マンション購入は、人生においても大きな買い物の1つです。
そのため、マンション購入後に失敗や後悔しないためにも、あらかじめ物件についてきちんと調べておくことが大切です。そして、マンション購入の際には、物件の資産価値をはじめローンの支払いなど金銭面はもちろん、建物の耐震性など安全面にも気をつける必要があります。
そこで今回は、中古マンション購入の際に後悔しないためにも、失敗談と防ぐための注意点について紹介していきますので、興味のある方はぜひ参考にしてみて下さい。
中古マンションの購入で失敗しないためには?
マンションは、その建物の立地や間取り、階数によって価格は変動します。新築か中古かによっても、その価格は大きく変動します。
新築に比べ、中古の方がお手頃な値段で購入することができます。ただ、中古の場合は、慎重に検討する必要があります。例えば、中古マンションは経年劣化によって外装や内装が古くなってしまうことや、部屋の造り自体が古い場合があります。そのため、購入後に室内のリフォーム・リノベーションが必要だったり、配管などの見えないところの修理をしなければならない場合があります。
マンション購入後に「失敗だった...」と後悔しないためにも、購入時に気をつけるべきことを解説していきます。
中古マンション購入でのお金にまつわる失敗
前述したとおり、中古マンションは、新築マンションよりも比較的低予算で購入できるのが、魅力の1つです。
しかし、場合によっては相場よりも高い価格で購入してしまうなどのケースがあります。
購入後に後悔しないように、中古マンションを購入する際のお金にまつわる失敗例をいくつか紹介していきます。
- 購入後に資産価値が下がってしまった
- 相場より高い価格で買ってしまった
- ローンが払えなくなった
- 住宅ローン控除が使えなくなった
以下からそれぞれ詳しく解説します。
失敗例①:購入後に資産価値が下がってしまった
1つは資産価値についての失敗例です。購入後に、資産価値が下がってしまうパターンです。これは、中古マンションに限らず新築マンションでも同様の話ですが、いずれ売却などを視野に入れている場合に、特に資産価値は重要になってきます。
物件の資産価値とは立地や築年数など売却時の需要がどれだけあるかが関係しており、人気のエリアや生活の利便性の高い立地にある物件は、築年数が古くなっても資産価値が下がりにくいとされていて、売却がしやすい傾向にあります。
エリア以外で言うと、近年ではファミリー向けの3LDKや4LDKの間取りよりも、単身者向けの1LDKや2LDK、2SLDKの物件の方が資産価値が高くなってきています。
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失敗例②:相場より高い価格で買ってしまった
マンションの価格は、取り扱っている不動産会社によっても違います。同じ中古マンションでも、部屋の間取りや階によっても価格は変動するので場合によっては約10万円〜約300万円前後異なることがあります。
そのため、購入を検討している中古マンションがある場合には、1つの不動産会社だけではなく、他の不動産会社や、物件を取り扱っている不動産サイトを利用し、適切な物件相場を調べておく必要があります。
当たり前ですが、契約後に金額を変更することはできないので、事前に情報を仕入れるようにしましょう。
失敗例③:ローンが払えなくなった
マンションなどの住宅購入には、多額の費用が必要になります。年収が下がったり失業したなどの想定外の出来事が起こると、住宅ローンが払えなくなり購入したマンションを手放さなくてはならないケースもあります。
住宅ローンの借入をする際、無理なく返済するためには手取りの25%以内で借入するのがいいとされています。借入上限額まで借りると返済が大変になる可能性があるため、家庭の収入に見合った金額で借入をすることが生活を圧迫しなくて済みます。
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失敗例④:住宅ローン控除が使えなかった
マンションなどの購入時には住宅ローンを組みますが、その際に住宅ローンの控除を受けることができます。住宅ローン控除とは、その物件に入居してから10年間、給料から差し引かれている所得税や住民税から住宅ローンの残高1パーセントが控除されるという仕組みです。
住宅を購入する際には住宅ローン控除がどのくらい使えるのか調べておくことが大切になってきます。ただし、住宅ローン控除は、全ての住宅を対象としているわけではないので、自分たちが住む住居は対象になるのかどうか、購入時に不動産会社などに確認しておくこと必要です。
また、10年後には控除が終わってしまうのでローンの返済額にも注意が必要です。
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中古マンション購入でのお金にまつわる失敗をしないためには?
