logo
HOME ノウハウ マンション売却 売却の基礎知識 相続したマンションを売却したい!税金はいくらかかる?実際にシミュレーションをして解説

相続したマンションを売却したい!税金はいくらかかる?実際にシミュレーションをして解説

2022.10.27
2023.02.20
家の模型と家の鍵を渡す人
admin-avt-14
証券外務員一種,2級ファイナンシャル・プランニング技能士
大里貫寛
慶應義塾大学卒業後、三菱東京UFJ銀行(現、三菱UFJ銀行)に新卒入社。主に法人営業担当として融資や様々な金融サービスを ...続きを読む

相続したマンションを売却したいと考えたときに、どのような税金がいくらかかるのか気になりますよね。

この記事では相続したマンションを売却する際にかかる税金の種類や計算方法、さらに特例や控除などを詳しく紹介します。

実際にどのくらいの税金がかかるのかシミュレーションをして解説するので、ぜひ参考にしてみてください。

cta-image-14  

相続したマンションの売却にかかる税金

コインと家の模型が乗ったスケール

相続したマンションの売却にかかる税金は、以下の3種類です。

 

  • 譲渡所得税(所得税+住民税)
  • 印紙税
  • 登録免許税

 

それぞれについて詳しく解説していきます。

 

譲渡所得税(所得税+住民税)

相続した不動産を売却した際に出た利益のことを譲渡所得といいます。譲渡所得に対して課税されるのが、譲渡所得税と住民税です。税率は相続したマンションの所有期間によって異なります。

所有期間が5年以下の場合は短期譲渡所得とされ、譲渡所得税の税率は30%、住民税の税率は9%です。

所有期間が5年以上の場合は長期譲渡所得とされ、譲渡所得税の税率は15%、住民税の税率は5%です。

このように相続したマンションを5年以内に売却する場合と5年以上経過してから売却する場合とでは税率が大きく異なります

 

印紙税

マンションの売買取引で作成する文書に対して課税される税金を、印紙税といいます。売買金額に応じて売買契約書に収入印紙を貼付して収めます。

印紙税の金額は、売買契約の金額が500万円〜1,000万円の場合は5,000円、1,000万円〜5,000万円の場合は10,000円、5,000万円〜1億円の場合は30,000円です。

 

登録免許税

相続登記の名義変更にかかる税金のことを登録免許税といいます相続したマンションを売却する際には、金融機関によって付けられている抵当権を外してもらう手続きが必要になります。この手続きの際に、不動産1つにつき1,000円の登録免許税がかかります。

 

税額のシミュレーション

ここでは相続したマンションを売却した際にどのくらいの税額になるかシミュレーションしたものを紹介します。

 

【例1】相続して5年以内のマンションを売却し、12,000万円の利益を得た場合

譲渡所得税 1,200万円×30%=360万円
住民税 1,200万円×9%=108万円
印紙税 1万円
登録免許税 1,000円
合計 469.1万円

【例2】相続して5年以上のマンションを売却し、12,000万円の利益を得た場合

譲渡所得税 1,200万円×15%=180万円
住民税 1,200万円×5%=60万円
印紙税 1万円
登録免許税 1,000円
合計 241.1万円

 

admin-avt-14
証券外務員一種,2級ファイナンシャル・プランニング技能士
大里貫寛
5年を境に大きく金額が異なってきます
上記のシミュレーションのように利益が同じ1,200万円の場合でも、相続してから5年以内に売却するのと5年以上経ってから売却するのとでは、税金の合計額に200万円以上の差が出ます。
>>プロフィールはこちら

 

相続したマンションの売却で利用できる特例や控除

ハウスオブジェクトと鉛筆を持って計算する人の手

相続したマンションの売却で利用できる特例や控除は以下の3つです。

 

  • マイホームの3,000万円特別控除
  • 相続した空き家の3,000万円特別控除
  • 相続財産を譲渡した場合の取得費の特例

 

それぞれ詳しく解説します。

 

マイホームの3,000万円特別控除

マイホームの3,000万円特別控除とは、売却したマンションが居住用財産、つまりマイホームであった場合に適用される控除です。売手と買手が親子や夫婦など特別な関係でないことや、相続した人がそのマンションを自宅として居住していた場合といった要件を満たした際に適用されます。

マイホームを売却して新たにマイホームを買う場合は、住宅ローン控除と重複して利用することはできません。買い替えの場合にはどちらを利用する方がお得かを計算して判断しましょう。

 

相続した空き家の3,000万円特別控除

相続した空き家の3,000万円特別控除とは、相続した空き家を売却する際に適用される控除です。相続してから売却するまでに賃貸に出したり居住したりしていない、売却代金が1億円以下であるといった要件を満たした際に、譲渡所得から最大3,000万円を控除できます。

売却価格が3,000万円以下の場合、特別控除額だけで譲渡所得がゼロまたはマイナスになると、譲渡所得税も住民税も課税されなくなります。

 

相続財産を譲渡した場合の取得費の特例

相続財産を譲渡した場合の取得費の特例とは、相続税の申告期限から3年以内に売却することで税の負担が軽くなる特例です。相続したマンションを3年以内に売却した場合には、売却したマンションにかかった相続税を譲渡所得の金額を計算する際の取得費に含めることができます。

この特例が適用されると、取得費が増えることで課税譲渡所得を抑えられ、納税額を少なく抑えることができます。

 

相続したマンションを売却したら確定申告は必要?

