注文住宅で一戸建てのマイホームを建てるとき、おしゃれな間取りにしたいと考えるはずです。しかし、延床面積30坪の家を建てる場合は使える空間が限られるため、どのような間取りにすればいいのか悩んでしまうでしょう。
本記事では、延床面積30坪の広さを紹介した上で、おしゃれでかっこいい間取りにするための工夫ポイントや30坪の家を建てるときの注意点などをご紹介します。
30坪ってどのくらいの広さ?
理想の間取りを考えるため、まずは延床面積30坪の広さを具体的にイメージしてみましょう。延床面積30坪の平米数や畳、採用されることの多い間取りは次のとおりです。
- 平米数でいえば約99.3平米
- 畳に換算すると約60畳
- 3LDK〜4LDKの間取りが中心
30坪=約99.3平米数
そもそも、延床面積とは「建物各階の床面積の合計」で、バルコニーやロフトなどは含みません。
1坪は約3.31平米なので、延床面積30坪を平米数に換算すると約99.3平米になります。
とはいえ、そう言われても具体的にイメージしづらいと思います。実際に建設予定の土地を見ることが一番ですが、そうもいかない場合はテニスコートの広さを想像してみてください。テニスコート(シングル)の広さは195平米なので、約半分の広さにあたります。
30坪=約60畳
畳に換算すると、1坪は約2.04畳になります。よって、延床面積30坪を畳に換算すると、約60畳の広さになるのです。
さらに具体的にイメージしたいのであれば、10畳の部屋が6つある広さをイメージしてみましょう。
そこに2階建ての家を建てるのであれば、たとえば、収納を含むLDK部分で21畳、洋室や寝室部分で19畳、そのほかの階段など共通部分で20畳の間取りを設定できます。
3LDK〜4LDKが多い
延床面積30坪の間取りで多いのは3LDK〜4LDKです。
ウォークインクローゼットなど、収納スペースの面積を取りたい場合は3LDKにすれば余裕が生まれます。一方、4LDKにしたいのであれば、洋室や寝室の広さを調整しなければいけません。
30坪の家の間取りをおしゃれにする工夫ポイント7選
延床面積30坪の家を想像したとき、人によっては狭いと感じるはずです。限られた空間でおしゃれな間取りを実現したいなら、次のポイントをおさえましょう。
- 吹き抜けを設ける
- スキップフロアを設ける
- ロフトを設ける
- 中庭を設ける
- 生活動線を充実させる
- 対面キッチンを設ける
- ウォークインクローゼット(WIC)を設ける
①吹き抜けを作る
1つ目のポイントは、吹き抜けを設けることです。
吹き抜けを設けると天井が高くなり、空間に広がりが生まれます。狭い住宅のリビングや玄関、キッチンなどでも、開放感を感じることができるのです。
また、吹き抜けがあると(2階部分に窓を設置するので)室内に日の光が入りやすく、おしゃれな雰囲気を演出しやすくなります。
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②スキップフロアを作る
2つ目のポイントは、スキップフロアを設けることです。
中2階や中3階などの「中間階」はスキップフロアと呼ばれ、狭い住宅でよく採用されています。スキップフロアを設けると空間に奥行きが生まれるだけでなく、メリハリのある空間になるからです。
高低差があるので収納やプライベート空間を作ることもでき、モデルハウスのような暮らしを実現したい人に人気があります。
③ロフトを作る
3つ目のポイントは、ロフトを設けることです。
延床面積30坪の家を建てる場合、床面積が限られるため、部屋の個数を減らさなければいけないときがあります。しかし、理想の間取りを諦めたくないはずです。その場合、ロフトを設けるのがおすすめです。
屋根裏を利用して設けるロフトは、床面積を使わず、かつおしゃれに収納スペースなどを作ることができます。
④中庭を作る
4つ目のポイントは、中庭を設けることです。
狭い土地でも、小さな中庭を設けられる場合があります。中庭があると、どの部屋にも日の光を取り入れやすくなり、明るくおしゃれな住空間を演出しやすくなるのです。
また、四方や三方を部屋に囲まれた中庭であれば、プライベートな庭として、子どもを安心して遊ばせられるメリットがあります。
⑤生活動線を充実させる
5つ目のポイントは、生活動線を充実させることです。
延床面積30坪の狭さを解消するため、リビングに階段を設けて、吹き抜けを作ることがあります。しかし、子どもが階段を駆け降りたりすれば、くつろげるはずのリビングが騒がしくなってしまうでしょう。
そうならないように、生活動線(生活上で通るルート)を意識した間取りづくりが大切です。間取り図に生活動線を書き込んで、リビングや寝室などを動線が邪魔しない間取りを考えましょう。
⑥対面キッチンを作る
6つ目のポイントは、対面キッチンを設けることです。
対面キッチンを設ければ、狭い空間でも開放感を感じることができます。
それだけでなく、キッチンにつながるリビングダイニングがおしゃれに見える効果もあるのです。今では、収納扉のカラーなどがおしゃれなキッチンが数多くあるからです。
また、料理中でもカウンター越しにリビングで過ごす家族の様子を見ることができます。子育て中は、とくに便利さを感じるでしょう。
⑦ウォークインクローゼット(WIC)を作る
7つ目のポイントは、ウォークインクローゼット(WIC)を設けることです。
ウォークインクローゼットを設ければ、荷物を一か所に収納でき、部屋がすっきりとします。リビングなどをおしゃれ空間として演出しやすくなるのです。
30坪の家を建てるには土地全体の敷地面積はどのくらい必要?
