マンションで外に洗濯物を干す場合、ベランダを使用することになります。
しかし、備え付けの物干しの位置の低さが気になったり、スペースが狭くて洗濯物が干しにくかったりと、不便を感じている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、マンションでの物干しに役立つポイントをお伝えしていきます。物干しにお悩みの方は参考にしてみてください。
マンションで物干しができる位置が低い理由とは?
近年では、多くのマンションで、物干しがベランダの低い位置に備え付けられています。
その理由は、主に下記の3つです。
- 洗濯物の落下防止のため
- 外観保持のため
- 防犯対策のため
マンションのような高い建物の場合、高層階にいくほど風の影響を受けやすくなります。強風にあおられ、高層階のベランダから洗濯物が飛ばされてしまった場合、思わぬ事故が発生しかねません。洗濯物の落下による事故を防ぐため、マンションでは手すりよりも低い位置に物干しが付けられています。
マンションの外観保持も理由の一つです。高級感を売りにしているマンションでは、グレードやイメージ維持のために、生活感の出る洗濯物が外から見えるのを避けたいという考えがあります。
また、洗濯物により、住人の性別や家族構成、干す時間や取り込む時間から、外出している時間帯なども推測されてしまう可能性があります。洗濯物を外側から見えないようにすることは、防犯上でも大きな効果があるのです。
これらの理由から、マンションではベランダの外から洗濯物が見えない高さに物干し竿が設置されていることが多くなっています。
マンションで物干しをする際に注意すべきポイント
集合住宅であるマンションでは、自分だけの判断でベランダを自由に使うことはできません。
こちらでは、マンションのベランダで洗濯物を干す場合の注意すべきポイントを3つお伝えします。
- マンションの管理規約を確認する
- 避難経路を塞がない
- 風対策をする
マンションでの物干しには、集合住宅ならではの注意ポイントがあります。それぞれ詳しく解説していきますので、参考にしてみてください。
①マンションの管理規約を確認する
マンションのベランダは、居住者の専有部分ではなくマンションの共用部分となっています。
そのため、ベランダを勝手に改造することはできません。
マンションによっては、ベランダに新たにものを置くことを禁止している場合もあります。新たに物干しを設置したい場合は、必ず管理規約を確認しましょう。
②避難経路を塞がない
マンションのベランダは緊急時の避難経路でもあります。緊急時、玄関から出られなくなった場合に使用するはしごは「避難ハッチ」と呼ばれ、多くの場合ベランダに設置されています。
その「避難ハッチ」の上に物干しスタンドなどを乗せてしまうと、緊急時の脱出が遅れてしまいます。「避難ハッチ」がある場合は、上には何も置かないように注意してください。
③風対策をする
もしも洗濯物が風に飛ばされ、通行人や走行中の車に落下した場合、思わぬ事故に繋がる場合があります。
とくに高層階の場合は、落下時の衝撃も強くなり大変危険です。
洗濯物は、必ず洗濯ばさみやハンガーストッパー、落下防止ネットなどを使用して、風に飛ばされないように対策を取る必要があります。
物干しをする場所を考えよう
マンションのベランダでは、たくさんの洗濯物を干すスペースがとれない場合もあります。だからといって、洗濯物を狭い間隔でぎっしり干してしまうと、風が通らず、思うようには乾きません。
干すスペースが足りない場合は、ベランダだけにこだわらず部屋干しを併用してみることをおすすめします。靴下や下着のような小さくて乾きやすいものは、生乾きのいやな臭いは発生しにくく、室内に干しても安心です。
大きいものや厚手で乾きにくいものを優先的にベランダで干し、小さいものは部屋干しにすると、洗濯物を効率的に乾かすことができますよ。
物干しには3つのタイプがある
マンションに物干しがない、備え付けの物干しが低すぎて使いづらいという場合は、新たに設置してみてはいかがでしょうか。一言で物干しといっても、さまざまなタイプのものがあります。自分の部屋のベランダに適したものを使うことで、毎日の物干しは楽になるはずです。
こちらでは、代表的な物干しのタイプを3つご紹介します。
スタンドタイプについて
スタンドタイプの物干しは、置くだけですぐに洗濯物を干すことができるので手軽に設置することができます。
スタンドタイプの物干しには、安定感に優れ、たくさんの洗濯物を干すことができる置き型と、使わないときはコンパクトにたたむことができる折り畳み型があります。使い方に合わせて選んでみましょう。
壁などに取り付けるタイプについて
ベランダが狭く物干しを置くスペースがない場合は、壁に直接取り付けるタイプの物干しがおすすめです。物干し台の設置が不必要なので、ベランダ以外の場所にも設置することができます。
ただし、壁に穴を開けて取り付ける必要があるので、賃貸物件では設置できないことが多いので注意しましょう。
突っ張り棒タイプについて
天井・床などにパイプを押し当てて固定する突っ張り棒タイプも、狭いベランダにおすすめの物干しです。上下二段に物干し竿が設置できるタイプも多くあるので、省スペースでたくさんの洗濯物を干すことができます。
突っ張り棒タイプは、壁を傷つけることもないので賃貸物件でも気軽に使用できますが、天井がないバルコニーには設置できないので注意が必要です。
物干しが倒れないようにする3つのポイント
スタンドタイプの物干しは、置くだけで設置ができて便利な反面、どこにも固定されていないため、強風の日などに倒れてしまうこともあります。
