「気に入った中古マンションがあるけど、もう少し安ければ…」とお悩みはありませんか?
中古マンションは、物件によっては値引きをしてもらえる可能性があります。値引き交渉がうまくいけば、ある程度まとまった金額を値引いてもらうことも可能となり、理想の物件を予算内で手に入れることができるかもしれません。
本記事では、値引き額の相場や値引きしてもらえやすい物件の見分け方、値引き交渉のポイントまで徹底解説します。どのようにに値引き交渉をすればいいかわからない方や、値引き交渉を失敗したくない方は、必見です!
いくら値引きが可能?相場は?
中古マンションの値引きとして特に多いのが、10万円台までの端数を切り捨てるというものです。例えば3,980万円の物件であれば、端数の80万円を値引きし、3,900万円で売買契約成立ということになります。
売り主側も値引き交渉について想定した上で中途半端な価格を設定していることが多く、交渉が成立する可能性も高いでしょう。
また、設備が老朽化しておりリフォームが必要な場合など、修繕費を値引きするというのもよくみられるケースです。どの程度リフォームが必要になるかにもよりますが、値引き率が1割を超えることはほとんどありません。
いずれにせよ、中古マンションの値引き率は5%~10%が相場であるといえるでしょう。
なお、価格の高い物件ほど、値引き率が低くなる傾向にもあります。5,000万円を超えるような物件であれば、値引きは5%程度が限度になると考えておいてください。
なぜ値引きが可能なの?
新築マンションとは異なり、中古マンションには定価が存在しません。
売り出し価格は周辺の相場や物件の状態、ローン残債などを考慮した上で、売主と不動産会社の話し合いにより決定されます。最終的には売主が価格の決定権を持つため、売主の意向次第で値引きが可能となるのです。
前項でも少し触れましたが、中古マンションは値引き交渉されることを前提に価格設定しているケースが少なくありません。少しでも費用を抑えたいのであれば、値引き交渉を申し出てみる価値はあるでしょう。
一方で、不動産会社が売主になっている中古マンションなど、法人所有の物件は値引きに応じてもらえないことがほとんどです。これは、リフォーム費用や仕入れ費用を考慮した上で売り出し価格を決定しているためです。
売りに出してから長期間経過しているといったような特別な理由がない限り、値引き交渉はむずかしいと考えておくとよいでしょう。
値引きしやすい売主と物件とは?
売主の状況や物件の状態によっては、値引き交渉に応じてもらえる可能性も高くなります。値引きしやすい売主や物件についても確認しておきましょう。
値引きしやすい売主とは?
①売りに出してから3ヵ月以上が経過している
売主と不動産会社との媒介契約は、3ヵ月ごとに契約更新を行っていることがほとんどです。契約更新時に不動産会社から価格の見直しを提案されることも多く、売主も値下げを意識するようになります。
3ヵ月目、6ヵ月目、9ヵ月目といった節目のタイミングは、値引き交渉を持ちかけるチャンスといえるでしょう。
節目のタイミングに限らず、売主が売りに出してから長期間経っている場合も、早く売ってしまいたいという思いから値引き交渉に応じてもらえることが期待できます。
②すぐにでも売却したい理由がある
売主側にすぐにでも物件を売却したいという理由がある場合も、値引き交渉に応じてもらえやすいといえます。
売主が物件を手放す理由が転勤や離婚であるならば、できるだけ早く契約してしまいたいはずです。こうした状況が把握できているのであれば、値引き交渉してみる余地があるでしょう。
値引きしやすい物件とは?
