家を売却したいけど、どのくらいの税金がかかるのか分からない方もいらっしゃいますよね。
この記事では、家の売却でかかる税金の種類や特例控除を解説します。
マイホームを売却するときに税金がどのくらいかかるのか分かりますので、ぜひ最後までお読みください。
家を売却してかかる税金とは?
家を売却してかかる税金は、印紙税など主に4種類あります。それぞれの税金を解説していきます。
印紙税
印紙税とは、家を売却するときの売買契約書に貼る印紙代のことです。印紙税の金額は、売却価格ごとに異なります。
たとえば、2,000万円で売却した場合には、印紙税が10,000円必要です。なお、この金額は、平成26年4月1日から令和6年3月31日までの間に作成された売買契約書に適用されます。
登録免許税
登録免許税とは、家を売却して所有権を移転する登記申請に課税される税金です。所有権を移転する登録免許税は、買主が負担するケースが多くなっています。
売主が負担する登録免許税は、住宅ローンなどを利用して購入したときに設定された抵当権の抹消に課税されます。土地と建物それぞれに、1,000円支払わなければなりません。
譲渡所得税
譲渡所得税とは、不動産を売却して利益が出た場合にかかる税金です。
譲渡所得は家を所有した年数によって、税率が異なります。5年以内の短期譲渡所得の税率は39.63%、5年を超える長期譲渡所得の税率は20.315%です。
消費税
不動産会社へ支払う仲介手数料には、消費税が10%課税されます。しかし、個人で家を売却しても、売却した代金に消費税はかかりません。
譲渡所得税の計算方法
譲渡所得税は、経費などを引いた譲渡所得にかかる税金です。ここでは、譲渡所得の計算方法を解説します。
譲渡所得=収入金額-取得費-譲渡費用(ー特別控除額)
収入金額とは、家を売却した代金です。取得費とは、売却する家を購入したときにかかった費用を指します。譲渡費用は、家を売却するためにかかった仲介手数料などの費用です。
家を売却するときに利用できる4つの特例控除
家を売却するときには、主に4つの特例控除が利用できます。利用しやすい特例控除から解説していきます。
居住用財産の3,000万円特例控除
居住用財産の3,000万円特例控除とは、マイホームとして住んでいた家を売却したときに、譲渡所得から3,000万円控除されることです。つまり、譲渡所得として課税される金額が少なくなるため、税金の負担が軽くなります。
居住用財産売却による軽減税率の特例
居住用財産売却による軽減税率の特例とは、先ほど紹介した居住用財産の3,000万円特例控除を利用しても、売却した利益があるときに使える特例です。
利用するためには、10年以上家を所有していることが条件となります。この特例は、3,000万円特別控除後の譲渡所得のうち6,000万円以下の部分は10%、6,000万円を超えている部分は15%所得税から軽減されます。
特定の居住用財産の買い換えの特例
特定の居住用財産の買い換えの特例とは、マイホームを買い換えたときに利用できます。この特例を利用すると、新しいマイホームの購入金額がマイホームの売却価格より上回ると、税金の支払いが繰り越しされます。しかし課税の先送りのため、将来新しいマイホームを売却すると、今回の特例を受けた税金を支払わなければなりません。
取得費加算の特例
取得費加算の特例は、相続した家を売却したときに相続税の一部を家の取得費に加算できることです。つまり、譲渡所得を計算するときに取得費の額が大きくなるので、課税される金額が少なくなり、節税になります。
取得費として加算される金額は、以下の計算式で求められます。
加算される金額=相続税額×売却したマンションの課税価格÷(相続財産の課税価格+相続財産の債務控除額)
家の売却でかかる税金のシミュレーション
売却をして税金がざっくりどのくらいかかるのか、把握したい方もいらっしゃいますよね。ここでは、特例控除を利用しない場合に家の売却でかかる税金を3つのシミュレーションに分けて紹介します。
1,000万円で土地を売却するケース
以下の条件を仮定して、税金をシミュレーションします。
- 売却金額:1,000万円
- 取得費用:500万円
- 譲渡費用:30万円
- 所有期間:3年
譲渡所得=譲渡価格-(取得費用+譲渡費用)
=1,000万円-(500万円+30万円+36万円)=434万円
譲渡所得税=434万円×39.63%(短期譲渡所得)=171万9,942円
印紙税:5,000円
税金の合計=171万9,942円+5,000円=172万4,942円
2,000万円で土地を売却するケース
以下の条件を仮定して、税金をシミュレーションします。
- 売却金額:2,000万円
- 取得費用:1,000万円
- 譲渡費用:50万円
- 所有期間:7年
譲渡所得 =譲渡価格-(取得費用+譲渡費用)
= 2,000万円-(1,000万円+50万円)=950万円
譲渡所得税 = 950万円 × 20.315%(長期譲渡所得)=192万9,925円
印紙税:1万円
税金の合計=192万9,925円+1万円=193万9,925円
2,500万円で家を売却するケース
以下の条件を仮定して、税金をシミュレーションします。
- 売却金額:2,500万円
- 取得費用:2,000万円
- 譲渡費用:100万円
- 所有期間:10年
譲渡所得 =譲渡価格-(取得費用+譲渡費用)
= 2,500万円-(2,000万円+100万円)=400万円
譲渡所得税 = 400万円 × 20.315%(長期譲渡所得)=81万2,600円
印紙税:1万円
税金の合計=81万2,600円+1万円=82万2,600円
おすすめシミュレーションサイト2選
税金がどれくらいになるか計算したくても、どのシミュレーションサイトを使えばいいのか分からないこともありますよね。ここでは、おすすめのシミュレーションサイトを2つ紹介します。
smlt.jp
「smlt.jp」は、家を売却するときの税金や仲介手数料などを瞬時に計算できるサイトです。譲渡所得税や登録免許税など細かく計算できるため、正確にシミュレーションしたいときに利用しましょう。
三菱UFJ不動産販売
「三菱UFJ不動産販売」では、家を売却したときの手取り額を瞬時に計算できるサイトです。シミュレーション結果の下には売却の専門用語の解説もされているため、確認しながら、税金を確認できます。
税金を抑える2つの注意点
税金を抑えるためには、特例控除をうまく活用する必要があります。特例控除を活用して、税金を抑える2つの注意点を紹介します。
住宅ローン控除を併用できない特例控除がある
住宅ローン控除と居住用財産の3,000万円特例控除など、併用できない特例控除があります。
住宅ローン控除とは、10年以上のローンを組んだときに一定の期間所得税から控除されることです。
どちらの控除を利用すると節税になるかは、それぞれの状況によって変わるので、不動産会社に事前に相談しておきましょう。
特例控除を利用するためには確定申告をする必要がある
特例控除を利用したいときは、確定申告をする必要があります。家を売却してマイナスの利益が発生したときにも、特例控除が利用できることもあるため申告しましょう。
家の売却にかかる税金を理解して、節税をしよう!
家を売却すると、印紙税や登録免許税がかかります。
売却したときには、居住用財産の3,000万円特例控除などの特例控除で節税できるので、事前に確認しておきましょう。
税金のシミュレーションサイトは、「smlt.jp」や「三菱UFJ不動産販売」がおすすめ。家を売却してかかる税金を理解して、節税につなげましょう。
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