勾配天井にあこがれるけど、どんな特徴があるのかわからない…という人も多いのではないでしょうか。
本記事では勾配天井についてご紹介します。勾配天井と吹き抜けの違いや費用相場、失敗しないためのポイントなどをまとめました。
ダウンライトやペンダントライトなど、勾配天井におすすめの照明もご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
勾配天井とは?読み方は?
勾配天井とは、屋根の勾配に合わせて傾斜をつけてある天井のことで、読み方は「こうばいてんじょう」です。
フラットな天井の場合は、屋根と天井の間に「屋根裏」や「天井裏」というデッドスペースができます。勾配天井の部屋にすると屋根裏部分が部屋の一部となるため、デッドスペースにはなりません。
勾配天井は平屋の天井、2階の居室やリビングの天井、また上に2階部分がない1階の空間に作られることが多いです。
吹き抜けとの違いは?
勾配天井は勾配のある「天井」で、吹き抜けは下階の天井(上階の床)をなくして一つにつなげた「空間」のことです。
勾配天井と吹き抜けには、天井が高くなり開放感を出せるという共通点があります。天井部分に勾配があるかないかが主な違いといえるでしょう。
勾配天井のメリットは?
勾配天井の主なメリットは次の4つです。
- 部屋に開放感が生まれる
- 部屋に日光を取り入れやすい
- 通気性がアップする
- 梁を活かした空間にできる
それぞれ詳しく説明していきます。
部屋に開放感が生まれる
勾配天井の最大のメリットは、部屋に開放感が生まれるという点です。
上に(縦に)向かって視線が抜けるため、部屋の面積以上に広がりを感じられます。勾配天井にすると、ホテルのエントランスや山小屋のような開放感を感じられるでしょう。
また高い位置にある窓から青空や星空を眺められるのもメリットの一つといえます。
部屋に日光を取り入れやすい
通常よりも高い位置に窓を設置できるため、部屋に日光を取り入れやすくなるのも勾配天井のメリットです。
一般的な高さの窓の場合、季節や時間帯により日当たり具合は異なりますが、勾配天井に設けた窓からは常に自然光が降り注ぎます。
ただし南側に窓を設置する場合は、日光が強すぎる可能性があるので注意しましょう。
通気性がアップする
勾配天井にして高い位置に窓を設けると、部屋の通気性がアップします。
上に移動した温かい空気を窓から室外に逃がすことで、空気を循環させることができるからです。
ただし高い位置に設置する窓は、電動開閉式などの遠隔操作ができるタイプを選ぶとよいでしょう。
梁を活かした空間にできる
勾配天井にすると、梁を活かした空間にできるというメリットがあります。
一般的な木造住宅の場合、構造を組んでいるのは柱と梁です。フラットな天井にすると梁は天井の裏に隠れてしまいますが、勾配天井にすると梁が見えるデザインにすることができます。
梁の素材やカラーにこだわることで、空間のアクセントになるでしょう。
勾配天井のデメリットは?
勾配天井には多くのメリットがありますが、次のようなデメリットもあります。
- メンテナンスが大変
- コストがかかる
- 冷暖房の効率が悪くなる
メリットだけでなく、デメリットについても把握しておくとよいでしょう。
メンテナンスが大変
勾配天井にはメンテナンスが大変というデメリットがあります。
一般的な天井よりも高い位置に照明や窓を取り付けるため、電球交換や掃除に手間がかかる可能性が高いです。
また、窓に電動カーテンを取り付けたり、換気のためにシーリングファンを取り付けたりすることもあるでしょう。その場合、メンテナンスのために足場の設置が必要になる可能性が高いです。
脚立で簡単に手が届く高さではないので、場合によっては業者に依頼する必要があります。
コストがかかる
勾配天井はフラットな天井よりも施工面積が広くなるので、建築コストが高くなるのが一般的です。また、通常の天井よりも高い位置で作業をするため、室内に足場を組むことになります。
壁の面積に応じた材料費や足場の設置費用がかかるため、フラットな天井よりもコストがかかることを覚えておくとよいでしょう。
冷暖房の効率が悪くなる
勾配天井にすると、冷暖房の効率が悪くなることがあります。
通常のフラットな天井よりも空間が広くなるため、部屋を暖めるにも涼しくするにも時間がかかり、冷暖房効率が悪くなりやすいのです。
室内の空気を効率よく循環させるためにも、シーリングファンを取り付けるなどの工夫をするとよいでしょう。
ただし気密性や断熱性が低い建物の場合、シーリングファンの効果を感じられない可能性があります。
勾配天井を検討する前に、建物の気密性や断熱性について見直してみてはいかがでしょうか。
勾配天井の費用は?
