マンション購入時の悩みで多いのが、新築と中古のどちらにするかです。それぞれのメリット・デメリットをおさえた上で選ばないと、あとから後悔する可能性があります。そこで今回は、新築マンションと中古マンションの初期費用や価格差や物件数などをご紹介します。
新築マンションのメリット・デメリット
新築マンションのメリットとデメリットについて解説します。
新築マンションのメリット
新築マンションのメリットには以下の点が挙げられます。
- 住宅ローンなど、各種優遇を受けやすい
- 構造や設備、デザインが最新であることが多い
- 最新の耐震基準を満たしている
- オートロックなど、安心できるセキュリティを備えた物件が多い
- 管理費や修繕積立金の設定が低め
- コミュニティが出来上がっていないので、馴染みやすい
新築マンションのデメリット
では、新築マンションのデメリットはどんなことが挙げられるのでしょうか。
- 物件価格が高い
- 購入した時点から資産価値が大幅に落ちていく
- 完成後の部屋を見ないで購入するケースがある
- 建物部分に消費税がかかる可能性がある
- 入居後は間取りや住設機器、内装仕様などを自由に変更しづらい
中古マンションのメリット・デメリット
中古マンションのメリットとデメリットはどんなところにあるのでしょうか。
中古マンションのメリット
中古マンションのメリットには以下の点が挙げられます。
- 新築よりも物件価格が安く、購入後の資産価値は緩やかに落ちる
- 売主が個人の場合、建物部分に消費税がかからない
- 購入前に実際の内装や管理状態を確認できる
- 新築よりも立地条件の良い物件が多い
- 物件数が多い
- ご近所付き合いを想定しやすい
中古マンションのデメリット
では、中古マンションのデメリットはどんなことが挙げられるのでしょうか。
- 購入時は仲介手数料などの諸費用がかかる
- 建物部分に対する「固定資産税の軽減措置」が受けられない
- 最新の設備が少なく、住みやすさやセキュリティが新築に劣る可能性がある
- 修繕積立金が高くなる傾向がある
- 耐震基準が低い物件がある
新築マンションがおすすめの人とは?
新築マンションがおすすめの人と特徴をご紹介します。
- 予算に余裕がある人
- 最新の設備・新品の建具を使いたい人
- 耐震性やセキュリティなど、安全面を優先したい人
- ゼロから始まるマンション内のコミュニティで、子育てなどをしたい人
- 細かく情報を調べるのが苦手で、用意された間取りや仕様から選びたい人
中古マンションがおすすめの人とは?
中古マンションがおすすめの人と特徴をご紹介します。
- 価格を抑えてマンションを購入したい人
- リセールを考えている、または購入後に転居の可能性がある人
- 実際の部屋の様子や管理状態を見てから購入したい人
- 立地条件にこだわりたい人
- 多くの選択肢から選びたい人
新築と中古の価格差はどのくらい?
メリット・デメリットでも示したように、物件価格は中古マンションよりも新築のほうが高くなります。実際、どれくらいの価格差があるのでしょうか? 2020年度のデータをもとに確認していきます。
まず、不動産経済研究所の「首都圏マンション市場動向2020年」によれば、新築マンションの平均価格は6,083万円(㎡単価92.6万円)となっています。一方、東日本不動産流通機構の「首都圏不動産流通市場の動向(2020年)」によれば、中古マンションの平均成約価格は3,599万円(63.9㎡)でした。
同じ広さで換算すると、新築マンションは中古マンションよりも4割ほど高くなるのです。
諸費用は中古の方が高い
マンション購入時は新築・中古を問わず、消費税や仲介手数料、不動産取得税(不動産を取得したときの税金)など、さまざまな諸費用がかかります。
基本的に、諸費用は中古マンションのほうが高めです。諸費用の目安は、中古では物件価格の5%~8%、新築では2.5%~5%となります。
ちなみに、消費税についてはマンションの売主が法人の場合、建物部分に消費税がかかる仕組みです。新築マンションとは違い、個人の売主からの購入が多い中古マンションでは非課税となるケースが多いでしょう。不動産会社に仲介を依頼した場合も、個人が売主であれば非課税です。
新築と中古の物件数はいくつ?
首都圏のマンション市場では、新築の発売戸数が中古の成約件数を上回る状態が長年続いていました。物件数は、中古よりも新築のほうが2倍ほど多く存在する年もあったのです。
しかし、2013年をピークに新築マンションの物件数は急減し、2016〜2018年にかけて中古マンションの物件数と並びます。そして、2019年には急減しました。
一方、中古マンションの成約件数は少しずつ増加しています。2016年には中古マンションが3万7,108戸と、新築マンションの3万5,772戸を上回りました。その状態が数年続き、2019年には新築マンションと大きな差をつけて、中古のマンションの成約件数が増加する結果となったのです。
マンションの選び方のポイントとは?