こちらでは、物干しが倒れないようにするポイントを3つご紹介します。
- 置いてる地面が歪んでいないか確認する
- 錘を置く
- ハンガー掛け付きの物干し竿を使う
物干しが倒れてしまう原因は一つではありません。それぞれの原因に応じた対策をみていきましょう。
①置いてる地面が歪んでいないか確認する
物干しを置いている地面が歪んでいたり、でこぼこがあると、物干しが安定せず倒れやすくなってしまいます。
物干しを設置する前に、地面が平らであることを確認しましょう。
②錘(おもり)を置く
物干しの足元に錘(おもり)を置くことで、物干しが安定し、倒れにくくなります。洗濯物が風にあおられた際に、いつも物干しごと倒れてしまう場合は、物干し自体の重さが足りない可能性が高いでしょう。
ホームセンターなどで、物干し用の錘が売られているので設置してみてください。
③ハンガー掛け付きの物干し竿を使う
ハンガーに掛けている洗濯物が風にあおられ、物干し竿の端に偏ってしまうと、重心が崩れ物干しが倒れやすくなります。
ハンガーの位置が偏ってしまう場合は、ハンガー掛け付き物干しに変えてみましょう。ハンガーの移動を防止することに加えて、等間隔に洗濯物を掛けられるので風が通りやすくなり、乾きが早くなるという効果も期待できますよ。
<タイプ別>物干しをするときの注意点
物干しのタイプごとにさまざまな利点があるように、注意点も異なります。
ベランダ物干しの代表的なものは、以下の3つです。
- スタンドタイプ→倒れやすい
- 壁などに取り付けるタイプ→洗濯物が窓や壁にぶつかりやすい
- 突っ張り棒タイプ→倒れる恐れがある
物干しをするときの注意点を、それぞれのタイプごとに詳しくみていきましょう。
スタンドタイプの注意点
スタンドタイプの注意点は、どこにも固定されていないため倒れやすいということです。
足元に錘を置くことで倒れにくくすることはできますが、強風時は洗濯物が船の帆のように風を受け止めてしまうので、どんなに対策をとっていたとしても物干しごと倒れてしまう可能性は排除できません。
特にシーツなど、布面積の大きなものは風の影響を大きく受けてしまうので、強風の日には干すのを控えた方がよいでしょう。
壁などに取り付けるタイプの注意点
壁に取り付けるタイプの物干しの注意点は、必然的に壁から近くなりやすいので洗濯物が窓や壁にぶつかりやすいということです。
風の強い日は、壁から一番遠い物干し竿のみを使うなど工夫が必要です。
また、壁に取り付ける際は壁に穴を開ける必要がありますが、取り付けがうまくできていない場合、洗濯物を干す際に物干しが落下したり、穴を開けた箇所から雨漏りなどが起こる可能性があります。特に雨漏りは、放っておくとどんどん腐食が進行してしまいますので、取り付け部分の確認を定期的に行うようにしましょう。
突っ張り棒タイプの注意点
突っ張り棒タイプの物干しの注意点は、うまく突っ張れていない場合倒れる恐れがあるということです。
天井と床にパイプを押し当てて固定する突っ張り棒タイプの物干しは、前提として強度がある天井・床にしか取り付けられません。もしも強度のない場所に取り付けてた場合は、壁に穴が空いたり、うまく突っ張れずに物干しが倒れてしまう場合があります。
また、経年劣化や、対重量を超えて干し続けるなど、さまざまな要因によりバネの力が弱まることもあります。その場合、洗濯物を干すことにより倒れてしまうことも起こり得るので、定期的に正常に突っ張れているか確認しましょう。
部屋干しする際のメリット・デメリットとは?
マンションのベランダでの物干しが不便などの理由から、最近では部屋干しをする人も増えています。
こちらでは、部屋干しのメリット・デメリットをご紹介します。
部屋干しの3つのメリット
部屋干しの代表的なメリットは以下の3つです。
- 天候に影響を受けない
- 花粉や有害物質が付着しない
- 人目を気にする必要がない
部屋干しのメリットとして一番最初にあげられるのは、やはり天気に左右されないことです。部屋干しならば、急な雨で洗濯物が濡れてしまったり、強風で飛ばされてしまうこともありません。
その他にも、花粉やPM2.5などの有害物質が洗濯物に付着しない、室内なので人目を気にする必要がなく、好きな時間に干したり取り込んだりできることも、部屋干しのメリットといえます。
部屋干しの3つのデメリット
部屋干しにはデメリットも存在します。こちらでは、3つのデメリットをご紹介します。
- 洗濯物が乾きにくい
- 生乾きのにおいが気になる
- 部屋の見栄えが悪くなる
部屋干しの最大のデメリットは、洗濯物が乾きにくいということです。風の通りや干し方にもよりますが、部屋干しは外干しに比べて倍の時間がかかるといわれています。
長時間濡れた状態でいることにより、洗濯物に雑菌が繁殖し、いやな臭いが発生することもあります。
しかし、これらのデメリットは、風通しのよい場所に干す、洗濯物を干す前に数分乾燥機をかけるなど、乾きを早くすることで解消されます。
部屋に洗濯物を干すのに適したスペースがあれば、室内干しを試してみるのもよいでしょう。
管理規約を確認して物干しを使おう
マンションでの物干しについてお伝えしました。マンションのベランダは共用部分なので、基本的には改造することができません。
管理規約を確認した上で、ベランダに適した物干しを設置してみてください。
どうしてもベランダでの物干しが不便だと感じる場合は、室内干しを検討してみてはいかがでしょうか。
毎日の洗濯が少しでも楽になるよう、本記事を参考に、自分に適した方法を見つけてみてください。
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