マンションの住宅ローンの残債がある場合、売却はできないのでしょうか?
今回はローン残債があるマンションの売却方法を4つ紹介します。住宅ローンを一括返済できない場合の対処法も合わせてチェックしておきましょう。
ローン残債があるけどマンションを売りたい人は必見です。
マンション売却時に住宅ローン残債があっても売れる?
マンションを売りたいと思ったときにローン残債があったとしても、売却は可能です。
そのような場合に知っておきたいのが、オーバーローンとアンダーローンとなります。では、オーバーローンとアンダーローンには一体どのような違いがあるのでしょうか。
マンションの売却に大きく関わるため、売りたいマンションはオーバーローンなのかアンダーローンなのか、きちんと確認しておきましょう。
オーバーローンとは
オーバーローンとは簡単に言うと、マンションの売却価格が住宅ローンの残債を下回ることです。
たとえば、マンションのローン残債が3,000万円であるのにもかかわらず、物件の時価が2,500万円しかない場合はオーバーローンとなります。つまり、時価の2,500万円でマンションを売却したとしても住宅ローンが残ってしまうのです。
オーバーローンのケースでは、債権者の承諾がなければマンションの売却ができません。
アンダーローンとは
アンダーローンとは簡単に言うと、マンションの売却価格が住宅ローンの残債を上回ることです。
たとえば、マンションのローン残債が3,000万円であるのにもかかわらず、物件の時価が3,500万円の場合はアンダーローンとなります。つまり、時価の3,500万円でマンションを売却すれば、住宅ローンを完済することができるのです。
アンダーローンのケースでは、住宅ローンの滞納がなければ通常の売却方法でマンションを売ることができます。
ローン残債状況別|4つの売却方法とは?
ローン残債がある状態でマンションを売却する場合、オーバーローンとアンダーローンに分けられることを説明しました。
オーバーローンの場合には、さらに以下の3つのパターンに分けることができます。
- 売却価格がローン残債を下回り自己資金で補う場合
- 売却価格がローン残債を下回り住み替える場合
- 売却価格がローン残債を下回り支払いできない場合
これらとアンダーローンを合わせて4つの売却方法があることになります。それでは1つずつ見ていきましょう。
売却価格がローン残債を上回る場合
マンションの売却価格がローン残債を上回る場合というのはつまり、アンダーローンの状態です。
そもそもマンションを売却するときには、住宅ローンを完済していなければなりません。なぜなら、マンションに設定されている抵当権を抹消しなければ、ローンの融資を受けている人の都合で勝手にマンションを売却できないからです。
そのためアンダーローンの場合には、マンションの売却と同時に住宅ローンを一括返済することになります。
売却価格がローン残債を下回り自己資金で補う場合
マンションの売却価格がローン残債を下回るということはつまり、オーバーローンの状態です。この場合は3つのパターンに分けられます。
1つ目のパターンは、マンションの売却価格とローン残債の差額を自己資金で補う場合です。
たとえば、売却価格が2,500万円でローン残債が3,000万円のケースであれば、500万円を自己資金でまかなうことになります。マンションの売却価格と自己資金で住宅ローンを完済することで、マンションの売却が可能となるのです。
売却価格がローン残債を下回り住み替える場合
オーバーローンの状態でさらに住み替えを検討しているのであれば、住み替えローンを使うこともできます。
住み替えローンとは、マンション売却時に残ってしまったローンを、新しく組むローンに上乗せすることです。
たとえば、マンションの売却価格が2,500万円であるのに住宅ローンが3,000万円残っている場合には、500万円の差額が支払えません。
そこで、新たに4,000万円で住居を購入し住宅ローンを組む場合、差額の500万円と併せて4,500万円のローンを組むことになります。
売却価格がローン残債を下回り支払いできない場合
収入の減少により住宅ローンの支払いが難しくなり、どうしてもマンションを売却したいということも考えられるのではないでしょうか。
そのようなケースでマンションの売却価格がローン残債を下回り支払いできない場合、任意売却という方法があります。任意売却とはローン残債の有無に関わらず抵当権を抹消してもらい、市場価格に近い値段で売却することです。
ただし、任意売却を行ったからと言ってローン残債がなくなるわけではないので注意しましょう。
住宅ローンが残っている場合の売却の流れ
住宅ローンが残っている場合には、マンション売却と同時にローン残債を一括返済する流れになります。
売却の際は先に住宅ローンを借り入れている金融機関へ売却することを連絡しておきましょう。
その後引き渡し日を決定し、返済金額も決めます。
そして引き渡し日に、残っている住宅ローンを売却したときに受け取った代金や自己資金などで完済することになるのです。
マンション売却時にローン残債を一括返済する方法
一般的に、住宅ローンが残っているときにマンションを売却するのであれば、マンション売却時に住宅ローンを完済することになります。
ローン残債を一括返済するには、以下の4つのステップをクリアする必要があるのです。
- 金融機関への連絡
- 引き渡し日の決定
- 返済金額の決定
- ローンの一括返済
マンションを売却しようと思ってもすぐに売れるわけではありません。そこで、ローン残債があるときのマンション売却の流れを確認しておきましょう。
金融機関への連絡
一括でローン残債を完済するのであれば、あらかじめ手続きする必要があります。
マンションの売却を決めたら、まずは金融機関への連絡を行いましょう。金融機関へ連絡しなければ、マンション売却は始まりません。
決済日は決まっていなくても大丈夫なので、金融機関にマンション売却の予定があることを伝えます。遅くてもマンションを引渡したい日の2か月前までには、金融機関へ報告するようにしましょう。
引き渡し日の決定
次にマンションの引き渡し日を決定します。
買主が見つかって引き渡し日が決まったら、金融機関へも引き渡し日を連絡しましょう。なぜなら、引き渡しと同時にマンションのローン残債を一括返済し、抵当権を抹消してもらう必要があるからです。連絡すると金融機関から、抵当権抹消の手続きに必要な書類が送られてきます。
そのため、引き渡し日の1か月前までには金融機関へ連絡しなければいけません。
返済金額の決定
その次に、返済金額を決定します。
特に変動金利で住宅ローンを利用している場合には、返済日によって返済金額が変わるのです。一括返済をするタイミングや市況によっては、未払い利息という、支払わなければいけない利息が発生するかもしれません。
また、一括返済をするためには1万円〜3万円程度の手数料がかかることもあります。ネットで手続きをすると手数料が無料になる金融機関もありますが、事前に調べて用意しておきましょう。
ローンの一括返済
マンションの引き渡し日には、いよいよローンを一括返済することになります。
当日は金融機関の応接室に売主と買主、そして不動産会社が集まって代金の支払いや住宅ローンの返済を行うのです。
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ローン残債の一括返済できない場合は?
マンションの売却価格がローン残債を下回り、ローン残債を一括返済できない場合、任意売却をすることになります。
先ほどもお伝えしましたが、任意売却とは抵当権を抹消してもらい、市場価格に近い値段で売却することです。
債務者が住宅ローンを支払えなくなった場合、債権者である金融機関は担保にしている土地や物件を競売にかけて換金できます。
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ローン残債があってもマンション売却できる!
ローン残債があるからといって、マンション売却ができないわけではありません。
マンションを売りたいと思ったときに住宅ローンが残っていても、売却する方法はあるのです。状況によって売却方法も変わるため、どのケースに当てはまるのか確認してから売却するようにしましょう。
ローン残債があるからといって、マンション売却を諦めるのは勿体ないです。流れをしっかり把握して、後悔のないマンション売却を行ってください。
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