部屋の印象や住み心地に大きく影響する床は、部屋の中でも劣化が気になりやすい箇所です。床のリフォームをして綺麗な床に張り替えたいと考える方も多いのではないでしょうか。
そこで、今回は床のリフォームにかかる費用や注意すべきポイントについてご紹介します。床の劣化や目立つ傷などが気になっている方、床のリフォームを検討している方はぜひ参考になさって下さい。
床のリフォームはするべき?リフォームとDIYでは仕上がりに差が
床は毎日の生活でどうしても傷や汚れがついたり、紫外線の影響を受けて色あせたりして日々劣化が進みます。
床のリフォームをすることにより綺麗で清潔な床を維持するほか、ライフスタイルの変化によって床の素材を適した素材に変えられます。
床のリフォームをリフォーム業者に依頼するのと自分でDIYするのとどちらがいいのか迷う方もいらっしゃるかもしれません。
床の張り替えは、床材によっては比較的簡単に自分で張り替えることができます。DIYをする場合、費用はかなり抑えられますが、仕上がりには大きな差がうまれます。
床に隙間なく床材を貼ったり、下地の修繕を行えるのはプロならではと言えるでしょう。
床をリフォームする3つのメリット
床をリフォームすると見た目が良くなるだけではありません。快適な生活に繋がるメリットがいくつかあります。
一体どのようなメリットがあるのでしょうか。今回はリフォーム業者に依頼して床をリフォームするメリットを3つご紹介します。
①仕上がりが綺麗
床の見た目は、お部屋の印象に大きな影響を与えます。
水回りの水分によって変色・膨張してしまった床や、家具を置いてできてしまった床の傷や色あせなど、気になる床のダメージも床のリフォームをすることによってきれいな状態を取り戻せます。
またリフォーム会社に依頼すれば、床材のカットなど調整の精度が高く、優れた技術でより綺麗な仕上がりになるでしょう。
②ライフスタイルに合わせて床材を変えられる
素足で歩く日本の居住空間の土台である床は、住み心地に大きな影響を与えます。床に使う素材はさまざまな種類があり、それぞれ特徴が異なります。
ライフスタイルの変化によってその時の状況に合った床材に変えられるのは、床をリフォームするメリットと言えるでしょう。また床材を変えることによって部屋の雰囲気もガラッと変えることができます。
③下地の状態を把握できる
床の劣化は床表面の傷や色あせなど見た目のダメージだけではありません。床の下地も日々劣化していきます。
床の下地の劣化が進むと、きしんで音がしたり、へこみが気になるようになってしまい生活にも支障が出てくるでしょう。
リフォーム業者に床のリフォームを依頼することで、素人では気づけない床の下地の状態も確認してもらえ綺麗で安全な床の状態を維持できます。
床をリフォームする3つのデメリット
床をリフォームすることで綺麗で安全に過ごせる床を維持できるとお伝えしましたが、反対に床をリフォームするデメリットは何なのでしょうか。床のリフォームを検討する際にはデメリットも事前に把握しておきましょう。
①コストが高くなる
床を自分で張り替える場合、材料費だけで安く済ませることができますが、床のリフォームをリフォーム業者に依頼する場合、材料費以外にも人件費などの費用が発生します。
床材を変える際に下地を作る必要がある場合だと、さらにコストがかかることも考えられるでしょう。DIYに比べコストが高くなるのはデメリットの一つです。
②リフォーム中の家具の置き場の確保
床のリフォームをする際には、部屋の家具などを全て別室に移動させてどかす必要があります。
ベッドやタンスなど大型の家具の移動は重労働で大変な作業です。別室に置いておけない場合は一時的に倉庫を借りる必要があるかもしれません。
住みながらの床のリフォームは1〜2日程リフォームする部屋を使えなくなるので、その間どう生活するかも事前に考えておく必要があります。
床のみのリフォームとはいえ大掛かりで大変な工事ということは頭に入れておきましょう。
③リフォーム工事による騒音やほこり問題
床のリフォーム工事では施工方法によっては既存の床を解体する必要があるため、解体音や多くのホコリがでてご近所に迷惑がかかる場合があります。
近隣住民とのトラブルはリフォームトラブルの中でも特に多いトラブルです。リフォーム工事の一週間前までには挨拶を済ませ、近隣住民に配慮した工事計画を立てるようにしましょう。
床のリフォームをするべきタイミングはいつ?
