マンションでリースバックの利用を検討していませんか。
リースバックは、住宅を売却しても家賃を支払うことで同じ住宅に住み続けられる契約です。
この記事では、マンションでリースバックは利用できるのかや戸建てとの違い、後悔しない方法など幅広く解説します。リースバックの契約にすべきか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
リースバックはやばい?わかりやすく解説!
リースバック(セール&リースバック)とは、リースバック業者に住宅を売却し、まとまった資金を手に入れながら賃貸として住み続けられる契約です。すぐに現金を手に入れられ、引っ越しせずに同じ住宅に住み続けられるメリットがあります。
お金を借りるわけではないため、資金を返済する必要はなく、使い道が自由であることもリースバックの特徴です。家賃の支払いはあるものの、「住む場所を変えたくない」「すぐにまとまった資金が欲しい」という方におすすめです。
マンションでリースバックは利用可能?
リースバックは、戸建てで利用することが一般的です。マンションの場合、条件次第では利用不可としている業者も少なくありません。ここでは、マンションでリースバックは利用できるのか解説します。
条件によっては利用できない
マンションでのリースバックは、条件によって利用できない可能性があります。リースバック業者はマンションを買い取った後、管理費や修繕積立金を負担するため、早めに第三者に売却できなければ、出費が増えてしまいます。
そのため、マンションが「駅近」「築浅」などの好条件でなければリースバックを受け付けてくれません。リースバックを利用できたとしても、家賃を高く設定されるケースもあります。売却しづらいマンションは、リースバック不可になる可能性があると認識しておきましょう。
物件査定をクリアする必要がある
マンションでリースバックを利用するためには、リースバック業者の物件査定に合格しなければなりません。査定をクリアすれば、戸建てのように問題なくリースバックを利用できます。
しかしながら、リースバック業者によって査定基準が異なるため、注意が必要です。なかには、マンションのリースバックを対応不可としている業者もあります。マンションでリースバックを利用したいときは、対応できる業者を探し、査定金額を出してもらいましょう。
リースバックとリバースモーゲージの違い
住宅を担保にして融資を受ける「リバースモーゲージ」は、リースバックと比較されることが多いです。どちらも住宅を現金化する方法ですが、以下のように細かい部分で違いがあります。
リバースモーゲージ |
リースバック |
|
所有権 |
本人 |
不動産会社 |
資金用途 |
事業資金や投資は不可 |
自由 |
年齢制限 |
65歳以上が多い |
特になし |
対象物件 |
戸建て |
制限なし |
契約終了後 |
売却 |
買い戻しできる |
リバースモーゲージの場合、原則対象物件は原則戸建てのみです。また、資金用途や年齢にも制限があります。一方、リースバックにはほとんど制限がなく、売却した住宅を買い戻しすることも可能です。リースバックのほうがさまざまな面において自由度が高いといえるでしょう。
リースバックにおけるマンションと戸建ての違い
マンションと戸建てのリースバックでは、以下の違いがあります。
- 現地調査の有無
- 査定価格
それぞれ順に見ていきましょう。
違い①:現地調査の有無
マンションの場合、現地調査をせずにリースバックできる可能性があります。戸建てはオーダーメイドの建物になっており、丁寧に現地調査をおこなわなければ、査定価格で売れなくなってしまうリスクがあります。
一方マンションは、現地調査をおこなったとしても、戸建てのように接道状況や隣地との境界線などの確認は不要であり、管理会社がマンションの状況を把握しているため、現地調査は重要視されていません。そのため、マンションのリースバックは買取が早く進む傾向にあります。
違い②:査定価格
マンションと戸建てでは、査定価格も違います。どちらも築年数に応じて物件の価値が下がり査定価格が低くなりますが、土地のある戸建ての場合、土地の価値は築年数に影響されません。
そのため、築年数が経過するほど、土地のある戸建てのほうが査定価格は高くなる傾向にあります。ただし、築浅のマンションであれば、新築と比較しても大きく価値が落ちているわけではなく、売りやすいです。
マンションのリースバックでかかる費用
マンションのリースバックでは、以下の費用がかかります。
- 管理費・修繕積立金
- 駐車場利用料などの経費
- 水道・電気・ガスなどの使用料
費用①:管理費・修繕積立金
マンションのリースバックでは、管理費・修繕積立金が必要です。ただし、リースバック業者が支払うことが多く、契約者で負担することはありません。
業者によっては、家賃のなかに管理費・修繕積立金を含ませることがあるため、契約する前にどちらが支払うのか確認しておくことが大切です。
費用②:駐車場利用料などの経費
管理費・修繕積立金以外にも、マンションのリースバックではさまざまな経費がかかります。主な経費は、以下のとおりです。
- 駐車場
- 専用庭
- ルーフバルコニー など
これらの費用も管理費・修繕積立金と同じように、支払いはリースバック業者になることが一般的です。家賃に含まれるのかどうかは、管理費・修繕積立金と併せて確認しておきましょう。
費用③:水道・電気・ガスなどの使用料
ライフラインの使用量は、リースバックの契約者が支払います。リースバックを利用すると「賃貸のマンション暮らし」となるため、水道・電気・ガスなどの使用料をリースバック業者が負担するわけではありません。
また、管理組合が管理していない駐車場を利用している場合も同様に、リースバックの契約者の負担となります。
マンションのリースバックで後悔しない方法
マンションのリースバックで失敗しないためには、以下の5つの方法を参考にしましょう。
- 複数社に査定依頼する