中古マンションは、物件の立地条件や築年数によっても資産価値は大きく変わっていきます。
中古マンション購入後にお金にまつわる失敗をしないためにも、対策方法をいくつか紹介していきます。
- 売ることを想定して物件を選ぶ
- 相場を事前に把握する
- ローン支払いの計画を立てる
- 住宅ローン控除の条件を確認する
以下からそれぞれ詳しく解説していきます。
対策①:売ることも想定しつつ物件を選ぶ
中古マンションを購入する際、いずれはマンションを売却することを考えて物件を選ぶことが大切です。マンションの資産価値は、築1年以降から急激に下がります。
そのため、マンションを売る場合には内装や設備がまだ新しい状態の築年数が5年以内、そして次にシンクや浴室、水回りなどの機能的耐用年数の限度でもある築年数15年〜19年以内が、比較的に資産価値が大幅に下がらずに売却できるとされています。
対策②:相場を事前に把握する
中古マンションを購入する際、物件を内覧するだけではなく、その物件の平均相場を事前に調べておくことが重要です。平均的な相場を知らずに内覧だけで物件を決めてしまうと、相場よりも高い価格でマンションを購入してしまう可能性があります。
近年では、インターネット上でも土地を含めて、戸建てやマンションなどの物件の平均的な相場を知ることができます。中古マンションは、築年数や立地場所、地域によって相場が大きく異なるので、実際に物件を取り扱っている各不動産会社と相談しながら、選ぶことが大切です。
対策③:ローン支払いの計画を立てる
マンションなどの住宅を購入する際には、多額のお金が必要になるのでほとんどの方は住宅ローンを組んで契約をします。一般的に、住宅ローンで借りられる金額は、それぞれの家庭の年収によって異なります。そのため、返済ができるように無理のないローン支払いの計画を立てることが大切です。
近年、多く利用されているのがフラット35です。35年かけてローンの返済をしていくので、子どものいる家庭の方にはある程度の収入を養育費にあてることができるので、将来的な金銭面での計画が立てやすくなっています。年収だけではなく、世帯人数によっても将来的なお金の計画は違うので、それぞれ家庭に合ったローンの支払い計画を作りましょう。
対策④:住宅ローン控除の条件を確認する
マンション購入の際に住宅ローンを組むことで国から住宅ローン控除を受けることができます。各家庭の年収によって異なりますが10年の間で最大400万円の控除が受けられます。住宅ローン控除の対象となるには、いくつか条件があるので確認してくださいね。
■住宅ローン控除を受けるための条件:
-
住宅ローン控除を受ける方は、年収が3000万円以下である必要がある
(年収3000万円は、税金や保険料などが差し引かれていない所得です) -
住宅ローンの返済期間が10年以上の契約をしている。
(住宅ローンは銀行などの金融機関から借入金があること)
-
住宅の床面積が50㎡以上であること。
(住宅の床面積の広さについては、登記簿に記載されているので確認する)
- 年収が1000万円以下の方は、住宅の床面積が40㎡以上で控除の対象になる
中古マンション購入での設備にまつわる失敗
中古マンションは、建物が建ってから年数が経っているので、築年数によっては購入後に室内をリフォームやリノベーションしたりとさらに費用がかかる場合もあります。そのため、購入前には内覧をし設備が古くなっていないかなどの確認することが大切です。
そこで、中古マンション購入での設備にまつわる失敗をいくつか紹介していきます。
- 入居後すぐに大規模修繕工事が始まり、修繕費を徴収された
- 耐震性に問題があった
- 事故物件を購入してしまった
それぞれ詳しく解説していきます。
失敗例①:入居後すぐに大規模修繕工事が始まり、修繕費を徴収された
マンションは管理会社にもよりますが、一般的に約12年周期で大きな修繕工事を行い、建物の外装の状態をきれいに保っています。
そのため、中古マンションの築年数によっては、購入後すぐに大規模修繕工事が行われる場合もあります。築10年前後や築15年以降で一度も大規模修繕工事がされていない物件は、入居後に工事が始まる可能性が高いので、購入の際には一度確認してみましょう。
失敗例②:マンションの耐震性に問題があった
マンションは高い建物のため、地震などの震災にも耐えられるように耐震基準が設けられています。一般的には1981年以降に建てられてたマンションは耐震基準を満たしているので安全とされていますが、建物は時間と共に劣化してしまいます。
耐震性を重視してきちんとメンテナンスされているかが重要です。購入を検討しているマンションの耐震基準は、事前に確認するようにしましょう。
失敗例③:知らずに事故物件を購入してしまった
マンションが好立地条件で利便性高く、築年数が浅いのに比較的に平均相場よりも安い価格で販売されている物件は、何か問題がある場合があります。
室内はきれいなのに実は事故物件である可能性もあるため、マンションの価格と内覧だけで決めるのではなく、事故物件ではないかを確認することが大切です。
中古マンション購入での設備にまつわる失敗をしないようにするには?
