土地を購入して家を建てようと考えたとき、まず最初に「家の間取りと広さ」について考えますよね。新築物件は希望の間取りにすることができますが、いざ計画を考え始めると悩んでしまう人も多くいるでしょう。
そもそも30坪の広さは平米数や畳数に換算するとどのくらいなのでしょうか。また、費用相場や注意点、おしゃれな間取りにするための5つのポイントをご紹介します。
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30坪ってどのくらいの広さ?平米数で言うと?
30坪の家はどれくらいの広さなのかについて詳しく説明していきます。
間取りも大切ですが、家を建てるにあたって必要な土地の広さを確認していきましょう。
そこまで大きな家は必要はないと考えている方にとって30坪は手頃な広さです。自由度も割と高く、3~4人で暮らすのには十分な間取りといえるでしょう。
30坪は約99.3平米
30坪は平米数で言うと約99.3平米です。
これは1坪あたりの広さが約3.31平米なので、30坪だと約99.3平米になるという計算です。
約99平米ということは大体100平米というイメージを持つと分かりやすいのではないでしょうか。
「延床面積」とは家の広さを表し、各フロアの面積を合計したものを指します。そのため、2階建て以上ある戸建ての延床面積の中に室内はもちろん水回りや階段部分の面積も含まれます。
一方で、ベランダやバルコニー、ロフト、吹き抜けが延床面積には含まれることは基本的にはありません。
30坪は約60畳
1坪が約3.31平米で、畳で換算すると2畳分の広さになります。そのため、30坪の場合は60畳の広さになります。
分かりやすく例えると、10畳の広さの部屋が6つあるようなイメージです。
但し、土地に対して建設できる家の面積の比率となる「建ぺい率」があるため、30坪の土地に家を建てる場合でも畳60枚分の広さの家が建てられるというわけではありません。
この建ぺい率は地域によって異なりますが、一般的に40~60%が建ぺい率として定められています。
例えば、建ぺい率が50%とした場合、その土地に対して家を建てられる面積は50%です。そうなると、必然的に実際に建てる家の面積は30坪を下回り、それに伴って延床面積も狭くなります。
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家を建てるなら知っておきたい「建ぺい率」の計算方法・ポイントを解説
30坪は3LDK〜4LDKに多い
30坪の間取りは、3LDKや4LDKが中心となる広さです。
4~5人の単独世帯であればゆとりをもって暮らせますし、工夫次第では二世帯で同居することも可能です。
30坪は何人家族に最適?
30坪は3LDKや4LDKの間取りが中心となる広さであるため、4人家族がゆとりをもって生活するのに最適です。
子ども3人と両親の計5人でも暮らせないことはないのですが、その場合に十分なゆとりを持った間取りにすることはできません。
生活を豊かに送る際に望ましいとされる家の広さの水準である「誘導居住面積水準」を指標として考えた際の最適な人数は以下の通りとなっています。
■「誘導居住面積水準」を指標とした最適な人数
- 都市部:大人4人
- 都市部以外:大人3人
平家と2階建てどちらがいい?
平屋はシンプルなデザインやバリアフリーの面でも優れていて、近年は平屋ブームが起きて年々平屋の数が増えています。
子育て世代の方々が家を購入するには広めのLDKや子ども部屋が欲しいと考えますよね。しかし、実際に平屋でそれを実現するにはある程度広い延床面積が必要になるので、必然的に土地代や建築費が二階建てに比べて高くなります。
30坪の平家はおすすめ?
30坪に平屋を建てるなら3LDKがおすすめです。
もちろん4LDKの間取りもつくることもできます。但し、部屋数が多いと一部屋当たりが狭くなってしまいます。収納や中庭をつけて、居住スペースもゆとりを持たせたいと考えている方は3LDKまでで検討するようにしましょう。
30坪の半平家はおすすめ?
半平家は居住スペースを一階にまとめることで、家事導線が短くなり生活がしやすくなります。ある程度の土地は必要ですが、平屋と比べて収納スペースをつくったり、個室を確保しやすいといったメリットがあります。
30坪の2階建てはおすすめ?
30坪を2階建てにすれば延床面積を確保することができ、部屋数も多く取れるので人気です。30坪の敷地で2階建ての家を建てる際には「総二階建て」になることが多く、構造的にも強くて値段もリーズナブルなのでコストパフォーマンスが高いといった特徴があります。
また、上下分離型として使うこともできるので居住人数にもよりますが、二世帯住宅として活用することも可能です。
30坪の家を建てる際の費用相場は?
建設費用の全国平均は坪単価が86万円となっています。1坪あたり86万円なので、30坪の家を建てる際の平均費用は2,580万円になります。
坪単価は施工業者によって違いますが、目安としては以下の通りです。
- 大手ハウスメーカー:65~90万円/坪
- 工務店:30~70万円/坪
- ローコスト住宅:20~50万円/坪
施工の依頼を考えている業者の坪単価に30坪を掛ければ、大体の建設費用が計算できます。但し、坪単価での計算はおおよそのものであって、建築の計画を進めて行く中で予算が上がったり、二階建てなのか平屋なのかということでも費用は変わります。
また、手数料や外構工事費用、不動産取得税・ローン手数料などもかかるので事前に予算に組み込むようにすることが大切です。
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30坪の家の間取りをおしゃれにする5つのポイント!
