不動産を初めて購入する際、不動産売買契約で実際に何を確認すればよいのか分からず、不安を抱いている人は多いのではないでしょうか?
今回は、不動産売買契約で確認すべきポイントについて、契約全体の流れも押さえながら分かりやすく解説していきます。
この記事を読んで重要となるポイントを理解し、不動産売買契約に備えましょう。
そもそも不動産売買契約とは?
そもそも、不動産売買契約とはどのような契約のことをいうのでしょうか?
初めて不動産を購入する人の多くは、不動産売買契約についてあまり馴染みがなく、イメージを掴みにくいでしょう。
不動産売買契約は初心者には難しいイメージを持たれがちなので、まずは契約自体がどのようなものであるのかを理解することから始めていきましょう。
売主と買主の間で結ぶ重要な契約
不動産売買契約とは、不動産の売主と買主の間で結ぶ非常に重要な契約のことです。
対象となる不動産を既に所有している売主と、その不動産を購入してこれから新たな所有者となる買主との間で、お互いに納得し売買に合意することを書面に残し、契約を取り交わします。
不動産売買契約書には、金銭面の詳細な取り決めや、不動産の登記に関する内容、不動産の瑕疵に関する取り決めなどが記載され、売買したあとにトラブルが起こるのを未然に防ぐという役割もあります。
不動産売買契約の流れを掴もう
これから初めての不動産売買契約を結ぶ人は、契約全体の流れも事前にある程度理解しておくのがよいでしょう。
契約の流れを理解しておくことで、実際に不動産売買契約を結ぶときに、よりスムーズに手続きを進めることができるはずです。また、初めてで分からないことが多く不安な場合も、契約の流れを理解することで不安な気持ちを少しでも解消しておきましょう。
ここでは、契約の流れを4つのステップに分けて解説していきます。実際の契約をイメージしながら見ていきましょう。
宅建士による重要事項説明
不動産売買契約では、契約締結に先立ち、宅地建物取引士による重要事項説明を受けることになります。
説明の際には、重要事項説明書という書類が用意され、その記載内容を1つずつ説明してもうといった様子をイメージしておきましょう。
具体的な内容としては、現状の登記情報や法令による制限などの不動産そのものに関する内容や、代金の授受や違約金などの取引条件に関する内容などについて説明されます。
疑問点や分からない点があった場合は、このタイミングできちんと質問して理解しておくことが大切です。
売買契約書の内容確認
重要事項説明を受けたあとは、不動産売買契約における主役ともいえる売買契約書の内容を確認します。
売買契約書の内容は、重要事項説明書の内容と重複する部分も多くあるので、まずは重要事項説明で聞いた内容と相違がないかよく確認しましょう。
売買契約書の内容を確認し、特に問題がなければ契約書に署名捺印します。売買契約書に署名捺印するということは契約書の内容に合意したという証になるため忘れずに、慎重に行いましょう。
手付金と仲介手数料の支払い
売買契約書の確認が無事に済んだら、手付金と仲介手数料の支払いへと進みます。
手付金は、一般的に契約金額の5〜10%程度であることが多く、万が一契約解除や債務不履行などがあったときに備えて事前に支払っておくものです。
仲介手数料は、売主と買主を繋げる不動産業者に対して支払うもので、契約金額の3%+6万円が上限とされています。
手付金や仲介手数料の支払い方法は、不動産業者によって異なることが多いので、どのように支払えばよいのかしっかり確認し、期限を守って正しく支払いましょう。
契約成立~残金決済・引き渡し
すべての準備が整ったら、契約は成立し、残金決済と引き渡しが行われます。
不動産売買では、買主が住宅ローンを利用するケースがとても多いので、残金決済のタイミングでローンが実行されると把握しておきましょう。住宅ローンの実行には、やや時間がかかることもあるため、予めスケジュールには余裕を持たせておくことがポイントです。
決済が完了したあと、登記が実際に移転され、物件の引き渡しが完了します。
不動産売買契約書の内容で確認すべきポイント
不動産売買契約を締結する場合、必ず不動産売買契約書という書面で内容の詳細を確認することになります。
しかし、初めて目にする不動産売買契約書は、記載される事項がとても多いうえ、難しい言い回しもあり、どの部分をどのように確認すべきなのか分からずに困惑する人も少なくないでしょう。
