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マンションって50年後どうなっているの?売却はできる?気になる点を解説

2022.02.04
2022.11.01
建ち並ぶ高層マンション

マンションを購入してから50年後のことを想像したことはありますか?建物の状態はどうなのか、まだ住めるのか、売却はできるのか、疑問が浮かんでくる人は多いでしょう。

この記事ではマンションの50年後について、建物の状態や売却の実態、マンションの価格推移などさまざまな角度から詳しく解説していきます。ぜひチェックしてみてくださいね。

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50年後のマンションはどうなる?住むことは可能?

リビングのソファでくつろぐ夫婦

マンションに長く住みたいと考えるときにまず疑問として浮かぶのは、マンションの寿命はどのくらいなのか、例えば50年後も問題なく住み続けられるのか、ということでしょう。ここではマンションの「耐用年数」について解説します。

 

マンションの耐用年数は60年程度と言われている

 

耐用年数とは、「物理的耐用年数」といわれる建物の寿命を指すものと、「法定耐用年数」といわれる減価償却の計算を行うために法律で規定された年数を指すものがあります。

 

鉄筋コンクリート造のマンションの場合、法定耐用年数は47年と定められていますが、メンテナンスを適正に実施していれば物理的耐用年数は100年以上であるといわれています。

 

マンションの法定耐用年数が過ぎても住むことは可能ですが、平均的には物理的な寿命を迎える前の60年程度で解体されているマンションが多いです。

 

マンションの建て替えは現実的に可能?

マンションの建て替え工事とクレーン

マンションの築年数が古くなって老朽化が進んだ場合、マンションの建物自体はどうなってしまうのでしょうか。ここではマンションの建て替え問題について解説していきます。

 

事例はかなり少ない。その理由は?

 

マンションの建て替えには長い年月と多額の費用がかかるため、老朽化が進んでも建て替えが行われるケースはごくわずかです。

 

計画を初めてから建て替えが完了するまでには多くの行程があり、通常は10年以上かかるといわれています。加えて建て替えを実施するためには区分所有者の5分の4以上の賛成が必要となりますが、長い年月と多額の自己負担費用をかけてまで建て替えに賛成するという人は現実的にあまり多くありません。

 

維持費が高くなりマンションから人がいなくなる可能性も

 

分譲マンションの場合、建て替え工事を行う際には基本的に区分所有者が費用を負担することになります。実際に一般的なマンションの建て替えを行う場合、1戸あたり1,000万円〜3,000万円程度の自己負担が必要といわれています。

 

それだけ多額の費用を負担してまで建て替えに賛成するよりも売却して新しい住まいを探す方が良いと感じる人の方が多いため、実際に建て替えに至るケースはかなり少ないです。そのため築年数が古いマンションは大規模修繕工事で建物の寿命を伸ばすか、解体に至ることが一般的です。

 

購入して長く住むならマンション?戸建て?

青空の下の近代的なタウンハウス

近年の傾向では「高齢になると戸建てよりもマンションの方が暮らしやすい」というイメージをもつ人が多く、マンションへの永住志向も高まっています。

しかし住む地域や家族構成などの条件によって暮らしやすさは変わってくるため、ここではマンションと戸建てについての購入するメリット・デメリットをそれぞれ紹介していきます。

 

マンションを購入するメリット

 

マンションを購入するメリットとして大きいのは、資産としての価値です。自分の資産になるため、将来的に売却することや賃貸物件として収益化すること、子どもに相続させることも可能になります。

 

内装や設備のリフォームの自由度も高く、ライフスタイルに合わせて間取りや設備を変更することが可能です。

 

マンションを購入するデメリット

 

マンションを購入する場合、マンションならではの費用の負担が発生します。住宅ローンに加えて、マンションの共用施設やサービスを利用するための管理費や、大規模修繕に向けた修繕積立金などの支払いが必要になります。

 

管理費や修繕積立金などを合計すると、平均的な金額で毎月20,000円〜30,000円前後の支払いが必要になるため、注意が必要です。

 

戸建てを購入するメリット

 

マンションを購入すると自分の資産になるというメリットがありますが、戸建てを購入する場合、建物だけでなく土地も自分の資産となります

 

建物は年数が経つごとに価値が低下していきますが、土地の場合は年数の経過だけで価値が下がるということはありません。逆に周辺の開発が進んだことで価値が上がるケースもあります。

 

戸建てを購入するデメリット

 

マンションの場合は維持管理計画に応じて費用を徴収し定期的にメンテナンスを行っていますが、戸建ての場合は建物の維持管理は自己責任になります。

 

築年数が経つほど建物の老朽化や設備の劣化が進むため、計画的なリフォームを行ったり急な修理にも備えたりしておくことが必要です。全くメンテナンスをしないまま過ごしていると、思わぬ不具合や突然の大きな出費に悩まされることになります。

 

