住み替えを検討中の方のなかには、住み替えローンが気になっている方も多いでしょう。住み替えローンを利用すると、残債があっても新居の購入が可能ですが、金利は高く注意点も多くあります。
そこで本記事では、住み替えローンの金利や利用可能な金融機関について解説していきます。住み替えを検討中の方は、ぜひ参考にしてください。
住み替えローンとは?
住み替えローンとは、旧居の住宅ローン残債と新居の購入費用をまとめて借りることができるローンです。
本来、家の売却は住宅ローンの返済が終わってからではないとできません。そのため、家の売却代金でローンを一括返済してから、新居を購入するのが一般的です。
しかし、家の売却代金がローン残高に満たない場合や、売却代金と自己資金を用いても一括返済が困難な場合もあります。そのような場合に利用するのが、住み替えローンです。
住み替えローンを利用すると、旧居の残債分も含めてローンを組むことができるため、残債があっても新居を購入することができます。
住み替えローンは金利が高い!
住み替えローンは、通常の住宅ローンに比べて金利が高いです。どうして金利が高いのか、気になる方も多いのではないでしょうか。
そこで、金利が高い理由や選ぶべき金利のタイプについて解説していきます。
住み替えローンの金利が高い理由とは?
通常の住宅ローンの金利は、0.5%前後が相場といわれています。
しかし、住み替えローンの金利は2〜4%ほどなので、非常に金利が高いです。金利が高い理由は、優遇金利が関係しています。
優遇金利とは、所定の条件を満たすことで金利が割引される制度のことです。住宅ローンの金利は、基準金利から優遇金利を差し引いた数字が適用金利となります。
住宅ローンの金利=基準金利(店頭金利)-優遇金利 |
住み替えローンは、この優遇金利が低く設定されていることが多いため、金利が高い傾向にあるのです。
優遇金利の条件や引き下げ幅は、金融機関ごとに異なるため、情報収集を行い比較する必要があります。
金利タイプは何を選ぶべき?
住宅ローンの金利タイプは、「全期間固定金利型」「固定金利期間選択型」「変動金利型」の3種類あります。それぞれの特徴をまとめましたので、ご覧ください。
【全期間固定金利型】
全期間固定金利型は、契約時に決まった金利が完済まで変わらないローンです。
メリット | 返済計画をたてやすい |
デメリット | 変動金利型と比べて金利が高い |
向いている人 |
返済額が途中で変更になると困る人 金利変動に不安がある人 |
【固定金利期間選択型】
固定金利期間選択型は、借入れから一定期間金利が固定されるローンです。期間終了後は、変動金利型になるものと、固定と変動を選択できるものがあります。
メリット |
一定期間、返済額が変わらない 全期間固定金利よりも金利が低い |
デメリット |
期間終了後に金利が上昇している可能性がある 契約時に返済総額が確定しない |
向いている人 | 子育てや他のローン返済があり、一定期間返済額を安定させたい人 |
【変動金利型】
変動金利型は、経済情勢の変化により年に2回金利の見直しが行われるローンです。
メリット |
固定金利よりも低金利 金利が下がれば返済額が減る |
デメリット |
金利が上がれば返済額が増える 返済計画をたてにくい |
向いている人 | 借入額が少ない人 |
住み替えローンの審査内容は?
住み替えローンは、審査が厳しいといわれています。
審査基準は金融機関によって異なるものの、最低限以下の内容は確認されます。
- 年齢
- 年収および勤務先
- 住宅ローン残債
借入れ可能な年齢は、金融機関によって異なりますが、満20歳以上65歳以下としていることが一般的です。また、完済時の年齢を満80歳までとしているところが多くあります。
年収に関しては、年収〇万円以上と明記している金融機関もあれば、していない金融機関もあります。いずれにしても、高い返済能力を求められるため、年収額だけではなく勤務先や勤続年数などもチェックされる項目です。
住み替えローンの利用では、旧居のローン残債もチェックされます。ローン残債が多いほど、借入額も大きくなるため、返済負担が重たく審査も通りづらくなります。
金融機関によっては、残債分の借入額が決まっていることもあるため、事前に確認しておくとよいでしょう。
住み替えローンが利用可能な銀行まとめ
住み替えローンは、全ての銀行で取り扱っているものではありません。ここでは、住み替えローンを扱っている銀行の一部を紹介します。
銀行名 | 商品名 | 特徴 |
三井住友銀行 | WEB申込専用住み替えローン |
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りそな銀行 | りそな住みかえローン |
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横浜銀行 | 住宅ローン(お住み替え) |
|
千葉銀行 | ちばぎん“選べる住宅ローンベストチョイス21”「住み替えコース」 |
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住み替えローンの金利以外の注意点とは?