床のリフォームをするタイミングは床の素材や部屋の環境によって変わってきますが、いつ頃を目安にすればいいのでしょうか。
気になる床の耐用年数や、どのような状態の場合に床のリフォームをしたほうがいいのか解説します。
耐用年数は約15~20年
床の耐用年数は床材の種類によって異なります。一般的に広く使われているフローリング、畳では15〜20年、クッションフロア、フロアタイルでは10年前後といわれており、カーペットの場合、5〜6年が張り替えの目安となります。
しかし、張り替えの目安は耐用年数だけではありません。環境や使い方で床の劣化が早くなることもあります。
床のリフォームの張り替え方法
床のリフォームの施工方法には「張り替え工法」と「重ね貼り工法」という2種類の工法があります。
状況に合ったリフォームができるよう、それぞれどのような施工方法なのか、またメリット・デメリットも合わせて見ていきましょう。
【張り替え工法】フローリングを新しいものに張り替え
今ある床材を全て剥がしてから新しい床材に張り替える方法を「張り替え工法」といいます。
一度床を全て剥がす必要があるため手間とコストがかかりリフォーム費用は高くなりますが、下地の劣化具合や痛みの状態を確認できるのがメリットです。
今の床を貼ってから10年以上経過し、明らかな劣化が見られる場合には張り替え工法でのリフォームを検討するとよいでしょう。
【重ね貼り工法】既存の床の上に新しい床材を貼る
「重ね貼り工法」とは既存の床材を剥がすことなく、今の床材の上に新しい床材を重ねて貼る工法です。
手間と費用が抑えられ、早い場合には1部屋を1日のうちに施工できたりと手軽に床のリフォームができます。
しかし、今の床材に重ねて貼るため下地の状態の確認はできません。経年劣化の心配がなく汚れや傷が気になる場合のリフォームに適した工法です。
また、重ねて貼る分、床に段差ができるので、扉の開閉がスムーズに行えるかは確認するようにしましょう。
床のリフォームの費用相場
床のリフォームをするのにどのくらいの費用がかかるのか気になる方は多いでしょう。
床のリフォームをする場合、費用は床の素材によって異なります。それぞれの素材で4.5畳、6畳、8畳、12畳の場合のリフォームの価格相場を見てみましょう。
フローリングの場合
フローリングはリビングや寝室、ダイニングに適していて、最も人気がある床材です。
同じ床材でもリフォームの工法と床面積によってリフォーム料金が異なるので、以下の表を目安になさって下さい。
|
張り替え工法 |
重ね貼り工法 |
4.5畳 |
約8〜14万円 |
約6~10万円 |
6畳 |
約9〜18万円 |
約6〜14万円 |
8畳 |
約11〜20万円 |
約9~18万円 |
12畳 |
約15〜24万円 |
約11〜20万円 |
クッションフロアの場合
クッションフロアは塩化ビニル系の素材でできたクッション性に優れた床材です。
表面は木目調、タイル調などさまざまな模様がプリントされています。
防水性があり水汚れに強いので、キッチンや洗面所などの水回り、小さなお子さんやペットがいるご家庭での使用に適した床材です。
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張り替え工法 |
重ね貼り工法 |
4.5畳 |
約4〜8万円 |
約3.5〜5.5万円 |
6畳 |
約5万円〜10万円 |
約4万円〜6万円 |
8畳 |
約6〜12万円 |
約5~10万円 |
12畳 |
約7〜15万 |
約6〜11万 |
カーペットの場合
カーペットは断熱・防音効果に優れ、経済的な床材です。高級感を演出できるため、客間やオフィスに適しています。
フローリングの1/10程度にホコリの舞い上がりを防いでくれますが、掃除機がけを怠るとカーペット自体にホコリを溜め込んでしまうので、こまめな掃除が必要です。
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張り替え工法 |
重ね貼り工法 |
4.5畳 |
約6〜11万円 |
約5〜6万円 |
6畳 |
約5.5万円〜12万円 |
約4.5〜6.5万円 |
8畳 |
約8〜16万円 |
約6~12万円 |
12畳 |
約16〜20万 |
約12〜18万 |
タイルの場合
タイルは優れた耐水性・耐久性をもつ床材です。汚れや傷がつきにくく紫外線による劣化を防ぐ効果ももっています。
リフォーム後のメンテナンス費用を抑えることができますが、冬場はひんやりと冷たくなってしまうので床暖房も一緒に導入するとよいでしょう。
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張り替え工法 |
重ね貼り工法 |
4.5畳 |
約12〜18万円 |
約10~14万円 |
6畳 |
約15〜23万円 |
