マンションの売却を検討中の方は、自分のマンションがどれくらいの価格で売却できるのか気になるでしょう。
また、マンションの築年数が古い場合は、売ることができるかどうかも気になるポイントです。
そこで本記事では、築年数ごとの売却相場や売却時の注意点について解説します。現在、マンションの売却を検討中の方はぜひ参考にしてください。
マンションの築年数と売却価格の関係とは?
マンションの売却価格は、土地と建物の資産価値で決定します。
土地は古くなったからといって価値が下がることはありませんが、建物は経年劣化していくため、古くなると価値が下がります。
このことを知っている方は多くいますが、実際に売却するのにベストな時期を知らない方は多いのではないでしょうか。
そこで、築年数ごとの平均価格やベストな売り時について詳しく解説していきます。
築年数ごとの平均売却価格
マンションの築年数ごとの相場は、土地と建物の資産価値で決まるため、マンションが建っている地域によって大幅に違います。
この記事では、公益財団法人東日本不動産流通機構の資料を参考に、首都圏にあるマンションの平均売却価格について紹介します。
価格 | 面積 | ㎡単価 | |
築0~5年 | 5,883万円 | 66.73㎡ | 88.16万円 |
築6~10年 | 5,071万円 | 67.37㎡ | 75.28万円 |
築11~15年 | 4,484万円 | 71.34㎡ | 62.86万円 |
築16~20年 | 4,174万円 | 72.65㎡ | 57.46万円 |
築21~25年 | 3,202万円 | 68.22㎡ | 46.93万円 |
築26~30年 | 1,884万円 | 60.58㎡ | 31.09万円 |
築30年以上 | 1,904万円 | 57.14㎡ | 33.33万円 |
参考:公益財団法人 東日本不動産流通機構|首都圏の不動産流通市場
築年数ごとのマンション売却価格の値下がり率
マンション売却価格は、築年数が古くなるにつれ下がっていきますが、価格の値下がり率は一定ではありません。
上記で紹介した平均価格の表を参考に、値下がり率を表にまとめました。
㎡単価 | 売却価格値下がり率 | |
築0~5年 | 88.16万円 | - |
築6~10年 | 75.28万円 | 14.6% |
築11~15年 | 62.86万円 | 16.5% |
築16~20年 | 57.46万円 | 8.6% |
築21~25年 | 46.93万円 | 18.3% |
築26~30年 | 31.09万円 | 33.8% |
築30年以上 | 33.33万円 | +7.2% |
マンション売却価格の値下がり率は、築15年前後で一旦値下がり率がゆるくなり、その後、急激に売却価格が下がっていくのが一般的です。
築30年以上になり売却価格が上がるのは、リフォームやリノベーションなど大規模修繕を行ってから売却したものと考えられます。
ベストな売り時は築15年~20年
マンションを売却するのであれば、築15年〜20年で具体的に検討するのがおすすめです。
築15年〜20年での売却がおすすめな理由は、以下の2つが挙げられます。
- 築20年以降は売却価格が急落
- 自己資金を使わずに売却できる可能性が高い
上記の表で紹介した通り、築20年を過ぎるとマンションの売却価格が急落するため、マンションを売却は築20年になる前に進めるのがベストです。
他にも、築15年〜20年のマンションの場合、ローン残債も少なくなり、売却額もそれなりの価格がつくケースが多いです。
それにより、売却額がローン残高を上回るアンダーローンになる可能性が高いため、売却がスムーズに進みます。
築年数ごとの売却ポイントとは?