ここでは、不動産売買契約書に記載される内容で、必ず確認すべき4つのポイントについて、解説していきます。
物件の基本情報
不動産売買契約書のなかでも冒頭部分に記載されることが多いのが、物件の基本情報です。具体的には、物件の住所や面積、法令に基づく制限の有無などが基本情報として記載されます。
これから自分の所有となる物件そのものに関する極めて重要な内容なので、実際の情報と相違がないか必ず確認しましょう。
基本情報を正しく把握できていないと、物件の取得後にトラブルが発生してしまうことも考えられるため、注意が必要です。
金銭に関する記載内容
不動産売買契約では非常に大きな金額が動くため、契約書に記載される金銭に関する内容は、細かく確認しておく必要があります。
例えば、実際の取引価格や支払いの期限、課税される税金に関する取り決めなども、きちんと確認しておきましょう。不動産を売買することで課税される税金は、取引日に応じて売主と買主とで負担割合を決めるケースも多くなっています。確認不足で支払いを忘れることがないよう、細かくチェックしておくことが大切です。
契約解除と瑕疵担保責任に関する内容
不動産売買契約書には、契約後のトラブルを避けるために、契約解除と瑕疵担保責任に関する内容が必ず記載されます。
例えば、手付金の放棄による契約解除の期限や、契約解除に伴い発生する違約金に関する内容、契約後に何らかの瑕疵が発見された場合の対応などがこれにあたり、いずれも非常に重要です。
契約後になにが起こるかは分からないので、トラブルにならないために必ず内容を理解しておきましょう。
登記の移転に関する内容
不動産売買契約において、登記の移転に関する内容をきちんと把握することはとても重要です。不動産を所有したことがない人にとって、登記を移転するということがイメージしにくい場合も多いかもしれないので、分かりにくいときは担当の不動産業者に質問し理解しておきましょう。
具体的な確認ポイントとしては、所有権の登記を移転する時期や、抵当権の登記に関する内容などの把握が重要となります。
登記の移転をもって実際に物件の所有者が変更されることになるので、必ず見落としのないようにチェックしておきましょう。
契約解除はできる?
不動産売買契約を初めて締結する人にとって、万が一のときに契約解除ができるかどうかという点は、気になるポイントでしょう。不動産売買契約書を交わしてしまったあとは、どのような場合に契約解除になるのか、不安を抱くケースは少なくありません。
ここでは、不動産売買契約における契約解除について、詳しく解説していきます。契約に関する不安を解消するために、事前にきちんと理解を深めておきましょう。
契約解除になるケース
契約解除になるケースの例を挙げると、金銭の支払い期日までに買主が支払いを済ませなかった場合や、物件そのものに瑕疵が見つかって買主の購入目的が達成できなくなった場合などがあります。
契約解除になる場合、買主が原因の場合は事前に納めておいた手付金を放棄することになり、売主が原因の場合は手付金の倍の金額を返金することになります。
また、手付金により契約解除ができるのは、相手方が契約の履行に着手する前までです。そのため、契約を解除する場合は早めに申し出るようにしましょう。
契約違反による解除は違約金が発生する
契約違反によって解除することになれば、違約金が発生するので注意しましょう。
例えば、相手方が契約の履行に着手した後に解除を申し出た場合は、契約違反となってしまい違約金が発生するのが通常です。
契約解除による違約金の発生については、不動産売買契約書に詳しい取り決めの内容が記載されているはずなので、事前によく確認したうえで正しく把握しておく必要があります。
また、違約金の金額は、売買金額の10〜20%程度であるのが一般的です。
不動産売買契約の流れやポイントを理解して契約に備えよう
不動産売買契約を締結するときは、契約全体の流れや押さえておくべきポイントをきちんと理解し、契約に備えましょう。
初めて不動産売買契約を締結する場合、分からないことが多くて不安になるのは珍しいことではありません。不安な点は事前に担当の不動産業者へ確認することが、トラブルを防ぐためにとても大切です。
これから不動産売買契約を控えている人は、ぜひこの記事を参考に理解を深めておいてくださいね。
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