ノートパソコンの上に乗った確定申告の書類とペン

ここでは相続したマンションを売却した際に確定申告が必要になるのはどんな場合なのか、必要な書類や申告する時期ないつなのかを解説していきます。ぜひ参考にしてみてください。

 

利益が出たら確定申告が必要

相続したマンションを売却した際に、利益が出た場合や特例を利用する場合には確定申告が必要になります。逆を言えば、売却して譲渡所得がマイナスになった場合には確定申告の必要はありません。

ただし特例や控除を利用して計算した結果で譲渡所得がマイナスになった場合には、確定申告は必要です。特例や控除の適用を認めてもらうためには確定申告することが条件になるため、確定申告をしなければ控除が受けられなくなるためです。

譲渡所得があり確定申告をする必要があるにもかかわらず確定申告をしなかった場合は「無申告加算税」や「延滞税」といった付帯税がかかります。相続したマンションを売却して利益が出たら、必ず確定申告をしましょう。

 

確定申告に必要書類

相続したマンションを売却した際に確定申告をする場合、以下の書類を揃える必要があります。

 

  • 確定申告書B様式
  • 確定申告書第三表
  • 売却時の売買契約書
  • 取得時の売買契約書
  • 譲渡費用と取得費用の領収書のコピー
  • 身分証明書類や源泉徴収票など

 

また特例を利用する場合には、追加で必要な書類がある場合があります

 

admin-avt-14
証券外務員一種,2級ファイナンシャル・プランニング技能士
大里貫寛
確定申告は売却した翌年の2月16日~3月15日に行います
確定申告をするのは、原則として所得の発生した翌年の2月16日〜3月15日とされています。そのため、相続したマンションについての確定申告も同じように、売却した翌年の2月16日〜3月15日に行います。
確定申告は税務署に書類を持参または郵送して行う方法と、国税庁のサイトで行う方法があります。自分に合った方法で、決められた期間内に必ず確定申告を行いましょう。
>>プロフィールはこちら

 

相続したマンションを売却する前に税金の知識を正しく理解しよう

この記事では相続したマンションを売却する際にかかる税金の種類や計算方法を、シミュレーションも含めて詳しく解説しました。

相続してから売却するまでの期間で税額に差が出るだけではなく、特例や控除も適用要件を満たせば利用できます。売却する前に税金のしくみを正しく理解し、知識を身につけておきましょう。

不動産に関するお悩みを解決!

中古マンション・リノベーションを得意とする「wednesday」。物件の購入や売却、リノベーションのサービスを提供しています。

不動産の売買は人生において、とても大きなイベントです。だからこそ、「よくわからない」を無くして、安心して理想の暮らしを手に入れていただくためにセミナーや個別相談を実施しています。

不動産のプロであるwednesdayのコンシェルジュにお気軽にご相談ください。

 

■相続でお困りの方へ

cta-image-14

不動産の売却を検討中の方は、簡易査定にお申し込みください。wednesdayの簡易査定は、面倒な訪問は不要でオンラインのみで売却まで完了します。

こんな方におすすめ:
・売却をして相続税を支払いたい方
・自宅の物件価格を知りたい方

▶︎【無料】簡易査定の申込はこちら

 

■wednesdayの個別相談

不動産の売却に関することなどを個別でご相談いただけます。

こんな方におすすめ:
・売却・住み替えを検討中の方
・お金に関する疑問や不安がある方

▶︎【無料】個別相談の申込はこちら

 

■LINEで気軽に相談

WednesdayのLINEアカウントを友だち追加していただくと、コンシェルジュにLINEのメッセージ上でいつでも気軽にご相談いただけます。

▶︎LINEの友だち追加はこちら

 

 

不動産情報メディアの記事管理、編集を行う。 記事は不動産売買から家具やインテリアなど住環境に関する内容まで網羅。

その他のお役立ち情報

【2023年最新】マンションに暮らすとNHK受信料はどうなる?割増金制度についても解説!
NHKの受信契約はマンション単位で結ぶのか世帯ごとに結ぶのかなどと疑問に思う方も多いのではないでしょうか?また、4月に導入される割増金制度について詳しく知りたい方もいるでしょう。本記事では、NHKの受信契約や受信料の支払い方法、不払い時の割増金制度について解説します。ぜひ参考にしてみてください。
2022/01/27
マンションの排水管清掃は必要?当日恥ずかしい思いをしないために準備する5つのこと
マンションの排水管清掃は定期的に実施すると衛生的にも良く、排水管の老朽化を防ぐことにもつながります。そして、新型コロナウイルスの観点から清掃は行うべきとされています。本記事ではマンションの排水管清掃の準備や費用、排水管が詰まった時の自分で行う対処法についても解説します!ぜひ参考にしてみてください。
2022/01/30
風水ではトイレが重要!置いてはいけないものや運気アップの方法とは?
風水ではトイレは、運気を左右する重要な場所です。あなたが普段何気なく置いているものが実は、運気を下げているかもしれません。運気を上げるなら、まずはトイレから風水を取り入れてみませんか?今回は、風水的に置いてはいけないものや、運気アップの方法についてお伝えします。この記事を読めば、トイレの風水対策はバッチリです。
2022/10/11
長期優良住宅の認定通知書について詳しく解説!申請の流れや届く日について
長期優良住宅に認定されると、税制面などでさまざまな優遇を受けることができます。しかし、一体どうやったら長期優良住宅の認定を受けられるのか分からないという人も多いのではないでしょうか。今回は、長期優良住宅の認定について詳しくお伝えしていきます。住宅の購入を検討している方はぜひ参考にしてみてください。