初めてマンションの売買契約を結ぶ人にとって、契約書に書かれている内容をイメージしにくいといったケースは多いのではないでしょうか?
今回は、マンション売買契約書の内容について、特に確認しておきたいポイントも押さえながら詳しく解説していきます。
この記事を読むことで、マンション売買契約書の見方を理解することができるでしょう。
マンション売買契約書の記載内容とは?
マンション売買契約書には、どのような内容が記載されているのでしょうか?
実際のマンション売買契約書には非常に多くの項目が記載され、初めて契約書を目にする人にとって難しく感じてしまうケースは少なくありません。
初めて売買契約書を手にしたとき、スムーズに内容を理解するために、まずは大まかな記載内容を把握しておきましょう。ここでは、7つの項目に分けて詳しく解説していくので、実際の契約書をイメージしながら読んでみてくださいね。
マンションの基本情報
マンション売買契約書の冒頭部分に記載されることが多いのが、マンションの基本情報です。
マンションの基本情報とは、所在地やマンション名、面積や建物の構造など、マンションそのものがどのような物件であるかを示すものです。また、契約での取引価格など、金銭面についても記載されます。
売買契約の対象となるマンションそのものに関する重要な情報なので、一番初めに正しく記載されていることを確認しておきたい箇所ともいえるでしょう。
登記に関する内容
マンション売買契約書では、登記に関する内容も詳しく記載されています。
登記とは、不動産の所有権や抵当権などの権利関係を、公的に記録しているものです。つまり、売買契約を締結することで、登記の内容も変更されることになります。
売買契約書には、契約前の登記の内容や、登記の変更手続きを行う時期、手続きに伴う費用負担に関する内容などが、細かく記載されます。登記に関する内容を正しく理解できていないと、あとでトラブルになってしまうケースも考えられるので、必ず内容をしっかりと把握しておきましょう。
税金に関する内容
マンション売買契約書には、税金に関する内容の記載もあります。
マンションを売買する場合、複数の種類の税金が関わってくるため、それぞれの税金をどのように支払うかについて、契約書で明確にしておくことが必要です。
例えば、マンションを所有すると課税される固定資産税や都市計画税などの税金は、通常であれば毎年1月1日の時点における所有者に対して1年分の金額が課税されます。そのため、年の途中でマンションを売買する場合は、売買後の分を買主が日割りで負担するケースが一般的です。このように、買主が負担する分の税金の精算方法なども書かれているので、きちんと目を通して把握しておきましょう。
契約不適合責任に関する内容
マンションの売買契約では、万が一契約後に何かしらの欠陥が見つかってしまった場合を想定し、契約不適合責任に関する内容についても記載されています。
例えば、マンションの売買契約を締結し買主が実際に住み始めてから、雨漏りしている箇所が見つかったり、床下などの見えない部分が破損していたりした場合に、売主に対してその補修や損害賠償などの責任を追及できることを明記するための記載です。
また、初めから売主が知っている欠陥がある場合は欠陥内容が記載され、それについては責任を追及できない旨を記載されるケースもあるので、頭に入れておきましょう。
付帯設備に関する内容
マンション売買契約書の記載内容のなかには、室内に備え付けられている付帯設備に関する内容もあります。
例えば、売主が取り付けて使用していた照明器具やエアコンなどの設備を現状のまま買主へと受け渡すのか、引き渡す前に売主が取り外すのかを決めておき、その内容が売買契約書に明記されることになります。
付帯設備に関する内容についての理解が、売主と買主の間でずれることによってトラブルが起きないようにするためにも、重要な記載内容といえるでしょう。
危険負担に関する内容
マンション売買契約を締結してから実際に引き渡しが行われるまでの間に、地震などの天災による影響を受けてしまった場合を想定して記載されるのが、危険負担に関する内容です。
例えば、万が一引き渡し前に起きた地震によってマンションが破損してしまった場合、契約解除が認められる旨を記したり、修復可能な場合であれば修復するといった旨を記したりするケースがあります。
マンションの引き渡し直前に何らかの天災に遭ってしまうという可能性は決して高くありませんが、万が一に備えておくための重要な記載事項といえるでしょう。
契約の解除に関する内容
マンション売買契約書では、契約の解除に関する内容も必ず記載されます。
例えば、売買契約を締結したものの、買主の住宅ローン審査が通らず借入れが不可能となってしまった場合や、売主または買主による契約違反があった場合は、契約を解除することになるでしょう。その際、事前に買主が納めている手付金をどのように取り扱うべきとするかについて、契約書できちんと取り決めをすることになります。
どのような場合に契約解除となるのか、契約解除になる場合はどのような手続きになるのかなど、正しく理解しておくことが大切です。
契約書の内容で特に確認すべきポイントとは?
