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購入後5年以内のマンションを売却する際に知っておくべき税金のポイントを徹底解説!

2022.11.30
2023.01.12
マンションの模型を手に持っている画像
admin-avt-18
宅地建物取引士,ファイナンシャルプランナー
溝部智佳子
大学卒業後、投資用マンションの販売を経験。「不動産業界をフェアでオープンにしたい」という考えに共感し、株式会社MUSUB ...続きを読む

転勤や離婚、トラブルなどの事情で購入してまもないマンションを売却することがあります。マンションを購入後5年以内は価格も大幅には落ちず売却が可能ですが注意すべきは税金です。

今回は、5年以内の売却について売却するポイントや税金について解説をします。多額の税金を支払わなければならない可能性もあるので理解を深めておきましょう。

 

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マンションの売却を5年以内に行うと譲渡所得税が高い?

家の模型の横にTAXの積み木

マンションの売却で利益が出た場合、譲渡所得税を支払う必要があります。譲渡所得税の税率は所有期間で大きく変わり、所有期間が5年以下の場合は税率が高く、負担が大きくなります。譲渡所得税について詳しく確認しましょう。

 

譲渡所得税とは

譲渡所得税とは、不動産売買で得た利益(譲渡所得)に課せられる税金のことを指します。利益が出ていない場合(譲渡損失)が発生している場合は、支払う必要はありません。譲渡所得を計算する方法は、次章で解説をします。

譲渡所得税の税率は、所有期間が5年以下の短期譲渡所得と、5年を超える長期譲渡所得に分けられます。所有期間はマンションを売却した年の1月1日時点で5年を超えているかが基準になります。

 

【短期譲渡所得の税率】

  • 住民税:9%
  • 所得税:30%
  • 復興特別所得税:0.63%
  • 合計:39.63%

 

【長期譲渡所得の税率】

  • 住民税:5%
  • 所得税:15%
  • 復興特別所得税:0.315%
  • 合計:20.315%

 

このように、短期譲渡所得と長期譲渡所得では税率に大きな差が生じます。5年以内の売却は譲渡所得を計算し、税金に注意する必要があります。

 

譲渡所得税の計算方法は?

男性と女性が書類をみている画像

譲渡所得税の計算をするには、4つのステップが必要です。

  1. 取得費を算出するために減価償却費を算出
  2. 取得費を算出
  3. 譲渡所得を算出
  4. 譲渡所得税を算出

 

下記の例題に合わせて、実際に計算をしてみましょう。

【例題】

  • 売却価格:5,000万円
  • 購入価格:4,000万円(建物分2,000万円)
  • 譲渡費用:200万円
  • 購入諸費用:200万円
  • 所有期間:5年
  • 新築マンション
  • 耐用年数47年

①取得費を算出するために減価償却費を算出

まずは、減価償却費を算出しましょう。減価償却費は以下の式で計算が可能です。

減価償却=建物購入代金×0.9×償却率×経過年数

 

ここで、償却率を知っておく必要があります。償却率は、マンションの耐用年数を調べることで、償却率を知ることができます。耐用年数の確認は「国税庁ホームページ耐用年」から、償却率は「国税庁ホームページ償却率表」から確認をしましょう。

ほとんどのマンションは鉄筋コンクリート造であり、上記の国税庁ホームページで確認をすると、耐用年数は47年となり、償却率は0.022と確認することができます。

 

償却率の確認をすることで、減価償却費の計算ができます。例と合わせて計算してみましょう。

減価償却費=建物購入代金×0.9×償却率×経過年数

『減価償却費=2,000万×0.9×0.022×5』

『減価償却費用=198万』

 

例題の場合減価償却費は198万円と算出することができました。

 

②取得費を算出

次に、取得費を算出する必要があります。取得費とはマンションを取得した費用のことを指しますまた、購入にかかった諸費用も取得費に含まれます。

取得費は下記の式で算出をすることができます。


取得費=購入価格−減価償却費−購入費用

『取得費=4,000万−198万−200万』

『取得費=3,602万』

取得費は3,602万円と算出することができます。

 

③譲渡所得を算出

そして譲渡所得を算出しましょう。

譲渡所得は以下の式で求めることができます。

譲渡益=売却金額 −譲渡費用−取得費

『譲渡所得=5,000万−200万−3,602万』

『譲渡所得=1,198万』

譲渡所得は1,198万円と算出することができます。

 

