マンションの売却を考えているけど、どのくらいの金額で売れるのかとお悩みの方もいるでしょう。
マンションの売却価格は、シミュレーターを使って計算できます。
この記事ではシミュレーターを使う前の準備や、注意点を解説します。分かりやすく解説しますので、ぜひ最後までお読みください。
マンション売却のシミュレーターを使う前の4つの準備
マンション売却のシミュレーターでなるべく正確な価格を調べるには、4つの準備が必要です。
- 売却価格を調べる
- 仲介手数料を算出する
- 売却するときの税金を計算する
- 売却して利益が出る場合は、譲渡所得税を算出する
実際に行う順番で解説していきます。
①売却価格を調べる
まず最近取引されたマンションの売却価格を調べます。「REINS Market Information」は、国土交通大臣指定の不動産流通機構が運営しているサイトです。
このサイトでは、過去に売却された不動産の売却価格を調べられます。都道府県や最寄り駅、築年数、駅からの距離などの細かい条件でマンションを検索でき、売りたいマンションに近い売却価格を見つけられるでしょう。
参照:
不動産流通機構 REINS Market Information
②仲介手数料を算出する
マンションが売却できた場合は、不動産会社に仲介手数料を払います。仲介手数料は上限が決められており、以下の計算式を使って求めます。
(計算式)
仲介手数料の上限金額(税込)=(売却価格×3%+6)+消費税
1,000万円のマンションを売却すると仮定して、仲介手数料の上限を計算します。
仲介手数料の上限金額:1000万×3%+6=36万
仲介手数料の消費税額:36万×10%=3.6万
消費税を含めた仲介手数料の上限金額:36万+3.6万=39.6万
1,000万円のマンションには、39.6万円(税込)の仲介手数料がかかります。ただし、この金額は仲介手数料の上限です。最大でどのくらいの仲介手数料を払うのか、目安として計算しましょう。
③売却するときの税金を計算する
売却したときに課税される税金は、3種類あります。
- 印紙税
- 登録免許税
順番に解説していきます。
印紙税は、売買の契約書に貼る印紙代です。印紙税は、マンションの売却価格によって異なります。平成26年4月1日から令和6年3月31日までに作成された売買の契約書には、印紙税が軽減されます。
契約金額 |
本則税率 |
軽減税率 |
50万円を超え100万円以下 |
1,000円 |
500円 |
100万円を超え500万円以下 |
2,000円 |
1,000円 |
500万円を超え1,000万円以下 |
10,000円 |
5,000円 |
1,000万円を超え5,000万円以下 |
20,000円 |
10,000円 |
登録免許税は、不動産の名義変更や抵当権を抹消するときにかかる税金です。抵当権とは、住宅ローンなどを借りるときに、購入する住宅の土地と建物に金融機関が設定した権利です。抵当権は、売却するときに抹消する必要があります。
計算方法は簡単で、1つの不動産につき1,000円です。
不動産を売却して所有権を移転したときにも、登録免許税はかかりますが、一般的には買主が負担するため、シミュレーションする必要はないでしょう。
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④売却して利益が出る場合は、譲渡所得税を算出する
譲渡所得税は、不動産売却したときに売却利益が発生した場合にかかる税金です。譲渡所得は、以下の式で計算します。
(計算式)
譲渡所得=収入金額ー取得費ー譲渡費用(ー特別控除額)
収入金額とは、マンションの売却金額のことです。取得費とは、マンションを購入したときの費用を指します。たとえば、土地やマンションの購入代金や購入するときにかかった税金です。譲渡費用とはマンションを売却するためにかかった費用のことで、売るときの仲介手数料や税金を含みます。
特別控除の対象は下記の表を参考にしてください。特別控除額の限度額があり、1年間で合計5,000万円までと決められています。
特別控除の内容 |
譲渡所得から控除される上限金額 |
公共事業などのために土地建物を売った場合 |
5,000万円 |
マイホームを売った場合 |
3,000万円 |
特定土地区画整理事業などのために土地を売った場合 |
2,000万円 |
特定住宅地造成事業などのために土地を売った場合 |
1,500万円 |
譲渡所得の税率は、売却したマンションを所有した年数によって異なります。
- 5年以内の場合:39.63%
- 5年を超える場合:20.315%
マンション売却のシミュレーション例
マンション売却のシミュレーターを使う前の4つの準備を使って、手取り額をシミュレーションしていきましょう。