マンション売買契約書にはさまざまな記載内容がありますが、なかでも特に注意深く確認すべきポイントはどのような点なのでしょうか?
膨大な記載内容をすべて読み込んで把握するのは大変なことなので、重要なポイントを絞って確認することも大切です。
ここでは、4つのポイントに絞って解説していきます。マンション売買契約書を手にした際は、必ず見落とすことのないように確認しましょう。
価格の記載は正確か
マンション売買契約書の記載内容のなかでも一番初めに確認しておきたいのが、価格の記載が正確かどうかという点です。
マンションの売買契約では非常に高額な金銭が関わってくることから、契約書に記載される価格の正確性は最も重要なポイントといっても過言ではありません。万が一、取引価格に誤りがある状態で契約を締結してしまうと、契約後に大きなトラブルとなってしまう可能性もあります。
マンションの取引価格はもちろん、税金や手数料などの金額についても、正確に記載されていることを確認しておきましょう。
付帯設備の扱い方はどうなっているか
売買されるマンションの室内に備え付けられている、付帯設備の扱い方がどのように定められているかという点も、必ずよく確認しておきましょう。
付帯設備の扱い方に関する認識の違いによって、トラブルに発展してしまうケースは少なくありません。例えば、付帯設備としてそのまま買主へと引き渡されたエアコンが、引き渡し後まもなく不具合によって使用できなくなってしまった場合などを想定しておくとよいでしょう。
慣れていないと見落としがちなポイントともいえるので、意識的に確認することが大切です。
契約不適合責任の詳細について
マンションの売買契約において、特に大きなトラブルとなり得るのが、契約不適合責任についてです。売買契約書では、契約不適合責任の詳細がどのような記載になっているか、必ず確認し理解しておきましょう。
契約不適合責任は、万が一契約後に物件に何らかの欠陥が見つかった場合のための定めであるため、実際に適用される可能性は低い項目かもしれません。しかし、契約後に欠陥が見つかる可能性はゼロではないので、万が一に備えて契約不適合責任の詳細をきちんと理解しておくことは非常に重要です。
契約解除となるのはどんなケースか
マンション売買契約書において、契約解除となるケースはどんなときであるかという点は、必ず確認しておきましょう。契約解除に関する記載をきちんと把握できていないと、思わぬ形で契約解除になってしまう可能性もあるので、注意が必要です。
特に多いのは、買主の住宅ローン審査が通らずに契約解除となってしまうケースです。売買契約締結後に、このような理由で契約解除になるケースは少なくないので、その際の解除方法についてもあわせて把握しておくようにしましょう。
マンション売買契約書の内容を理解した上で契約を結ぼう
マンション売買契約書には、非常に多くの記載内容が盛り込まれています。初めて売買契約書を目にする人にとっては、内容が難しく感じてしまうかもしれませんが、しっかりと理解したうえで契約を結ぶことはとても大切です。
見慣れない契約書を見るのに不安を感じている場合は、今回解説したポイントを意識して、重要な部分を重点的に把握していくとよいでしょう。これからマンションの売買契約を控えている人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
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