中古住宅のどこに注意して探したら良いかわからないと悩んでいませんか?
一見綺麗な中古住宅でも見えない所の劣化はたくさんあります。また住宅ローン審査の厳しさなど購入のハードルが意外と多いのも特徴です。今回は中古住宅の築年数や意外な落とし穴についてご紹介します。
たくさん知識を増やして、満足のいく中古住宅を手に入れましょう。
中古住宅の人気が上がっているって本当?
中古住宅と聞くと、一昔前はあまり良いイメージを持たれていなかったのも事実です。「古くて汚くて、あちこちガタがきているのでは?」と敬遠されることも多くありました。しかし近年は建築技術やデザイン性が大幅に上がり、中古住宅でも素敵な間取りや設備を備えた家が増えています。
またリフォームの技術も大幅に上がり、新築同様の見た目や機能性を持つ家に変えることも簡単になってきました。
ここでは中古住宅人気の背景や、中古住宅の寿命などについて深掘りしてみましょう。
中古住宅購入者が増えている背景
不動産市場は今、大いに活況を見せています。新築物件はもちろん中古物件も購入者が増え、特に首都圏や都心部、駅近では争奪戦の様相を呈しているところも多く見られます。
主な背景には住宅ローンの低金利や各種税制面の優遇、コロナ禍における在宅ワークの増加などがあります。またリサイクルやリフォームなどの風潮がだいぶ定着してきたことや、古いものをかっこいいと感じる感性が若者の間で広がっていて、中古住宅に対するマイナスイメージが薄れてきたことも購入者が増加している一因となっています。
中古住宅の寿命
木造、鉄骨、鉄筋コンクリートなど、構造体に何が使われているかで家の寿命は変わってきます。日本は元々木造の家が多いため、30年ほどで解体される物件が多くあります。
また、地震が多い土地柄から、耐震基準を満たさない古い家はもちろん、基準を満たしていても大きな揺れに何度も見舞われているエリアの家は寿命が短くなります。
中古住宅は劣化部分を随時上手にメンテナンスすることで、寿命を長くすることができるようになります。また国では現在長期優良住宅制度を整備しており、基準に適合する家は長期間住める安全な家であることが国によって認定されます。よって中古住宅を探す際には、この認定を受けている中古住宅か否かも大きな決め手になるでしょう。
日本人の平均賃金は横ばいが続く中、現在の不動産業界は異例な状況と言っても過言ではないでしょう。 >>プロフィールはこちら
参照:
公益財団法人不動産流通推進センター『指定流通機構の物件動向(令和4年7月)』
中古住宅購入のメリット・デメリットとは?
新築住宅か中古住宅かで迷っている皆さんは、今からご紹介する中古住宅のメリット・デメリットを見比べて、決め手を判断しましょう。
現状だけでなく、家族の将来的なことも予測、加味しながら検討することが重要です。また税制優遇や各種制度に関しては永続的なものではなく、途中で随時改正があるという前提で考え、経済的に余裕を持った計画を立てることをおすすめします。
中古住宅購入のメリット
SDGsやエシカルという言葉が広まる昨今、古い物を大切にして再利用することの大切さが見直されています。中古住宅を購入することにはどんなメリットがあるのでしょうか。
- まだまだ綺麗で価値のある物件を、リーズナブルな価格で手に入れられる
- 中古住宅だと完成形を見て決められるので、未完成の新築のようにイメージとの乖離が少ない
- 新築よりも物件数が多く、いろいろとじっくり見比べられる
- 固定資産税が安くなることや、個人から購入した場合は消費税がかからないなど、税制面のメリットが大きい
やはり一番のポイントである価格に関して、多くの人がメリットであると感じているようです。
中古住宅購入のデメリット
メリットも多い一方、どうしても引っ掛かってしまうデメリットも確実に存在します。中古住宅のデメリットを見てみましょう。
- 見えない部分の劣化や耐震性などに不安を感じてしまう
- 早期にメンテナンスが必要になり、大きな費用がかかってしまう
- 水回りなどのリフォームの出費が大きくなる
- 築年数が経っていると、担保評価が低くなり住宅ローン審査に通らない場合もある
ネックとなるのは経年劣化と、それに伴うメンテナンス費用です。ダメージの大きい中古住宅を購入して後から後悔しないよう、十分なチェックが必要です。
中古住宅の狙い目の築年数は?
