の頭金を準備した場合で比較をしましょう。
借入金額 |
毎月の返済額 |
利息金額 |
|
頭金なし |
3,000万円 |
約8万8千円 |
約706万円 |
頭金300万円 |
2,700万円 |
約7万9千円 |
約635万円 |
※返済期間35年、金利1.25%で計算
このように、毎月の返済金額は1万円近く、利息分の金額差は約71万円も変わることが分かります。
頭金ゼロの危険性とは?
頭金をゼロで購入することもできますが、デメリットもあります。
住宅ローンの利息額が増えてしまう
借入金額が多くなればその分、利息額も増えます。前章の通り、3,000万円の物件の購入で、300万円の頭金を入れた場合、利息額は71万円の差が生じます。また毎月の返済金額も大きくなるので注意しましょう。
住宅ローンに通らない可能性が高くなる
頭金が無くても住宅ローンは利用できますが、金融機関によって住宅ローンの審査が厳しくなる可能性があります。借入金額が大きくなり、返済金額が増えるためです。
理想の物件を見つけ、いざ申し込もうと思っても住宅ローンの審査が通らなければ、物件の購入を先に越されてしまう可能性もあります。住宅ローンの審査の通りやすさに影響するので、頭金の準備をしておいたほうが安心です。
頭金と手付金の違いとは?
手付金は必ず支払うべき代金で、頭金は任意で支払う代金です。それぞれ違う意味を持つ代金となります。
手付金は売買契約時に支払う、契約を保証する意味を持つ代金です。契約を解除する場合この手付金を失うことになります。売主側が解約をする場合、手付金額の倍の代金の支払いが生じます。お互いの信頼を守るための代金になります。
頭金は、毎月の返済額や利息分を減らすための代金で、将来の自分のために支払います。このように手付金との意味合いが異なります。
手付金は、最終的には購入価格に充てられるので、手付金で支払ったお金を頭金として、充当することもできます。しかし、頭金とは違い必ず必要な代金なので、覚えておきましょう。
頭金ゼロで購入する場合は、購入価格全額をローンで組み、決済時(引き渡し時)に返ってくる仕組みを利用することが可能です。このように一時的に支払う仕組みも利用できます。
頭金を支払うタイミングや流れは?
頭金を支払うタイミングは、売買契約時から決済時(引き渡し時)までの間です。決済時に支払うケースが一般的ですが、不動産会社の担当者に確認をしておくと安心です。
物件取引の主な流れとして
- 物件の内覧(不動産エージェントと、最適な物件を探します。)
- 資金計画(物件の内覧と合わせて資金計画や住宅ローンの事前審査をすすめて行きます。)
- 物件の申し込み(購入したい物件が見つかったら、購入する意思として物件の購入申し込みをします。)
- 売買契約(重要事項の説明と合わせて、売買契約をします。このときに手付金が必要になります。)
- 住宅ローン契約(事前審査をしておいた金融期間に、事前に本申込みを済ませておき、契約をします。)
- 決済(実際に代金を支払う場面です。不動産の登記手続きを行い、引き渡しになります。このときに代金と合わせて頭金を支払うのが一般的です。)
不動産会社によって、流れなど変わる可能性もあるので、あくまでもおおまかな流れになります。不動産会社としっかりと相談をして、流れを理解しておくことが重要です。
頭金について理解して、マンションを購入しよう!
今回は、マンションを購入する際の頭金について解説をしました。頭金は無しでも住宅ローンを組むことができますが、頭金を支払うことで、毎月の支払いを抑えることができる上に、利息の金額も大幅に抑える事ができるメリットがあります。
しっかりと資金計画をした後、生活費の半年分の貯蓄を残し、無理のない程度の頭金の支払いをおすすめします。
頭金の仕組みを理解して最適な毎月の支払い金額に設定して、損のないマンション購入をしましょう!
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