- 定期借家契約も視野に入れる
- 審査が通りやすくなる条件を把握する
- 買い戻しの条件を検討する
- 信頼できるリースバック業者に依頼する
方法①:複数社に査定依頼する
マンションのリースバックを利用する前に、複数のリースバック業者に査定依頼することが賢明です。複数社に査定依頼することで、リースバックを利用できるのかわかり、査定価格やサービス内容も比較できます。
マンションのリースバックが得意な業者を見つけられれば、失敗するリスクを避けられるため、さまざまな業者に査定依頼しましょう。
方法②:定期借家契約も視野に入れる
契約の更新をしない「定期借家契約」で賃貸借契約する方法もおすすめです。定期借家契約は、賃貸する期間を区切り期間満了後に退去する必要がありますが、家賃を緩和してくれる場合があります。
期間満了後に再契約することも可能ですが、早めに住宅を売却したいと考える業者もいるため、ずっと同じ家に住むつもりがない方は、定期借家契約を検討しましょう。
方法③:審査が通りやすくなる条件を把握する
マンションのリースバックを成功させるためには、売りやすいマンションの条件を把握しておきましょう。以下のようなマンションであれば、審査が通りやすいだけではなく、高い査定価格になる可能性があります。
- 駅から徒歩10分以内
- 築年数が浅い
- 角部屋や最上階
- 周辺に生活利便物施設が多い
- リフォームなどによって室内が綺麗
- 大規模修繕の直後 など
このような需要の見込めるマンションは、リースバックを断られる可能性が低いです。好条件といえないマンションでリースバックを利用したい方は、できるだけ多くの業者に査定依頼して、対応できる業者を見つけましょう。
方法④:買い戻しの条件を検討する
買い戻しを考えている場合は、買い戻しの条件を検討することが大切です。買戻しの契約を口約束だけにしてしまうと、買い戻しを拒否されたり、住宅を勝手に転売されたりするリスクがあります。
買い戻しでトラブルにならないためには、あらかじめ条件を契約書に明記しておきましょう。
方法⑤:信頼できるリースバック業者に依頼する
リースバックで失敗しないためには、業者の選定が重要です。リースバックは戸建てで利用されることが多く、業者にマンションでの実績がなければ、スムーズに契約できない可能性があります。
リースバック業者の実績は、公式サイトで確認しましょう。公式サイトには、活用事例や対象物件などの情報が網羅されています。実績豊富な業者に依頼して、リースバックを成功させましょう。
マンションのリースバックを利用するときの注意点
マンションのリースバックを利用する際は、以下のことに注意が必要です。
- 管理組合から外される
- 通常の売却も検討する
- 売却価格は安い傾向にある
- 買い戻しでトラブルになることがある
注意点①:管理組合から外される
マンションのリースバックを利用した場合、所有者から賃借人になるため、管理組合の組合員資格を失います。管理組合から外れた場合、これまで参加していた総会に行く必要がなくなりますが、他の組合員にマンションを売却したことがバレてしまいます。
賃借人に影響するテーマの場合、総会への参加を認められる可能性がありますが、原則参加することはできず、自宅の売却を知られたくない方は注意が必要です。
注意点②:通常の売却も検討する
ずっと同じ場所に住みたい方以外は、通常の売却も視野に入れましょう。通常の売却のほうがリースバックよりも査定価格が高くなる傾向にあります。
また、賃貸物件は戸建てよりも豊富にあるため、新しい家を見つけやすいメリットもあります。「まとまった資金が欲しい」「住む場所にこだわりはない」という方は、通常の売却も検討しましょう。
注意点③:売却価格は安い傾向にある
先述したように、リースバックは通常の売却よりも、価格が低い傾向にあります。リースバック業者は、買取価格と家賃収入などをふまえ、どれくらいの利益になるのかチェックしています。
そのため、利回りを重視している業者の場合、市場価格より売却価格が低くなるケースがあるでしょう。また、売却価格が高かったとしても、家賃が上がり負担が増える可能性もあります。リースバックを利用する際は、「売却価格」「家賃」それぞれを確認することが重要です。
注意点④:買い戻しでトラブルになることがある
買い戻しを検討している方は、トラブルに発展しないように注意しましょう。よくあるトラブルは、以下のとおりです。
- 買い戻しの金額が高い
- 買い戻しに応じてくれない
買い戻し金額は相場よりも高くなっているケースが多く、資金不足で賃貸借契約を更新し続けなければならない可能性があります。
また、口約束だけの契約によって買い戻しできないトラブルも珍しくありません。買い戻しに関する諸々の条件は、契約書に明記しておきましょう。
リースバックがおすすめの人の特徴
リースバックは、以下のような人におすすめです。
- すぐにまとまった資金が欲しい人
- 住宅ローンを完済したい人
- 月々の支出を抑えたい人
- 老後暮らしの不安を解決したい人
- 相続問題で悩みたくない人
リースバックでは、まとまった資金が入るだけではなく、賃借人となるため住宅の維持費や税金などさまざまな支出を抑えることが可能です。同じ家に住み続けられるため、引っ越しすることなく老後の生活も安心です。
マンションのリースバックが得意な会社を見つけよう
マンションのリースバックは、条件によっては利用できないものの、査定をクリアすれば問題ありません。リースバックは戸建てのほうが一般的ですが、マンションでも利用可能です。
マンションのリースバックを成功させるためには、複数社に査定依頼し、信頼できるリースバック業者を見つけましょう。好条件で売りやすいマンションであればリースバックを利用できる可能性が高いため、業者と相談しながら最適なプランを組むことがおすすめです。
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