なるべく安く中古住宅を買いたいけれど、予算面と安心面からしてどれくらいの築年数の物件が購入の狙い目なのか、判断に迷っている人も少なくありません。
住宅の価値は大きく3つの節目で下がると言われています。1回目は購入直後で、新築プレミアが失われてしまった時です。2回目は10年という節目で、2桁の築年数に突入したことが購入者の心理的なテンションを下げるため、価格が下がりがちになります。3回目に大きく下がるのが築25年。ここまで来ると物件自体の価値はほぼゼロとみなされるようになります。
このようなことも加味しながら、中古住宅の築年数の狙い目はどこにあるのかを以下でご紹介します。
築古は価格が安くても、リフォームに費用が掛かってしまいます。逆に築浅は、価格的な恩恵が少ないでしょう。 >>プロフィールはこちら
中古住宅を購入する際にチェックしたいポイントとは?
「間取りや周辺環境、外観が好みで即決したけれど、後からいろいろ後悔している」そんな声が良く聞かれるのも中古住宅あるあるです。
中古住宅は大きな買い物です。見た目や雰囲気だけで急いで決断すると、取り返しのつかない失敗をしてしまいます。
これから中古住宅を購入しようとしている皆さんに是非事前にチェックしていただきたいことを以下でご紹介します。ポイントは「目に見えないところ」にあります。
劣化具合をしっかりチェックしよう
余程築浅でない限り、必ずその物件には劣化が起こっています。水道管がさびている、屋根や外壁がボロボロと崩れている、基礎の木材が蟻に食われている、地盤沈下で建付けがズレてきているなどなど、目で見てすぐに分からないような劣化があちこちに潜んでいる可能性があります。不動産業界や建築に詳しくない人には、パッと見では劣化は分かりようがありません。
そこで購入者を守るためにも2018年にインスペクションの告知義務化が始まりました。インスペクションとは専門の建築士が行う物件調査のことで、基礎や土台などの構造や梁、外壁、屋根などが居住するのに問題ないレベルの物件かが調べられます。購入希望者はこの調査結果を事前に告知されるため、安心度が高まります。
参照:
住宅ローン控除適用の可否も大きなポイント
家を買う人が増えている大きな起爆剤となっているのが住宅ローン控除です。住宅ローン控除改正案の閣議決定により、2022年以降の中古住宅の住宅ローン控除適用条件は緩和されました。具体的には1982年1月以降に建てられた家であれば、耐震基準適合証明書が無くても控除適用とみなされます。
住宅ローン控除により、例えば2,000万円の住宅ローンを借りた場合は、年末のローン残高の0.7%が10年間控除されます。初年度は2,000万円×0.7%=14万円が所得税や住民税から控除されるので、確定申告後の還付額が増えます。
耐震基準が現行の基準を満たしているかどうか
地震大国日本に住む私たちにとって、家の耐震性は非常に重要なポイントです。建築確認申請が受理された日が1981年6月1日よりも前の家は、旧耐震物件に該当されます。旧耐震基準では「震度5程度までなら倒壊しない」という強度のため、近年頻発しているそれ以上の震度の地震では心許ないことになります。
安心安全のためにも1981年6月以降に建てられた中古住宅の購入することをおすすめします。
リフォーム費用も念頭に入れた予算組みが大切
物件そのものの価格にばかり目がいってしまい、後からリフォームやメンテナンス費用を急いで見繕うことになっては大変です。
リフォームでどこまでの完成度を求めるかにもよりますが、目安として購入時の築年数×15万から20万円くらいの予算を見積もっておくことをおすすめします。購入当初は水回りや壁紙、フローリングなどの修繕が必要になることが多いです。
最近では中古住宅市場の活況により、リフォームやリノベーションにかかる費用を住宅ローンに組み込める金融機関も増えてきたので、事前に確認してみましょう。
また、中古住宅の場合は住宅ローン返済期間が新築よりも短く決められ、「法定耐用年数22年ー現在の築年数」までしか借りられない金融機関もある点に注意してください。 >>プロフィールはこちら
築年数だけに捉われず、価値ある中古住宅を手に入れよう!
いかがでしたか。ご紹介しましたように、中古住宅は築年数のチェックも重要ですが、優遇税制やローン審査などについても状況によっては様々な増減が発生します。ご自身の希望や現状、予算に近い物件を見つけるためにもできるだけ多くの物件を内覧し、不動産会社やファイナンシャルプランナーなどに相談してみましょう。
また不動産市場の活況が今後どのように変化していくかも随時チェックして、お得に購入できるタイミングを見計らいましょう。
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