中古マンションは、新築マンションとは違い築年数によって、物件の状態も古くなっています。購入前に後悔しないためにも、マンションの設備等を確認する必要があります。そこで、中古マンション購入の際に設備にまつわる失敗をしないためにも、対策方法をいくつか紹介していきます。
- 管理状況を確かめる
- 耐震基準をチェックする
- 不動産会社に事故や事件がなかったか確認する
以下からそれぞれ詳しく解説していきます。
対策①:マンションの管理状況を確かめる
マンション購入で失敗しないためにも、購入前にあらかじめマンションの管理状況を確認することが大切です。
物件を取り扱っている不動産会社に聞くのが望ましいですが、口頭などで説明を受けるよりも、実際に内覧へ行きマンションの管理がどこまで行き届いているのか、確認してみるのがいいでしょう。
確認する場所としては、マンション内にあるゴミステーションをはじめ、駐車場や駐輪場、マンションのエントランスを見るとわかりやすいです。管理がきちんとされていない場合、ゴミなど散乱していたり共用部分に私物が置いてあったりすることがあるので、そういうマンションは購入を改めて検討したほうがいいかもしれません。
対策②:マンションの耐震基準をチェックする
購入を検討している中古マンションが、地震などの震災があってもどのくらい耐震できるのか、事前にそのマンションの耐震基準を確認する必要があります。一般的にマンションは、鉄筋コンクリートや鉄骨鉄筋コンクリートで、建設されているので木造の戸建てよりも強度があるといわれています。
1981年以降に建てられてたマンションは新基準の耐震基準を満たしているので、気になる人は耐震基準適合証明などを取得しているのか不動産の方に相談してみるといいでしょう。
対策③:不動産管理会社に事故や事件が無かったか聞く
中古マンション購入で注意が必要なのが、誤って事故物件を購入してしまうことです。一般的に、事故物件として殺人や自殺など事件性がある場合には、物件のオーナーは3年間の告知義務がありますが、病気などで自然死をした場合には告知義務はありません。
そのため、事故物件を購入してしまう前に、物件を担当している不動産の方に、元の所有者の方について聞いてみたり、実際に事故や事件がなかったのか確認することが大切です。中でも立地条件が良かったり築年数が浅めでありながら相場よりも安い場合には、確認をおすすめします。
中古マンション購入での生活環境にまつわる失敗
中古マンションの購入の際には、建物の周辺についても調べておくことが大切です。マンションの立地条件によっては、便利で住みやすい魅力もある一方で、子育て世代の方には生活しにくいなど、実際さまざまな問題も出てきます。そこで、中古マンション購入での生活環境にまつわる失敗をいくつか紹介していきます。
- 目の前に大きい建物が建ってしまい、日当たりが悪くなった
- 職場の通勤や学校への通学に不便を感じた
- 隣人トラブルに巻き込まれた
以下からそれぞれ詳しく解説していきます。
失敗例①:目の前に大きい建物が建ってしまい、日当たりが悪くなった
南向きの日当たりの良い中古マンションを購入したけれども、その後、マンションよりも高さのある大きな建物が建設されて、日当たりが悪くなってしまうケースもあります。住居が建っている土地に、空き土地がある場合は新しい住居が建設される可能性が高いです。
住居をはじめ、さまざまな種類の建物には建設できる区域が決まっているため基本的にはすでに建っている建物に対して日照妨害などが生じないように設計されています。ですが、場合によっては物件の目の前に建物が立ってしまう場合もあるので、そうならないためにも、あらかじめ用途区域を把握しておく必要があります。
失敗例②:通勤や通学に不便だった
マンション購入の際に部屋の内覧だけをして物件を決めてしまうと、入居後にさまざまなことで生活での不便を感じてしまう場合があります。
例えば、職場までの通勤や学校への通学に時間がかかってしまうことです。また、マンションからバス停や駅などの公共機関までの距離が、徒歩15分以上掛かる場合も意外と遠く感じ不便に感じやすいです。
マンションの購入後は、簡単には売却して引っ越しすることは難しいので、通勤や通学など公共機関までの距離を実際に歩いてみたり、近隣周辺を散策して普段の生活がしやすいのか検証してみることが大切です。
失敗例③:隣人トラブルに巻き込まれてしまった
マンションは戸建てとは異なり、中部屋の場合には部屋が隣接してるので隣人とのトラブルにならないよう注意が必要です。マンション入居後に騒音などのトラブルをはじめ、さまざまな問題が隣人との間で起こってしまうとストレスに耐えきれず最悪の場合には物件を売却する必要が出てきてしまいます。
物件の内覧の際には隣人に直接会うことは難しいので、不動産会社やマンションの管理人、オーナーにどのような方が住んでいるのか事前に聞いておくといいでしょう。
中古マンション購入での生活環境にまつわる失敗をしないためには?