①築年数が古い
マンションの価値を決める要素のひとつが、築年数です。マンションの価値は築年数を経過するほどに低下し、築20~25年で底値を迎えるといわれています。
築年数に見合わない価格が提示されている物件は、値引き交渉の余地があるとみてよいでしょう。
②著しい劣化や不具合がみられる
著しい劣化や不具合がみられる物件も、値引き交渉が通りやすいといえます。
例えば壁紙やフローリングがひどく傷んでいる場合、リフォーム費用がかかることになります。キッチンや浴室などの水回りに不具合があれば、こちらも修繕費が必要になるでしょう。こうした費用がかかることを理由に、値引きを相談しやすいのです。
値引き交渉の材料を見つけるためにも、部屋の状態は丁寧にチェックしましょう。
値引き交渉でおさえたいポイント7選
値引き交渉をスムーズに進めるためには、おさえておきたいポイントがあります。
- 信頼できる不動産会社と担当者を探す
- 早い段階で「住宅ローンの事前審査」を済ませておく
- 物件の周辺相場を把握しよう
- 物件状況や購入時期にも気をつけよう
- 売主が売却したい理由を把握しよう
- 売主と不動産会社からの信用を高めよう
- 値引き交渉する際の理由を明確に
以下から一つずつ解説していきます。
ポイント1.信頼できる不動産会社と担当者を探す
中古マンションの売却は仲介業者に依頼されていることがほとんどです。
そのため、値引き交渉は売主と直接行うのではなく、不動産会社を通して行うことになります。こちらの意向を売主に正しく伝えてもらい、スムーズに値引き交渉を進めるためには、信頼できる不動産会社や担当者に依頼することが重要です。
中古マンションの売買実績が豊富にあるか、担当者が誠実に対応してくれるかどうかなども見極めながら、不動産会社を探すようにしましょう。
ただし、物件の売却価格が下がると売主から入る仲介手数料も下がってしまうといった理由から、値引き交渉そのものを引き受けていない不動産会社もあります。事前に不動産会社の方針を確認しておくことがおすすめです。
ポイント2.早い段階で「住宅ローンの事前審査」を済ませておく
値引き交渉に挑む前の段階として、住宅ローンの事前審査を済ませておくようにしましょう。住宅ローンの事前審査を通過しているということは、物件の支払い能力があるという証明になります。物件購入への本気度が伝わり売主側の心証もよくなるため、値引き交渉に応じてもらえる可能性も高くなるでしょう。
また、同じ金額で同じ物件の購入申込みをしている人がいた場合、住宅ローンの事前審査が通っている方が優先されることになります。
競争率の高い物件ほど、住宅ローンの事前審査は早めに済ませておくに越したことはないです。
ポイント3.物件の周辺相場を把握しよう
値引き交渉を行う前に、物件の周辺相場を把握しておくことも大切です。
基準となる価格が分かれば、値引き交渉の際の材料となります。やみくもに値引きを打診するよりも、「周辺相場まで値引いて欲しい」と要望したほうが通りやすいでしょう。
また、リフォームやリノベーションといった理由がないにも関わらず、周辺の物件よりも極端に価格が高い場合、値引きをしたとしても相場より高い値段で購入することになりかねません。
あらかじめ周辺の物件の相場を知っていれば、このような割の合わない取り引きを避けることができるのです。
中古マンションの相場については、不動産会社に聞いたり、不動産ポータルサイトを活用したりなどして調べることができるので、事前にしっかりと情報を収集しておきましょう。
関連記事:
【2022年最新版】中古マンションの相場について解説、コロナ禍の影響はあったのか
ポイント4.物件状況や購入時期にも気をつけよう
値引き交渉をする際は、中古マンションの物件状況や、購入する時期にも気をつけましょう。
物件の設備に不具合があれば、購入後にリフォームが必要になるかもしれません。修繕にかかる費用を値引きしてもらえないか交渉するためにも、物件の状況をしっかりと把握することが求められます。
また、中古マンションの価格は、時期的な要因にも大きく左右されます。