「一生に一度の買い物」とも言われるマイホームは、何度も経験できることではありません。
未経験にもかかわらず、何も知らずにマンションを購入すれば、失敗する可能性が高くなります。納得できるマイホームを手に入れるには、マンション選びのポイントをおさえた上で物件を探すことです。
ただし、新築と中古マンションでは選び方のポイントが異なります。それぞれに確認していきましょう。
新築マンション購入時のポイント
新築マンションの購入時は、販売スケジュールの確認が必要です。
新築マンションは「登録抽選(購入希望者を募集し、希望者が多ければ抽選)」と「先着順(受付順に契約)」の2つの方式で販売されます。人気物件は完売するのが早く、販売スケジュールを把握しておかないと、買い逃す可能性があるので注意しましょう。
また、購入時期が決まっている場合、希望エリアは広めに設定することです。エリアを限定して物件を探せば、売り出し中の物件が見つからないことがあります。
中古マンション購入時のポイント
中古マンションの購入時は、マンション売買を得意とする不動産会社に相談するのがおすすめです。希望条件に合致する物件が出たら、早めに教えてくれるかもしれません。
また、住み心地に影響するため、内見時は室内の状況だけでなく、共有部分の管理状態を細かく確認しましょう。
しっかりと管理された物件は寿命が長いため、「長期修繕計画に沿って適切な修繕がされているか」や「修繕積立金の延滞がないか」なども確認します。不動産会社を通じて、マンションの管理組合に教えてもらうことをおすすめします。
将来売却するならどっちがおすすめ?
転勤など予想外のライフプランの変更に伴い、購入したマンションを将来的には売却しなければいけない可能性があります。売却を前提としたマンション購入を行う場合は、中古マンションがおすすめです。
新築マンションは購入した時点から、資産価値が落ちていきます。鍵を回した時点で約20%下がり、築20年くらいで価格の下落は安定すると言われているのです。よって、割高な新築マンションを購入しても、購入時の価値が極端に下がった状態で売り出せば、損が出やすくなります。
一方、中古マンションを購入すれば、築年数が経っても購入時の価格が極端に下がることは少ないでしょう。売却時は損が出にくいはずです。
関連記事:
中古マンションの築年数は何年が狙い目?築30年は買い時?寿命や管理状態の確認方法も解説
結局、新築と中古はどっちがお得?
ここまでメリット・デメリットをはじめ、新築・中古マンションのさまざまな知識をお伝えしていきました。結局、新築と中古ではどちらのほうがお得なのでしょうか?
一概にどちらが得だとは言えません。個人のライフスタイルや物件を購入する目的によって、購入した物件をお得に感じるかどうかは変わるからです。
例えば、最新の設備が揃った物件で、修繕費などのランニングコストをそこまでかけたくない人などは、新築マンションのほうがお得に感じるでしょう。一方、物件価格をおさえてリノベーションしたい人などは、中古物件のほうがお得に感じるはずです。
新築と中古で迷ったら、どちらが自分にとって最適なのか考えてみましょう。
■諸費用を節約したい方向けのおすすめ資料
▶︎無料でダウンロードはこちら
自分に合った物件を選ぼう
新築・中古マンションにはそれぞれ特徴があり、物件価格や諸費用、物件数で差があることなどを解説しました。
希望するエリアが決まっているのであれば、新築と中古のどちらか一方と決めるのではなく、幅広く物件を見ることもおすすめです。そうすれば数多くの選択肢の中から、ライフスタイルに合った物件を見つけやすくなるでしょう。
例えば、低予算で綺麗な内装の新築マンションを探していた人でも、リノベーション済みの綺麗な中古物件を見つけて満足できることがあります。
今回の内容を参考に自分の希望に合ったマンションを見つけて、快適な暮らしを手に入れてくださいね。
不動産に関するお悩みを解決!
中古マンション・リノベーションを得意とする「wednesday」。物件の購入や売却、リノベーションのサービスを提供しています。
不動産の売買は人生において、とても大きなイベントです。だからこそ、「よくわからない」を無くして、安心して理想の暮らしを手に入れていただくためにセミナーや個別相談を実施しています。
不動産のプロであるwednesdayのコンシェルジュにお気軽にご相談ください。
■物件購入セミナー
不動産のプロが中古マンションの購入の流れや物件の探し方、資金計画までをわかりやすく解説します!ご希望があれば、セミナー後に個別でのご相談も可能です。
こんな方におすすめ:
・初めて物件購入する方
・基礎から身に付けたい方
・理想の住まいを見つけたい方
■個別相談
不動産の購入や売却、リノベーションに関することなどを個別でご相談いただけます。
こんな方におすすめ:
・住み替えを検討中の方
・理想の物件・間取りが見つからない方
・リノベーションに興味がある方
■チャットで気軽に相談
wednesdayに会員登録いただくと、コンシェルジュにいつでも気軽にチャットでご相談いただけます。会員登録はもちろん無料です。