都心だと30坪の家をおしゃれにすることは難易度が高いように感じますよね。もちろん、広い方がデザインできる種類は多くなりますが、30坪でも工夫次第でおしゃれな間取りをつくることは可能です。
①吹き抜けを作る
吹き抜けのある天井の高いリビングはおしゃれな間取りで人気です。
リラックスした時間を過ごす際に解放感のあるリビングには人も集まりやすく、コミュニケーションの場としても魅力がありますよね。吹き抜けが広いLDKはデザイン面でも自由度が高く、おしゃれに仕上げやすいといった特徴があります。また、吹き抜けがあることで部屋に高さを出せるため、空間をより広く見せたいという場合にも有効です。
②スキップフロアを作る
スキップフロアは、フロア自体の段差を変えることでより効率の良い間取りの配置にすることができます。壁をつくらずに空間を分けられるので、広さのない部屋でも開放感が生まれます。また、高低差を上手く活用すれば収納スペースにもなるので生活感を匂わせない空間づくりにもつながります。
③ロフトを作る
ロフトは縦の空間を十分に生かすことができ、おしゃれに仕上げられる間取りです。ロフトをつくることで多目的スペースとして荷物を収納する場所もつくれるため、整理整頓された空間を維持することにもつながります。コンパクトな間取りの新築においては、ぜひとも取り入れたいレイアウトの一つです。
④中庭を作る
中庭があることで家全体が明るくなり、風通しも良くなるので快適な空間がつくれます。普通の庭は外から見えがちで、周囲の視線も気になりますよね。中庭は家の中にあるのでおしゃれな上にプライベートな空間を楽しむことが出来るので人気があります。
⑤生活動線を充実させる
今人気の「回遊導線」を使うことで、移動をショートカットすることができ移動時間の短縮にも繋がります。回遊導線があることで、朝の忙しい時間帯に家族みんなが使う場所は混みますよね。そこを他の場所からアクセスできることで渋滞を回避することができるので便利です。また、風呂やトイレ、洗面所、キッチンといった水回りを回遊できる間取りにしておけば家事の負担を軽減することにも繋がります。
30坪の家にはどのくらいの土地が必要?
30坪の家を建てるには、建ぺい率によっても異なりますが大体60坪前後の広さが必要になります。
必要な土地の面積を知るには、「建ぺい率・容積率」といった建築法規が関わってきます。
「建ぺい率」とは土地に対しての縦坪の割合を指し、一般的に30~60%と決められています。一方で「容積率」とは、敷地面積に対しての延床面積の割合をいい、一般的には50%〜300%と定められています。
算出方法は以下の通りです。
- 坪数×建ぺい率=使用できる土地の面積
- 坪数×容積率=建てることの出来る坪数
例えば、延床面積が30坪で建ぺい率50%、容積率100%の家を建てるときに必要な敷地面積は平屋の場合に60坪、2階建て(1階20坪、2階10坪)の場合に40坪が必要となります。ちなみに延床面積が同じ場合に階数が増えれば必要な敷地面積は少なくて済みます。
30坪の家を建てる際の4つの注意点
家の購入は大きな買い物ですから、買った後に「こうしておけば良かった」と後悔はしたくないものです。事前にどのようなことに注意して家を建てれば良いのかを知っていれば、それを参考にして間取りを考えることもできるでしょう。
ここでは30坪の家を建てる際に注意すべき4つのポイントを紹介します。
①将来の家族構成やライフスタイルを考えておく
30坪は3~4人家族が住むことが一般的です。部屋の間取りが大体出来上がったら、一人ひとりの起床から就寝までを導線で確認してみましょう。朝など同じ場所・時間に複数人集まってしまうと窮屈に感じる場合もあるため、改善するべきか検討する必要があります。
また、今後子どもが増えたり、子どもが巣立っていったりと家族構成が変わる予定がある場合には何人で暮らす家にするのかをしっかりと考えておきましょう。人数によって部屋数も変わるので、将来のライフスタイルを考えておくことは大切です。
②生活導線を考慮した間取りにする
洗濯導線を例に挙げて考えます。洗濯機と干す場所が離れていると水分を含んだ衣類を階段で運ぶのも大変ですよね。
また、干した衣類を畳む場所や収納する場所が違うとしまうのも一苦労です。出来るだけ同じ階で完結できる導線にすることで家事の負担を減らすことも可能です。
そのため、生活動線を考慮した間取りにしましょう。
③水回りを一か所に集中させる
洗面所やトイレ、キッチン、風呂場などの水回りが一か所に集まっていたり、近い場所にあることで掃除も効率よく出来るので家事の負担が軽減できます。また、給水や配水管の工事もしやすいため建築時の費用も抑えることが可能です。
④ロフトやスキップフロアを活かして収納スペースをつくる
使い勝手の良いロフトをつくることで荷物やアイテムなどの収納もできます。
また、スキップフロアの下の部分を半地下にすれば2つのスペースがつくれるでしょう。このように空間を上手く活用して間取りに余裕を持たせることで荷物の収納もスムーズにでき、整理整頓にも繋がります。
30坪の住宅に理想的な間取りを
30坪とは大体100平米(畳60枚分)の広さを指します。
しかし、実際に家を建てるには建ぺい率や容積率が関わってくるので、30坪の家を建てる際に必要な土地は60坪前後が目安となってきます。平屋や半平屋、二階建てなどそれぞれのメリット・デメリットがありますが、スキップフロアやロフトがついていると収納スペースや多目的スペースとして活用することができるので便利です。
また、生活導線を充実させることは快適な生活を送るためには欠かせません。例えば、キッチンや洗面所など水回りを集中させる間取り回遊導線にすることで家事や掃除も負担を減らせるでしょう。
工夫次第で30坪の家であっても効率的且つおしゃれな間取りにすることは可能です。
ぜひ、間取りやデザインにもこだわって、快適な空間づくりにチャレンジしてみてくださいね。
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