勾配天井の工事にかかる費用相場は、坪単価+30,000円~40,000円です。
たとえば7坪(約23㎡)のリビング部分のみを勾配天井にする場合は、約210,000円~280,000円高くなります。
ただし工事を依頼する工務店やハウスメーカーなどにより金額は異なるため、必ず相見積もりをとって比較するとよいでしょう。
また、勾配天井にダウンライトや電動開閉窓、電動カーテンやシーリングファンなどを設置する場合は、その分の費用も必要です。
勾配天井に合うおしゃれな照明
勾配天井には、勾配天井に合うおしゃれな照明を選びたいものです。ここでは勾配天井におすすめの照明を4種類ご紹介します。
- ペンダントライト
- ダウンライト
- スポットライト
- ブラケットライト
単独でも使用可能ですが、組み合わせて使う方法もおすすめです。以下にそれぞれの特徴をまとめました。
<ペンダントライト>
ペンダントライトは天井から吊り下げるタイプの照明です。
デザイン性が高く、照明をつけていないときでも空間のアクセントになります。
<ダウンライト>
ダウンライトは天井埋め込みタイプの照明です。
シンプルなデザインで、空間をスッキリと見せることができます。
ただし勾配天井の高さにより、電球交換や修理が困難になりやすいので注意しましょう。
<スポットライト>
スポットライトはランプが向いている方向を照らすタイプの照明です。
特定の場所を照らすだけでなく、光を壁に反射させて広範囲を明るくするなどの使い方もあります。
<ブラケットライト>
ブラケットライトは壁面に取り付けるタイプの照明です。
間接照明として使われることが多く、影を作ることで空間に奥行きを出すことができます。
勾配天井にシーリングファンはつけられる?
勾配天井にシーリングファンを取り付けて、空気を循環させたいと考える人も多いでしょう。
ここでは勾配天井にシーリングファンを取り付けるときのポイントを説明します。
シーリングファンは設置可能
勾配天井は斜めになっていますが、シーリングファンの設置が可能です。
ただし、傾斜した天井に設置可能なタイプを選ぶ必要があります。勾配天井の傾斜角度に対応している商品を選びましょう。
また、天井の高さと部屋の広さを考慮し、バランスのいいサイズを選ぶことが大切です。
シーリングファンの設置ポイントは?
勾配天井にシーリングファンを設置するときは、羽根の左右や上部に十分なスペースをとることがポイントです。効率よく空気を循環させるためにも、壁から40~50センチ以上離して設置しましょう。
また、シーリングファンが天井と床の中間あたりにくるように設置することで、より効率的に空気を循環させることができます。
ただしあまり床に近いと圧迫感を感じてしまうため、勾配天井の高さが5m以上の場合は、90センチ程度の延長パイプを取り付けて設置するとよいでしょう。
勾配天井にするならメリット・デメリットを把握しておこう
今回は勾配天井についてご紹介しました。
勾配天井には、開放感を演出できる、部屋に自然光を取り入れやすくなるなどのメリットがあります。ホテルのエントランスのようなおしゃれな雰囲気作りができますが、コストがかかるなどのデメリットもあるので覚えておくと安心です。
勾配天井にする場合は、高い位置にある窓や照明のメンテナンスについても考慮するとよいでしょう。
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