実際に延床面積30坪の家を建てるには、どれくらいの土地の広さが必要なのでしょうか。
それを計算するには、行政が上限を決めている2つの指標(建ぺい率と容積率)を理解しなければなりません。その指標により、「ある土地に対してどれくらい大きなサイズの建物であれば建築してもいいか」が決められています。都市計画や景観を無視した建物が乱立しないようにするためです。
建ぺい率とは、敷地面積に対する建築面積の割合のこと。敷地の何%を建物用に使用できるかを定めた数値のことで、一戸建ての多い地域では30〜60%が一般的です。
一方、容積率とは、敷地面積に対する延床面積の割合のこと。敷地に対して、どれだけの空間を使えるかを定めた数値のことで、一戸建てが多い地域では50%〜300%が一般的です。
たとえば、建ぺい率50%・容積率100%と決められた場所に、延床面積30坪の家を建てるとします。敷地面積は1階建て(1階が30坪)だと60坪、2階建て(1階20坪、2階10坪)だと40坪が必要です。延床面積が同じであれば、必要な敷地面積は階数が減るほどに多くなります。
30坪の家を建てる費用はどのくらい?
30坪の家を建てるときの費用相場を確認していきましょう。家を建てる際は、建築費と土地代がかかります。
建築費とは、本体工事費(建物本体の建築にかかる費用)と塀や駐車場などの外構工事費、税金などの諸費用を足した金額のことです。
建築費は「坪単価(1坪あたりの建築費)」から目安を割り出せます。ただし、坪単価で分かるのは本体工事費のみで、外構工事費や諸費用を別途割り出して、総合的に考えなければいけません。ちなみに、全体費用の25%が外構工事費と諸費用の相場だと言われています。
たとえば、坪単価50万円のローコスト住宅であれば、坪単価50万円×30坪=1,500万円です。そこに外構工事費と諸費用の目安500万円を足して、総額の建築費用は2,000万円くらいになります。
一方、土地代は地域によって大きな差が出ます。国土交通省「令和2年都道府県地価調査」によれば、住宅地の平均地価が最も高いのは東京圏である一方、地方では東京圏よりも1,000万円ほど安い地域もあるのです。
土地の価格はエリアごとに大きく異なるため、希望エリアの相場を把握しておくことが重要です。
30坪の家を建てる際の注意点は?
30坪の家を建てるとき、「動線」に注意しましょう。動線を意識すれば、暮らしやすい家づくりが実現するからです。動線を意識した家づくりには、3つのコツがあります。
1つ目のコツは、30坪で暮らす家族構成を考えることです。3〜4人で暮らすのが一般的な広さなので、5人以上になると狭く感じるでしょう。広さに対して心地よく暮らせる人数かどうか、検討してみてください。家族構成に合わせて間取り図を考えたら、家のなかで一人ひとりが朝から寝るまで、どう動くのかをイメージして線を引いていきます。同じ時間帯に複数人の線が重なるようであれば、窮屈さを感じるため注意しなければなりません。
2つ目は、家事動線を考えることです。洗濯や掃除など、動きが活発になる家事の負担が減るような動線を考えれば、住んでからラクになります。たとえば、1階に洗濯機置き場と干すスペースを設けることで、洗濯から干すまでの流れがスムーズになり、家事のストレスが減るはずです。
3つ目は、お風呂やトイレ、洗面台などの水回りは一か所にまとめることです。頻繁に利用する水回りをまとめておけば、家事動線が短くなるからです。
30坪の間取りで快適な生活を
延床面積30坪について、広さやおしゃれな間取りにするためのポイント、費用相場などをご紹介しました。
これまで30坪の限られた広さでは、自由度の低い間取りしかイメージできなかったかもしれません。しかし、今回ご紹介したように工夫次第で、快適かつおしゃれな空間を実現できるのです。
納得できる家づくりを実現するために、建てたあとの生活を想像しながら理想の間取りを考えてみてくださいね。
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