今回は、以下の条件を仮定して計算します。
- マンションの売却価格が2,000万円
- 土地とマンションに抵当権が設定されていない
- マイホームの特例控除を利用して、譲渡所得税はなし
【仲介手数料】
仲介手数料の上限金額:2000万×3%+6=66万
仲介手数料の消費税額:66万×10%=6.6万
消費税を含めた仲介手数料の上限金額:66万+6.6万=72.6万
【印紙税】
売却価格が1,000万円を超え5,000万円以下のため、1万円
【手取り額】
2,000万ー72.6万ー1万=1,926.4万
売却価格が2,000万円の場合は、手取り額が1,926.4万円になります。あくまでこの金額は目安となるため、詳しい金額は不動産会社の査定金額を参考にしてください。
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不動産の売却を検討中の方は、簡易査定にお申し込みください。wednesdayの簡易査定は、面倒な訪問は不要でオンラインのみで売却まで完了します。
こんな方におすすめ:
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売却価格が分かれば使えるシミュレーター3選
売却価格が分かると、使えるシミュレーターが3つあります。
- 三菱UFJ不動産販売
- 不動産売却収支シミュレーター
- リアルタイムシミュレーター
順番に解説していきます。
三菱UFJ不動産販売
三菱UFJ不動産販売のサイトでは、売却価格や取得費などを入力すると、おおよその売却価格が計算されるのが特徴です。仲介手数料や諸経費などの詳しい内訳が表示されます。
入力する項目 |
シミュレーション結果の内容 |
売却価格 取得費(未記入でも計算可能) 諸経費(未記入でも計算可能) マンションの所有期間 |
手取り額 仲介手数料 印紙税 譲渡税 |
参照:
不動産売却収支シミュレーター
不動産売却収支シミュレーターでは、住宅ローンの残っている場合の計算ができることが特徴です。諸経費や譲渡所得税のより詳しい内訳が分かります。
入力する項目 |
シミュレーション結果の内容 |
売却価格 住宅ローンの残債 購入時物件価格 購入年 |
手取り額 諸経費 税金 |
リアルタイムシミュレーター
リアルタイムシミュレーターでは、仲介手数料、印紙税、譲渡所得税などの費用をそれぞれ計算できることが特徴。特に譲渡所得税のシミュレーションでは、マイホームを売った場合の特例控除も合わせて計算できるため、比較的正確な金額が分かります。
【譲渡所得税をシミュレーションする場合】
入力する項目 |
シミュレーション結果の内容 |
売却価格 売却するときにかかった諸経費 取得価格 取得したときにかかった諸経費 譲渡した年の1月1日時点の所有期間 マイホーム売却の特例を受ける要件を満たしているか |
譲渡所得税額 |
マンションの売却価格シミュレーターを使うときの3つの注意点
シミュレーターを使えば、マンションの売却価格を簡単に調べられますが、使うときの注意点が3つあります。
- シミュレーターの精度が高くない場合がある
- 査定できない地域がある
- 住宅の状態が価格に反映されない
影響が高い順番で説明していきます。
シミュレーターの精度が低い場合がある
シミュレーターによっては、精度が低く、売却価格が高くなる傾向があります。シミュレーターが高い金額を計算するのは、自社の訪問査定サービスに誘導したいためです。シミュレーション結果は、高く売れた場合の目安と考えましょう。
査定できない地域がある
シミュレーターによって、査定できない地域があります。東京都のマンションではほとんどのシミュレーターが対応していますが、首都圏以外には全く対応していないことも。査定できない地域では、シミュレーターを使用せずに自力で計算する必要があります。
住宅の状態が価格に反映されない
シミュレーターは、リフォームや損傷部分などの住宅の状態が価格に反映されません。机上査定では、リフォームしていれば価格は上がり、損傷部分があれば価格は下がります。机上査定とは、不動産会社が登記簿謄本や取引事例などの資料を使って行う査定です。
>>プロフィールはこちら
シミュレーターを使って、マンションの売却価格の相場を把握しよう!
マンションのシミュレーターを使う前には、4つの準備が必要です。
シミュレーターを使うときは、精度が高くないシミュレーターがあることや住宅の状態が反映されないことを頭に入れておきましょう。シミュレーターを使ってマンションの売却価格の目安を把握して、マンションの売却を進めましょう。
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