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不動産の売買手数料の相場や上限はいくら?売買にかかる費用も紹介

2022.10.31
2022.12.09

中古の住宅や土地の購入、売却では売買手数料(仲介手数料)というものが諸費用に含まれます。売買手数料はどんなものなのか、いくら必要でいつ支払えばいいのかをわかりやすく解説していきます。

不動産売買に必要な諸経費の詳細もご説明しますので、ぜひ参考にしてみてください。

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不動産の売買における仲介手数料とは

家とコイン

不動産売買における仲介手数料とは、売主と買主の橋渡し(仲介)をし、契約成立したのちに売主・買主が不動産会社に支払うものです。

仲介手数料は売主から不動産売却の依頼を受け、販売活動(広告費・営業活動)などの経費になります。仲介手数料の金額は売買価格によって異なり、契約締結後に売買金額の半分、引き渡し後に残りの半分が支払われるのが一般的です。仲介手数料は契約が成立しないと発生しません。契約前の仲介手数料の請求は違法です。

仲介手数料で注意すべき点としては手付解除もしくは違約解除の場合にも仲介手数料の支払が必要なことです。どのような状態になると両解除になるのか説明します。

 

手付解除とは

買主の場合、契約締結後、契約手付金を手放す代わりに契約を解除することができます。

売主の場合、契約締結後、契約手付金を買主に返し、違約金として手付金同額を支払うことで契約解除できます。手付金100万円であれば100万円プラス違約金の100万円で倍額の200万円の支払いになります。

手付解除の場合は一旦契約が成立しているので仲介手数料を支払わなければいけません。

 

違約解除とは

購入残金の支払いがされない場合は、契約違反として契約を解除することができますこの場合も仲介手数料は支払わなければいけません。

 

不動産売買による仲介手数料の相場は?上限はある?

ペンと家の模型を持つ人

不動産売買によって発生する仲介手数料は売買価格によって異なります。また、仲介手数料は各不動産会社が決めるものではなく法律的に上限の金額が決まっており自由に決めることはできません

不動産会社が自由に仲介手数料を決められると法外な手数料を請求されかねないからです。法律できちんと決めておかないとトラブルの元にもなります。

不動産売買による仲介手数料の相場や、上限額はどのように計算されるかみていきましょう。

 

仲介手数料の相場

そもそも仲介手数料は不動産の売買価格によって変わるので一律いくらと決まっているわけではありません。仲介手数料を請求できる金額の上限が法律上で決められていて、一般的には上限額いっぱいの金額で請求されることが多いです。

関連記事:
賃貸の仲介手数料の相場はいくら?必要な理由と賃貸と購入時の違いについて

 

仲介手数料の上限は法律で決まっている

不動産売買による仲介手数料の上限は宅地建物取引業取引業法によって決められています。また、売買金額によって仲介手数料の割合も変わってきます。

仲介手数料上限の計算式が下記です。

売買価格 計算式
200万円以下 売却価格×5%+消費税(10%)
200万円超400万円以下  売買価格×4%+2万+消費税(10%)
400万円超  売買価格×3%+6万+消費税(10%)

例えば2,500万円の不動産を購入した場合の仲介手数料の計算式は、

⇒2,500万(売買価格)× 3% +6万+10%(消費税)=89.1万 

891,000円の仲介手数料が上限になります。

 

仲介手数料には消費税がかかる

不動産売買による仲介手数料には消費税がかかります。消費税対象として事業者(不動産会社)が行う事業であるためです。仲介手数料の消費税額は売買価格の10%です。

戸建購入の場合、建物の売買価格には消費税がかかりますが土地には消費税はかからず、中古マンションの売主が個人である場合でも消費税はかかりません。しかし仲介手数料は土地建物の売買価格に対して発生します。

 

不動産売買による仲介手数料を払うタイミングと方法とは?

握手を交わす人

不動産売買による仲介手数料はあくまで不動産の売買契約が完了したことに対しての成功報酬になります。不動産業者が 物件情報の記載や、 お客様を案内するだけでは仲介手数料の報酬は発生しません

仲介手数料はいつ、誰にどのような方法で支払うのか見ていきます。

 

仲介手数料の支払いのタイミング

仲介手数料を支払うタイミングは不動産会社によって異なりますが、一般的には不動産売買契約完了後仲介手数料の半分(50%)、不動産引き渡し時に残りの半分(50%)を支払うことが多いです。

契約時に一括で支払うこともできますが、契約から引き渡しまでは時間がかかるため不測の事態がおこらないとも限りません。そのため一括ではなく分割で支払うことが一般的です。

 

誰に支払うのか、支払い方法は?

仲介手数料は依頼した不動産会社へ報酬として支払います。支払い方法としては現金支払いが多いです。金額が高額なので銀行振り込みにされる方もいらっしゃいますが振り込みの場合、振り込み手数料は自己負担になるので現金払いにする人は多いです。

 

仲介手数料は値引きしてもらえる?