異動や進学などにより人が動くタイミングである春や秋は、物件の需要も多く競争率も高くなりがちです。値引きをしなくても買い手が見つかる可能性が高いため、値引き交渉が通らないことも大いにあり得るでしょう。
逆に、人の動きが少ない夏や冬は物件の需要も少なくなるため、値引き交渉に応じてくれる可能性も高くなります。購入時期にこだわりがないのであれば、こうしたタイミングを狙って値引き交渉を持ちかけるのもひとつの手段です。
ポイント5.売主が売却したい理由を把握しよう
売主がなぜ物件を売却したいのか把握すれば、値引き交渉に応じてくれるかどうか判断することができます。
例えば、転勤のため今の物件を手放す場合、新居に引っ越すまでの間にマンションを手放したいと考えるでしょう。
また、離婚を理由にマンションを手放す場合も、売却した現金で財産分与するために売却を急いでいることが少なくありません。
売主が買い替えにより物件を売りに出しているのであれば、すでに購入している新居の住宅ローン返済にあてるため、物件の売却を急いでいることも考えられます。
このように、売主に「値引いてでも早く売ってしまいたい」という状況があるのなら、値下げ交渉は通りやすいといえるのです。
しかし、売主が物件売却の理由を公にしていることは稀です。不動産会社の担当者を通して確認してもらうとよいでしょう。
ポイント6.売主と不動産会社からの信用を高めよう
値引き交渉をスムーズに進めるには、売主と不動産会社からの信用を得ることが大切です。
基本的に売主と直接やりとりをすることはありませんが、物件の購入希望者の情報は不動産会社から売主に伝えられます。物件見学の際などは、礼儀やマナーをわきまえた振る舞いを心がけましょう。
また、相場を大きく超えるような値引きを要求することも避けましょう。あまりにも無理な値引き交渉は常識がないと判断され、売主が取り引き自体を拒絶してしまうことも考えられます。
不動産会社とのやりとりにおいては、購入意思をはっきりと示すことも大切です。
購入意思を曖昧にしたままでは、担当者も売主に対して交渉を進めにくくなってしまいます。「ぜひ購入したい」と伝えることはもちろん、担当者とこまめに連絡を取り合うなど、購入に対する本気度を示しましょう。
不動産会社が「この買主は信用できる」と判断できてこそ、値引き交渉にも尽力してもらえるのです。
ポイント7.値引き交渉する際の理由を明確に
相場内で値引き交渉をしたとしても、ただ値引いてほしいことだけを要求していては、売主に悪い印象を与えてしまいかねません。値引き交渉に説得力を持たせるためにも、値引きしてほしい理由を明確にしましょう。
例えば、「予算をオーバーしているので端数だけでも値引きしてほしい」「水回りの不具合が気になるが、リフォームはこちらでするのでその分価格を下げてほしい」など、売主が納得できる根拠を提示すれば、値引き交渉にも応じてもらいやすくなります。
「値引きしてもらえるのであればすぐにでも契約します」といったように、売主にとっても都合のよい条件を提示すると、さらに成功率は高くなるでしょう。
ただし、設備の劣化を理由に値引きを求める際は、伝え方にも注意が必要です。劣化ばかりを指摘されたのでは、売主も良い気はしないでしょう。
「とても気に入ったのでぜひ購入したい」ということを前提に、値引き交渉を進めることが大切です。
中古マンションの値引き交渉を成功させよう
中古マンションは売主が売り出し価格の決定権を持っているため、交渉次第では値引きをしてもらえることがあります。売主の状況や物件の状態、周辺物件の相場を把握し、値引き交渉に応じてもらえるか判断してみてください。
値引き率の相場は物件価格の5%~10%となりますが、購入時期や物件の特徴にもよるため、事前に不動産会社と相談しておくことが望ましいでしょう。
値引き交渉を進めるにおいては、売主や不動産会社からの信用を得ることも大切です。大幅な値引きを迫るなど節度のない行動をしていては、物件の購入自体を断られてしまうことも考えられます。
相手の感情に寄り添ったうえで意向を伝え、円満に値引き交渉を成功させるよう心がけてくださいね。
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