中古マンションを買うとき、本当に買う価値がある物件なのかと不安になってしまいますよね。「いつまで住めるのか」「実は買ってはいけない物件なのでは」と、考えてしまうかもしれません。
この記事では築35年のマンションにしぼり、買う価値がある理由や後悔しない購入ポイントを紹介します。 後悔のないマンション購入を実現しましょう。
築35年のマンションは何年住める?
中古マンションは管理さえしっかりされていれば、築60年くらいまでは住むことができると言われています。
それはRC造マンションの寿命が50年から150年、耐用年数は47年と言われているからです。RC造は鉄筋コンクリートの略で、マンションの主流となっている工法。
50年以上はコンクリート部材の耐久性がもつと言われているため、少なくとも築60年くらいまで住めるという結論づけになっています。
しかし、実際は管理やメンテナンスさえしっかりとおこなっていれば、それ以上住めるといっても言い過ぎではありません。
築35年のマンションは買う価値がある!その理由とは?
あまりに古いマンションは買いたくないと誰もが思うでしょう。買う価値がないマンションにまとまったお金は出せませんよね。
ここでは、築35年のマンションは買う価値があるといえる理由について紹介します。
- 価格がリーズナブルなのに建物が古すぎない
- 立地条件のよい物件が見つかりやすい
- 資産価値が落ちにくい
- 新耐震基準で建てられている
- リノベーションで自分好みのお部屋にできる
以上、5つをそれぞれ解説していきます。
1.価格がリーズナブルなのに建物が古すぎない
まずは価格がリーズナブルなことです。
築35年という築年数はリーズナブルに購入できる上に、建物が古すぎないといったポイントがあります。
築35年くらいだと耐久力の心配がないため、資金面と合わせてリノベーションにおけるメリットといえるでしょう。
加えて、築30年を超えると資産価値の低下が落ち着きます。そのため、売却したいタイミングで売ることができるといった側面も。
安く購入できる上に、活用しやすい物件といった特徴を備えています。
2. 立地条件のよい物件が見つかりやすい
二つ目は立地条件についてです。
新築で立地条件の良いマンションを探そうと思ってもなかなか難しいです。なぜなら、立地条件の良い物件ほど、先に建てられているからです。
家族で物件を探すとき、立地の良さが優先順位の中で高いなら、新築より中古マンションまで視野に入れた方が、条件に合った物件に巡り合える可能性が高いです。
また、将来的に売却したいと考えたときも、立地条件の良さで買い手がつく場合もあります。売れないという事態を避けることができる可能性が高くなるといえるでしょう。
3.資産価値が落ちにくい
三つ目は資産価値が落ちにくいことです。
築35年のマンションでも、さきほどのように立地条件が良ければ物件価値は下がりにくいです。
駅に近いことや治安が良いこと、都心部にアクセスしやすく、ショッピングモールに通いやすいことなど、住環境や生活環境が整っていると、新築中古に関わらず、価値が下がりづらい物件となります。土地は物件と違い経年劣化しませんし、人気のエリアや立地なら住みたいと思う人も多いためです。
賃貸の投資をしたい人、将来的に売りたいと思っている人なども、立地条件の良い築35年のマンションを購入することは選択肢に入れておいてもよいはずです。
4.新耐震基準で建てられている
四つ目は耐震基準についてです。
築35年以内だと新耐震基準で建てられた物件が多く、耐震性能的にも安心ができます。
新耐震基準は1981年6月以降に建てられたマンションに採用されている基準です。震度6強~震度7程度の地震でも倒壊しない指標があります。
実際は申請に2年かかるため、新耐震基準の中古マンションを購入するなら、「RC造の築35年のマンション」であれば間違いないといえるでしょう。
リノベーションをするにもメリットがある丈夫な住まいを購入できるはずです。
5.リノベーションで自分好みのお部屋にできる
五つ目はリノベーションについてです。
耐震性が優れていることは地震での安全面だけでなく、リノベーションにも効果的です。自分好みの部屋にするのにも、中古マンションはメリットがあります。
特に間取りや梁などに関わる大がかりなリノベーション、壁紙やフローリングなど、さまざまな箇所のリノベーションなどをおこないやすい点にメリットを感じられるでしょう。
築年数ごとのマンションの特徴は?