書類を見せる人

仲介手数料は、交渉次第で値引きに同意してくれる不動産業者もあります。

しかし、仲介手数料は不動産売買完了における成功報酬であり、不動産を販売するにあたっての活動費でもあります。

少しでも出費を抑えたいという気持ちもあると思いますが、仲介手数料の値引き交渉により不動産業者の販売意欲が低下することもあるので慎重に進めることをお勧めします。

以下から不動産会社が仲介手数料の値引き交渉に応じやすい条件を紹介します。

 

大手の不動産会社より中小の業者を選ぶ

不動産の仲介をお願いするときは、大手の不動産会社より中小の不動産会社を選んだほうが値引き交渉もしやすくなります

大手の不動産会社は営業マンの一存で値引きをすることができず、融通もききづらいです。

中小の不動産会社であれば社長兼営業マンの業者も多く社長の一存で値引きを決めてくれることもあります。

 

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契約前の交渉や専任媒介にすることで安くしてもらう

媒介契約の前や専任媒介や専属専任媒介契約などの専属販売をお願いする代わりに値引きの交渉をします。

媒介の種類には一般媒介、専任媒介、専属専任媒介の三種類あり、専任や専属専任媒介は不動産会社1社のみの販売契約になるため不動産会社は専任媒介、専属専任媒介のどちらかの契約を望みます。

そこで専任、専属専任媒介契約を条件に仲介手数料の値引き交渉の話をしてみれば応じてくれる可能性もあります。

関連記事:
媒介契約の選び方とは?3つの媒介の違いは?知っておきたい不動産売却のコツをご紹介

 

両手取引の時

両手取引の場合には値引き交渉に応じてもらえる可能性があります。両手取引とは売主・買主双方が同じ不動産会社で仲介手数料も両方からもらえることです。

売主・買主両方からの仲介手数料は高額になるため、仲介手数料の値引き交渉に応じてくれるケースもあります。

 

高額の売買や成約までの期間が早いとき

高額の売買は仲介手数料も高くなるので値引きに応じても不動産会社の利益に余力があるので応じてもらえる可能性があります。

また、媒介契約から成約までの期間が短ければその分営業活動費が少なくなるので値引きの交渉もしやすくなります。

 

不動産売買で仲介手数料の他にかかる費用

家の模型と電卓を打つ人

不動産売買では仲介手数料のほかにいろいろな経費(諸費用)がかかります。不動産売買に必要な費用や税金をみてみます。

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印紙税

不動産売買の契約の際、売買契約書などに貼る収入印紙代になります。収入印紙は契約金額によって収入印紙の金額が異なります。

契約金額別印紙税一覧表

300万円超500万円以下 1,000円
500万円超1,000万円以下 5,000円
1,000万円超5,000万円以下 10,000円
5,000万円超1億円以下 30,000円

収入印紙は契約書1通につき1枚必要です。

 

不動産取得税

不動産を購入した半年後に、”不動産取得税”の納税通知書が自治体から送られてきます。不動産取得税は地方税になり算出の仕方は以下です。

購入した不動産建物価格(課税標準額)×税率(3%)
購入した不動産土地価格(課税標準額)×1/2×税率(3%)

課税標準額は売買価格の6〜7割が目安になっています。

(例)5,000万円の不動産を購入した場合(課税評価額 3,500万円)

   土地(課税標準額)1,000万×1/2×3%=150,000円

   建物(課税標準額)2,500万×3%=750,000円

   合計900,000円が不動産取得税になります。

          

登記関連費用(移転登記・保存登記)

登記費用は、購入した不動産の所有権が変わる場合にかかる税金です。土地・建物の両方にかかります。また住宅ローンを組んだ場合は抵当権を設定しないといけないので、そこにも費用が発生します。

新築物件購入の場合
所有権保存登記(新築住宅を購入した際、保存登記をすることで自己所有であることを証明できる)

中古物件購入の場合
所有権移転登記(中古物件の場合、以前の所有者から新しい所有者へ所有権を移転させる登記)  

また、登記は司法書士や土地家屋調査士に代行してもらうので、その費用や登録免許税などが必要になります。

 

固定資産税の清算

固定資産税は1月1日現在に所有している不動産にかかる税金です。

固定資産税は不動産を取得した時点では日割計算が行われ、不動産売却まで売主が負担し、不動産購入後は買主が負担をします。

 

火災保険

火災保険料は購入した建物に対してかける保険です。保険料は建物の構造やローン(借り入れ返済期間)によって変わります。一戸建ての場合は数十万、マンションの場合になると数万円は見ておきましょう。

 

住宅ローン(抵当権の設定)

不動産を購入するときに住宅ローンを利用する場合には抵当権を設定しなければいけません。抵当権とは銀行や住宅ローン会社からお金を借りる際、支払いが滞ったりしたときに優先的に競売にかけることができます。

抵当権の設定は登記と同じく司法書士に依頼をして行われます。

 

仲介手数料がかからないケースもある

家の模型とコインと男女

不動産売買において仲介手数料がかからないケースがあります。売主と買主が不動産会社を利用せず不動産売買を行う場合には、不動産会社に仲介してもらわないので、仲介手数料は必要ありません

この場合、不動産売買に関わる手続きなど全て自分で行わなければいけません。不動産売買は専門知識が必要なので個人でおこなうと売主・買主間でトラブルが発生しやすくなります。この仲介手数料がかからない方法はあまりお勧めできないかも知れません。

仲介手数料が発生しないもう一つの方法が不動産会社から直接購入することです。売主が不動産会社なので仲介が発生しないため仲介手数料を支払う必要がありません。

不動産会社から直接購入する場合の注意点としては、物件の土地には消費税はかかりませんが建物には消費税がかかります。個人が売主の場合は土地・建物に消費税はかからないので注意が必要です。

 

■仲介手数料不要の不動産売買なら

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売買手数料には気を付けよう

今回は不動産の売買手数料について説明しました。手数料には決められた上限があるのでそれ以上の支払いはしなくてもよいです。

支払い時期や方法も間違えないようにしないと違法請求される場合もあります。また不動産売買には売買手数料のほかに税金や登記費用がかかるので不動産会社に確認しましょう。

不動産売買をするときに損をしないようぜひ参考にしてみてください。

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