マンションとアパートにはどんな定義があるのかはっきりわからないという人も多いのではないでしょうか。知っているようで知らないマンションとアパートの違いや、それぞれのメリット・デメリットもご紹介します!また、それぞれの物件探しでのチェックポイントもご紹介します。マンションとアパート、どっちを選ぶか悩んでいる方はぜひチェックしてみてくださいね。
マンションとアパートの違い
アパートとマンションの定義は、特に法律などで決まっているわけではありません。
そのためどのような区分にするかは、建物の所有者や不動産会社によって様々です。
ではどのように定義付けされているのか、解説していきますね。
構造での定義
一般的にマンションとアパートは構造の違いで区分されることが多いです。
マンションは建物の構造が、重量鉄骨造や鉄骨コンクリート、鉄骨鉄筋コンクリートで建てられている建物のことをいいます。
アパートと呼ばれる建物は、木造や軽量鉄骨造で建てられている建物のことを指す場合が多いです。
建物の階数の定義
マンションと呼ばれる建物は3階以上の集合住宅のことをいい、ほとんどのマンションは、階数が多く中高層の住宅が多いのも特徴です。
一方、アパートと呼ばれる建物は3階以下の階数の集合住宅のことをいいます。アパートはマンションのように高層住宅はなく、2階建ての建物が多いのが特徴です。
また、アパートは低層住宅が多いので、エレベーターがついていない場合もあります。
2階建でもマンションになる場合
2階建てでもマンションと呼ぶこともあります。
では、どのような建物をマンションと呼ぶかというと、2階建てでも建物の構造が鉄筋コンクリートや鉄骨鉄筋コンクリートでできている場合です。
このような場合であれば、階数に関係なく2階建てでもマンションと呼ぶことがあります。
3階建でもアパートになる場合
3階建てでもアパートと呼ぶことがあります。どのような建物をアパートと呼ぶかというと、3階以上の建物でも構造が木造や軽量鉄骨造でできている場合です。
このような場合であれば、階数が3階建てでもアパートと呼ぶことがあります。
マンションの4つのメリット
ではマンションに住むと、どんなメリットがあるのでしょうか。
・耐震性・耐火性に優れている
・防音性が高い
・遮熱性があり、気密性が高い
・設備が充実している
このようにマンションに住むと、さまざまなメリットがあります。まずはマンションに住むメリットを見ていきましょう。
構造がしっかりしているため耐震性・耐火性に優れている
マンションの構造に使われる鉄筋コンクリートや鉄骨鉄筋コンクリートは、建物の構造の中でも耐震性に優れている素材です。
特に鉄骨鉄筋コンクリートは、鉄筋コンクリートに鉄骨を加えることで揺れを分散させ、地震による変形にも強い作りになっています。
また火災が起きてもコンクリート自体は燃えず、温度が上がっても強度が変わらないため耐火性にも優れているのです。
防音性が高い
マンションの構造によく使われている鉄筋コンクリートや鉄骨鉄筋コンクリートは、防音性にも優れているのが特徴です。
たくさんの鉄の棒で骨組みを作ったところにコンクリートを流し込むため、壁の密度が高く音を遮る力が高くなるので、防音性も高くなります。
遮熱性・気密性が高い
鉄筋コンクリートで造られた建物は、気密性が高く断熱効果が高いです。気密性が高いと隙間風なども減るため、冷暖房の効きも良くなります。
またマンションの壁材に耐力壁が使われている場合は、耐力壁が分厚いため遮熱性も高いです。
設備が充実していることが多い
マンションではエレベーターやエントランス、ゴミ置き場、駐輪場や駐車場など様々な設備が充実していることが多いです。
防犯カメラがあったり、オートロックなどがついていることも多いのでセキュリティ面でも安心できるでしょう。他にも分譲マンションなどの場合は、管理人が常駐してることも多いです。
マンションの4つのデメリット
マンションに住むとどんなデメリットがあるのでしょうか。
・費用が高い
・防音性や遮熱性が低いことがある
・梁などが室内に出っ張ることがある
・通気性がよくない
もちろんメリットがあるとデメリットもあります。
メリットもデメリットも知り、自分に合っているのか知ることが大切です。
費用が高い
マンションは建築費や維持費が多くかかるため、その分アパートに比べると家賃が高くなります。他にもマンションではエレベーターやエントランスなど共用部分の設備も充実していることが多いです。
そのため家賃が高くなったり、共益費がアパートよりも高くなる傾向があります。
構造や、壁材によっては防音性や遮熱性が低い場合がある
マンションの構造には「壁式構造」と「ラーメン構造」があります。
壁式構造には耐力壁と言われるコンクリートの壁が使われますが、ラーメン構造は壁になる部分にコンクリートを使っていません。
そこまで大きな違いはありませんが、ラーメン構造で建てられた建物は壁がコンクリートではない分、防音性や遮熱性が低くなる場合があるので注意が必要です。
構造の見極め方は、壁式構造は高い建物には不向きなため一定の基準を満たさない限り5階以下の建物に制限されています。
他にも間取り図を確認し、柱の出っ張りがある場合はラーメン構造です。ただし間取り図は簡略化されていることもあるので、注意しましょう。
室内に柱や梁など出っ張りがあることが多い
建物の構造によっては、建物を支える柱や梁が室内に出っ張ることがあります。また柱の位置によっては圧迫感を感じたり、家具を置く際に邪魔になってしまったりすることがあります。
ただし建物を支える柱や梁の場合は柱を抜いたりすることができないので、入居前に確認しておきましょう。
通気性がよくないことが多い
気密性が高いという面はメリットもありますが、自然に換気することができないため、空気や湿気が溜まりやすいので、通気性がよくないことが多いです。
そのままにしておくと、湿気によってカビやダニなどが出てくる場合があります。