マンションの売却では、築年数ごとに売却時の注意すべき点が異なります。
ここからは、築年数ごとに注意すべき点を詳しく解説していきます。
築10年以下のマンション
築10年以下のマンションは、オーバーローンに注意が必要です。
マンションを売却する際は、基本的に住宅ローンを全額返済しなくてはいけません。そのため、ローン残債がある場合の売却は、マンションの売却代金で完済するのが一般的です。
しかし、築10年以下のマンションは、実物がきれいでも新築時よりも大幅に価値が下がります。
また、ローン残債もほとんど残った状態であるため、売却代金でローンを完済できないオーバーローンになる可能性が高いです。
オーバーローンになった場合は、自己資金などで不足分の支払いをしなくてはいけません。
とはいえ、築浅マンションは人気が高く、買い手が見つかりやすいことがメリットです。売り出し価格を高めに設定するなど、好条件での売却が成功のカギといえるでしょう。
築10年~20年のマンション
築10年〜20年のマンションは、売却におすすめです。
築10年前後のマンションは、比較的新しくきれいなうえ、手頃な価格であるため購入希望者から人気があります。
しかし、築10年を過ぎると、管理状況によっては見た目が古く汚い印象を与えるケースもあるため、注意が必要です。
一般的に築15年前後で、大規模修繕を行うマンションが多いため、修繕後に売却を検討するのもよいでしょう。
築20年~30年のマンション
築20年〜30年のマンションは、不動産会社の見極めが大切です。
築20年を超えると、設備の劣化など随所に古さが表れるため、リフォームや大規模修繕の有無などにより売却価格が大きく異なります。
そのため、状況に合った最適な提案をしてくれる不動産会社を選ぶことが、最も重要です。
■Wednesdayの簡易査定
不動産の売却を検討中の方は、簡易査定にお申し込みください。Wednesdayの簡易査定は、面倒な訪問は不要でオンラインのみで売却まで完了します。
こんな方におすすめ:
・売却・住み替えを検討中の方
・今のお家がいくらで売れるか知りたい方
築30年以上のマンション
築30年以上のマンションは、住宅性能をアピールするのがおすすめです。
築30年以上のマンションは、見た目も古く販売価格も安くなるため、安全性が気になる買い手が多くいます。
そのため、1981年以降の新耐震基準で建てられている場合は、積極的に安全性をアピールするとよいでしょう。
また、築30年のマンションは、2度目の大規模修繕の時期であるため、修繕後であればスムーズに売却が進む可能性が高いです。
築40年以上のマンション
築40年以上のマンションは、できるだけ早く売り出しましょう。
築40年以上のマンションのほとんどが鉄筋コンクリート造です。鉄筋コンクリート造マンションの法定耐用年数は47年となっています。法定耐用年数を過ぎてしまうと、資産価値は税制上「0」つまり価値のないものとなります。
そのため、価値があるうちに売却をしたいのであれば、早急に売却を進めるのがおすすめです。
築50年以上のマンション
築50年以上のマンションは、ターゲットを明確にした売却活動を行いましょう。
築50年以上になってしまうと、マンションの資産価値は0であるため、高く売却するのは難しいです。
しかし、古くて安い物件だからこそ一定のニーズがあります。
例えば、安く購入して自分でリノベーションしたい方や、できるだけ安く家を購入したい外国籍の方などに人気です。
このように、ターゲットを絞った売却活動を行うことが、築50年以上のマンション売却を成功させるカギといえるでしょう。
築年数の古いマンションでも売却できる?
