マイホームを住宅ローンで購入する際、「住宅ローン減税」という言葉がたびたび出てくることがあるでしょう。
「住宅ローン減税」は、マイホームを購入する人にとって経済的な負担を軽減する大事な制度です。
今回の記事では、住宅ローン減税とは何か、2022年に住宅ローン控除改正されるとどう変わるのかなどをご紹介していきます。
住宅ローン減税とは?
住宅ローン減税とは、正式名称は「住宅借入金等特別控除」と言います。
マイホームを住宅ローンで購入する場合に金利の負担が減らせる制度のことを言い、具体的には、居住開始後の年末借入残高に対して、0.7%分が「所得税」と「住民税」から減税されることを言います。
住宅ローン減税を利用するには、いくつかの条件をクリアする必要があります。条件とは、例えば新築の場合は、合計所得金額が200万円以下であり、10年以上のローン返済期間であることなどがあげられるでしょう。
適用条件をクリアすれば、一定の期間住宅ローン控除が適用されます。
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従来の住宅ローン減税が2021年で終了
2022年4月から住宅ローン減税の制度が改正され、従来の住宅ローン減税は2021年で終了となりました。
変更点に関しては、控除率や減税期間、控除限度額などがあげられます。
住宅ローン控除改正による変更点の詳細は次の章で解説していきます。
2022年住宅ローン控除改正による変更点
住宅ローン控除改正による変更点は、いくつかあります。
- 控除率が1%→0.7%に引き下げ
- 制度の期間延長
- 控除期間は新築住宅・買取再販は13年、中古住宅は10年
- その他
以下では、それぞれの変更点について解説していきます。
①控除率が1%→0.7%に引き下げ
従来は1%の控除率でしたが、2022年の改正により0.7%の控除率になりました。0.7%の控除率になったということは、減税額も下がるでしょう。
「国土交通省税制改正概要」にも、「控除率を0.7%、控除期間を13年等とする」と記載があります。
控除額の計算をする際は、この0.7%を住宅ローン年末残高にかけ、計算が可能です。
例えば、4,000万円が住宅ローン年末残高の場合「4,000万円×0.7%=28万円」となり、控除可能額は28万円になります。
②制度の期間延長
住宅ローン控除の適用期限は、2025年まで延長となりました。元々は2021年末までの入居でしたが、2025年末までの制度となり適用期間が4年延長しています。
2022年以降も住宅ローン控除を適用することができますが、控除率や控除期間などが変更になっている点には注意が必要です。
③控除期間は新築住宅・買取再販は13年、中古住宅は10年
住宅ローン控除期間は新築住宅・買取再販の場合は原則13年、中古住宅の場合は10年となります。
新築の減税期間が従来は原則10年間だったのに対して、2022年の改正後は原則13年間になりました。中古住宅の減税期間に関しては、改正後も変わらず10年間です。
しかし、従来の住宅ローン減税制度の場合でも、新築の減税期間は一定条件にあえば特例で3年の延長が認められることもありました。
④その他の変更点
住宅ローン控除のその他の変更点は、以下が挙げられます。
- 所得制限が3,000万円から2,000万円へ引き下げ
- 対象の住宅種類により、借入限度額が変更
- 合計所得金額1,000万円以下であれば、40㎡以上50㎡以下の住宅も適用可能に
- 住民税から引ける分が課税総所得金額等の5%(最高9.75万円)へ引き下げ
詳しくは以下記事をご確認ください。
▶︎2022年に改正された住宅ローン控除の内容とは?手続きの流れもご紹介
結局、住宅ローン控除はいつまで受けられる?
住宅ローン控除は結局いつまで受けられるのかというと、新築住宅・買取再販の場合なのか、中古住宅の場合なのかによっても違ってくるでしょう。
以下2パターンについて、それぞれご紹介します。
- 新築住宅・買取再販
- 中古住宅
①新築住宅・買取再販の場合
新築住宅・買取再販の場合は、住宅ローンの控除期間が原則13年です。
先ほどもご紹介した通り、従来は控除期間が10年だったのですが、2022年の住宅ローン控除改正により原則13年となります。
しかし、原則13年というのは2022年と2023年入居年の場合です。2024年と2025年入居年の場合は、一般住宅ですと減税期間が10年間になります。
②中古住宅の場合
中古住宅の場合は、住宅ローンの控除期間が原則10年です。
こちらも先ほどご紹介しましたが、従来も2022年の住宅ローン控除改正後も原則10年になります。
また、中古住宅の場合は認定住宅や国の省エネ基準適合住宅などの場合でも控除期間は10年です。
契約期限と入居期限の違いは?
契約期限とは、その名の通り特定の日までに契約することをいいます。
一方で入居期限は住宅ローン控除を受ける際に、入居を開始しなくてはいけない期限日です。住宅を取得した日から6カ月以内の居住が必要になります。
住宅ローン控除について調べていると、契約期限と入居期限という言葉がでてくることもあるでしょう。どちらも期限という言葉がついていて間違えやすい言葉なので、注意が必要です。
住宅ローン減税の引き下げはいつから始まる?
住宅ローン減税の引き下げは、2022年から開始されます。
控除率が1%から0.7%に引き下がり、制度の期間延長や、所得制限が3,000万円から2,000万円になるなどの変更も2022年からです。
2022年以降はどうなる?
2021年末から2025年まで住宅ローン控除の適用期限が延長されました。
2022年に住宅ローン控除改正があり、控除率や所得制限の変更などもありましたが、2025年までに少しまた違ってくるところもあります。
例えば、2022年・2023年入居年の新築一般住宅は減税期間が原則13年ですが、2024年・2025年入居年の新築一般住宅の減税期間は10年です。
住宅ローン減税の効果が最も大きくなるのはいつまでに契約・入居?
住宅ローン減税の効果が最も大きくなるのはいつまでに契約・入居するのがよいのかというと、新築の場合は2022年と2023年が控除額が大きくなる年です。2024年以降は減税規模が減少していきます。
一方で中古住宅は、2022年から2025年までにとくに減税規模が減少することはないでしょう。
住宅ローン減税はいつまでに申告が必要?
住宅ローン減税は、初年度の場合、入居した翌年の確定申告の期日までに申告が必要です。
確定申告の提出期日は毎年2月中旬から3月中旬ごろになります。きちんと確定申告の期日を調べる場合は、国税庁のホームページで確認が可能です。
参照:
国税庁 所得税の確定申告
サラリーマンなどで普段確定申告をしていない場合でも、住宅ローン減税を申請するならば確定申告が必要になります。
2年目以降は給与所得のみで確定申告の必要がないサラリーマンなどの場合は、年末調整で控除ローンが適用されるでしょう。
確定申告をする必要がある自営業の場合などは、再度確定申告が必要です。
住宅ローン控除の改正内容はしっかり確認する
2022年に住宅ローン控除改正が行われ、住宅ローン控除の適用期限が2025年まで延長になりました。
従来からの住宅ローン控除の変更点としては、控除率が1%から0.7%に変更されたことや、所得制限も3,000万円から2,000万円に変更されたことなどがあげられるでしょう。
改正内容をしっかり確認するようにしましょう。
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