マンション探しをしているときに、「築浅」と書かれた物件を見たことはないでしょうか。築浅とは、ざっくりいうと建築されてからの年数があまり経っていないマンションですが、実際に何年目までが築浅なのか、築浅の物件はどんなメリットがあるのかなど気になることも多いでしょう。
この記事では、築浅の定義や築浅物件のメリット・デメリット、築浅物件に住むときの注意点などをご紹介します。
築浅ってだいたい築何年くらい?
築浅といわれて思い浮かべる築年数は人によって違いがあると思います。
築浅に定義はあるのか、不動産情報で築浅として扱っているのは築何年までの物件なのかを見ていきましょう。
築浅に定義はある?
実は「築浅」という表現自体に明確な定義はなく、築何年までを築浅というかは決まっているものではありません。とはいえ、人はどれくらいまでを築浅と考えているのか気になるところです。
そこで、不動産情報サイト事業者連絡協議会が発表した「一般消費者対象「不動産広告に関するアンケート」調査結果」を見てみましょう。アンケート結果によれば、築浅を5年までと考える人が全体の45%、3年までと考える人が27%で、5年までとする人の合計は80%を越えています。この結果から、築浅というと築5年以内の物件と考える人が多いのがわかります。
不動産情報サイトの築浅物件特集で、築何年までを該当物件とするかも運営元に委ねられていますが、5年以内、もしくは3年以内としているところが多いようです。
築浅物件が人気の理由は?
マンションの売買では次のような理由で築浅物件が人気です。
・資産としての寿命が長いから
・品質の劣化が少ないから
・建物の設備が充実しているから
人気の理由を詳しく考えてみましょう。
資産としての寿命が長いから
築浅物件は建築されてからの経過年数が短い分、将来的に資産価値が長持ちし、資産としての寿命を長く保てます。
また、新築マンションは品確法によって10年間の瑕疵担保責任があり、築浅であれば保証期間が残っているので安心です。
品質の劣化が少ないから
築浅物件は築年数が古いマンションと比べると劣化が少なく品質が保たれています。
また、設備も新しいものが備わっているうえに、メンテナンスまでの期間に余裕があるのも人気の理由です。
建物の設備が充実しているから
築浅物件には、築年数の長い物件には備わっていないような設備が充実しています。オートロックやモニター付きインターフォンがあれば安心して暮らせますし、室内も床暖房や浴室乾燥などが装備され快適な暮らしが期待できます。
築年数が古いとどんな不都合がある?
築年数が古い物件が必ずしも悪いわけではありませんが、不都合な部分があることは理解しておきましょう。
まず、新耐震基準に対応していない可能性があります。建築基準法の耐震基準が1981年6月に大きく改定されており、それ以前に建てられたマンションは新しい基準を満たしていませんので築浅に比べ耐震性が劣ることは否めません。
また、外観は綺麗でも内部の配管が劣化している可能性もあり、修繕に一時金が必要になることも考えられます。
逆に築年数に左右されない部分は?
マンションの人気の理由は築年数が浅いことだけではありません。駅近、人気のエリアといった立地のよさはもちろん、建物自体のデザインや間取りのよさは築年数に左右されない部分といえます。
人気のエリアでは新築物件を探すことが難しく、見つかっても予算の都合であきらめなければならないこともあります。立地を最優先にする人はさほど築年数にこだわらないため、少々古くても価値があると考える人は少なくありません。
また、古い建物は今の建物にはない趣のある建具が使われているものも多く、レトロ好きな人に人気があります。
築年数が古くても、立地や建物が気に入れば、室内の設備はリノベーションをして自分好みに整えることができます。家探しの優先順位と照らし合わせて、築浅を絶対とするのかどうかを考えてみましょう。
マンションの築年数について
マンションは築年数によって「築古物件」「築浅物件」「新築物件」と呼ばれます。それぞれどれくらいの築年数を指すのが一般的なのかを説明していきましょう。
築古物件とは?
築古物件とは、「古」という字が付いていることからもわかるように、建築から長い年数が経過した物件です。築何年以上を築古物件と呼ぶのかは、築浅物件と同様に明確な定義はありません。しかし、一般的には築30年を超える物件を指していることが多いようです。
築浅物件とは?