約12〜20万円 |
8畳 |
約19〜28万円 |
約17~26万円 |
12畳 |
約20〜37万円 |
約20〜30万 |
畳の場合
畳のリフォームには「新調」「表替え」「裏返し」の3種類の方法があります。畳を完全に新しくする「新調」は畳のグレードによって費用が大きく変わってきます。
「裏返し」は既存の畳を裏返して利用する工法なので比較的手間がかからずリーズナブルに行えます。
「表替え」は裏返しを行ってから5年程経過し、畳の光沢がなくなってきた頃に行うと良いでしょう。
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新調 |
表替え |
裏返し |
4.5畳 |
約5~15万円 |
約3~9万円 |
約5千円前後 |
6畳 |
約7~20万円 |
約3~12万円 |
約2.5万円 |
8畳 |
約9~28万円 |
約4~16万円 |
約3.5万円 |
12畳 |
約15〜30万円 |
約6〜20万円 |
約5万円 |
床をリフォームするときの3つの注意点
床をリフォームするときに、気をつけるべきポイントがいくつかあります。リフォーム後に後悔することがないよう、事前に床のリフォームに関する注意点を把握しておくことは大切です。
どんなことに気をつければよいか見てみましょう。
【注意点1】現状の不具合や状態を把握する
床のリフォームで大切なのは現在の床の状態や不具合を把握することです。
床の劣化が床材だけなのか、もしくは下地も劣化が進んで改修が必要なのかによってリフォームの工法も異なります。
現在の床や下地の状態を把握し不具合を明確にすることによって、適した床のリフォームの工法や、不具合を改善できる床材選びができます。
【注意点2】場所や環境に合わせて素材を選ぶ
床材にはさまざまな素材があり、それぞれ異なる特徴を持っています。
キッチンやトイレなどの水まわりには耐水性のある床材、お子様やペットがいるご家庭では防音効果のある床材を使用するなど、場所や環境や適した素材を選ぶようにしましょう。
また掃除やメンテナンスのしやすさを考慮した素材選びも大切です。
【注意点3】お年寄りがいる場合バリアフリーに考慮する
ご家族に高齢の方がいらっしゃる場合、ちょっとした段差で転倒し怪我や事故の原因になることがあります。
床をリフォームする際には部屋と廊下の段差をなくしフラットな床にする、床材を柔らかく滑りにくい素材にするなど、バリアフリーに考慮するとよいでしょう。車椅子での生活や妊婦さん、小さなお子様がいるご家庭でも有効です。
フローリングを張り替える場合、床材を一度すべて剥がす「張り替え工法」だと6畳の部屋で2〜3日、玄関や廊下では1日半〜2日が目安でしょう。
既存のフローリングに重ねて貼る「重ね貼り工法」では、床を剥がす必要がないので張り替え工法よりも短期間で済みます。6畳の部屋で1〜2日、玄関や廊下で半日〜1日がリフォームに必要な日数の目安です。 >>プロフィールはこちら
おしゃれできれい◎フローリングの3つの事例を紹介!
フローリングにしている3つのお部屋を紹介させていただきます。どのお宅もおしゃれで綺麗な仕上がりですので、ぜひ参考にしてみてください。
【事例1】あたたかさを感じさせてくれるウッドのフローリング
(画像提供:waka_____home様)
ウッドのフローリングを使用し、お部屋全体が温かみを感じさせてくれる仕上がりです。
床のカラーに合わせて、暗めのブラウン系の家具を選べば、ナチュラルながらもシックで洗練された空間となっています。
【事例2】部屋のカラーに合わせて木目がアクセントに
(画像提供:takk_hus様)
木目が特徴的なこちらのフローリングは、お部屋全体の印象を絞めてくれる役割をしています。
お部屋のカラーも3色程度と計算された色使いで、フローリングがさらに映える仕上がりですね。壁の色とフローリングの色が相まって、真似したくなるお部屋です。
【事例3】明るめのフローリングで作り込まれた空間に
(画像提供:__m.room __様)
フローリングは白に近い色のウッドを使用しており、お部屋全体のカラーを明るくしてくれています。
家具も明るめのウッドを基調としたものを使って、お部屋の世界観を作り込んでいますね。とても洗練された清潔感を感じさせてくれるお部屋です。
床が傷ついてきたらリフォームも検討しよう
床のリフォームは見た目を綺麗にするだけでなく、ライフスタイルに合わせた床に仕上げられたり、下地のダメージも修復できたりと、私達の生活をより快適なものにしてくれます。
床材の種類や部屋の広さによってリフォーム費用は異なるので、床のリフォームを検討される際には信頼できるリフォーム業者に一度相談してみると良いでしょう。
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