マンションなどの物件を選ぶときには、家の間取り図をチェックするのが一般的です。しかし、家の間取り図はさまざまな記号や専門用語を使って表記されているため、分かりにくいと感じることも少なくありません。今回は家の間取り図の見方についてご紹介します。
不動産会社などに理想の間取りを伝えたり、希望する間取りのイメージに近い物件を選んだりするには、家の間取り図の正しい読み取り方を覚えておくと安心です。また、間取り図の作成ポイントについても説明しますので参考にしてみてください。
家の間取り図とは?
家の間取り図とは家の向きや部屋の広さ、窓や扉の位置などを示した平面図のことです。どの方角にどんな部屋があるか、収納スペースはどのくらいかなど、家の基本的な情報を知ることができます。
例えば、同じ3LDKの物件でも、居室3つがどのように配置されているかなどを把握できるため、生活動線をチェックすることも可能です。ただし、窓や天井の高さ、空間の広がり具合などを読み取ることが難しいのがデメリットといえるでしょう。物件選びのときは間取り図だけで決めるのではなく、実際に内見するとより安心です。
間取りの基本!LDKの意味とは?
LDKとは、リビングのL、ダイニングのD、キッチンのKを表しており、リビング・ダイニング・キッチンが一緒になっている部屋のことです。
たとえば、LDK18畳と記載してある場合は、リビング・ダイニング・キッチンを合わせた広さが18畳ということになります。
家族が団らんを楽しむリビングと、食事をするスペースであるダイニング、そして料理をするキッチンが同じ空間にあるため、広々と開放的な雰囲気を演出することができるのがメリットのひとつです。
また1LDKであれば居室1つとLDK、2LDKなら居室2つとLDKというように、LDKの前に数字がついている場合は居室の数を示していることも覚えておくとよいでしょう。
間取り図の用語まとめ
家の間取り図にはさまざまな専門用語が使われています。
用語は英語の略語になっていることが多いため、どんな意味なのか把握しておくとよいでしょう。
ここでは間取り図に使われることの多い用語について説明していきます。
■間取り図用語の一覧
用語 |
意味 |
UB |
「Unit Bath」の略 |
C |
「Closet」の略 |
WIC |
「Walk in Closet」の略 |
SIC |
「Shoes in Closet」の略 |
SB |
「Shoes Box」の略 |
RBL |
「Roof Balcony 」の略 |
RF |
「Roof Floor」の略 |
PS |
Pipe Space」の略 |
BR |
「Bed Room」の略 |
SR |
「Survice Room」の略 |
WC |
「Water Closet」の略 |
W |
「Washing machine」の略 |
R |
「Refrigerator」の略 |
ただし、間取り図によって「Shoes in Closet」を「SCL」や「ECL」と表記したり、「Survice Room」を「S」と表記したりするケースもあるので注意しましょう。
実際の間取りから読み取ろう
ここでは実際の間取り図を使い、部屋の基本情報を読み取っていきましょう。
①扉の記号
①は部屋の玄関の扉です。
外開きの戸であることや、玄関が北東向きであることを読み取ることができます。
②方角の記号
②は部屋の方角を示しています。
部屋の日当たり具合を確認するための重要な記号といえるでしょう。
Nは北を指すため、玄関が北東向き、LDKとバルコニーが南西向きの物件であると読み取ることができます。
③トランクルームの記号
③はトランクルームです。
玄関から近い位置にあり、壁の一部にトランクルーム用の扉があることがわかります。
④クローゼットの記号
④はクローゼットです。
主寝室にあるクローゼットで、扉は引き戸タイプであるとわかります。
⑤防水パンの記号
⑤は防水パンで、万が一洗濯機から水漏れした場合に排水口から排水されるために設置してあるものです。
このことからバスルームの隣の脱衣所内に洗濯機を置くスペースがあることがわかります。
⑥室内扉の記号
⑥は玄関につながる通路とリビングルームを分ける開き戸タイプの室内扉です。
扉を開けて換気をすることも、扉を閉めて玄関から丸見えにならないようにすることもできます。
⑦バルコニーの記号
⑦はバルコニーです。
間取り図右下の方角の記号から、南西向きのバルコニーであるとわかります。
また、リビングとダイニング両方にバルコニーに面した窓があることも読み取れますが、窓の高さは実際に内見しなければわかりません。
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理想の間取りを不動産屋に伝える方法とは?