カビやダニを発生させないためには空気の通り道を作り、お部屋を定期的に換気しましょう。
カビやダニの原因となる湿気は重く下の方に溜まっていく傾向があるので、床に物を置かずに空気の通り道を作ります。また部屋全体の換気をするため、窓を開けて定期的に換気することで防げるでしょう。
アパートの3つのメリット
アパートに住むことでどんなメリットがあるのでしょうか。
・費用が安い
・カビが発生しにくい
・柱など出っ張りがない
アパートに住むと、このようにさまざまなメリットがあります。
以下から詳しくご紹介するので見ていきましょう。
費用が安い
アパートのメリットといえば、家賃の安さが大きなメリットと言えるでしょう。
建築費や管理費がマンションと比べると少ないことから、家賃を安く抑えることができる傾向があります。
東京23区で比較するとアパートとマンションでは、2〜3万円ほど違ってくるのが大きな違いです。
木材を使用しているためカビが発生しにくい
アパートの多くは、家の壁材に木材を使っています。木材にはAD材とKD材があります。
AD材は自然乾燥させた木材で、KD材は短時間で強制乾燥させた木材です。
特にAD材は木材には空気中の湿気を吸ってくれる役割があり、調湿効果を持っているのです。
そのため部屋の中の湿気を吸収してくれるので湿気がこもりにくく、カビが発生しにくいです。
部屋の中に出っぱりが少ない
アパートの構造には「壁式構造」を使うことが多く、建物を支えるために柱や梁ではなく壁を使って支えます。
そのため部屋の中に柱や梁が出っぱることがなく、家具の配置などもしやすくなります。
圧迫感も感じないため、同じ間取りでもマンションより広く見えるのも特徴です。
アパートの3つのデメリット
アパートにもメリットがあればデメリットがあります。
・防音性が低い
・耐震性や耐火性が低い
・設備が少ないことが多い
ではアパートに住むと、どんなデメリットがあるのかご紹介します。
防音性が低い
アパートは木造でできていることが多いです。木造はコンクリートと違って、遮音性がないため床や壁を通して音や振動が伝わりやすいです。
隣人の会話が聞こえたり、昼夜逆転の人がいると自分が休んでいる時間に物音がしたりすることがあります。
マンションに比べると周囲に音が響きやすいので気になる人は注意が必要です。
耐震性・耐火性が低い
アパートは古い建物も多く、築年数が古い物件が多くあります。
特に1981年以前に建てられたアパートは新しい耐震基準に満たない建物が多いです。1981〜2000年の間でも耐震性にばらつきがあるので注意が必要です。
また、2000年以降の物件であれば、新しい耐震基準が定められ適用されているので安心できるでしょう。
他にも木造構造や軽量鉄骨造が多いアパートでは、耐火性が他の構造より弱く、熱による影響を受けやすくなっています。
エレベーターなどの設備がないことが多い
アパートにはマンションのように、いろいろな設備が備わっていることが少ないです。
エレベーターがないと荷物が多い日は運ぶことが大変だったり、大きな荷物の配送をしてもらえなかったりすることがあります。
他にも駐車場がないことも多く、必要な場合は駐車場を借りなければいけないため、駐車場代がかかることもあります。
設備面でやや不便だと感じることもあるでしょう。
失敗しないマンションの選び方とは?
マンションを選ぶときに、間取りや立地は必ずチェックする方がほとんどです。
ではマンション選びに失敗しない選び方は、どのようなポイントがあるのでしょうか。
・防音性の確認
・水回りの換気設備
ここではマンション選びの際に、チェックしておくべきポイントを2つご紹介します。
壁の厚さなどの防音性
壁の厚みや構造を確かめて、防音性がどれくらいあるのか確認しておきます。
マンションの構造には、防音性が高いとされている鉄筋コンクリートを使っていることがほとんどです。
さらに壁の厚みが18cm〜25cmほどあれば、防音性が期待できるでしょう。
水回りの換気設備を確認する
水まわりの換気設備が整っていないと、湿気が溜まりやすい水まわりではカビが生えることがあります。
換気を行うために必要な換気扇、窓がどこにあるのか確認しておきましょう。
失敗しないアパートの選び方とは?
アパートを選ぶときも間取りや立地以外に選ぶポイントがあります。
・床や壁を通して音が響くことがないか
・周りに高い建物がないか
アパートを選ぶときは、マンションと選ぶ際に見るポイントが変わってきます。住んでから後悔しないために、チェックする2つのポイントをご紹介していきますね。
床や壁のつくり
アパートの構造は木造や軽量鉄骨造が使われているため、床や壁を通して音が響くことがあります。ですので内見の際は床や壁を叩いたり、耳を当てたりしてどれくらい音が響くのかを確かめておきましょう。
また同行者や不動産屋さんに廊下を歩いてもらうことでも、防音性を確認することができます。
周りに高い建物がないか
アパートは2階程度の高さの建物が多いです。日当たりを重視する場合は、周りに高い建物がないかどうか確認しましょう。
高い建物が目の前にある場合、日差しがある時間帯でも日差しが遮られてしまうので注意が必要です。
マンションとアパートの違いを理解して住まいを選ぼう
一般的にマンションとアパートは、構造の違いや階数の違いで呼び分けされることが多いです。ただし法律などできちんと定められていることではないので、大家さんや不動産会社によって呼び方が変わることがあります。
マンションとアパートにはそれぞれメリットとデメリットがあります。
もちろんアパートの中にもマンションのような設備を備えているアパートもあるので、何を重要視するのか考えて判断するといいでしょう。
ぜひ今回ご紹介した内容をもとに、自分たちに合った住まい選びの参考にしてみてください。
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