マンション購入には、物件にもよりますが約1,000万円以上の費用が掛かるため、購入後に物件の生活環境で問題があっても気軽に引っ越すことは難しいです。そこで、中古マンション購入での生活環境にまつわる、さまざまな失敗をしないための対策方法をいくつか紹介していきます。
- 用途区域を把握する
- 今後のライフプランを考慮して物件を選ぶ
- 普段生活する時間帯に内見に行く
以下からそれぞれ詳しく解説していきます。
対策①:用途区域を把握する
マンションや戸建てなどの住宅を建てるときに、関係してくるのが用途区域です。用途区域は、住宅環境を優先している区域や、ショッピングモールなど人がたくさん集まる商業施設がメインの区域、工場などが立ち並ぶ区域など、細かく分けると現在では13種類の用途区域があります。
そのため、中古マンションを購入する際には、近隣周辺の用途区域がどのようになっているのか調べておくことが大切です。用途区域を把握しておくと数年後には物件の周辺にどのような建物が建設されるのかがイメージしやすくなるため、住んでからの生活環境がイメージしやすくなります。
対策②:今後のライフプランを考慮して物件を選ぶ
マンション購入には、約1,000万円以上の多額な費用がかかるため慎重に物件を選ぶ必要があります。そして、子どもがいる家庭はマンションなどの住宅購入の費用だけではなく、子どもを育てるために養育費用も必要になってきます。
また、マンション購入後に住宅ローンの返済が原因で家計を圧迫させないことが大切です。そのため、マンション購入をする際には物件の価格だけではなく、将来的なライフプランの計画をした上で、物件を選ぶことが望ましいです。
対策③:普段生活する時間帯に内覧に行く
マンション購入にあたっては、事前に物件の内覧をしたり周辺地区を散策して生活環境の情報を得ることが大切です。
そして、実際にその物件で生活することをイメージするためにも、午前中や日中、夕方など時間を分けて行くことが望ましいです。
普段の生活を送る時間帯に内覧することで、より物件についての生活環境が分かります。また、時間帯によっては近隣の住人の方に会う可能性も高いので、周辺についての情報などを聞いたり、どんな人が住んでいるのか事前に知ることができます。
マンションの購入の際は事前の下調べが重要
中古マンションは新築マンションとは異なり、築年数が経っていることで建物の外装や内装が古くなっています。
また、水回りなど生活でよく使う所は、経年劣化しているところもあります。物件によっては、リフォームやリノベーションをしてから販売されることもありますが、購入後に自費でリフォームやリノベーションをする必要がある場合もあります。
そのため、購入の際にはしっかりと物件の内覧をして、修繕の有無を確認することが大切です。物件の平均相場をあらかじめ調べておくことや、建物の耐震性をチェックして、中古マンション購入後に失敗や後悔をしないように、できるだけ事前に下調べをしましょう。
後悔しないために、できる対策は入念に!
今回は、中古マンション購入の際に後悔しないためにも、失敗談と防ぐための注意点について紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。失敗例を知ることで、購入する際には対策をすることができます。実際に足を運び、設備や周辺環境、内装を確認することがとても大切になってきます。
マンション購入は、人生の中でもとても大きな買い物です。入念に下調べをして、納得した物件を選ぶようにしましょう。
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