築浅物件は、新築ではないけれど建築からあまり年数が経っていない物件です。明確な定義はありませんが、築5年以内を築浅と考える人が多いようです。
新築物件とは?
新築物件とは、築1年以内で、なおかつ今までに誰も住んだことがない物件です。築1年以内であっても短い期間に誰かが入居していれば新築とはなりませんし、誰も入居したことがなくても、築1年を過ぎたら新築とはいえなくなります。
築浅物件のメリットとは?
築浅物件には、築古物件や新築とは違った3つのメリットがあります。
・内装・外装ともに状態がよい
・あると便利な設備が充実している
・価格が低く抑えられる
以下から築浅物件を選ぶメリットについてひとつずつ見ていきましょう。
①内装・外装ともに状態がよい
築浅物件は築年数が浅いので内装や外装の劣化が進んでいません。さらに、住宅に使われる資材は年々進化し、新しい資材を使っているほうが将来的に経年劣化しにくくなります。
よい状態で入居でき、将来的に長持ちする可能性が高いのは築浅物件のメリットです。
②あると便利な設備が充実している
築浅物件には、築古物件にはない便利な設備が整っていることが多いです。オートロック、モニター付きインターフォンなどのセキュリティ面、宅配ボックスなどの便利なアイテム、床暖房や浴室乾燥機など室内の設備などが整っていて、快適な暮らしをバックアップしてくれます。
③新築より価格を抑えられる
築浅物件は設備が整っている、内外装が綺麗といった新築に近い快適さを備えながらも、新築物件に比べて価格が低いことが多いです。新築では手が出ない間取りや希望のエリアの物件を購入できるチャンスがあるかもしれません。
築浅物件のデメリットとは?
築浅物件は建物や設備の状態がよく価格が安いといったメリットがありますが、デメリットもゼロではありません
・人気が高く希望の物件を見つけにくい
・アレルギー反応が出る場合がある
・購入後に設備の不具合が見つかる可能性がある
ここからは築浅物件の3つのデメリットを見ていきましょう。
①人気が高く希望の物件を見つけにくい
築浅物件は人気が高く、希望にあった物件を見つけるのが難しいケースもあります。いつまでに購入したいという期限を設定している場合には、築浅にこだわらずに探したほうがよい場合もあるでしょう。
②アレルギー反応が出る場合がある
人によっては、内装に使われる資材にアレルギー反応が出る場合があります。
新築の物件で多くみられ築年数が経過すれば緩和されるものですが、築浅の物件でも症状が出ることがあるようです。
③購入後に設備の不具合が見つかる可能性がある
マンションの設備の中には、多くの人が毎日使っているうちに不具合が見つかるものもあります。築浅のマンションを購入した場合には、その後に設備の不具合が見つかるケースもゼロではありません。
築浅物件に住むときに確認するべき2つのこと
築浅物件は新築物件に見劣りしないくらいの外観や充実した設備が備わっていますが、やはり新築とは異なりますので、購入時には注意しなければなりません。
・築何年の物件かをしっかり確認する
・内見のときに状態を細かくチェックする
ここでは築浅物件を購入する場合に、特に注意したいことを確認しておきましょう。
①築何年の物件かをしっかり確認する
「築浅」という呼び方には定義があるわけではなく、築何年までの物件に対して築浅と表示するかは不動産会社に委ねられています。築浅ときいたから築1年くらいかと思ったのによく調べたら築5年だった、というようなトラブルにならないためにも、候補を絞る段階で築年数をしっかり確認をしましょう。
②内見のときに物件の状態を細かく確認する
築浅物件だから設備や内装に問題がないだろうと考える人もいるかも知れませんが、物件の状態はそれぞれ違います。前の人の暮らし方によっては、建具や設備に不具合が出ている可能性もありますから、内見のときは細かい部分のチェックも忘れないようにしましょう。
築浅物件だからといって油断してはいけない
不動産情報で見かける「築浅物件」。築浅は築何年までという明確な定義はありませんが、多くの場合、築5年までの物件を指しています。
築浅のマンションは、建物や内装の状態がよいこと、新しい設備が搭載されていること、新築と比べて価格が安いことなどから人気が高くなっています。
新築とは違うので、築浅だからといってなんの不具合もないとは限りません。購入を検討するときには、設備や内装に不具合がないかのチェックを欠かさないようにしましょう。
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