マンションを購入するときは、「マンションの供給戸数」について注目することが大切です。
マンションの供給戸数を確認しておけば、わかりやすく言えばマンションを安く買える可能性があります。
しかし「供給戸数とはなんなのだろう」という疑問を持っている人も多いでしょう。
本記事では以下の点について解説します。
- マンションにおける供給戸数の意味
- 供給戸数が増える・減ると何が起こるのか
- 2022年のマンション供給戸数の予測推移
- マンションの供給戸数が多い都道府県ランキング
マンションの購入を考えている方は、ぜひ参考にしてください。
マンションの供給戸数とは?
マンションの供給戸数とは、その地域や条件、期間において新しく売り出されたマンションの部屋数を示すものです。
「不動産経済研究所」などのリサーチ会社が統計を取って発表しています。
実際に不動産経済研究所の発表を見てみましょう。
調査期間:2021年1月〜6月(上半期)
都道府県 |
供給戸数 |
神奈川県 |
963戸 |
埼玉県 |
1,303戸 |
千葉県 |
1,629戸 |
参照:首都圏 新築分譲マンション市場動向 2021年上半期(1〜6月)https://www.fudousankeizai.co.jp/share/mansion/471/s2021-16.pdf
この表は2021年1月〜6日における新築マンションの供給戸数を3つの都道府県ごとでまとめたものです。
つまり神奈川県では、期間中に963戸もの供給戸数があったとわかります。
そして、前年と今年の供給戸数の推移を比較したりすることが重要です。
また来年の供給戸数予測を参照するなどすれば、マンション選びにおけるヒントが見えてきます。
供給戸数が増えるとどうなる?
マンションの供給戸数は毎年推移するものなので、増えることがあれば減ることもあります。
供給戸数が増えた場合、以下のようなことが起こるでしょう。
- マンションの選択肢が増える
- 価格競争が起こり、安く購入できる可能性が出てくる
それぞれについて詳しく解説するので、参考にしてください。
①選択肢が増える
マンションの供給戸数が増えたなら、住む場所の選択肢が多くなります。
間取りや設備はもちろん、立地や駅の近さや周辺施設などに合わせたマンションも見つけやすくなるでしょう。
②価格競争が起こり、安く購入できる可能性が出てくる
マンションの供給戸数が増えると、物件同士での価格競争が起こる可能性があります。
つまり値下げが起こって多少安く買える可能性が出てくるわけです。
ただし価格競争は必ずしも起こるわけではありません。
たとえば供給戸数が増えてもそれ以上にマンション需要があった場合は、大きな値下がりは起こらないでしょう。
わざわざ物件価格を落とさなくても入居者を見つけられる環境にあるからです。
マンションの供給戸数が増えれば必ず安く買えるようになるわけではありません。
供給戸数が減るとどうなる?
マンションの供給戸数が減ると、以下のようなことが起こります。
- 価格競争が起こりづらく、価格が高額になりやすくなる
- 理想的なマンションを見つけづらくなる
①価格競争が起こりづらく、物件価格が高額になりやすくなる
マンションの供給戸数が減ると、物件価格は高額になりやすくなるでしょう。
なぜならマンション需要に対する供給が小さい状態になるからです。
どんなマーケットでも供給が需要よりも少なければ、商品価値は高まります。
マンションについても同様のことが言えるわけです。
ただし供給戸数が減ればかならず物件価格が高くなるわけではありません。
供給は少ないが、需要もそれ以上に少ないという状態が形成されることもあるからです。
②理想的なマンションを見つけづらくなる
マンションの供給戸数が少なければ、理想的な住まいを見つけづらくなります。
なぜなら単純にマンションの数が少なくなり、選択肢も狭くなるからです。
よってマンション選びにおいて妥協を迫られる場面に出くわすこともあるでしょう。
ただしマンションにおいては中古物件もあります。
それらも選択肢に入れるのであれば、供給戸数の少なさが問題となることはないでしょう。
つまり供給戸数が少ないからといって過度に心配する必要はありません。
2022年の供給戸数の予測は?
不動産研究所は、「2022年の新築マンションの供給戸数は増加傾向で推移する」と予測しています。
同社によれば2021年における新築マンションの供給戸数は、全国的に増加傾向でした。
たとえば首都圏における供給戸数は前年比19.4%上昇の32,500戸となっています。
これはコロナ禍でマンション需要の高まりを受けた結果です。
2022年もこの影響は続くことから不動産研究所は以下のように予測しています。
地域 |
新築マンションの供給戸数 |
前年比 |
首都圏 |
34,000戸 |
+4.6% |
近畿圏 |
18,100戸 |
+1.9% |
というように2022年も全国的に新築マンションの供給戸数が増えるという予測が出ています。
参照:不動産研究所 不動産市場動向データ集
https://www.zentaku.or.jp/cms/wp-content/uploads/2021/05/202104.pdf
供給戸数が一番多いのはどこ?ランキングでご紹介
マンションの供給戸数は、都道府県別でも集計されています。
住んでいる、あるいはこれから住もうと考えている都道府県での供給戸数を確認しておくことは重要です。
全国上位3位は以下のようになっています。
- 3位:大阪府
- 2位:神奈川県
- 1位:東京都
参照:東京カンテイプレスリリース マンションストック戸数ランキング
https://www.kantei.ne.jp/report/106karitsu-stock.pdf
第3位:大阪府(832,502戸)
全国で3番目にマンションの供給戸数が多いのは大阪府でした。
大阪府は近畿圏においてもっとも人口が多く、マンションの需要も高くなっています。
また大阪府は2022年以降、つまりコロナ禍収束後の開発に力を入れている都道府県です。
2021年にはJR大阪駅前に高層オフィスビル「大阪梅田ツインタワーズ・サウス」が開業。その後も数多くの大規模施設オープンが予測されています。
そういった背景もあり、大阪府のマンションの供給戸数は今後も増加傾向を示すでしょう。
第2位:神奈川県(979,271戸)
東京都に次いでマンションの供給戸数が多いのは神奈川県です。
神奈川県はいわゆる「東京都内で勤務する人たちのベッドタウン」という側面が強く、家族住まいを前提とした新築マンションが活発に建設される傾向を持っています。
その傾向が反映された結果、東京都に次ぐ供給戸数となりました。
東京都に隣接する都道府県も同じくベッドタウンとしての一面を持っています。
しかし神奈川県は東京都へのアクセスがもっとも容易です。
また神奈川県自体が人気の高いエリアを多数有することもあり、周辺の都道府県よりも多くの供給戸数を有しています。
第1位:東京都(1,928,021戸)
もっともマンションの供給戸数が多いのは東京都です。
単純に人口が多いため、マンションの供給戸数も多くなります。
その供給戸数は圧倒的で、2位の神奈川県と比較するとおよそ2倍という調査結果が出ました。
マンションの供給戸数を予測して購入しよう
マンションを選ぶときは、供給戸数の推移に注目することが重要です。
なぜなら推移によって選べるマンションの数や購入価格が変動するから。
2022年における供給戸数について、不動産研究所は増加傾向で推移すると予測しています。
つまり、「マンションの選択肢は多く、しかも価格は上がりづらい」というわけです。
これはコロナ禍やリモートワークの推進によるマンション需要の向上による結果であると見られています。
つまりコロナ禍が収束すると、増加傾向が反転する可能性もあるでしょう。
「今が最高の買い時だ」とまでは言えませんが、少なくともマンションを購入するうえで、2022年は悪くないタイミングだと言えます。
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