物件を選ぶときに理想の間取り図を不動産屋に伝えるには、部屋選びにおける優先順位を決めておくことが大切です。
また理想の間取り図を作成して持参すると、不動産屋で希望の間取りを伝えやすくなります。
ここでは理想の間取りを伝える方法についてまとめました。
部屋選びにおける優先順位を決めておく
理想の間取りを不動産屋でうまく伝えるには、部屋選びにおいて何を優先するか順番を決めておくことが大切です。
間取り図のチェックポイントとしては主に次のようなものがあります。
- 方角
- 窓の位置と数
- 扉の開閉タイプ
- キッチンの種類
- 生活動線
家族構成やライフスタイルに合わせて、これらのチェックポイントに優先順位をつけてみてください。
・方角にこだわる
部屋の方角は日当たりに大きく関係します。
リビングや居室などの家族が長時間過ごす部屋は日当たりのよい南向きに配置するのが理想的です。
どの部屋が日当たりの良い方角にあると快適に生活できるかをよくイメージするとよいでしょう。
関連記事:
日当たりが良い家の方角は?各方角のメリットとデメリット、風水的に良い方角まで紹介!
・窓の位置と数にこだわる
部屋のどこにいくつ窓があるかで採光や風通しが変わってきます。
風をうまく通すためには、1つの部屋に2か所以上の窓が必要です。また、大きな窓があると光を取り入れやすくなりますが、プライバシーの確保が難しくなることや、家具を配置しにくくなることがあるので覚えておきましょう。
吹き抜けがある場合は、吹き抜けから階下に光が差し込むように窓の位置を決めるのが理想的です。
・扉の開閉タイプにこだわる
室内ドアは大きく「開き戸」「引き戸」の2種類にわけられます。
開き戸の場合は扉の開閉のためのスペースが必要ですが、密閉性が高いため室温調節しやすいといえるでしょう。
一方、引き戸は横にスライドさせて開閉する扉で、バリアフリーに適しています。
・キッチンの種類にこだわる
キッチンの種類は「壁付けI型キッチン」「対面式キッチン」「L型キッチン」などがあります。
あまりスペースをとらず、調理の匂いが広がりにくいのは壁付けI型キッチンです。
対面式キッチンは調理中に家族同士でコミュニケーションをとりやすいなどのメリットがあることから人気があります。
キッチンのスペースや家族構成などに合わせてキッチンの種類を選ぶとよいでしょう。
関連記事:
リフォームで使いやすい理想のキッチンを実現するために!間取り種類や実例まとめ
・生活動線にこだわる
間取りを考えるうえで生活動線も重要なチェックポイントになります。
玄関から入ってキッチンに行くルートや、洗濯機置き場からバルコニーへのルートなど、日常的な動きを考えながら生活動線を確認しましょう。
間取り図に実際に書き込んで確認するとよりわかりやすくなります。
関連記事:
家事動線がいい間取りで快適に暮らそう!5つのポイントをご紹介!
間取り図をアプリで作成する
可能であれば、アプリを利用して理想の間取り図を作成するのもよいでしょう。
間取り図作成用のアプリには家具や素材のパーツがそろっているものが多いため、初心者でも比較的取り組みやすいといえます。
また、平面図だけでなく3Dで確認できるアプリもあり、理想の間取りのイメージがしやすいのも特徴のひとつです。
間取り図を手書きで作成する
間取り図を手書きで作成することも可能です。方眼紙があればより細かい間取り図を作成できますが、まずはどんな紙でもよいのでラフな間取り図を書いてみましょう。ただし、アプリと異なり必要なパーツはすべて書き込む必要があります。
そのため間取り図を書く前に、必要な部屋や家具、家電などをリストアップすることから始めるのがおすすめです。部屋の配置などおおまかな間取りを作成できたら、扉や窓、収納スペース、家具など細かいところを作成していきましょう。
ライフスタイルに合わせた間取りで生活を
今回は家の間取り図についてご紹介しました。
理想の住まいを探すためには、間取り図の見方やポイントを覚えておくと安心です。
家の間取りを作成する場合は、家族構成やライフスタイルだけでなく、間取りの優先順位を考慮するとよいでしょう。
不動産屋でどんな間取りの家に住みたいか伝えるためにも、一度間取り図を作成してみてはいかがでしょうか。
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