中古マンションは、築年数が新しい方が人気はありますが、築年数が古いマンションでも売却することが可能です。
古いマンションが売れるタイミングや条件について解説していきます。
売却できる限界年数
中古マンションは、築50年を過ぎると売却が難しくなります。
築50年以上のマンションは、法定耐用年数が過ぎているため資産価値はゼロです。また、旧耐震基準であるため、安全性に不安があります。外観や設備、セキュリティ面など、随所に古さが感じられることも売却が難しい理由です。
とはいえ、築50年のマンションでも立地が良い場合や、管理が行き届いていて築年数の割にきれいな場合は売れています。
他にも、自由にリフォームしてよい物件として売り出すことで、売却が成功することも多いです。
売却がどうしても難しい場合は、収益物件として売ることや、買取を検討するのもよいでしょう。
立地の良いマンションは価値が下がりにくい
マンションが古くても、立地が良いマンションは比較的スムーズに売却ができます。
マンションの売却額は、建物と土地の価格で決まります。土地は建物と違い、古くなったからといって資産価値は下がりません。それどころか、地価の上昇によって購入時よりも土地の価値が上がる可能性もあります。
具体的には、駅近マンションや信頼性の高いブランドマンションは、価値が下がりにくい傾向です。
価格の動向にも目を向ける
築30年を過ぎると、売却価格の変動が少ないため、価格の動向にも目を向けるのもおすすめです。
マンションの価値は、需要と供給のバランスによって変動します。近年、都心部のマンション価格は上昇傾向にありますが、都心部以外のエリアでは減少傾向です。
このように、エリアによっても価格の動向が異なります。
マンションを売却する際は、エリアごとの平均価格や変動にも注視し、タイミングを見計らって売却するとよいでしょう。
古いマンションの場合、スムーズに売却できる可能性が高いのはやはり大規模修繕後です。見た目や住みやすさが向上することで売れやすくなります。
>>プロフィールはこちら
築5年以内のマンション売却はおすすめしない
古いマンションは売るのが難しい一方で、築5年以内の新しいマンションの売却もおすすめができません。新しいマンションの売却がおすすめできない理由は、以下の2つです。
- 売却価格が高いため、売れ残る可能性がある
- オーバーローンになる可能性が高い
それでは、1つずつ解説していきます。
理由①:売却価格が高いため、売れ残る可能性がある
新しいマンションの売却がおすすめできない理由の1つ目は、売却価格が高いため、売れ残る可能性があることです。
築5年以内の築浅マンションは、新築マンションに比べると安いものの、中古マンション購入を検討している方にとって価格が高く感じます。
そのため、築5年以内よりも、見た目の劣化をあまり感じさせず、お手頃価格な築10年以内のマンションの方が人気です。
理由②:オーバーローンになる可能性が高い
新しいマンションの売却がおすすめできない理由の2つ目は、オーバーローンになる可能性が高いことです。
築10年以下のマンション売却の注意点でも紹介した通り、築浅マンションの場合、売却代金でローン完済ができない可能性が高いでしょう。
残債がある状態でマンションを売却したい場合は、基本的にローンを一括返済しなくてはいけません。ローン返済が売却代金でまかなえない場合は、自己資金を用意する必要があります。
そのため、築5年以下のマンションを売却する場合には、多額の自己資金が必要になる可能性が高いため、おすすめできません。
急がず焦らず、タイミングが大切!
今回は、築年数ごとのマンション売却相場や注意点などについて解説しました。
マンションは、築年数が古くなるごとに資産価値が下がるものの、値下がり率が少ない時期や大きい時期があります。そのため、必ずしも売却は、早ければ早い方がいいというものではありません。
ローン残債や修繕のタイミング、社会情勢などさまざまなことを考慮しながら、売却することが大切です。
不動産会社などでプロの意見を聞きながら、ベストなタイミングで売却を進めるとよいでしょう。
■Wednesdayの簡易査定
不動産の売却を検討中の方は、簡易査定にお申し込みください。Wednesdayの簡易査定は、面倒な訪問は不要でオンラインのみで売却まで完了します。
こんな方におすすめ:
・売却・住み替えを検討中の方
・今のお家がいくらで売れるか知りたい方
■不動産売却についての相談
不動産の売却についてのご相談は、個別相談のフォームよりお申し込みください。
■LINEで気軽に相談
WednesdayのLINEアカウントを友だち追加していただくと、コンシェルジュにLINEのメッセージ上でいつでも気軽にご相談いただけます。
築30年を超えると値下がり率はほぼ横ばいとなるため、社会情勢などのタイミングを見計らいながら売却計画を進めましょう。
>>プロフィールはこちら