④譲渡所得税を算出

最後に譲渡所得税を算出します。

今回の場合、所有期間は5年になるため、税率は39.63%となります。

『1,198万×39.63%=474万7千674円』

例題の場合、課税される税額は総額約475万円ということが分かります。

5年以内の売却はこのように税額が大きくなるため、注意が必要です。



取得後5年のマンションを売却するポイント

マンションを背景に鍵を持っている画像

取得後5年のマンションを売却するポイントは3つあります。

 

  • 新築マンションで購入した場合、築浅物件として売り出す
  • ホームステージングなどを利用して内覧の準備を徹底する
  • 信頼のおける不動産仲介業者に依頼をする

 

それぞれ詳しく解説をします。

 

新築マンションで購入した場合、築浅物件として売リ出す

新築マンションを購入した場合、所有期間が5年以内の物件は、一般的に築浅物件と呼ばれています。綺麗な状態のマンションを新築より安い価格で購入できることから注目を買い手から集めることができます。

中古物件の購入は税制度も手厚く、長く住み続けたい方は築浅物件を狙っています。スムーズに売却をするためにも、築浅物件をアピールして売却活動を進めましょう

 

ホームステージングなどを利用して内覧の準備を徹底する

ホームステージングとは、売却するマンションにインテリアコーディネートすることで、生活のイメージを掴んでもらい、購入に繋げる手法のことです。空き家の状態より、インテリアコーディネートされた物件は、買い手側に好印象を与えることができます。

 

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宅地建物取引士,ファイナンシャルプランナー
溝部智佳子
自分でコーディネートすると費用が抑えられます!
家具などはレンタルも可能ですが、空き家ですべての家具をレンタルする場合は、3ヵ月で約10万円~30万円の費用がかかってしまいます。
なるべく費用を節約したい方は、自分でコーディネートをするのをおすすめします。
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信頼のおける不動産仲介業者に依頼をする

売却の依頼は、信頼できる不動産仲介業者に依頼することをおすすめします。

選ぶポイントは以下の4つです。

 

  1. 親身になって売却活動を進めてくれる
  2. アドバイスが的確
  3. 経験を積んでいる
  4. 対応がスムーズ

 

査定は複数社に依頼をして、上記のポイントを意識して選択をしましょう。売主の売却理由などを考えながら、好条件の売却をしてくれます。

 

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譲渡所得税が発生した場合の特例は?

2つの家の模型、横にコインが積んである

譲渡所得税が発生した場合の特例を確認しましょう。利用できる特例は主に2つです。

 

  • 3,000万円の特別控除
  • 買い替え特例

 

詳しく解説をします。

 

3,000万円の特別控除

3,000万円の特別控除は、譲渡所得3,000万円までの課税を全額控除になる特例です。3,000万円以上でも、超えた金額のみが課税対象になります。譲渡所得が3,000万円以内の方はこの特例が最適です。

詳しい条件は、「国税庁ホームページマイホームを売ったときの特例」を確認しましょう。

 

買い替え特例

買い替え特例は、不動産を売却する際に得た利益分の「譲渡所得税を先送りにできる」制度のことです。税金の支払い分を先送りにすることで、買い替えの資金を工面することができます。

詳しい条件は、「国税庁ホームページ特例のマイホームを買い換えたときの特例」を確認しましょう。

 

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宅地建物取引士,ファイナンシャルプランナー
溝部智佳子
譲渡所得が発生したら確定申告を行いましょう
譲渡所得が発生した場合は確定申告を行う必要があります。
税務署で行うか、郵送でも申請が可能です。必要書類を毎年2月16日~3月15日の間に提出してくださいね。
確定申告を行わなかった場合は、15%~20%の無申告加算税を支払うことになるため、注意しましょう。
>>プロフィールはこちら

 

マンションの売却を5年以内に行う注意点まとめ

ここまで、マンションの5年以内の売却について解説をしました。

5年以内の売却は可能ですが、課税額が大きくなるため注意をしましょう。

また、譲渡所得税は条件を満たすことで特例を利用することができます。事情に合わせて3,000万円控除または買い替え特例を選択しましょう。

5年以内の売却は、3つのポイントがあります。

 

  • 新築マンションで購入した場合、築浅物件として売り出す
  • ホームステージングなどを利用して内覧の準備を徹底する
  • 信頼のおける不動産仲介業者に依頼をする

 

このポイントを活かして、売却活動を進めましょう

 

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