築年数ごとにマンションはどう違うのか、特徴を紹介していきます。
まず築年数が10年から20年のマンションは、まだ新しいといえる物件です。新築よりもリーズナブルに購入可能ですが、管理体制によっては築年数以上に古いと感じてしまうこともあります。
築15年ほどでは、大規模修繕工事をおこなう物件が多く、そのための修繕積立金の値上げも考えて購入したいところです。
築20年から30年くらいまでは、流行りの間取りではなくなり、設備の劣化も徐々に目立ってきます。売却を考えている人は大規模なリノベーションや小規模なリフォームなど、設備に力を入れて売りに出すなどの工夫が必要です。また、マンションの資産価値の目減りが緩やかになってきます。
そして、築年数30年以上のマンションでは、設備の劣化が見られ、配管の交換が視野に入る時期です。資産価値の低下も落ち着いている状態ですので、売りに出すタイミングもそこまで選ぶ必要がないでしょう。
ましてや好立地の物件なら売りに出すのも難しくはありません。
後悔しないための購入ポイント【6選】
つづいて、築35年のマンションの購入を後悔しないようにするため、購入ポイントを紹介します。
- 物件のメンテナンス状況を確認する
- 大規模修繕のタイミングを確認する
- 配管や構造を確認する
- 住民や管理費などの生活環境を確認する
- 新耐震基準か確認する
- 駅から近い立地か確認する
以上、6点の確認項目をご紹介。後悔しない購入になるはずです。
1.物件のメンテナンス状況を確認する
まず物件のメンテナンス状況についてです。
中古マンションのメンテナンスは非常に重要なポイント。マンションは放っておくと、配管や設備の老朽化や外観内観の美観的価値の低下など劣化が進行するため、資産価値が落ちていく原因になります。
そのため、購入しようとしている中古マンションのメンテナンス状況は確認する必要があります。
メンテナンス状況は不動産会社の担当者に伝えて確認します。修繕の記録によってしっかりとした管理がされているかどうか、不具合箇所をそのままにしていないかがわかるため、事前にチェックしておきましょう。
2.大規模修繕のタイミングを確認する
二つ目は大規模修繕工事のタイミングです。
大規模修繕工事は12年に1度を目処におこなわれる大規模な修繕工事のこと。マンションの経年劣化に合わせて計画的におこないます。
タイミングによっては購入してリノベーションしたあと、すぐに大規模修繕工事の費用が徴収されることもあるため、タイミングは重要です。
事前に次はいつ工事があるかを確認してから購入しましょう。
3.配管や構造を確認する
三つ目は配管や構造についてです。
まずマンションの配管の工事状況について確認しておきましょう。配管の交換は30年ほどが目安となっています。15年ほどで水漏れ確認、補習などの点検チェックをおこなうことも。
中古マンションでは配管の位置やどこを通っているかの確認も必要です。あとでリノベーションの際、水回りの設置位置に影響があるからです。配管の位置によっては、自由にリノベーションできないことも考えられます。
同じくリノベーションで間取り変更をしたい場合は、部屋の構造に気をつけましょう。RC造のマンションなら、柱や梁において建物を支えている構造「ラーメン構造」の方が間取り変更の自由度が高まります。
4.住民や管理費などの生活環境を確認する
四つ目はそのマンションに住んでいる住人や、管理費などの生活環境を確認することです。
マンションの場合は隣人や上下階に人が住んでいることも多くあります。トラブルを避けることが重要なのはもちろんですが、ゴミ捨て場や駐車場などの共有スペースもチェックしましょう。治安の良さや汚れ、清掃から管理が行き届いているかを確認できます。
また、管理費の額もチェックすることが大事です。マンションの大規模修繕計画が計画通りでなかったり、寿命が短いマンションだったりと、イレギュラーなケースであれば、値上がりした費用を支払うことになる可能性があります。
5.新耐震基準か確認する
五つ目は新耐震基準かを確認することです。
先ほども紹介しましたが、新耐震基準であることで震度6強から7程度の地震でも倒壊しないという目安があります。
そのため、旧耐震基準か新耐震基準かによってマンションの価値が大きく変わるのです。旧耐震基準なら物件担保評価が低いこと、融資対象外となる金融機関があることなど、買いづらくなることもあります。
また、売りたいと思ったときも安値になる傾向が多いため、安全面や金銭面からも耐震基準は必ず確認しておきましょう。
6.駅から近い立地か確認する
最後、六つ目は駅から近い立地かを確認することです。
これは単純に、駅から近ければ通勤や通学に便利だからといった理由や、買い物をするのに楽だからといった理由だけではありません。
築35年マンションでも駅からアクセスが良い好立地であれば、売却したいと思ったときに売れる需要があるでしょう。
好立地であればあるほど、売却時に資金で苦労することがなくなります。駅から徒歩10分以内、可能であれば7分以内の物件であれば、資産価値が落ちにくいといえるでしょう。
築35年でもリノベーションをして快適に暮らす方法とは?
築35年くらいの中古マンションであれば、リノベーションをして快適に暮らすことができるメリットがあります。
- 駅から近く、アクセスの良い好立地物件かどうか
- 新耐震基準かどうか
- 管理がしっかりとされているかどうか
- 住宅リノベーションの減税や補助金が活用できるかどうか
以上のポイントをおさえ、住環境を整えれば、快適に暮らすことができるでしょう。
また、いざというときのために物件が売れるかどうかも重要です。将来の買主が住みたいと思うマンションかどうかは大切です。
住みやすい間取りにすることや、まとまった箇所に水回りを配置することなど、リノベーションにも工夫や配慮があると、より良いでしょう。
後悔のないマンションライフを
リーズナブルに購入できて、まだまだ住める築35年のマンション。資産価値が落ちにくく自分好みのリノベーションをするのにも向いています。
後悔しないためには、物件のメンテナンス状況や管理状況を確認することや、駅から近い立地かどうかを確認することなどがポイントです。
売却するときのことも考えて、後悔のないマンション購入を目指してみましょう。
■個別相談
不動産の購入や売却、リノベーションに関することなどを個別でご相談いただけます。
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