今までのマンションの価格推移

ミニチュアの木造住宅と赤い矢印

マンションの購入や売却を考えている場合、価格推移のチェックは必須です。マンションの価格は年によって変動するため、これまでの価格推移の状況と今後の予想は抑えておきたいポイントになります。

ここでは過去のマンションの価格推移を解説していきます。

 

2005~2008年頃のマンションの価格は高騰していた

 

首都圏の新築マンションの価格は、1990年代後半頃から2000年代前半にかけて4,000万円台前半でほぼ横ばいに推移していました。

 

しかし不動産投資ファンドの加熱により都心部を中心に著しい地価上昇が起こった「ミニバブル」と呼ばれる現象により、2005年〜2008年にかけて4,800万円近くまで急上昇しました。

 

リーマンショックにより価格が下落

 

1990年代末から2000年代前半にかけては新築マンションの大量供給時代ともいわれるほど次々にマンションが建てられ、その後は価格も高騰していきました。しかし2008年のリーマンショックをきっかけに、住宅購入どころではなくなった消費者たちが一斉に買い控える傾向に転じ、マンションの価格も下落しました。

 

リーマンショック以降は新築マンション供給戸数は半減し、「数より質」へと業界全体が転換していきました。

 

2018年~2019年で価格が上昇

 

アベノミクスなどの国の政策の影響もあり、2013年頃からまたマンションの価格が回復に転じています。

 

特に2018年からは大きな上昇傾向に転じていて、今後も急激に値下がりすることは考えにくいといわれています。理由として挙げられるのは、人件費や材料費、土地代などが高騰していることです。

 

現在のマンションの価格推移

積み上げられたコインとミニチュア住宅

マンションにおいて過去の価格推移を見てみると、価格が高いときに買うのは損であると感じますよね。

ここでは現在から今後における価格推移について解説しますので、買い時や売り時が気になる方はぜひチェックしてみてください。

 

コロナの影響もあり価格が高騰

 

新型コロナウイルスの流行が始まった2020年は、上半期は一時的にマンションの価格が下落したものの下半期には回復し、結果的には前年よりも価格が上昇しています。

 

外出自粛やテレワークで自宅で過ごす時間が長くなったことをきっかけに、住まいへの不満や欲が生まれた人も多くいます。そのため住宅購入需要の関心も高まって価格の上昇につながりました。

 

東京オリンピックの影響は少ない

 

オリンピックのような大規模なイベントの際には急激に景気が上昇し、開催後には一気に低迷することが懸念されることがあります。しかし実際のところはオリンピック開催に向けてインフラ整備が行われ、付近のマンション価格にもプラスに働きます。

 

さらに東京オリンピックは無観客での開催となり景気の上昇もみられなかったため、不動産市場でも急激な価格の下落はないとみられています。

 

2022年に生産緑地法が解除されるため価格が低下する可能性がある

 

生産緑地法とは1992年に制定されたもので、生産緑地は30年間の営農期間が義務となり税制優遇を受けられますが、その間は買い取りの申請や売りに出すことはできないという制度です。

 

2022年は1992年からちょうど30年が経過する年にあたるため、税制優遇を受けられなくなることで農地を手放す人が急増するとみられています。そのため地価が下落しマンションの価格も低下する可能性も考えられます。

 

今買って50年後に売却するのは現実的?

マンションを背景に鍵を持つ手

築50年のマンションは、一般的には売れづらいといわれています。また、資産価値は新築時の30%程度まで下がるため、高値での売却も難しくなります。50年後に売却がスムーズにいくかというと、実際のところはあまり現実的とはいえません。

 

ただ、実際に築50年のマンションの取引事例はあるので、全くもって不可能ということはありません。自由にリノベーションしたい人や、立地の良い物件を安く購入したい人など、ターゲット層を明確にすることで売却できるケースもあります。

 

築50年のマンションを購入するのはどうなの?

リノベーション作業中のマンションの一室

築50年のマンションは老朽化が進んでいることがほとんどですが、管理や修繕の状況によって建物の状態もさまざまです。管理状況が良好で長く住める見通しのある場合や、建て替えの見通しがついている場合は、購入して住むことは可能です。

 

しかしその後に売却することはかなり難しいため、終の住処として考えている場合を除くと現実的ではありません。終の住処としてリノベーションや修理をしながら住みたいという場合には、購入費用を安く抑えることができるメリットがあります。

 

マンションは長期的な視点で購入を検討しよう

ここまでマンションの50年後について、建物の状態や売却の実態、マンションの価格推移などさまざまな角度から解説していきました。

マンションの建て替えは現実的には難しいといえます。築50年を迎える前に売却するのか、修繕状況や管理状況が良好な場合は住み続けるのか、状況を見極めて判断する必要があります。

マンションの購入や売却を考える際には、築50年以降のことも視野に入れて計画することが大切です。この記事を参考に、長期的な視点で計画してみてくださいね。

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