住み替えローンを利用する際は、金利以外にも注意すべき点があります。
住み替えローン利用時の注意点は、以下の4つです。
- 審査が厳しい
- 売却と購入の決済日は同日にする調整が必要
- 余裕のある返済計画をたてる
- 新居探しのタイミング
それでは、1つずつ解説していきます。
審査が厳しい
住み替えローンの注意点1つ目は、審査が厳しいことです。
通常の住宅ローンでは、銀行はお金を貸す代わりに、購入する土地と家を担保とする抵当権を設定します。
住み替えローンの場合、ローン残債と新居購入資金を合わせたローンを組むため、抵当権以上のお金を貸すこととなります。また、借入額も高額となるため、審査は厳しく行われます。
売却と購入の決済日は同日にする調整が必要
住み替えローンの注意点2つ目は、売却と購入の決済日は同日にする調整が必要なことです。
住み替えローンの利用条件として、「売却と購入の決済を同日にする」という内容があります。そのため、思いのほか売却が早く進むと、急いで新居を見つけなくてはいけなくなることもあります。住み替えローンを利用する場合、スケジュールが非常にタイトになる可能性が高いです。
余裕のある返済計画をたてる
住み替えローンの注意点3つ目は、余裕のある返済計画をたてることです。
住み替えローンは、旧居のローン残債と新居の購入費を合わせて借りるため、高額な残債を抱えることとなります。
また、金利が高いため、通常の住宅ローンよりも返済が苦しくなる可能性も高いです。
そのため、住み替えローンを利用する場合は、将来を見据えながら余裕のある返済計画をたてる必要があります。
新居探しのタイミング
住み替えローンの注意点4つ目は、新居探しのタイミングです。
上でも紹介した通り、住み替えローンは売却と購入の決済を同日に行う必要があります。
売却と購入のタイミングが合わなければ、住み替えローンを利用できません。そのため、新居探しのタイミングに苦悩する方が多くいます。
いい物件を見つけても、旧宅を売却できなければ、住み替えローンが利用できないため、購入をあきらめざるを得ないでしょう。
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住み替えローン以外の選択肢とは?
住み替えローンを利用するためには、一定の条件を満たす必要があります。
そのため、条件を満たすことができない場合は、住み替えローン以外の選択肢を考えなくてはいけません。住み替えローン以外の選択肢は、以下の2つです。
- 通常の住宅ローン
- ダブルローン
それでは、1つずつ解説していきます。
通常の住宅ローン
住まいの買い替えで、旧居の売却代金と自己資金で住宅ローンを一括返済できる場合は、通常の住宅ローンが利用できます。
通常の住宅ローンの方が、審査基準や金利でもメリットが大きいです。
そのため、可能であれば住み替えローンよりも住宅ローンを利用した方がよいでしょう。
ダブルローン
売却と購入のタイミングを合わせるのが難しい場合は、ダブルローンを検討する必要があります。
住み替えローンを利用するためには、売却と購入の決済日を合わせなくてはいけません。どうしてもタイミングが合わない場合は、住み替えローンは利用できないので、ダブルローンを検討しましょう。
ダブルローンとは、旧居の住宅ローンを払いつつも、新居購入のローンを組むことです。ダブルローンは、住み替えローンと同様に審査が厳しく、支払いが2つに増えるためローン負担も重たくなります。
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金利のタイプやローンの選択は慎重に!
今回は、住み替えローンの金利や注意点などについて解説しました。
住み替えローンは通常の住宅ローンに比べ金利が高いため、より慎重に検討する必要があります。
また、金利のタイプによっても返済総額が変わってくるため、自身のライフプランに合ったタイプを選択するとよいでしょう。
金利や審査基準は金融機関によって異なるため、利用する際は金融機関を徹底的に比較することが大切です。
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